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破滅へのR/なまえをよんで ◆7pf62HiyTE




【6】 Powerless wind



ずっと傍にいたのに――
何も出来なかった――
それが悔しかった――

わかっている――『自分』は所詮使う者がいなければ力を発揮出来ない事ぐらい――
それでも――もう少し力になれたかも知れなかったのに――

『自分』の支給先は浅倉威という粗暴で危険な男だ――だが、結果として早々にヴィヴィオとは合流出来た――
もっとも――『自分』が彼女の傍にいられる様になったのはそれから随分後だったが――
だが――傍にいるだけでは意味等無い――
結局の所、『自分』ではヴィヴィオの支えにはなれなかったのだ――
幸か不幸か――彼女――泉こなただったか――『自分』の能力に気付いてくれたのはある種幸いであり――
同時にヴィヴィオがそれを使うと言い出してくれたお陰で漸く自分も力になれると感じた――
正直なのは達はヴィヴィオが戦う事を良くは思わないだろうからその意味では悪いとは感じるが――
とはいえ、自分の得意分野は治療――人を傷付けるわけではない為、無茶をさせないならば問題は無いだろう――
傷つき気を失っていたのはルルーシュ・ランペルージ、
シャーリー達の話によれば彼が黒の騎士団のゼロらしい――
詳細自体は不明だが有能な指揮官という事だ――
一方で極悪非道なテロリストという話もあったが、シャーリーやこなた、リインフォースⅡの話を聞く限りそこまでの人物とは感じられない――
勿論、ルルーシュ自身が彼女達を騙している可能性もある――リインフォースⅡには悪いが『自分』はそこまで彼を信用していない――
だが――正直な所、この殺し合いを打破するのに協力してくれるならばどちらでも構わない――
そもそも、『自分』の持ち主であるシャマルを含めたヴォルケンリッターは主の為ならばどんな事だってする――
そう、主が破壊を望めば全力で壊すし、守護を望むならば全力で守る。善悪は関係ないのだ――
――もっとも、今のシャマルや主はやてが破壊を望むわけもないが――
いや、片方の主はやてが死亡した今という状況でシャマルがどうするかはわからない――
だが、それはシャマルと再び合流した時の話だ。シャマルが主復活の為に皆殺しにするならば力を貸す事も厭わない――
そうなればヴィヴィオ達にはすまないとは思うが――だがその時までは『自分』はヴィヴィオ達を守ろうと――

しかし――それは突然だった――
炎の巨人による蹂躙――
なんとは防御魔法の展開が間に合い、ヴィヴィオ自身のスキルもあり彼女だけは守る事が出来た――
だがそれだけだ――炎は無慈悲なまでに全てを焼き尽くした――
それを行った■■■■■はヴィヴィオを背負いゆりかごへと向かった――
その際に、首輪を2つ確認した――死体が崩れる程の火力だったのだろう――ルルーシュとこなたは死亡したと言って良い――

また――ヴィヴィオを悲しませる結果になったか――

そして、その者はゆりかごへ向かった――ヴィヴィオを使いゆりかごを起動させ全ての参加者を一網打尽にする為に――
だが、そこで起こった事はあまりにも予想外な事だった――

■■■■■は■■■に一方的に殺されその身体からレリックを取り出され、
■■■はそのレリックをヴィヴィオに埋め込み笑っていた隙を突かれ何故か幼くなり右腕を失った■■■■に射殺され、
死にかけの■■■■は最期の力でヴィヴィオの拘束を解きそのまま力尽き、
ヴィヴィオがこれまでの処置とコンシデレーション・コンソールによって聖王の姿に戻り怒りと憎悪に支配されたまま戦いに出た――


いや、実際の所1つ1つの事自体は冷静に考えれば理解出来る。
そう、■■■■■、■■■、■■■■は皆自分達の叶えるべき願いを叶える為に他の参加者を皆殺しにしようとしていた。
3者が互いに殺し合ったのはその結果に過ぎない。
■■■■■は自分の母親を、■■■はエリオ・モンディアルを、■■■■は高町なのはをそれぞれ取り戻す為にだろう――
幾つか引っかかる点が無いでは無いがそれについてはどうでもよい――
そう、シャマル達にも同じ事が言える――主はやてが死亡したならばシャマル達は彼女を生き返らせる為に優勝を目指す可能性が高い――
故にこの顛末は容易に理解出来る――
同時に――ヴィヴィオが怒りと憎悪に支配されるのも当然の流れだ――
なにしろママである2人が死亡――■■■■に至っては彼女の目の前だ――
彼女達を殺した者を殺したいと願って然るべきだろう。

