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 生まれ来たことに感謝する。生み出したことに感謝する日だと言うのならば。当の本人がその日を祝えない、誰もその誕生に感謝しない、いやむしろ災厄の始まりであるのだろうとしたら、この日ほど、全く正反対の意味を持つ日はあるまい。

 12月27日。
 あのキース・アニアンの誕生日。彼はこの日に生まれ、成長し数々の偉業と悪行を重ね、ついに、世界を未曾有の混乱に陥れた。自分で考えろと捨て台詞を残し、代表主席に着任したその足でマザーに叛旗を翻して責任も取らずにさっさと死んだ。ミュウにとってはナスカを焼き、ソルジャーを二人も道連れにした憎き敵。彼のおかげで一体どれだけのミュウが犠牲になったのか。人類からの弾圧の象徴だった。

 一体、誰が彼の誕生を喜ぼうか。
 彼を語る時は怨嗟と冒涜が色をなし、血の通わない機械人形とは誰もが口にする。

 しかし、テラへの思慕と成人検査を持って地球の子として生まれ変わる時代にあって、ある個人の誕生日が特別な意味をもって語り継がれるのはある意味特異なことであった。
 この時代、個人の墓はない。ただ中央電脳に誕生と死が記録されるだけだと言うのに、輝かしいソルジャーの像に打ち負かされる者として存在する彼の誕生日を市民達は知っていた。今もって彼が何を考えてあのような行動を取ったのか分からない。彼は一体何を知り、何を望んだのか。
 自分で考えるとはどういうことなのか。
 その先にあるものは?

 地球旧暦の12月27日。
 この日がまた巡る。



カテゴリ: [ネタの種] - &trackback- 2007年12月27日 22:38:03

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