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Last update 2008年03月16日

酒場の掃き溜めに落ちているスクラップ・ストーリー  著者:宇津木



 まだ三時を過ぎたばかりの明るいパブには、しらけた空気がどんよりと溜まっている。まだ窓から明かりが差し込んでいて、パブはパブらしい雰囲気を全く出していない。客もまばらで、カウンターには一人、太い腕っ節の日に焼けた肌の男がいるばかり。男からは潮のにおいがして、その太い腕や日に焼けた肌から、彼が漁師であることは誰が見たってすぐわかる。
 彼はしかし、漁師に似合わない饒舌でこの店の主人バーニーに話しかけていた。



「宇宙は君たちを愛してはくれないけど、許してはくれるさ」
 やっぱり、これが最初だな。全ての根源ってやつだ。小説で言うなら、書き出しさ。
 あいつは俺たちとの出会いをこんな言葉でぶち壊したんだ。
 あの頃、俺たちは気ままに大学生なんてやっていた。数人の仲間でそこそこに勉強した後はパブに移って飲んだり騒いだり歌ったり。夢は自分たちのロケットで宇宙に行くことだ、なんて馬鹿なこと言ってたっけ。ほとんどが家元を離れての一人暮らし。猟師の息子も、工場労働者の息子も、何とか仕送りとバイトで生活して、俺たちは親のようにはならないぞって、親のすねをかじりながら青春と自由を謳歌してた時代だ。
 そのときも、俺たちは夕方からビールをかっくらって、大声で話してた。そこに奴が来たのさ。黒髪で、細っこい、ウィルフレッド・オークナー。俺たちは、ウィルって呼ぶほうが多かったがな。
 名前だけは知ってても、たいして話したこともない奴だった。でも仲間の一人が呼んだのさ。こっちに来て一杯どうだい、ウィルフレッド!
 奴はニコッと笑って席に着いた。俺は正直、奴が嫌いだった。いつだってニコニコして、何考えてるかわかりゃしねぇ。ニヤニヤしてんだったら、まだマシだ。腹も立てられるし、とにかく何か考えてるなって事くらいはわかるんだから。だけどあいつは、始終ニコニコしてるだけで、何を考えてるかなんてさっぱりだった。
 とどのつまり、おれは奴が不気味に感じてたってことさ。
 あいつはあまり酒を飲まない。だけどあまり減らない1パイントのジョッキを持ったまま、周りの話のいい聞き役になってた。そう、あいつは自然に俺たちの中に入り込んでいやがったんだ。
 そのうち誰かが言った。
 俺たちの夢は、宇宙に行くことなんだぜ。それも、自分たちの作ったロケットで。
 どうだ、すごいだろ。といわんばかりのアホ面に、あいつはやっぱりニコッと笑って頷いた。
「すごいね。宇宙か……。行ったらいいよ。宇宙は君たちを愛してはくれないけど、許してはくれるさ」
 奴がそう言った瞬間を、想像できるかい?
 写真に撮ったら、そうだな、まるであの「最後の晩餐」みたいにさ、一瞬の場が止まって、全員の視線がウィルに向かってるのがわかったろうに。
 奴はその言葉で俺たちを馬鹿にするわけでも、いつもみたいに優しく言うわけでもなかった。聖書の一説を朗読するかのように淡々と、事実だとでも言うように一言一言噛締めて言ったんだ。
 俺たちのいたテーブルだけ、喧騒のパブの中で静まり返ったさ。
 だけど次の瞬間にはすぐにバンドのセッションが始まったから、その静けさは音に流された。誰もがそんな言葉、もう覚えちゃいなかった。俺を除いてな。タイミングってのはいつだって確かに存在するんだ。あいつの言葉は悪意のこもる絶好のタイミングで放たれていたし、バンドのセッションは絶好のタイミングであいつの言葉を流した。俺を除いてな。
 俺はセッションの最中ずっとあいつを睨んでた。あいつは、セッションのやかましい音の中で、歌ったり踊ったりする連中の端から俺の視線を受け止めて、だけど笑いはしなかった。ただ俺の視線を受け止めて、そしてそのままパブを出てった。
 俺はもう二度とこいつと飲むもんかって思ったね。

