木星帝国設定

木星帝国各設定

この項では木星帝国に関連する設定を紹介する。


嚮導技術開発部開発一覧

ここでは嚮導技術開発部がスレにて開発、使用した各種兵器を紹介する。

H173

ゲーム『ひぐらしのなく頃に』に登場した細菌兵器。
これを注射することで『急性雛見沢症候群L5』が発症し被投与者は体の一部を掻き毟る、誇大妄想や自傷行動を行うといった症状を引き起こす。これに対処できるものは『C120』という薬品だけである。

クーゲルシュライバー

一橋ゆりえが考案し技術部が実用化した兵器。
傘みたいなランスに銃が取り付けられ、60km/sでシャー芯が発射、目標を攻撃する。
なお「クーゲルシュライバー」とはドイツ語でボールペンの意であり、シャーペンではない。
スペックだけ見るともの凄い弱そうだが侮ってはいけない。これでも結構強いんだぞ!
(※補足…60km/s(秒速)を時速に換算すると21万6000kmとなり、一時間で地球を5週以上する速度となる。射出後すぐに速度が落ちるとはいえ、1秒に60kmも進むというスペックは決して低くない。)

Mジャマー

木帝嚮導技術開発部が開発した、対生物兵器。元ネタはアニメ「機動戦士ガンダムSEED」のNジャマーより。
現議長スレにおいてモクズ菌の影響を一時的に無効化できる兵器である。これはMHの活動とともに空気中に大量に散布されたモクズ菌に対し、電子と陽子を対消滅しガンマ線を発生させ、これを菌に強照射、菌の遺伝子を完全に破壊し死滅させる。
三角同盟締結後の戦闘でも実践に投入され、騎士団のモクズ化を鈍らせたことで効果が証明されることとなった。

オレンジ・ジュース

木帝ローゼンバーグ研に保管されている培養液。オレンジ色をしているためしばしばこのように呼ばれる。
「コードR(CCの特性を再現する実験)」に代表される、強化人間製造研究の際に開発されたらしい。この培養液に対象者を漬けると、戦闘能力が一時的に著しく上昇・NTのように回避、先読みが可能になるなどの効果が現れるが、言語障害が起きる場合がある。「コードR」によるとニューロフィラメントの強化と活動電位の数値を上げることで思考・行動の速度を上昇させ、疑似NTを再現できるという。

衛士強化装備

一部の兵士が着用している強化装備。パイロットスーツを更に強化したもので耐Gスーツ機能、耐衝撃性能に優れ、防刃性から耐熱耐寒、抗化学物質だけでなく、バイタルモニターから体温・湿度調整機能、カウンターショック等といった生命維持機能も備えている。
ヘッドセットはそれ自体に網膜投影機能を有しておりディスプレイ類を必要としないだけでなく、視力の強弱にも影響しない。
さらには機体とのリンクは無線でも可能であり、有効範囲内であれば機体からの情報を逐次確認することが可能である。
鎖骨両脇にある2つの緊急用パッチを左右同時に押し潰すと分解液が各部の保護皮膜に浸透して、手でも簡単に裂けるほど柔らかくなることが特徴。零式、99式などの種類がある。男性用もあるらしいが現在確認されているのは女性用のみである。「AREA11」占領時、日本国及びBANDAIが試作していたものを帝国技術部が回収。木帝の技術を導入し開発、現在の形に至る。
総帥により帝国軍への正式採用が決定されたが、その裏でには某五虎将の尽力があったと噂されるものの真相は定かではない。
その源流を辿れば元帝国軍士官イヴァン・ニルギースの兄であるカペリ・ニルギースがロシア製強化衛士装備を改良、木星帝国で開発された試作型アムジャケットにまでさかのぼれる。

量産型アムジャケット

主にKMF部隊所属の兵員が着用している強化服。ニルギースのアムジャケットを参考に量産向けに改良が加えられ、帝国軍に正式採用された経緯を持つ。上記の衛士強化装備の副産物といえる。
ノーマルスーツとしての機能に加えてある程度のパワーアシスト機能も持ち合わせており、機体から降りた後も着用者の身体能力を増強する。原作でのニルギースのジャケットは地下組織製の非正規品であり、この量産型ジャケットはコピーのコピーという事になるが、この世界ではアムテクノロジーの出所が明確にされていない為に詳細は不明となっている。
グラストンナイツでは副官格の隊員と一般隊員が着用する2タイプの細部が異なる装備が確認されており、副官仕様の物は頭部に飾りが付いている事が特徴。なお、外見上は原作「get ride!アムドライバー」でジャスティスアーミーの一般兵が着用していたジャケットと同一である。

