チュプライ党


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父さん・・・。
なんだか大変なことになったわけで。
僕は命を狙われてしまいました。
一人のアイヌがマキリを手に斬りかかってきたのです。
とっさに呪を唱えて動きを禁じたものの・・・。
僕を狙ったのは一人ではなかったわけで・・・。
死の間際には、走馬灯のように
これまでの人生が浮かぶものだと聞いていましたが、
そうではありませんでした。
思いのほか冷静に自分を見ていた気がします。
呪を唱える自分を冷静に見下ろす自分がもう一人いたわけで・・・。

しかし僕は助かりました。
熊八さんがその姿を熊に変え(!)、
両腕を伸ばして(!!)つかみかかったのです。
結局二人を捕らえることに成功しました。
長老もあわててやってきました。
表情一つ変えたことのないこの人が、これほどあわてるのは初めてだと
熊八さんも言っていました。

二人を長老に引渡し、裁きはコタンの人に任せることにしました。
長老の話では、件の二人は「チュプライ(月の死、つまり月蝕)」党の
刺客だとのことでした。
チュプライ党というのはアイヌのいわば政治結社であり、
強烈な反日出主義をかかげて、日出開拓村の焼き討ちなどをしているそうです。
僕は、日出がわの密偵か何かと思われたのでしょうか。
長老は暴力でものごとを解決するのは間違っているといっていますが、
若い彼らを止める力はないそうです。
非常に苦しそうな様子でした。
残念ながらひとまずコタンをあとにすべきだと思いました。
調査したいことはまだあるのですが・・・。
またここにくることもできるでしょう。
ここで得た一番重要な知識は、アイヌもまた人間だったということです。
僕らシサムと文化や宗教は違いますが、
同じように愛し、にくみ、殺しあっているのです。
考えてみれば当たり前なのです。
「アイヌ」というのは「人」という意味なのですから。
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