 しばらく俺たちは会わなかった。大学ですれ違ったって、べつに言葉を交わすような仲じゃねぇ。
 だけどあいつはあの時も、実にタイミング良くフラッとパブに入ってきた。皆が視線の端であいつを見たけど、誰も誘いやしないさ。あいつも俺たちに目もくれず、カウンターの隅に陣取るとビールのジョッキ片手にセッションに聞きほれてた。
 セッションが佳境に入って、みんな席を離れて踊ってたそのときさ。
 俺たちの仲間のヒュー、前にウィルに声をかけて飲まないかって誘ったあいつが、突然ぶっ倒れたんだ。皆がゆすっても叩いても、ピクリとも動きやしねぇ。途方にくれて、誰かが救急車を呼びに行った。
 あとはただ、何人かがヒューの周りでオロオロするだけで、他の連中は遠巻きに見てた。なにしろヒューの奴がドラッグにはまってるって知ってたからな。面倒に巻き込まれるのはいやだったんだろうさ。
 俺たちだって、どうしたらいいのかなんてわからなかった。
 だけどあいつは、あいつだけは真っ直ぐにヒューに向かってくると、すぐに口を開けて中を見たんだ、まるで医者みたいにな。喉にゲロが詰まってんのを見ると指を突っ込んでそれを掻き出して、呼吸してないってわかったら、すぐに人工呼吸して。
 俺たちはただそれに圧倒されるだけだった。
 だって、ドラッグやってて、ゲロが詰まった人間に、誰が人工呼吸なんてできる?
 パブにいたのはほとんどが学生だ。大学に医学部がないから専門知識を持った奴だっていやしねぇ。ウィルがいなかったら、ヒューは死んでたかもな。
 救急車が到着してヒューを任せた後、あいつは誰にも知られずにこっそりと、この前みたいに出て行った。俺は後を追ったよ。礼が言いたかったのさ。友達のヒューを助けてくれた事のな。
 だけどあいつは追ってきた俺を睨んだ。いつものニコッとした笑みじゃなくて、ぞっとするほど冷たい、すごく腹の立つ目つきさ。
「たいした友情だな、おい。見殺しにするつもりだったのか? 宇宙なんかに行く前に、てめぇの棺桶磨いとけ!」
 俺は相当カッときたね。あそこでウィルの胸倉までは掴んだが、殴らなかったことはむしろ褒めてもらいたいくらいだ。なにしろ俺にだって、友人を救ってくれた恩人に拳を上げる事は出来なかったんだから。
 だけど、それで一旦沸騰した腹がおさまるはずはねぇよな。
「お前だっていつもヘラヘラしやがって、このカマ野郎が! うわべだけ笑ってりゃそれで済むなんて虫唾が走るね」
 俺はそれだけ言ったら、それ以上は堪えられない気がしたもんで、やつの胸倉を放して帰ろうとした。その背中に声をかけたのは、あいつさ。
「あんた、やっぱり馬鹿じゃないな。しかも性格が悪い」
「てめぇに言われたかねぇな! お前の方がよっぽど性格悪いだろ!」
 思わず振り返ってそういった俺に、奴は口の端を吊り上げて笑った。いつもの純朴そうなのじゃなくて、もっと悪そうな笑いだ。
 俺はその瞬間、ああこいつはこっちの方が面白いって、そう思っちまったんだよな。
 奴はそんな俺の変化を感じ取ったのか、そのまま俺に向かって言った。
「飲みに行かないか?」
「なんでおまえと」
「酒を飲むのに理由が要るのか? だったら、気の合いそうな性格の悪いおまえと友達になりたいって言ったら、笑うか?」
 俺は面食らったよ。ニコニコしてるだけの純朴な奴だと思ったら、意外と性格が悪くて、それでいてそんなこっちが恥ずかしくなるようなくさい台詞を堂々と吐きやがる。もうガキじゃねぇんだ。何が友達になりたいだ。
「俺はごめんだね。そんなゲロまみれの奴と飲みに行く趣味はねぇよ」
「そうか、残念」
 食い下がるかと思いきや、あいつはそれで納得して諦めたようだった。諦められなかったのは俺のほうだ。まったく馬鹿だよ、俺は。
「行くなら着替えてけ。俺のフラットが近い。シャワーぐらい貸してやるさ」
 なんであんなこと言っちまったかなぁ。やっぱりあの時は俺も動転してたんだなぁ、ヒューが死にかけたってことでさ。
 人が死ぬのなんて、この歳になれば特別なことじゃねぇのにさ、あの時はそんなのが身近になかったから、動揺してたんだろうな。
 ほんと、人の死なんていつだってほんのちょっとのタイミングなのにな。

 バーニー、ビールを頼む。いいじゃねぇか。ハーフパイントだ? 馬鹿にしてんのか。1パイントだよ。ギネス1パイント。
 飲みたい気分なんだ。頼むよ。

 ウィルのやつだって、そうさな。ギネスが好きだった。酒には弱いが、付き合いで飲むくらいはしてくれるやつだったから。俺たちはよく二人で飲みに行ったさ。そんで、他愛もない話ばかりしてた。
 俺は本当に、話せば話すほどあいつが性格の悪い最低な野郎だってことがわかって、なのにあいつの人間の面白さって奴に惹かれて。クソッ、こういうくさい言葉を使うようになっちまったのも全部あいつの影響だ。おかげで俺は純朴な漁師作家だなんてイメージを勝手に作られちまって、いい迷惑なんだ、本当に。