ヴィンセント

技術部の開発した最新型KMFのひとつ。
Z-01「ランスロット」を基に設計された量産機で、現在投入されているものは先行試作機体である。指揮官機は紫色に塗装されているが、ロロの専用機のみ金色のパーソナルカラーとなっている。装備は開発母体となったランスロットのそれに準じており、KMFに飛行能力を付加するフロートユニットも装備可能である。
元は一連の貴族動乱の際にグランストンナイツの解散(ニルギースの失脚)を目論んでいたカロッゾが、ニルギースの部隊に配属されているKMF「グロースター」に勝る性能のKMFの開発をブッホ・コンツェルンに指示。ザビーネら貴族派が秘密裏に手配をしていた機体だが、ヴィンセントの完成は「バベルタワーの乱」には間に合わなかった。内乱終結後、この機体はニルギースとギルフォードの配属、及びロロの専用機となる。
高コスト故に大量生産には至っていないものの、現在は一部士官向けに若干数が配備されている模様。

【女神シリーズ】

木星帝国で開発されてきた兵器群の中で特に神話の女神の名を由来に持つ一群の総称。
その源流はジュピトリス時代のパラス・アテネ(スレの設定的には元から存在した機体ではあり、シロッコがこれに感銘を受けたとされている)に端を発しており、木星帝国と成った現在もそれは続いている。
これらの根底にあるものは女性統治というシロッコおよび帝国の一貫したコンセプトに基づいていると考えられており、その為かシリーズに名を連ねる機体はごく少数にとどまっている。裏を返せば帝国の威信をもって開発されたのがこれらのシリーズであるとも推察できる。
スレ登場順にパラス・アテネ、キュベレイ、フレイヤ、ペルセフォーネが該当する。またタイタニアは名称由来こそティターン神族であるが、女神シリーズに準じるものと思われる。

フレイヤ(F.L.E.I.J.A.)
サクラダイトを起爆剤に用いた大量破壊兵器。。"Field Limitary Effective Implosion Armament"の略。領域制限爆縮兵器と訳せるらしい。その威力は既存の通常核弾頭の威力を遥かに上回り、「戦争が変わるほど」とも言われるがこんな爆弾如きでは戦争なんて変わらないのが議長スレである。ダラス研究所にて秘密裏に開発された。原作同様にシュナイゼルやニーナらが関わっていたかは明かされていない。以下はフレイヤの反応過程。

段階 反応 和訳 補足
step.01 Sakuradite Explosion サクラダイト起爆
step.02 Nuclear Fusion 核融合 step.01~03までは時間を要する
step.03 Folkvangr Field Creation フォールクヴァング領域生成 被爆領域の制限
step.04 Sessrumnir Sphere Expansion セスルームニル球体拡大 球体拡大により範囲内の物体へ影響を及ぼす
step.05 Sessrumnir Sphere Reduction and Vanished (Space Transfer) セスルームニル球体縮小および消滅(空間転移) 球体の中心部への急激な縮小。コラプス効果により物体は消滅する

核融合反応で得られる莫大なエネルギーを利用し各反応を起こすことで物体を消滅させる。通常の核兵器と異なり、物体を文字通り消失させるため、爆風や熱線などは発生せず、また放射線による災害がなく、跡には巨大なクレーターを残すことが特徴。原作では反物質形成による対消滅反応である可能性が高いが、スレでは空間転移による消失と示唆される。KMFでも使用できるように小型化されたフレイヤ弾頭も作られている。

名前の由来は、北欧神話における美と戦いの女神フレイヤ(ただし女神のフレイヤは"Freyja")、フォールクヴァングはフレイヤの住む宮殿、セスルームニルは宮殿フォールクヴァングの大広間となっている。
パラス・アテネ、キュベレイと同様に「女神」シリーズの一つとして開発された。

ペルセフォーネ
対NT用NTR専用MSとして設計されていた女神シリーズの一体。
サイコミュ兵器の封印を開発コンセプトに据えている。
キュベレイの後継機として開発されたが、そのフレームはノイエ・ジールのものを流用して設計されているために同機の発展型ともいえる(ただし当機体はMAではなくMS)。キュベレイの後継機ということで型番は欠番だったAMX-005が割り振られているものと思われる(004はキュベレイ、006はガザD)。