当然、シャマル達が似た様な状況に立たされたらきっと同じ事をするのは簡単に推察出来る――
故に、自分は敢えてヴィヴィオを止めようとは思わなかった――言った所で聞かないのも容易に予想出来たというのもあるが――
願わくばその矛先が主はやてやシャマル達に向けられない事を――


その後その矛先は前に出会った天道という男に向けられた――
ゆりかごにいたはずのヴィヴィオがいきなり移動していたのが気になるがその事はどうでもよい――
天道といえば前にキングが連れていた男だ――あの後何があったのかは気になるが――

『貴様らの毒牙を、高町なのはや数多の非力で戦意のない者達に向けさせない』

この言葉によりヴィヴィオは天道がなのはを殺した奴だと断定した――
いや、この言葉だけではむしろ逆でなのはと仲間である可能性が高いが――
しかし、憎しみに支配されたヴィヴィオはそんな単純な事にも気付かない――
そして彼女は出しうる限りの全力で天道と戦ったが――
気が付けば戦いは終わり元のゆりかごに戻っていた――
ともかく、ヴィヴィオはその場で暫し身を休めていた――
先程よりも落ち着いていたから、このまま冷静さを取り戻してくれれば良かったが――


そのタイミングであの放送――


『自分』の持ち主であるシャマルが死んだ――
いや、シグナムやザフィーラも死亡しているのだ、彼女だけが例外とは言えない――
悲しみはある――
だがまだヴィータやもう1人の主はやてが無事なのだ、彼女達を守る事こそがシャマルに対して出来る事だろう――


しかし、そう考える余裕すら与えられなかった――ヴィヴィオが動いたのだ――


そうだ、何故こんな単純な事に気が付かなかった――
ヴィヴィオにとって大切な者が数多く死んだのだ――
目の前で死んだ■■■■だけではない。ルルーシュ、シャーリー、浅倉――何れもヴィヴィオが大好きな者達だ。
コンシデレーション・コンソールの影響で先程までそれは忘れていた様だが完全に消せる訳じゃない――
彼等が死んだ事を知ったらどうするかなど――考えるまでもない――
更に言えば彼等――特にルルーシュが死亡したタイミングは今のヴィヴィオにも容易にわかる筈――
その後のヴィヴィオが置かれた状況、目の前で死亡した■■■■の存在を考えれば――


そう、玉座の間にいる人物がそれを行ったと断定する筈――


故にその憎しみをその人物に向けても不思議ではない――
既に死亡している?
こなたは殺されていないのでは?
浅倉とシャーリーをその人物がやったとは限らないのでは?

いや――天道の発言すら曲解したヴィヴィオなのだ――
その状況で細かい判断を求めるのは無理というもの――
そして、玉座の間には穏やかな顔で死亡している■■■――

その結末は――推測以上に残虐なものだった――
だが、同情はしない――何故ならヴィヴィオの心情を考えれば当然の流れ――これは当然の報いだ――

それよりも今のヴィヴィオが心配だ――
一度は元に戻る可能性も見られたが先程の事で元の状態に戻った――
いや、悪化したと言っても良い――先程までならばシャーリー達が説得すれば元に戻る可能性が僅かにあっただろう――
しかし、その彼女達の殆ども死亡した――同時に怒りと憎悪は増大し説得が届く可能性は限りなく低くなった――
恐らくスバル達でも不可能に近い――なにしろスバルの仲間だった■■■が憎悪の対象だったのだから――

いや、それ以上に――
今のままであれば遠からずヴィヴィオは破滅する――
精神的にだけではない――肉体的にも――
何より問題なのは、ヴィヴィオ自身も壊れたって構わないと思っている事だ――

ヴィヴィオは玉座の間にいた■■■■を別の所に移した――
あれ以上、あの場所に置いて置けなかったのだろう――
そして――これから彼女はここを出て皆を殺しに行く――
自分が壊れる事すら厭わず――