 なんだよ、その目はさ。バーニー、お前だってわかってんだろ? 俺が小説家に向いてないってのは。
 ん? ああ、今日はほら、海が時化てるからよ。漁には出られないんだ。そんでもって、なんだか筆ものらねぇんだ。書けないんだよ、全く。ま、そういう日もあらぁな。
 そういうわけだから今日は休日さ。いつも海に出るか机に向かってるんだ。たまにはこういう日があったって、いいだろ? こんな昼間のパブでさ、雰囲気も出てないってのにビールばっかりかっくらって。幸せよ、俺は。少なくとも机にかじりついて小説書いてるときなんかより、ずっといいね。
 ずっといい。
 でもなんだろうな、なんだか上手く酔えないな、今日は。

 だいたい、小説家なんてな。ろくなもんじゃねぇよ。
 何書いたって、全部は読んだ奴がさ、これは面白い。これは面白くないってさ。勝手に決め付けやがって。書いたこっちにはさ、何も残らねぇんだよ。それで金をもらったってさ、何を取引したんだかてんでわかりゃしねぇ。本当にそれに見合う額なのかどうかさえ、俺にはわからねぇときてる。魚のほうがずいぶんましさ。獲った魚は目に見えるし、それがいくらくらいか自分でわかるんだから。金と魚を引き換えたって、良心が咎める事もねぇ。
 ああ、駄目なんだよ小説は。どうしても、俺にはまっさらな嘘は書けないんだ。どこかに自分の本心とか、経験とか、感情とか、そういうものが入っちまう。それが金になった瞬間にさ、ああ、俺は自分の気持ちとか経験とか、そういったものを金で売っちまったんだなって。書かなきゃ自分だけのものだったはずの大事なものがさ、印刷されて売られた瞬間に俺のもんじゃなくなっちまうんだ。誰かが勝手にさ、俺の経験とか、感情とか、本心とか、そういうのにケチつけたり、批評したりするだろ。たまんねぇよ。
 でもさ、なんかさ、やめられねぇんだよ。誰か一人でもさ、俺の書いたくだらねぇものに共感してくれるならさ。そんなこと無いってわかっててもそういうのを期待しちまったらさ、ついつい書いちまうんだよ。馬鹿だよねぇ、俺も。