サイコミュ兵器を相手が使用した場合にサイコフレームを通じて強化したサイコミュによりファンネル操作者の思考にリンクし、相手のサイコミュ兵器を使用不能とし、あまつさえ自機兵装として扱える。加えて相手の機体がサイコミュ操作であった場合にはそれをも対象として操作する事が可能となっている。この機能をしてNTRをNTの上位と位置づけるNTR計画時代の名残が垣間見える。
また開発思想こそ異なるものの、相手のサイミュ兵器をも使用できるという能力は連邦のユニコーンガンダムのNT-Dシステムと非常によく似ている。それもそのはずでかつて連邦でユニコーンガンダムの開発に携わっていた研究者がジュピトリス離反時に帝国側に流れた後に設計されたシステムが用いられている為である。ユニコーンガンダムがNTを制するのに対し、ペルセフォーネはNTを従えるという点では対極にあるMSといえる。
これらの機能を十全に扱えるには搭乗者自身が秀逸なNTでなくてはならない為にNTR専用の機体となっている(強化人間手術を受けた萩原雪歩ではファンネルの制御で精一杯であった)。当初は唯一のNTRであるリィンフォースⅡ専用機として開発されたものの、彼女の連邦への異動により現在ではNTR計画の系譜にあるラルフ専用機として扱われている。

帝国は過去に一部のMH技術を旧騎士団(同志時代)から授かっている関係もあり、本機ではMSとMHの融合が試みられている。MHにも見える優雅な外見はそのためである。色はキュベレイの後継という事で白を基調としている。

名前の由来はギリシャ神話における冥界の女王にして破壊者を意味するペルセフォネ(Persephone)からきている。アステロイドベルトを冥界に見立てて、同地帯の支配者という意味を持たせられている。

【 NTR計画 】

嚮導技術開発部の最重要課題にして木星帝国の一大プロジェクトであった。初出は第384話「子供をください 豆をください」。
NTR(New Type Revolution)、すなわち『NT研究及び強化人間開発並びにそれを応用した技術の更なる昇華を目的とした総括的計画』である。
オーガスタ研では遺伝子工学分野の研究が行われていたり、ローゼンバーグ研ではサイボーグ技術の開発が示唆されるなど、その研究範囲は非常に広い。このことからNTR計画は単なるNT研究ではなく、人類の生体工学の技術革命を意図していると予想される。
第437話「俺達の勇気~DG、再び~」でのデビルガンダム侵攻時に研究者(専属、民間)および披検体の91%が死亡したことを受けてシロッコは計画の規模を縮小することを宣言した。
第440話「真実は陰謀と共に」にて勇者新党は復党したボルフォッグから提供されたNTR計画の全容を世界に向けて発信。これまで行われてきた非人道的な人体実験や数々の事件との関係が白日の下に晒される事態へと陥った。それまで極一部の関係者が知るのみだった機密情報はもはや全世界の人間の知る所となった。しかしその実、NTR計画はリインフォースⅡの完成と成功によりその役目は終えていると主任教授の一人であるH教授の口より明らかにされこの計画は終了した。
「命が循環したならば、それはまったく新しい生命の系譜の創造ではなかろうか」(H教授の言葉)
量産型GAY、洗脳ジェナス、リインフォースⅡ、そしてラルフ。悪魔の系譜は確実に受け継がれている。
下記の四体は分類的には『生体兵器』の範疇であると考えられる。

No.000:GAY-害-
《オーガスタ研製》【廃棄処分】
NTR計画で造られた最初の実験体。
失敗作であった事から正式ナンバーは与えられておらず、便宜的にNo.000と呼称される。
ミッドガル戦で採取した勇者新党の獅子王凱の遺伝子を元に製造された。
技術的に再現不可能な部分を補うため遺伝子構造には修正が加えられており、外見的にはオリジナルの凱とは大きく異なっている。
しかし最初期の試作品だけあって製造段階で問題が多数発生し、結局完成したのは性欲だけが暴走した失敗作であった。
量産化を前提にかなりの数が同時進行で製造されていたが、その全てが廃棄処分される。

