レイラ☆の小説部屋
≪2章≫ ~迷路~
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匿名ユーザー
「よし着いた!早速中に入ろぉ~っと!」
何も考えないでしゃべっているのは、やっぱりピノンだ。
「何言ってんのよピノン!
勝手に入って迷ったらどうすんの!
ぜったい三人で行動でしょ!ねっライヌ!」
「え?!うっうん。でもちょっと言い方がきつくないか?」
ライヌがピノンをかばおうとすると、マティの視線がライヌにぐさっと突き刺さった。
「は・はは;さぁ早く行かないと時間が無くなるぜ;」
話をそらすようにライヌが
「さささ」と小走りでドアのほうへ向かった。
二人もライヌに続いてドアに入っていった。
「<4>行こ!」「次<2>」
「<2>行ったから<1>」
と三人は、どんどん進んでいった。
「フゥー次どこ行く?」マティが行った。
「うーん;あっいいこと思いついた!
ずっと<3>の方にむかって、誰が一番早く端っこにたどり着けるかってのどおだ?」
ライヌがいった。
「わぁー、面白そうね!」
マティが目をきらきらさせて言った。
「えぇーぼくは、あの・・その・・」
うじうじ何かを言いかけているのは、ピノンだった。
「何よ?もしかしてやりたくないの?」
そうマティに言われたピノンは
「ま・まさかやりたいに決まってるよ;はは」
と少し強がって見せた。
「良し!決まり それじゃあ行くわよー!ヨーイ!スタート!!」
その掛け声と同時に三人は、一斉に走り出した・・・
と思ったのだが、一人スタートダッシュで転んだリヴがいた。
そう、やっぱりピノン
「いたた!あぁー早く追いつかないと」
ピノンは、一生懸命走ったが、マティ達は、一向に見えてこなかった。
「ハァハァ、みんな早いなぁー。どこまで行ったんだろう」
少し止まって休んだピノンは、顔を上げてはっとした。
「あれ?<3>方向ってどっちだっけ・・・? えとえと、早く二人を見つけなきゃ」
急ぎと不安がまじって何がなんだかわからない状況だった。
それでもピノンは、ひたすら走った。
ピノンの瞳には、たった4つしかない扉が
まるで大きな大きな迷路のように移っていた。