 ああ、俺がいつ小説を書き始めたか、言ったこと無かったっけか。
 これもあれさ、あいつが仕組んだのさ。俺、全くその気もなかったし。まともに文章を書いた事だってなかったんだぜ。
 俺とウィルがつるむようになって一年半くらい過ぎたころさ。漁師しか能の無かった弟が、親父の跡を継ぐはずだった弟があっけなく死んじまいやがって、俺は大学に通ってる場合じゃなくなった。実家を継がなきゃいけなくなってな。貧乏漁師が嫌で出てきて、後を全部弟に任せてきたってのに、俺はついてないと思ったね。
 大体、頭が良いってんで大学に行かせた息子を、継ぐ奴がいなくなったからって呼び寄せる親父の気が知れねぇよ。だったら最初から、俺を漁師にすればよかったんだ。半端な期待持たせて大学に行かせてさ、後で希望を上から叩き潰すようなもんだぜ。
 いや、弟が駄目だったんだな、ありゃ。酒におぼれて冬の寒い日にさ、帰り道もわかんねぇくらいに飲んじまって、寒い日なのにさ。家に帰るはずが間違って墓地に迷い込んで、そのまま寝ちまったって。気づいたのは墓守さ。泣いたのは残された若い女房だ。今じゃ、別の男の女房だけどな。
 まあそんなわけで、俺は帰らなきゃ行けなくなったのさ。大学を辞めて。
 宇宙に本当に行けるなんて思っちゃいなかったよ。俺だって夢と現実がわかるくらいの頭はある。だけど、そういう馬鹿を言っても許してもらえたところから、そんな与太話もできないところに行かなきゃいけないってのが、憂鬱だった。学生じゃない。一人の男にならなきゃいけないってのは、結構な踏ん切りが必要なんだ。
 俺はそれが決まってから、大学には行かなくなった。行ったって、辛くなるだけだもんよ。あいつはそんな俺のとこに来て、だから俺は辞める事だけを伝えたのさ。俺は本当はあいつのいつもの斜に構えた腹の立つ態度で、突き放してほしかった。そうしてくれたらどれだけか楽だったろう。
 なのにな、あいつ、そういうときに限ってまじめな顔するんだよ。本当に、嫌な奴さ。
「ジャックはなんで宇宙に行きたかったんだ?」
 そんなこと、今聞くことじゃないだろうって思ったけど、あいつはそういう奴さ。こっちの考えもしないようなことを平気で言いやがる。だから俺は答えたね。
「北極星が二つに見えるからだ」
 嘘じゃねぇ。俺には昔から、北極星は二つに見えるんだ。あんたには、いくつに見える? やっぱりひとつ、だよな。俺だって、なんで自分だけそう見えちまうのかさっぱりわからねぇよ。他の星はちゃんと一つに見えるんだ。なのに北極星だけは、いつ見たって二つさ。まるで双子星みたいに。たいていこの話するとな、目がおかしいだの、頭がおかしいだの言われるのがオチさ。
 なんで、あの時、あいつに言っちまったんだろうな。子供のころに散々否定されて以来誰にも言わなかった理由をさ、俺はあっさりと白状しちまった。本当に、ただ馬鹿にして突き放してほしかったのかもしれないな。
 なのにあいつはさ、やっぱりわかんねぇよ。
「じゃあ交換しよう」
 そう言いやがったんだ。交換だ? 俺は意味もわからずにただあいつを見てただけだ。あいつの目が子供みたいにキラキラしてんのをさ、いい歳してなんて目ぇしやがるって。それ見てたらさ、多少馬鹿だと思われてもいいやって。おんなじくらいガキなんだ、こいつもって思ったよ。
「俺がジャックの代わりに宇宙に行って、北極星がいくつに見えるか見てきてやる。だからジャックは、なんで北極星が二つなのかその理由を考えるんだ」
 ここで笑い出さなかった俺を、誰か褒めてくれ。
 あいつ、文学部英文科だぞ。どうやったら宇宙にいけるってんだ?
 俺はそのとき、正直に言えば笑うよりも圧倒されてたのさ。あいつの、わけわかんない熱意に。
「理由?」
「そう。本来なら理由をつけるのは理屈屋の俺の仕事だろ。物事にはすべて理由がある。ジャックに北極星が二つに見えるなら、北極星が二つであるべき理由があるはずなんだ。そうでないと物語にはならないからね。だからジャックは、俺の代わりにそれを考えるんだ」
 わけがわからねぇよ。北極星が二つに見える理由なんてな、わかるはずがねぇだろ。そんなのわかってたら悩んだりしねぇんだよ。
 でもあいつは、だから考えろって言ったんだ。わからないものには、それらしい理由をつけて、不可思議なものには、それらしい説明をつければいいんだって。
 俺はよく意味も考えずに、ただここを離れて漁師っていう人種になっちまっても、ここにいた事と何か繋がりがもてるなら、それでいいやって。どんな約束でも、ここに少しでも俺の痕跡を残せるならそれでいいやって、頷いちまった。
 実際、田舎に帰って漁師として親父に一から叩き込まれて、大学に通ってたこととか、都会での生活とかが体からきれいさっぱり抜けて行くのを実感したよ。それでも、あいつとの約束だけはどんなに漁師生活が体に染み込んでも、一人で続けてた。書いては捨てて。書いては消して。文章なんて書いた事もないし、本だって昔読んだ程度さ。どういう風に書けばいいかもわからないから、家にある爺さんの遺品の本をあさるように読んで、それをまねた。
 理由を考えるのに一年。書くのに二年。書き直しで二年。気づいたら五年も経ってて、あいつだってそんなことすっかり忘れたろうと思って。だけど嫌がらせのために送ってやったよ。

 俺たちはお互いを嫌がらせるところに無上の喜びを感じてたのさ。お互い、性格悪いだろ。
 特に風邪やなんかで倒れたときなんかは、お互いにとっては至福の時間だぜ。俺が珍しく風邪で倒れたときなんか、あいつ白々しく、やあジャック君。病気で倒れたって聞いたから、いてもたってもいられなくなって見舞いに来てしまったよ。だぜ。口の端を吊り上げて、ニヤってさ。本当に嫌な笑い方するんだよ。それだけで、俺はげんなりだったね。病状は悪化する一方さ。
 あいつは体に良いんだって言い張って、怪しい見舞いの品を持ってきてた。変な臭いのする草、あいつはハーブって言ってたけど、俺に言わせりゃあんなのハーブじゃないね。毒草だ。それを煮たり潰したりして、俺のフラットの台所を勝手に使って、変な薬を作ってな、飲ませるんだよ。まずいぞぉ。本気でまずいぞぉ。満面の笑みのまま、俺がせっかく作ってやった、家に代々伝わるハーブの風邪薬だ。飲め。ってな。本当に、あいつは嫌な奴さ。おかげで腹痛が追加されたくらいだ。死ぬかと思ったね。それ以来俺は風邪をひかないんだ。
 だけどあいつが倒れたときにはな、俺はもう喜び勇んで、ここぞとばかりにフルーツの盛り合わせだの、花束だのを買い込んであいつのフラットに行ったさ。やあ、ウィルちゃん。ご機嫌いかが? 動けない君のためにたっぷりとフルーツを買ってきてあげたよ。ビタミンは体にいいからね。
 その時のあいつの嫌そうな顔! あれは爽快だったな。果物だってちゃんと切って、皮をむいてやったんだから。
 病弱なあいつと違って俺はいたって健康だったから、こういった嫌がらせは俺のほうが得意だったな。