No.001:ジェナス/Jenath
《ローゼンバーグ研(の技術を用いる)》【廃棄処分】
NTR計画の二番目の実験体。
議長軍のアムドライバー ジェナス・ディラに調整を加えた個体である。
GAYの失敗からクローンの製造は困難と判断され、確実性を期して既に枯れた技術となりつつある強化人間技術を応用して完成した。
どうやらかなり大規模な脳改造が施されたらしく、本来のジェナスよりも好戦的な性格となり嗜虐性も増幅している。以降のジェナスは『脳量子波』と呼ばれる特殊な波長の共振を感じる事が出来るが、これもNTR計画の一環として組み込まれた機能の一つである可能性が高い。
改造範囲は戦闘能力の強化だけに留まらず、人類以外の生物との種保存を目的とした異種交配能力も付加されている。
オーガスタ研及びムラサメ研に代わり新たにNTR計画の専門機関に就任したローゼンバーグ研究所が初めて手掛けた実験体でもある。
残虐な殺人鬼として各地で猛威を振るったが、フォン・ブラウン市で起こった血の11月事件の実行犯としてかつての仲間である議長軍により抹殺された。しかしこの事件そのものがボルフォッグにより仕組まれた陰謀であり、データを取り終え不要となったジェナスを議長軍に廃棄処分させたに過ぎなかったというのが真相であった。

No.002:リインフォースⅡ/Reinforce Zwei
《ローゼンバーグ研製》【稼働中】
NTR計画の三番目の実験体にして事実上の最終モデル。
《補強されしニ体目》という意味をもっておりNTR計画の集大成である。
No.000及びNo.001の失敗を踏まえ、戦闘よりも後方支援や前線指揮、情報処理に特化した個体に調整されている。これまでの実験体とは打って変わり感情表現は豊かであり、またそれが魅力ともなっている。反面、直接的殺傷行為への耐性が低く、受けるショックの度合いが大きい為に禁止されており、精神面での未熟さは否めない。これらを補強するために定期健診と称して調整、浄化と偽って記憶の改ざんが行われていた。その性質上戦闘には参加出来なかったが、上層部の意向により最新鋭機AMX-004「キュベレイ」を専用機として与えられる事となった。
体長30cm程度の小人の姿をしているが、これは人間と同等かそれ以上の機能を保ったままどこまで縮小化が可能かというテーマを追求した結果であると云われている。宇宙では酸素や食糧は貴重であり、同じ性能ならば体積や消費エネルギーはより少ない方が好ましいのは事実である。

第459話「穏やかなバレンタイン~帝国動乱~」においてその出自が明らかにされた。
彼女の原型となったオリジナルデバイス(呼称名【祝福の風】)が存在していおり、連邦のムスカ一族が過去に古代遺跡より入手したものであった。
しかし木星帝国(当時ジュピトリス)が連邦より離反した時に木帝側へと流出し、またそれさえも後方支援者の出奔によって外部へ持ち出され紛失したと記録されている。オリジナルデバイスの模造品である彼女(の原型)だけが木帝に残される結果となった(一説によるとこの時の彼女に命を吹き込むために立案された計画があの『アリス計画』の真の目的なのだというが、噂の域を出ない)。
その後は本国で保管されていたようだが、NTR計画発足に際して『素材』と呼ばれる厳選された100人以上のNT能力を持つ少女達が全てリインⅡの肉体基礎(『コア』『人工神経網』『魔力回路』『臓器』など)として用いられた(H教授はコスト面の観点から見ても「量産的ではない」と語っている)。また〈魔術〉の原理は木帝において科学的に解明されておらず、その原理解明は100年後とも言われている。現在でも彼女は本来の力である〈魔法〉は扱えず、木帝ではNTとして扱われる。後に機界化文明の再侵攻時にEI-001パスダーとの戦闘により能力を奪われている。

木帝貴族動乱の際に八意永琳により自身の生い立ちと製造過程、素材となった少女たちの記憶をも取り戻す。その上で彼女『たち』全ての業を背負って生きていくと決意している。以降は生身での戦闘も行っていることから、精神面の脆さや各種のショックへの耐性がついたものと推測できる。

No.010:ラルフ(=フィッツジラルド=デオン=ド=ハギワラ)/Ralph(=FitzGerald=dEon=de=Hagiwara)
《開発所不明》【稼働中】
系列に名を連ねる指揮官型最新モデル。
既に終了しているNTR計画だが、その遺産(技術)を用いて開発された。
女性のような外見をしているが、性別はいちおう男性である。リィンⅡが『素材』とされる少女の肉体を用いられているのと同じく、ラルフは少年の肉体が用いられており、開発主任は「NTRのアダムとイヴ」と発言している。但しラルフの記憶は強化人間手術の末に情緒不安定で自殺した萩原雪歩のものが移植されている為に精神面での脆さもやや受け継いでいる。
リィンⅡを「我が祖」と呼び自身が最新型であるという矜持を持っている為かしばしば自分と比較するような発言をする。彼女に対しては愛憎入り混じった感情を胸に抱いており、それが原因で暴走を起こす事もよくある。開発主任はこれを前の記憶の意識や記憶が障害にななっているものと捉えているらしい。
当初からショック耐性も強いようで、腕が折れたりしても物怖じしないなど初期リィンⅡに見られたような短所は克服されているようだ。

