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Last update 2007年10月13日

ワーカー ビリー 著者:ろくでなしブルース


さらに疲労が激しくなっているのに気がつき、思わずひとり苦笑してしまう。
膨大なリストの中には手に入りにくい物がぎしっり書込まれていたのである。
そう、正当な手段で手に入らない物も入っている。
データ、人体、ドラック。
彼の仕事は探し屋。
確かにこの街では手に入らない物はないのかもしれない。
ハッキング、暗殺、人から物を騙し取るそれが彼の仕事だ。
彼がこの仕事を始めてかなりになるが、あまり気持ちの良いものではなかった。
慣れては行くものの、体力は精神は確実に磨耗していく。
今日の仕事は殺しである。
前にもらったリストの最後の物を手に入れる。
段取りはもう既に決まっていた。

新しいリストを受け取ると、すぐさまバーを出る。
気分を害す酔っ払いの不気味な笑い声をこれ以上聞きたくない、それに彼の命を狙う者は少なく無いからだ。
ポケットから写真を取り出し、覚悟を決めると走り出した。
細い路地を抜け、メインストリートに出る。
一角にある古書屋を抜け再び裏路地に入り、干からびた運河から地下に降りる。
周りを見渡し誰も居ない事を確認し鉄格子の扉を開けると、薬屋が居た。
『重く無色で分解されるガスをくれ。』
『あいよ。』
彼が紙幣を渡すと、同時に薬屋は褐色の瓶を渡す。
瓶をスチレンで包み、バックに入れる。
彼は入った道と違う道を使って再びメインストリートに出る。
しばらく歩き人気の無いボロアパートに入っていく、メーターは回っているようだ。
ボロアパートなので窓も無い、ましてや管理システムなんて存在しない、判断材料はメーター以外存在しない。
瓶に特殊な細工を施し空調口に取り付ける。
しばらくしても声は聞こえなかったので成功のようだ。
空調口から瓶を取り外し、手際よく蓋をしバックにすばやく入れる。
後は運び屋の仕事だ。
ドアに必要事項を書いた紙を貼って彼は去っていく。
この街では貧乏人を殺すのは簡単な事なのだ。
これも愛しい子の為。
そしてそれは独りよがり、足早に歩く。
彼は家に帰るとベッドに入る。
いつもと変わらぬ、あまり快いとはいえない眠りにつくのだ・・・・・・。





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