 おっと、話がそれたな。

 まあ、なんだ。そんなわけで俺たちはお互いを嫌がらせることが何よりも大好きだっていう、根暗で陰険な関係だったわけよ。だからこそ俺は自分が書いた二つの北極星の理由づけをあいつに送りつけた。嫌がらせのためにな。忘れちまった頃に、俺のミミズみたいな字の文章が届くんだ。それだけで十分、嫌がらせだ。
 送ったら、もうなんかすっきりしちまったよ。
 そうやって五年もだらだらと、都会や大学生活に未練を感じていた、そのための言い訳だった「理由付け」が、終わっちまった。後はもう、漁師に戻るだけだよ。根っからの漁師になるだけさ。
 俺は毎日魚を獲って、それを売って、わずかばかりの金を稼いで。結婚もしてたんだが、そのころに娘も生まれて。順風満帆に、それこそそんなものを書いた事も送った事も忘れて、毎日をただひたすらに送っていって。
 半年くらい経ってからだったか。
 俺がいつもどおり船をつけて、網をしまって。そんでパブに一杯やりに行こうって歩いているときにさ、こっちに向かって歩いてくる細っこい男がいるんだ。俺は目が良いからな。ずいぶん遠くから、そいつがウィルだって気づいてた。気づいて、頬が緩みそうになるのを抑えながら近づけばさ、あいつが満面の笑みで手を振るんだ。
 俺は忘れてたはずの、いやぁな予感がした。これほど不吉なものはないってくらい、嫌な予感がしたね。あいつが満面の笑みを浮かべてるときは、ろくな事がない。これは俺の人生の中でも最上の部類に入る警告だ。
 で、あいつは俺に会うなり、久しぶり。も、元気だったか。もなく。突然雑誌を出してページを開いて俺に突きつけたのさ。
「やっぱり君はすごいな、ジャック! 新人賞だぞ! デビューできて、本が出せるんだぞ!」
 俺は、わけがわからなくなったね。何のことを言われてるのか、さっぱりさ。
 落ち着けウィル。何があったかは知らないが、おまえがそんなに浮かれていると心臓に悪い。頼むからパブで一杯飲ませてくれないか。そうすりゃ潮風で凍りついた脳みそも多少は溶けるから。
 ウィルは笑顔のままで頷いて、
 今日は俺が奢るよ、ジャック。受賞祝いだ。
 何のことはない。俺は、そのとき、ただこいつともう一度飲めるって事が嬉しかったのさ。
 パブで俺は、あいつが俺の送った「理由付け」を勝手に新人賞に投稿してたことを聞かされた。しかもそれがまかり間違って新人賞に選ばれたことも。あいつは編集者に電話して、俺の了承を得ないで勝手に送ったことや、今は田舎で漁師をしてることを説明したらしい。
 馬鹿な奴だよ、ほんと。
 結局それで俺はデビューすることになった。渋ったんだけどな。書いてる暇があったら漁に出るって。でもあいつは譲らなかった。書けるときだけ書けばいい。それで小遣いが手に入って、可愛い娘にベビーカーを買ってやれるなんて甘言に騙されて、俺はころっと小説家になっちまった。正直に言うと、新しい船が欲しかったんだよ。親父のじゃない、俺の船がな。そのための金を稼ぎたかった。ま、小説家なんてガラじゃねぇ。どうせすぐに出版社が捨てるだろうと思ってたしな。
 今まで続いてることが、不思議だよ。
 こうして俺は漁師と小説家、二足の草鞋を履くはめになったってわけ。

 ギネス1パイントくれ、バーニー。
 女房? 娘を連れて買い物だとよ。付き合ってやろうかって言ったら、ご心配なく。あなたはパブでビールでも飲んできたら、だってさ。冷たいよな。普通クリスマスの買い物をするんだったら、男手の一つも欲しいだろうにさ。
 ったく、せっかくの休日だってのに俺はなんでこんなとこで一人ビールを飲んでるんだ。

 ……そうそう、ウィルの話だろ。
 あいつ、俺の受賞祝いなんてやってる間に博士号まできっちり取りやがってな。物理分野で。ああいうのを天才って言うんだろうな。何でもできるやつさ。
 まあ、あのすごい臭いのハーブ薬を飲んだ俺からすれば、奴には唯一薬学の才能だけはないと思うがね。
 だけどそれでもあいつは宇宙に実験室を持つって夢の、第一歩は踏み出したわけだ。
 宇宙に行くってのは、それこそ企業単位じゃないと個人にはまだまだ無理な時代だったからな。今だってそうだろ。宇宙旅行なんて、俺がベストセラーを出して、ようやく行けるか、行けないかってところだ。それなのにあいつときたら、宇宙に常設の実験棟を持つ。なんて。それこそ夢物語さ。
 カンパを集めて、企業に特許を売りつけて、あくせくしてたっけなぁ。
 でも、一介の漁師が小説家になるっていう夢物語を、あいつは一度成功させてるからな。実験棟だって実現するって俺は思ってたよ。