名前が長いのでもっぱら「ラルフ」「ラルフ=ハギワラ」と呼ばれる。
フランス貴族のように「ド(de)」と付くことから、本名の長さは木帝の根底に息づいている貴族主義に基づくラルフの権威付けとして与えられた物と考えられる。
開発ナンバーが一桁繰り上がって「010」となっている事についてはプログラムのようにバージョンが上がった(0.0.2→0.1.0)という説と途中の3~9は開発途上の失敗や廃棄処分、逸走により欠番となったとする説がある。

雪歩同様にペルセフォーネに搭乗する。
逆説的には既に完成していたペルセフォーネをラルフへとスムーズに馴染ませるために、帝国としては肉体を失ってもリスクが少ない雪歩を乗せたのだろうと推測できる。雪歩の記憶を移植することが事前に決まっていれば、操作に関しては彼女が得たノウハウを記憶ごと引き継げるからだ。


【社会制度・階級・地理】

こちらではあまり表では目立たない設定を集めてみた。

貴族

木星帝国に存在する特権階級のひとつ。主にロナ家を頂点としたコスモ・バビロニアの貴族と、ブリタニア王家を中心とした地球出身者達の2つのグループにより構成される。
実力主義を掲げる軍部とは違い血統・功労により世襲・授与される「爵位」により序列化され、その階級差は軍以上に絶対的なものであり、軍の階級と爵位は対応していない。よって軍での階級が低くても、爵位が非常に高いという場合がある。
序列は大公・公爵・侯爵・辺境伯・伯爵・子爵・男爵・騎士・騎士侯・武勲侯の順。なお騎士侯とは国家功労者などに与えられる一代限りの最下位爵位のことであり、これは平民でもなることができる(それゆえに“正統な”貴族としては全く認められていない)。
「貴族主義」を心棒していたり、人種差別観・歴史的背景から日本人をイレヴン呼び嫌うものが多くを占める。
地球出身貴族の大半が正統貴族かその末裔であるのに対し、バビロニア系貴族のほとんどが家名を購入して貴族に成りあがった者である。
以下は現在の代表的な木帝貴族の一門。
【アインツベルン家】<von-Einzbren>
木星帝国女皇イリヤスフィール1世を輩出した名門貴族。
「フォン」が付いていることから恐らくドイツ系。分家を持たない。十世紀以上の歴史を持つ魔術に長けた家系。
帝国初の皇帝であるイリヤスフィールの一門(皇族)であるため、帝国貴族社会での地位は絶対的なものであると予想される。
【ブリタニア家】<Britannia>
かつてのアメリカ大陸にて隆盛を極め滅亡した、神聖ブリタニア帝国の皇族。
他貴族との差別化のため「ブリタニア皇家」の尊称で呼ばれることもある。エリザベス朝イングランド王国に起源を持つ由緒正しきイギリス系貴族。木星帝国内においてはコスモバビロニア系貴族の筆頭であるロナ家に対して、ブリタニア皇家は地球出身貴族の代表格とされている。既に神聖ブリタニア帝国は崩壊して久しいが、現在もブリタニア王家は宇宙(太陽系)の長者番付第八位に数えられる大富豪である。同時に、それでも木星船団の全権利を所有するパブテマス・シロッコの総資産には
及ばない事も同時に明らかになっている。
(かつての第1位はらんどの住人盟主のステラ・ルーシェであったが、らんどの経営悪化により順位を大きく落としている為現在の位置づけは不明)
【ロナ家】<Ronah>
サイド4のコロニー群「コスモ・バビロニア」を支配する宇宙貴族の筆頭貴族。
当主はカロッゾ・ロナ。カロッゾ自体は元技術者であり、ロナ家の人間ではなかった(ロナ家の娘のナディアと結婚し、ロナ家に入る)。
カロッゾ処刑後はカロッゾとナディアの娘であるベラ・ロナが当主を務めていた時期もあった。ベラ以外にカロッゾの連れ子であるドレル・ロナも一応このロナ家の人間として扱われている。
何代も続いている貴族と思われているが実際は、元ジャンク屋であったシャルンホルスト・ブッホと呼ばれる人物が旧欧州の名家ロナ家の名を購入し、その一族が貴族と名乗っているに過ぎない。
【シャル家】<Chareux>
帝国軍中佐ザビーネ・シャルの一門。
周囲の貴族からザビーネが「成り上がり者」として疎まれていることを考えると、シャル家の貴族内での地位は低い可能性が高い。ロナ家のように没落した貴族から家名を買い取って名乗っているのではなく、没落はしたものの正当な貴族の家柄である。