エリオの死亡で■■■が壊れ、
なのはの死亡で■■■■は壊れ、
それが多くの参加者に影響を与えていき、
巡り巡って形を変えてヴィヴィオを壊していく――

多くの参加者が壊れていくのに何も出来ず只見ているしかない――
これの何処が癒しが本領の『風』なのだろうか――何も癒せていないではないか――
今の『自分』はあまりに無力――無力な風だ――
只、ヴィヴィオが壊れていくのを止める事すら出来ない――


それでも――シャマルや主はやて――なのは達はそれを望まないだろう――


だから――ヴィヴィオは死なせたくない――助けたい――


それが今の『自分』の純粋で澄んだ願いだ――


『自分』は癒しと補助が本領の『澄んだ風』、クラールヴィントなのだから――





【7】 Rondo toward destruction



ここまでの話から何が起こったのかはおおむね理解して頂けただろう。要するに――


『ヴィヴィオは■■■■やルルーシュ達を殺して尚幸せそうにしている■■■の死体を完膚無きまでに破壊した』


結局の所、起こった事はそれだけなのだ。


そして、事を終えた彼女は■■■■を別の場所に移し今度こそゆりかごを出ようとしている――
なのはの事を知っている天道から話を聞き出し、なのは達を苦しめる参加者を皆殺しにする為にだ――
彼女自身幾つか勘違いしている事はあるが、前述の通り憤怒や憎悪に支配されている為、そういう判断が付けられなかっただけの事だ――



この後の彼女がどうするかは今はわからない――
北へ向かい川を越えるか――
それとも禁止エリアが発動する前に東を抜けるか――
もしくは――
放送時点で残り19人――これが多いか少ないかは各々の判断に任せよう――
どちらにせよ、彼女はその全てを殺すつもりだ――


なのは達を生き返らせる為?


違うな、間違っている――ヴィヴィオにはそんな意志は全く無い――
生きているなら助ける意志はあるだろうが、生き返らせるつもりなんて無い――

言ってしまえば――
なのは達が受けた苦しみを与える――それだけだ――
安らかな死を与えるつもりなど無い――幸福な死など与えるつもりも無い――
惨たらしく、残酷であり、全てに後悔する位苦しめて殺すつもりだ――

その為ならば――ヴィヴィオ自身がどうなっても――死んでも構わない位だ――



そして――今のままヴィヴィオが戦い続ければ――高い確率で彼女は完全に壊れて――死を迎えるだろう――



今のヴィヴィオの体内で何が起こっているのだろうか――
簡単な事だ、レリックによる悪影響が起こっているのだ――
確かにレリックウェポンの技術自体はスカリエッティが完成させてはいる――
しかし、元々成功率の低い技術、非常に難しい技術である事に変わりはない――
そんな簡単に出し入れできるような技術なわけがない――下手をすれば失敗する様な技術だ――
必ずしもレリックが適合するとは限らない――

そもそも今のヴィヴィオの体内にあるレリックは元々ルーテシアの体内にあったものだ。
必ずしも適合しないとは言い切れないものではある――だが、その結果がこれだ。
ルーテシアのレリックはヴィヴィオと完全に適合しなかったという事だ――

余談だが、これが支給品として支給されている他のレリックならばきちんと適合する可能性が高かった。
ジュエルシードにも細工が施されているのと同様に、レリックにもある程度適合出来る様に、また過剰な力を発揮しない様に細工が成されていた。
当然の話だ。レリック1つでフィールドを破壊しかねないし、ヴィヴィオ以外にレリックを埋め込む状況になる可能性もあったからだ――
だが、ルーテシア達の体内にあるレリックについては少々事情が違う。
爆発した際のエネルギーは抑えられている可能性は高いが適合具合に関しては弄られておらず、特にルーテシアの場合は確実に適合具合は弄られていない。
簡単な理由だ、わざわざ他者の体内にあるレリックを移植して使う状況になる可能性は非常に低いからだ。
そもそもの話、ヴィヴィオにレリックを埋め込む機会が訪れる可能性もそれ程高いとは言えない。
早々にヴィヴィオが死ぬ可能性だってあるし、先に管理局の面々に保護されれば当然行われる可能性は無くなる。
ましてや、ルーテシアやゼストの体内からレリックを出してヴィヴィオの体内に入れるという発想などチンクやルーテシアだって考えたりしない。
むしろ下手に調整してルーテシアの調子が悪く事によるデメリットの方が大きい。
プレシアはルーテシアに参加者を殺す様に頼んでいたのだ。わざわざ起こり得る可能性の低い状況の為に彼女を不調にする必要なんて無いだろう。