 忙しい合間を縫って、奴は良くここに来たよな。どのくらいの頻度だっけ?
 ああ、一ヶ月に一回も。そんなに来てたかねぇ。律儀な奴だ。

 俺が少しずつ、本当に少しずつ短編を書き続けていたのを、ウィルの奴は全部読んでた。短くても必ず電話をくれて、感想を言ってったんだ。
 今回は面白かった。今度のはいまいちだ。新しい書き方? まだ硬いよ。
 褒めることは珍しくて、けなされることの方が多かったな。なのにあいつ、宇宙に上がる直前に会ったときに、一度だけ言ったことがある。
 俺は書きたかったけど、何も持ってなかった。お前は俺に無いものを全部持ってた。だから書かせてみたんだ。お前の文章を最初に読んだとき、震えが止まらなかったのさ。なんて文章を書くんだ、こいつはって。だから新人賞なんかに出した。受賞することはわかってたんだよ、俺には。正直に言うと嫉妬してる、お前にはさ。
 俺はそのとき初めてあいつも小説を書いてたんだって、知った。小説家になりたかったんだってのもさ。
 あいつの言った「交換」が本当は何を交換してたのか、俺はこのときになってようやくわかったよ。
 やっぱり、俺が小説なんか書くべきじゃなかったんだ。

 ああ、雨が降ってきやがったな。
 本当に、今日は駄目だ。海は時化てるし、筆はのらないし。なんでだろうな。昼間から酒を飲んで俺は最高に幸せなはずなのにな、なんでか今日は駄目だな。
 いつも締め切りに追われてて、ひっきりなしに催促の電話を受けてるからかな。落ち着かねぇんだよ。ほんとに、腐ってやがる。

 小説なんてクソくらえだ。
 編集者の奴らは、こっちの事情なんか構っちゃいねぇ。妹が結婚した時だって、お袋が死んだ時だって、オヤジが暗い海に消えた時だって、いつだって催促の電話は鳴っていた。奴らはいつだって最低のタイミングを心得ていやがるんだ。
 俺は電話を叩きつけて、だがあいつらの望みどおりに小説を書いたさ。
 喜びに沸く家族や友人達が階下で躍り歌う音を聞きながら三流の悲恋ものを、お袋の死体の横で幸せな家族ドラマを、親父の安否を気にしながら容疑者が次々に殺されるミステリーを。どれもそこそこに売れて、俺の名前だけが本屋で一人歩き。
 でもあいつが死んだときだけは、俺は電話のないところにいたから助かったっけな。
 知ってるだろ。宇宙で死んだあいつを俺はわざわざ引き取りに行ったのさ。もちろん自腹でな。
 帰りのシャトルで死体のあいつと乗り合わせるときなんて、航空会社の姉ェちゃんが
「お友達とご一緒に乗られますか、それとも別々に」
 なんて愁傷な顔で聞くもんだから。
 ご心配なくお嬢さん。この根暗は元来暗くて寒いところがお好きでね。しかも一人でいるのが心地いいときたもんだ。彼にとってのVIP席は、貨物室だよ。ってね。これ幸いとばかりにあいつの棺を貨物室の片隅においやって、俺は生きてる人間用のシートでビールをしこたま飲んで、ぐっすり寝て帰ってきたもんだ。
 宇宙で酒を飲むってのぁ、血の巡りが格段に良くていいねぇ。気持ち良く酔えるし、まわるのも早い。あれほど気持ちよく寝たのは、後にも先にもちっと思い出せねぇよ。

 なんだよ。
 友達が死んで、死体を運んでくるのに酒を飲むなんて不謹慎だって、そんな顔してんじゃねぇよ。まあ、聞けよ。

 あいつぁ、俺を困らせるためだけに死んだんじゃねぇかって思うくらい、嫌な奴なんだぜ。俺の念願の宇宙旅行だ。もちろん初宇宙だぜ。小説のための取材なんて仰々しい名前付けてよ、気ままな宇宙一人旅に洒落込もうとした矢先さ。あいつのいた実験棟が事故って、ドッキングしてたステーションから爆発して離れちまったって連絡が入ったのは。
 そりゃ、政府が老朽化で払い下げた実験棟を修理しながら使ってたって言うからガタがきてたんだろ。それで配管が爆発して、空気が抜け続けるまま、実験棟だけがポーンと外れちまってな。
 その実験棟がどの国の所有物にも属さないって言うんで、まあつまりは民間だったんだが、それで救助にどの国の救助隊が出るかってもめて。最初に助けに行ったのは、やっぱり国連よ。
 ま、間に合わなかったんだけどな。
 実験棟の中に救助隊が入ったときには、全員宇宙服の酸素残量がゼロで漂ってたって話だ。
 何も俺の旅行の矢先に、そんな事件を起こさなくたっていいじゃねぇか。最初に事件の一報を受けて浮かんだのは、あいつのニヤッと笑うあの見下した笑いだよ。あいつは俺への嫌がらせのために命賭けたんじゃないかって、半ば本気で信じちまったくらいさ。
 ま、そんなわけで俺はあいつの棺を持って帰ってきたってわけだ。