【その成り立ち】
先述した通り、木帝貴族には大きく分けて二つのタイプが存在する。一つはブリタニア家を始めとする王侯貴族の正統な末裔。もう一つはロナ家のような成金の宇宙移民が金に飽かせて名門貴族の家名を買い取ったケースである。
前者の多くは元々地球に居住していたが、共和制を採り、大統領こそ存在するものの実権は連邦議会が握る地球連邦や、君主国も僅かに残るものの共和国が多数を占める国際連合加盟国の多くにおいては、貴族制度そのものが既に廃止若しくは形骸化しており、その存在は既に過去のものとして忘れられつつあった。そうした状況にあった貴族を木帝が拾い上げ、新興国家である木帝に欠如している血統を補う為にその存在を利用している。貴族側も身分の復活によって地球圏では失われた特権を再び得る事が出来るため、木帝の申し出を快諾したものと推測される。
木帝が貴族制度を導入した裏には、『鉄仮面』ことカロッゾ・ロナや副官ザビーネ・シャルら木帝の要職にあるコスモ貴族主義者の思惑が働いていた。加えて、競争原理主義を根本に置く社会体制を持つ木帝にあっては、身分的な栄典を与えることで、より体制を固めるという意図もあった。
ただし、非貴族が自身の業績によって貴族に列せられたケースは皆無であった事もあり、家柄のみに拠って権力を独占する貴族には、完全実力主義の立場から批判の声も多かった。特に伝統的に叩き上げの将校が多い軍部との関係は険悪であり、人事などを巡ってしばしば両者の間で衝突が発生していた。
(もっとも、一口に完全実力主義を唱える者であっても「高い実績を上げた者が報われる」にウェイトを置く者と「機会の平等」を唱える者とでは足並みが揃っておらず(後者を重視すると前者がスポイルされる危険があるため)、貴族はそこに救われていたとも言える)

【軍部との確執と貴族の腐敗】
コスモ貴族主義では『ノブレス・オブリージュ(=高貴なる者の義務)』を思想の根底に置き、模範的人間たる貴族によって民衆が導かれる社会が理想とされている。しかし、現実の木帝貴族たちは前述のような特権階級を笠に着た横暴な振る舞いが目立ち、理想の姿とはかけ離れているとの指摘もあった。貴族の多くは豪奢な邸宅に住み、連日連夜舞踏会を開くなど、空気にすら課税され苦しい生活を送る一般のコロニー居住者とはかけ離れた生活を送っていた事も腐敗の温床と囁かれる原因となっていた。
こうした事態を見かねた一橋ゆりえを始めとする軍上層部の判断で貴族の子弟が最前線に投入され、多数の死傷者を出す事件も発生した。この一件は貴族側からは「軍部による粛清」と解釈され、結果的にはかねてから軍部と貴族との間に生まれつつあった対立構造を更に深刻化させただけであったとも言える。
やがてカロッゾ・ロナやザビーネ・シャル、柳生但馬守宗矩らを中心とする軍幹部の一部と有力貴族は”貴族派”と呼ばれる政治派閥を結成。地球圏の有力経済集団である「帝愛グループ」の支援も得、国内の行政や司法に干渉を開始するようになった。貴族派が木帝の秩序を司る憲兵隊やグラストンナイツの騎士を支配下に置き、貴族に対しては決して法の裁きが及ばぬよう手回しを行ったのはその顕著な例であろう。その一方、帝愛グループの幹部である利根川幸雄は最後の大隊に接触し軍事協力を要請。ザビーネはプラントのギルバート・デュランダル最高評議会議長と秘密会談を持ち、貴族派が木帝の実権を握る事を前提に、プラントを木帝に併合する密約を交わすなど外交面でも着々と手を広げつつあった。
カロッゾの肝いりで建造された木帝の首都《ミッド》を貫くメインシャフトを巨大な塔に見立てた高層建築物「バベルタワー」は、彼ら貴族派の栄華の象徴であったと言っても過言ではない。

