水津康夫のクイズ全書

水津康夫のクイズ全書 (すいつやすお―ぜんしょ)は、1992年情報センター出版局から刊行された市販本。著者は、『史上最強のクイズ王決定戦』初代優勝者の水津康夫氏。
長戸勇人氏の『クイズは創造力』に続き、情報センター出版局から刊行された「クイズ王本」の第2弾で、通称は「 水津本 」。
『クイズは創造力』が『アメリカ横断ウルトラクイズ』に照準を当てた本であるのに対し、本書は『史上最強』に照準を当てた作りとなっている(この後に発売される『永田喜彰のクイズ全書』は『FNS1億2000万人のクイズ王決定戦!』に照準を当てている)。
独自の価値観と深い知識により編まれた問題集は非常に難易度が高く、クイズブームを盛り上げたライトなクイズファンにはあまり受け入れられなかった。しかしクイズ研究会などには大きな衝撃を与え、クイズの難問化にも多大な影響を及ぼした。今なお熱心な愛読者も少なくない。

内容


  • 1992年11月8日初版 【森羅万象を知識化する「厳選1200問」】
  • 「序章」から「第4章」までの5章で構成されている。このうち第1章から第4章までの4章は問題集である。
  • 本文部分に挿入されている2コマ漫画は、しりあがり寿の手によるもの。

序章

  • 「史上最強のクイズ王決定戦」完全攻略法 と題し、『史上最強』における自身の戦いぶりと、各ラウンドの攻略法を記している。
  • また、問題集パートに先立ち、問題のジャンル分けやレイアウト、補足説明などが記されている。
  • 問題上部にチェックボックスが2つ付けられたり、50問ごとにコラムを挟む体裁は『クイズは創造力』や他のクイズ王本と同じ。但し、解答は問題の下ではなく後ろのページにまとめて掲載され、さらに「NOTE」という解説ページが設けられているのが本書の大きな特徴である。
  • また、本書で使用されている「都道府県を聞く場合は県、市町村を聞く場合は町をもってこれと同意とする」というルールは、以後のクイズ界でもあまり採用されていない独特のものである。

第1章

  • 基本問題300選。
  • コラムでは、カプセルクイズの実態やスタジオの様子、賞金の使い道など『史上最強』に関連した内容が語られている。

第2章

第3章

  • 上級問題300選。
  • コラムでは、水津流記憶術、不得意分野の克服法などクイズに強くなるための方法が語られている。また、氏が尊敬するクイズプレイヤーとして、囲碁棋士の小山鎮男氏を挙げている。

第4章

  • 「史上最強」対策問題300選。三択問題100問と、一問一答問題200問。
  • コラムでは、クイズでの最終目標や、サインを求められたときに書く言葉など、水津氏個人のクイズへの取り組み方が語られている。
  • また、「最低でも3000問、24時間ぶっ通しで真のクイズ王を決める」という「デスマッチ」の企画案を提唱している。

問題について

まえがきで水津氏は、自身の問題は「仲間うちで遊ぶときでも特殊すぎてあまり評判が芳しくなかった」ことを記している。本書でもその特殊さはふんだんに発揮されている。
特殊さの大きな一端は、問題作成の姿勢によると思われる。一般にクイズ愛好者は、クイズ番組や大会で出題されるような問題を解き、それに類するような問題を作成する。しかし氏は、自身の知識を形式にとらわれず投影する方法で問題を作成している。そうして作られたものは難易度的にも題材的にもテレビのクイズとは大きくかけ離れたものが多くなり、結果として「対策としては使えない」問題も少なくない。
同じくまえがきでは、「問題によっては、前フリを読んでも答えを見ても、何のことだかわからないものもあるだろう」とし、それを「仕方のないことである。(中略)もともとクイズは大人の遊びだからだ。ある程度年をとらないと面白みがわからない面もあるのだ」と語っている。生涯の趣味としての「クイズ」や「知識」を、深く見据えた台詞といえよう。
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