勿論、幾ら適合しないレリックでも素体として優秀なヴィヴィオだ。仮に不調が起こるとしても本来ならばそれはもう少し先の筈だった――
だが、それを加速度的に進行させてしまった出来事がある――

実は先程ヴィヴィオ達が引きずり込まれた場所はミラーワールドと呼ばれる場所で殺し合いの行われているフィールドとは別の空間だった。
そして、そこに引きずり込まれた者の一部は引きずり込まれる前よりも身体の調子が良くなっている事に気付いた――
ヴィヴィオ本人は気付いてはいなかったが出しうる限りの全力を出して天道が変身していた最強の仮面ライダーカブトと戦っていた――

これがどういう事か――詳しい言及は避けるが、そこでこれまでは出せない程の過度なパワーを出してしまったという事だ――
それが不具合によって大きな負担となり――体内の奥に致命的なダメージを受けたのだ。
勿論、すぐに戦いが終わった為かこの時点ではそれは表面化する事は無かった――この時点では虚脱感程度のものだろう――
だが、その直後彼女は怒りにまかせて■■■の死体を破壊し尽くした。全く手加減無しにだ――憑神鎌の力もあってか彼女に掛かる負担は相当なものだ――
そして遂に体内に蓄積されたダメージが表面化し――吐血する程に至ったのだ――


そう――今のヴィヴィオはレリックウェポンとしては完全な「失敗作」だ――
生命活動にすら悪影響を与える程の――
そういう前例にゼスト・グランガイツがいる――彼もまた能力が十分に発揮出来ず生命維持にすら問題の起こる「失敗作」であった――
勿論、死者を素体としたゼストと、生者を素体にしているヴィヴィオを同列に論じる事は出来ない――





だが、既に現実として事は表面化してしまった――破滅へのカウントダウンが始まったのだ――





早急にレリックを摘出し、すぐにでも安静にすれば悪化は最小限に抑えられる――
だが、そんな都合の良い事態には成り得ない――
更に怒りや悲しみ、憎しみに支配されている今のヴィヴィオはひたすらに壊れる程全力で戦い続けるだろう――
憑神鎌の消費が大きいのもそれに拍車を掛ける――
つまり、今の状態を考えれば只悪化するしか無いという事だ――



そして、ヴィヴィオの身体はボロボロになるまで壊れていき――最終的には死を迎える事になる――



それが何時かまではわからないが――確実にその瞬間は迫っている――



だが、ヴィヴィオは自身の身体の不調を正しく理解していない――
他者を傷付けた時は自分も傷付く程度にしか考えていない――
同時にヴィヴィオ自身それでも構わないと感じている――
今は一刻も早く天道を見つけ出す――
その為にヴィヴィオは早々にゆりかごを飛び出した――





少しずつ――
少しずつ――
自分の身体が壊れているのに気付かずにヴィヴィオは踊る――





――静かに奏でられる輪舞曲(ロンド)を――





【1日目 夜】
【現在地 I-5 聖王のゆりかご入口】
【ヴィヴィオ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】血塗れ、疲労(中)、魔力消費(中)、聖王モード、洗脳による怒り極大、肉体内部に吐血する程のダメージ(現在進行形で蓄積中)
【装備】レリック(刻印ナンバー不明/融合中)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、憑神鎌(スケィス)@.hack//Lightning
【道具】支給品一式、フェルの衣装、クラールヴィント@魔法少女リリカルなのはStrikerS、レークイヴェムゼンゼ@なのは×終わクロ、ヴィヴィオのぬいぐるみ@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【思考】
 基本:なのはママとフェイトママの敵を皆殺しにする、その為に自分がどうなっても構わない。
 1.天道総司を倒してなのはママを助ける。
 2.なのはママとフェイトママを殺した人は優先的に殺す。
 3.頃合を見て、再びゆりかごを動かすために戻ってくる。
【備考】
※浅倉威は矢車想(名前は知らない)から自分を守ったヒーローだと思っています。
※矢車とエネル(名前は知らない)を危険視しています。キングは天道総司を助ける善人だと考えています。
※ゼロはルルーシュではなく天道だと考えています。
※ヴィヴィオに適合しないレリックが融合しています。
 その影響により、現在進行形で肉体内部にダメージが徐々に蓄積されており、このまま戦い続ければ命に関わります。
 また、他にも弊害があるかも知れません。他の弊害の有無・内容は後続の書き手さんにお任せします。

