【貴族派の崩壊】
しかし、そうした貴族派の繁栄も長く続く事はなかった。
帝愛グループの要請を受けた大隊では、当時木帝軍内で衆望を集めつつあったイヴァン・ニルギースの失脚工作や、中華連邦の軌道エレベータ「天柱」でゆりえとゼクス・マーキスが起こした過失事故の情報操作などで貴族派を煽り立てた。だが大隊の真意は「貴族と軍部との対立を拡大させて内戦に持ち込み、そこに介入する事で木帝全体との大戦争を起こす」事にあった。貴族が「戦争そのものを目的とする」大隊の本性に気づかなかった事が、彼らの破滅への序曲となった。
また、国内の混乱によって木星の主要衛星のひとつ「エウロパ」では権力的空白が生じ、木帝は宇宙方面にその拠点を移しつつあったかっての宗主国・連邦のエウロパ無血侵攻を許してしまう。連邦は木帝国内で迫害されていた旧ジオン公国系住民への浸透工作を行い、木帝の喉元に匕首を突きつけんとしていた。
何よりも中核人物であったカロッゾは日夜乱行の限りを尽くし、それに追従するかの如き貴族派のモラルの低下はもはや無視出来ない問題となりつつあった。
そして第493・494話「大乱戦!バベルタワーの乱!(前後編)」で、カロッゾがニルギースの部下・篁唯依を手篭めにしようとした事をきっかけに、ザビーネからの情報提供を受けたニルギースがグラストンナイツを率いバベルタワーを急襲。ついに貴族派と軍部の対立は武力衝突に発展した。この動きを時機到来と判断した大隊も《ミッド》に部隊を降下させ無差別攻撃を開始。《ミッド》最下層ブロックではジオン系住民が貴族居住ブロックに向けてデモを起こし、議長軍、連邦、勇者新党喫茶ピアース銀河帝国騎士団旧アグリアス派、ネクロン派を含む)も武力介入するなど《ミッド》は大混乱に陥った。
情勢を重く見た有力貴族の多くは逃亡を画策した。しかし、裏で軍部や総帥パプテマス・シロッコと繋がっていた利根川とザビーネの策略により脱出シャトルは連邦軍の攻撃に見せかけて撃墜され、搭乗していた貴族は全て死亡。柳生は連邦へ亡命し、カロッゾもシャトル撃墜直後にニルギースによって討伐され、バベルタワーの崩壊と共に貴族派は完全に壊滅した。
国家を騒乱に陥れるまでに腐敗と専横を極めた木帝貴族だったが、中には『ノブレス・オブリージュ』を体現せんと脱出を拒みバベルタワーに残ったブラウンシュヴァイク卿のような良心的人物も存在したことを特記しておく。

【その後】
騒乱収拾後、騒乱に至る一連の事態によって、貴族という階層・制度の存在意義に対する木帝上層部の疑念が強まり、識者の中には「残った貴族層もいずれは特権を剥奪されて淘汰されるか、柳生のように他勢力へ亡命するしかないのではないか」と予想する者もいた。
しかし貴族内でも最も由緒ある家柄であるブリタニア王家や、カロッゾの義父であり先代ロナ家当主だったマイッツァー・ロナは騒乱には一切関与しておらず、第495話「第五の力~サイド3が大隊を迎え撃つ~」にてブリタニア王家が行った議会答弁によって事態は急激に収束の兆しを見せている。更に皮肉にもこの動乱によってカロッゾを始めとする腐敗貴族の多くが排除された結果、地に堕ちていた国民からの貴族への信頼も回復しつつある模様である。
今動乱において中心的役割を演じたザビーネや柳生に関して、ザビーネは動乱中に反帝国貴族分子の抹殺を指示をしていたり、柳生は自らが主犯格を被り連邦へ亡命する形を取っていることから、単なる野心以上の考えが両名を動かしていたことは間違いないであろう。また「分離主義者や分裂工作を把握していたからこそ一日で鎮圧でき、また行動させたことで浄化やあぶりだしもできた」とする声もある。
今後の課題としては、現在までまったく機能していない「栄典としての貴族制度」の検討が挙げられる。

ジオン系住民

木星帝国連邦に存在する旧ジオン公国国民を指す用語。
一年戦争でのジオン公国の敗戦後、本土であるサイド3は連邦の領土に編入された。
しかし、連邦による支配を拒否した軍の残党や一部国民は木星圏へ脱出し、木帝建国後はその臣民となった。
(国外脱出を図った残党は宇宙世紀の正史におけるデラーズ・フリートやアクシズといった集団がモデルと思われる)
しかし、やはり連邦の流れを汲むティターンズ系や、ザンスカール、コスモ・バビロニアなど有力コロニー系、ブリタニアなど地球系など移民の坩堝である木帝では、その競争原理主義(新自由主義)政策もあって非常に不遇な扱いを受けており(もっとも、競争参加への機会すら与えられない木星原住民(最初期入植民)に比べればマシであるが)、バベルタワー騒乱の最中には住民が大規模デモを起こすなどしている。
(このデモは騒乱ともども鎮圧され、デモの指導者は例外なく処刑された。またデモには連邦の関与を指摘する声もある)

