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「ねえ・・・アスラン・・・あの時・・・あたし答えられなかったけど・・・今なら分かるわ」
ラクスに抱きかかえられたミーアが震えながら手を伸ばす。動かすことなどできないだろうに、腕の中で身じろぎしようと、アスランを見ようと頭を傾けた。
 伸ばされた手は彼の頬を撫で、そのまま右手に持った銃へと降りる。幾人もの命を奪ったその銃身は熱く、また、グリップを握る指はくっついてしまったかのように硬かった。その様子を感じて、ミーアは目を細めた。もしかしたらそれは彼女の瞳が閉じられる合図だったのかもしれない。
「貴方が・・・こんなもの・・・手にしなくても良くなったら・・・それが・・・きっと『平和』だわ・・・」
 一体何人の人を殺したのだろう。文句も泣き言一つ言わずにただ彼はラクスやミーアを守るために、淡々と敵を排除していった。彼はそのことに言い訳をしない、まして誰かのせいにはしない。だから、さも当たり前のように、何でもないことのように過ぎて言ってしまうけれど。ミーアはそんなものが必要ではない世界から来たのだ。それがどれだけ異常な事なのか、非日常の連続で感覚が麻痺して忘れてしまっていた。誰かを守るために誰かの命を奪うこと、がだ。
 ラクスがハッとして彼女を抱きかかえる腕に力を込める。震える手はもはら上がらず、ミーアの中で唯一、産まれ持ったままの空色の瞳から涙が一筋零れ落ちた。



 こんな最期だったら良かったのにな~。
 初めて会った時の、あの雨のホテルでの夕食時にちょっとした情勢の話とかをして、その中で「平和ってなんだろうな・・・」とアスランが零してさ、ミーアはその時は「やっぱり戦争じゃない時かしら、誰もが理不尽に殺されないこと」なんて適当に答えていたけれど、実はアスランの呟きをミーアはずっと覚えていて、最後の最期に真実を見出す。みたいな。

 だって異常だよ。
 銃は身を守るためのものじゃなく、相手を害するものでしょーが。攻撃は最大の防御なり・・・ってちょっと違うしさ、生きる為に「戦う」ことは共存できない相手を「殺す」ことじゃないんじゃないかと思うんだ。



カテゴリ: [ネタの種] - &trackback- 2006年10月05日 21:43:57

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