【8】 Call name



私が死んでからどれくらいが経ったのだろう――
最期に私が助けたあの子は――
そう考えていたら放送が響いた――
母さんの声じゃ無かったのが気になったけどそんなのはもうどうでも良い――
レイが死んだ――
新庄さんも死んだ――
シャマルも――
わかりきった事だが私や■■■も――
ただ、少なくてもあの子はまだ無事だった――


そんな時だった――


『お前が……』


あの子の声が響いてきた――
何故か成長していたけどそんな事はどうでも良かった――
その声はとても怒っていて――
とても辛そうで――
そしてとても悲しそうだった――


『お前が! お前が! みんなを殺したんだ!!
 ルルお兄さんを!
 シャーリーお姉さんを!
 こなたお姉さんを!
 リインを!
 浅倉お兄さんを!
 そして……■■■■ママを!!!』


そう言ってあの子は■■■の身体を徹底的に壊していった――
私達の死の無念を晴らすかの様に――


違う――
■■■が殺したのは『■■ちゃん』と私だけ――
他の人は殺していない筈なんだ――
それに私の為にそこまでして欲しくなんかないよ――
だって、私にはそんな資格なんて無いんだから――
私があの子の大切な人達を殺していたかも知れなかったんだ――
ああなるのは私だったのかも知れなかったんだ――


いや――そもそも私にはあの子を止める資格すらない――
あの子と同じ立場だったら私だってああしていただろうから――


事が終わった後、あの子は私を別の場所に移し何処かへと向かっていった。だけど――





血や肉で穢れていくあの子の姿を見て――
私は自分の行動を酷く後悔した――
皆を生き返らせる為とはいえ、殺し合いに乗って皆を襲って十代を殺した事を――
自分勝手な都合で他の皆を傷付けた事を――
後で生き返らせるなんて理屈は通用しない――
深く傷付けてしまった事実は決して変わらない――
そうして傷付けてしまって壊れてしまった者がどうなるかなんて考えるまでもない――
母さんやあの子みたいになるに決まっている――
私はどうしてそれに気付かなかったんだろう――
私があの子やみんなを壊したんだ――私が――


気付くのが遅すぎた――


いや――もう自分の事を考えても仕方がない――
既に自分は死んでいるし、今自分の身体を壊してもらってもそれは自己満足でしかない――無意味だ――

とにかく今はあの子の事が心配だ――
だって――あの子が他人を傷付ける事なんて誰も望んでいないしあの子自身だってそんなの望んでいない筈なんだ――
あの子は本当は心優しい子なんだ――
私の為にそんな事なんてして欲しくない――

それに――あの子、血を吐いていた――
理由はわからないけどあのまま戦い続けたら間違いなく――

駄目だ――これ以上、あの子が傷付き壊れていく姿なんて耐えられない――
私はどうなったって構わない――出来ればあの子は幸せになって欲しい――
でも――私にはもうどうする事も出来ない――もう死んでいるんだから――



お願いだ――こんな事頼めた義理じゃないけど――


誰でも良いからあの子を助けてあげて――そしてな――



『簡単だよ……友達になるのすごく簡単……名前を呼んで、始めはそれだけでいいの。
 『君』とか『あなた』とかそういうのじゃなくて、ちゃんと相手の目を見てはっきり相手の名前を呼ぶの』



そうか――そうだったね――



まだ生きているんだ――クローンかどうかまではわからない――いや、どっちだって関係ない――



あの時は信じる事が出来なかったけど今なら信じられる――
私の友達だったら絶対に今も無事でいる筈――
私が死んで悲しんでいるかも知れないけど絶対に揺るがない筈――
絶対に母さんを止めてくれる筈――







だから――







私――フェイト・テスタロッサ・ハラオウンの声が届くならばどうか届いて――







なのは――ヴィヴィオを助けてあげて――







【全体の備考】
※キャロ・ル・ルシエの死体が原型を留めない程に破壊されました。
※フェイト・T・ハラオウン(A's)の死体がゆりかご内部の別の場所に移されました。具体的な場所は不明です。



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