イレヴン

木帝内における日本人の蔑称。
第二次日本戦争において木帝が日本を占領し(「AREA11」と名付け)た時、帝国当局が日本人を呼ぶ際の正式名称だったのが元であるが、撤退後は専ら侮蔑的意味合いで使用されている。
差別的要素を含む事もあり使用する者は少ないものの、人種差別観を持つ一部士官や木帝貴族たちは未だに公然と口にしている。
特定の人種を記号(数字)で呼ぶというのは相手を「人」として認めていないに等しく、帝国内の日本人に対してへの最大級の侮辱行為でもある。
貴族層内で日本人が差別される一方、軍部では副官の通信兵や退役した鷹野元副参謀長、ニルギースを除く五虎将や大河新次郎と軍要職には数多くの日本出身者が就いており、実力主義の軍部と貴族における対応の違いが見受けられる。
概して宇宙居住者の多くは多人種間での混血が進んでおり、アイデンティティーの基盤は人種や血縁よりも思想的な共同性にあると考えられている。それにも関わらず木星帝国でこのような差別が横行する背景には、軍部を始めとする政府の要職が悉く純粋な地球出身者によって占められている事実に対するスペースノイドの反感(と、それを利用する貴族の思惑)が存在していると考えられる。

研究員

木星帝国の研究員は、一部の主任研究員を除いた他は全てクローン人間であることが明らかになっている。
機密保全の名目で彼らは定期的に更新され、研究に関する記憶だけを引き継いだ要員が補充される。
研究員は当然ながら組織の最重要機密に日夜触れる立場にあり、反乱や亡命など組織に不利益をもたらす行動を未然に防止する為にこのような措置が取られている。
仮に研究員が反乱を企てたとしても、更新によって処分されることでその萌芽はほぼ100%摘み取られる。その後クローンとして配属された「反乱を企てる以前の」同じ人物は、そもそも前任者がそのような思考に至った事すら記憶していないため、優秀な頭脳をロスする事なく最大限に活用する事が可能となる。こうした点に『更新』の最大の狙いがある。また、DGによる北米壊滅などの非常事態によって研究員の多くが死亡した場合でも、クローンによってバックアップが存在している限りは不可逆の人的損失は発生しないという利点も存在する。
更新が行われる時期は明確にされていないが、クローンの培養コストや研究の途絶期間を考慮すればあまり頻繁な更新はむしろデメリットが多く、実施期間は適当な間隔を開けて行われているものと思われる。
更新には反乱防止の目的があることは上で述べたが、もし反乱に他の研究者も加わっていた場合、無垢な状態で補充された者が未だに存命している共謀者から”生前の”情報を得る可能性も考えられる。これを防止する為に更新はあらゆるセクションでほぼ同時期に行われ、全員の記憶を並行してリセットする。
このシステムは人間を部品化するという意味ではまさしく究極であり、木星帝国という国家の持つ性格を如実に表す一例と言うべきものである。

木帝首都《ミッド》

太陽系第五惑星である木星に存在する木星帝国。その帝国の首都が通称《ミッド》である(正式名は不詳)。
また都市の各区画名は「ミッド~」と付されているようである。本スレでは港湾区画「ミッドポート」、工業区画「ミッドファクトリー」という名称が確認できる。
その存在と都市構造は第482、483話で明かされた。
かつて木星帝国がオーストラリアに建造したミッドガルシティは本来の用途である星の命採取をも含めてこの都市の試作であったと言われており、《ミッド》はこれを更に複雑にしたものであるという。
ガス惑星である木星においてこの都市は多重からなるプレートを用いて人工の地盤を形成。その上に巨大な市街を構成している。複雑にかみ合わさったプレートは一枚や二枚が剥がれたところで都市部への影響はないと言われている。
都市プレートは上下左右に展開しておりコロニーを更に大型化した構造となっている。無論プレート外にも人は住んでいるが人権は認められておらず空気にも税金が割り振られている。
惑星の地表面付近では「星の命」ではなく木星の主要産物である「ヘリウム」を採取している。
かつて一角には貴族の栄華を象徴する建造物「バベル・タワー」が建っていたが、貴族騒乱に際して反体制派によって塔は崩壊し、以降その区画は封鎖されている。