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Last update 2008年03月15日

近道、近道、遠回り  著者:一茶


あまりに滑稽。愉快でしょうがない。

学校帰りの、通り道。
あたしは、いつものようにいつもの近道を通っていた。
路地を右に曲がって、左に曲がって、また右に曲がって。
そんな遠回りをするのは小学生のあたしには面倒。
小学生のあたしにはツインタワーのようにそびえる、二本のビル。
ちょうど、そこに生まれている、わずかな路地。
あたしはそこを駆けていく。あたしはそこを駆けていた。
途中、路地の構造上カニ歩きになるところがある。
そこをいつものように通っていた。

そしたら……











 ……豚がいた。
うん、着ぐるみでもなければ、誰かのあだ名でもない。
正真正銘の豚がいたんだよ。
そうだよ、笑ったよ。
それはそれは盛大にね。
で、その豚がキョトンとしているのよ。
自分がどうしてこんな状況にあるか理解できないような顔でね。
もちろん、豚の顔なんて見比べてことないから知らないわ。
ただ、何となくよ。何となく、そう思っただけ。
でもね、それが可笑しくて、可笑しくてしょうがなかったわ。

一通り笑って、一回深呼吸をしたわ。
でも、そこで冷静になって考えてみたらね。
気付いたの。
あたしの入り込む隙間は、もうそこにはない。ってことをね。




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