 奴の死体?
 そりゃセントラルパーク共同墓地にぶち込んださ。
 だいたいな、あいつ、遺言になんて書いてたと思う?
 火葬にして、骨と灰は宇宙に撒いてくれって。そう書いてたんだぜ。
 俺は宇宙でそれを読んで、だから葬儀社にそのままそう伝えたさ。せめて最期くらいは、奴の望みをちゃんと叶えてやるものだって思ったから。死者には礼を尽くすものだろ。それがどんなに嫌な奴でもさ。
 なのに葬儀社の兄ちゃんは、申し訳なさそうに言うんだ。
 申し訳ありませんが、宇宙では火葬は出来ませんので、もしどうしても散骨されたいとおっしゃるのでしたら一度地球で火葬していただいた後に、所定の手続きを踏んで再度宇宙に上がっていただいて、こちらで散骨ということに……。
 俺はその瞬間に、あいつがニヤッて笑ってるのが手に取るようにわかったね。完全に理解できたってわけだ。
 嫌がらせなんだよ、あいつの。笑えないジョークさ。
 あいつはもともと知ってたんだ。宇宙で火葬できないことも、散骨の手続きが面倒なことも。知ってて、俺にそれを聞かせたって訳さ。まさか俺があいつのために宇宙を二往復するわけもない。
 だから俺はあいつとシャトルで帰ってきたその足で、共同墓地に行って死体を埋めたのさ。一番安い金を払って、隅っこに名前を彫ってもらった。それだけだ。

 そんな目で見るなよな。
 いいんだよ、別に。死んだやつは、もう戻ってこないんだから。俺がどんなにぞんざいに扱ったって、奴にはわかりっこねぇよ。
 自棄になんかなってねぇって。
 大丈夫だよ。
 だってあいつが死んで、もう五年も経ったんだぜ。すっかり、そんな悲しみだって色褪せてるよ。もともとそんなに悲しんじゃいねぇんだし。

 でも、そうだな。五年前のあの年は、なんでか辛い年だったな。まず親父が海で遭難して帰ってこなかった。その後にお袋が倒れて、それでウィルだ。葬式が三つも重なると悲しみもさ、希釈されるんだよ。
 それに俺はさ、酷い人間なんだよバーニー。
 誰かが死んだって、その日に小説を書いてたんだからな。書かなかったのは、ウィルのときだけだよ。それも、電話がなくて酒を飲んでたから書かなかったってだけだ。
 でもさ、悲しんでるつもりも無いのにさ、悲しみってのはいきなりフッと湧き上がったりするんだよな。
 葬式とか命日とか、そういう日は心構えが出来てるんだ。悲しくなる準備って言うのか、そういう空気がさ、家の中に充満するだろ。だから大丈夫なんだ。でもさ、全くそんなこときれいさっぱり清算しちまった後にさ、何の前触れもなく思い出すことってあるだろ。飲んでた酒とかさ、景色とかさ、言葉とかさ。なんでもないことなんだよ。ありふれた、取り立てることもないような。でも、そういうのを思い出すときが一番、辛いんだよな。準備が出来てないところに不意打ちされるとさ、辛いんだよ。

 あいつはいつもこんな低く垂れ込めた曇り空の中でさ、ぽつんと立って。ずっと空を見てたっけ。それで、俺に気づくと笑おうとするんだ。でも俺にはそれが泣き顔に見える。
 やあ、ジャック。飲みに行かないか。理由なんて聞くなよ。俺はただ、飲みたいんだ。
 俺はいつだって、付き合ってやったよ。そういうときのあいつは、ほとんど何も話さないで酒を飲んでるんだ。こんな昼間のパブでさ。

 ああ、畜生!
 あいつの顔ばっかり浮かんできやがる。今日や厄日だな。海は時化てるし、筆はのらねぇし、雨は降ってるし、あいつばっかり思い出すし。
 クソッ。俺は機嫌が悪いんだな。うん。そうだ。ひっきりなしの催促の電話も、高い波も、あいつのムカつく笑いもさ。全部腹が立つんだよ。
 なぁ、ウィル! ウィルフレッド・オークナー!!
 どうせお前、そこで見てるんだろ。そこで見ながら、また口の端吊り上げてニヤッて笑ってんだろ。だったら、酒付き合えよ。おごってやるからさ。友達のお節介に付き合う暇もないほど、死に急いでるわけじゃないんだろ。
 って、もう死んでたっけか。ハハッ。

 あいつの遺品、俺が引き取ったんだ。
 その中にノートが何冊もあって。それが、全部小説だったんだよ。日付見たらさ、結構古いのもあって。
 あいつの小説は、淡々としてるんだ。日常がさ、静かに流れていく。その中で一瞬、グサって刺さるような鋭い感情が潜んでるんだよ。
 読み飛ばしかねないそれを、見つけたときのあの鳥肌が立つ感じ。
 やっぱりあいつは天才だよ。
 俺なんかと交換したのが失敗さ。俺が宇宙に行けばよかった。あいつが小説を書けばよかった。そうしたら、あんな事故にあうこともなかったのにな。
 あいつの小説がさ、本当にすごいんだよ。初めて俺は悔しいって思った。敵わないってな。今まで読んだどれよりも、すごい。あいつが冷静な目で、周りをこんな風に見てたんだって知ってから、あいつともっと色んな話がしたかったなって。思ったんだ。

 なんでかなぁ。
 あんなに嫌な奴だったのに、こういう日だけはさ、無性に酒酌み交わしたくなるんだよな。畜生。

 北極星がさ、もう見えないんだよ。五年前からさ、全然見えなくなったんだ。
 雨が降ってるから。
 ずっと、雨が降り続いてるからさ……。










「駄目だよ。駄目駄目。ジャック、もう三回も小説の中でウィルを殺してるだろ。いい加減、マンネリだよ」
 バーニーがジョッキを差し出しながら言う。
「そんなに殺してたか? 確かに一回目は、ちょい役で事故死だったのにあいつがものすごく嫌そうな顔をしたから、すごく嬉しかったけど。二回目は……、そういえばミステリーの犯人に仕立て上げて崖っぷちで被害者の婚約者に刺されて海に落ちたっけ。三回目は、ああ、宇宙にある実験棟で人造人間が暴走して殺された科学者役だっけか。でもほら、あいつ殺しがいあるだろ」
 ジャックはご機嫌のままビールを一気に半分ほど流し込む。バーニィは視線の端で時計を確認する。
「ジャックがウィルを好きなのは良くわかってるけど、やりすぎだよ」
「俺は一発当てなきゃいけないんだよ。じゃないと、宇宙に行けないだろ」
 ジャックの言う「一発当てる」が競馬でも宝くじでもないことは、この界隈の人間なら誰だって知っている。まがりなりにも作家だ。一発当てればベストセラーだ。最近は、とんと見なくなっているが。
「ああ、ウィル、月面病院に入院したんだっけ?」
 ジャックの作品ではしょっちゅう死ぬが、当のウィルはピンピンして宇宙研究をやっている。たまに戻ったときには、ジャックの家を訪ねがてら、ここで二人で飲むものだから、すっかり常連だ。その彼が入院したとなれば、やはり心配する。
「ただの骨粗鬆症だけどな。本人は至って健康だって言い張るから、早く見舞いに行きたくてうずうずしてんだ。あいつの嫌がる顔が見たくてね。なあに、入院が長引くようなら、一度こっちに強制送還させるさ」
 ガハハハと笑うその豪快さは、さっきまで小説の内容を話していた繊細な表情からは想像もつかない。何よりこのジャックは、自分が小説を通じていかに親友を大事に想っているか、聞いているほうが恥ずかしくなるほどに語るくせに、それが周囲にばれていないと信じている。
 このギャップに、バーニーは苦笑いで返した。
「いいよ、わかってるよ。心配なんだろ」
 反論しようとしたジャックを止めて、バーニーは分厚い封筒をジャックにさし出す。
「俺と常連からのカンパだ。持っていけよ。これだけあれば一発当てなくたって宇宙往復くらいは出来るだろ。早く行ってやれよ。その代わり今度ベストセラーを出したら、全員に奢れよ」
 ジャックは頷いて封筒を受け取り、急いで家に向かう。その後姿を見送って、バーニーは笑みと共にため息が漏れた。時計を見ればもう五時。ジャックの奥さんはもう帰っている頃だろう。旦那がクリスマスに誕生日なのに、きっとそのときは宇宙に行ってるだろうからって。今日は隠れてお祝いをするつもりだから買い物と準備の間ここに引き止めておいて欲しいって、頼まれてたことはもちろん告げていない。
 バーニーは心の中で祈る。

 ちょっと早いが、メリークリスマス、ジャック。
 奥さんと娘さんに土産を買うのを忘れるなよ。
 そして、メリークリスマス、ウィル!
 研究に没頭するのもいいが、体の健康くらいは考えておけよ。ジャックはあれで結構心配性なんだから。

 メリークリスマス!




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