変態の宴

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87 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/05/17(木) 01:52:05 ID:-------- 早く続きを書かないと全裸で麦畑をゴロゴロ転がる 88 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/05/17(木) 13:06:39 ID:-------- 今日も、麦畑をたくさんのヘンタイが転げ回っていた。 89 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/05/17(木) 16:40:58 ID:-------- [狼のなげき]を書いてる者です。 暇つぶしに>>87 >>88の二つをネタにして書いてみました。 どうかお気を悪くしないように・・・ ---- 「なっ!なんじゃあれは!」 ホロが目を向けた先には信じられない光景が広がっていた。 何十人もの若い男たちが全裸で麦畑を転げ回っている。 「麦は踏まれれば強く育つが・・・あれじゃあ育つもんも育たんくなってしまう!」 何の意味を持つか分からない儀式をやめさせるため、 ホロはそこにいる男たちを怒鳴りつけようとした。 しかし、馬車の手綱を握っていたロレンスに静止させられた。 「やめとけよ、あんなのに関わってろくなことにならない」 ロレンスの言う通りなのだが、ホロにとって麦は命そのものだ。 あのような行為は断じて許すことができない。 ロレンスの言葉が聞こえなかったのか、それとも聞いた上で無視したのかは 定かではないが、ホロは男たちに向かってこう叫んだ。 「こらー!!!!!大事な麦になんちゅうことするんじゃ!!!!」 言うと同時に馬車から飛び降り、男たちの方へ駆けていった。 「おい、待てよ!ホロ!・・・・・・ったく」 ロレンスは手綱を引いて馬車を止め、ホロのあとを追った。 ホロはすでに麦畑にたどり着き、男たちを一列に並べて正座をさせている。 もちろん全裸だ。 少し距離があるのでよく聞き取れないが、ホロが男たちに向かって何か 説教をしているようだ。 麦畑まで走りながらロレンスは胸中つぶやく。 (全裸で麦畑に転げ回っている奴なんて全力で無視するけどな) 正座した男たちの後ろを右や左へ移動しながらホロは熱弁を揮っている。 腕を組み、時折人差し指を立てたりしている。 まるで学校の教師そのものだ。 「・・・ぬしたちはどうやって食事をしておる。  大地から恵んでもらったもの、山から恵んでもらったもの、  川から恵んでもらったもの、海から恵んでもらったもの、  空から恵んでもらったもの、これらを糧にして生きとるじゃろ?」 「・・・はい」 「なのにぬしたちはその大地の恵みを受けるための畑でなにをやっておった?」 「裸で・・・転げ回っていました・・・」 「なぜじゃ!!」 突然ホロが声を荒げ、男たちを責め立てる。 右端に座っている気の弱い奴は今にも泣きそうな顔をしている。 「なぜ裸で転げまわる必要があるんじゃ!そんな祭りや儀式は聞いたことが無い!  見たところ村の人間でこんなことをしておるのはぬしらだけのようじゃな・・・  納得できるような説明をしてもらおうかの?  まあそんなものありんせんだろうと思うがな・・・・・・」 「・・・・・・それは」 「言い訳なんぞ聞きとうないわ!!!」 支離滅裂なホロの言動にとうとうすすり泣く者が現れた。 涙を流して鼻をたらし、嗚咽までもらしている。 「誰が泣いてよいと言った!泣きたいのはこっちの方じゃのに・・・!!!」 ホロの怒りは収まらず、泣いている男の頭を思い切りはたいた。 火に油を注いだようで泣き声の音量はさらに増した。 思わず耳をふさぐホロ。眉根を吊り上げて苦虫を噛み潰したような顔をしている。 その様子を眺めていたロレンスだったが、ここで口を挟まないと 収集がつかなくなるだろう。 ロレンスは歩み寄ってホロにこう言った。 「おい、もうその辺で許してやれよ。反省してるようだしさ」 全員頭を垂れてうつむいている。もちろん無言だ。 この状況で誰か喋ろうとする者なんていないだろう。 そうしようとした奴がすでに餌食になっているのだから。 さっきまで大声をあげて泣いていた奴も少し落ち着いたようだ。 男たちは「反省」の二文字を身にまとった様だった。 全裸だが。 「じゃが!こいつらは・・・こいつらは・・・」 「お前が怒る気持ちはよく分かる。だが理由を聞いてはやったのか」 「そんなもん聞く必要なんかありんせん!!」 「頭ごなしに怒るだけじゃためだ。こういうことをするに至った経緯を  ちゃんと聞いてやるべきだ」 ひとまず何か色々といってくるホロを無視し、一人に質問する。 「まだ理解できないんだが・・・これは何かの儀式なのか?」 「似たようなものですが・・・正確には違います」 「正確には・・・というと儀式ではないんだな」 説明をしていた男が立ち上がろうとするが、 ロレンスは両肩を抑えて無理やり座らせる。 「座ったままで結構だ」 「はい」 立ち上がらせてもらえなかったのはどうでもよかったかのように、 男はそのあとを続ける。 全裸で。 「続きが・・・読みたいんです・・・」 「・・・は?」 「だから続きなんです」 「だから何の」 「SSです!」 一体何を言ってるんだ。口を開いたと思ったら、全くかみ合わない話題を振ってきた。 そもそも何の続きか分からないし、SSという言葉の意味も不明だ。 少ない情報を整理してロレンスは質問する。 「・・・つまりSSの続きが読みたいから全裸で麦畑を転がっていたと」 「おお!さすがはロレンスさん!話が早い!!」 男たちから歓声が沸き起こる。 教えても無いのに名前を知っていることは置いとけないのだが、 頭の片隅に置いといて質問を続ける。 「そもそもSSって何なんだ」 「SSとは”ショートストーリー”の略です。  要するに短い物語を一般的にこういいます」 「続きってのはその物語の続きのことなんだな」 「そうです!その通りです!」 男たちが一斉に立ち上がって合唱したので一瞬たじろいでしまった。 ホロはあぐらをかき、ひざに手を当てて頬づえをついている。 さっきからずっとしかめっ面だ。 ずっと黙っていたホロが口を開いた。 「そんなことのために麦を汚したのかや?」 「あ、いや、それは」 「とっとと帰って家で指でもくわえてまっとれ!このたわけども!!!」 一喝するとくもの子を散らすように村のほうへ逃げていった。 服もその辺においてないとすると全裸のまま村から来たのだろう。 ある意味尊敬に値する男たちだ。 「まったく、ろくなのがおらんかったの」 立ち上がり、腰に手を当てて満足そうな、少し不機嫌さの残る顔でこちらを見てくる。 言いたいことを言えて多少はすっきりしたのだろう。 村の方向を向いてホロは言った。 「まったく、わっちの筆はそう早くないと言うのに・・・  家でおとなしく待ってることも出来んのかや」 「事の発端はお前か」 「え?・・・ああ、ま、そういうことになるじゃろな」 乾いた笑いをして、再びホロは村のほうへと目を向ける。 ロレンスは付き合いきれないとばかりに馬車の方へと歩き出した。 ホロは気の済むまで村のほうを見つめいていた。 ----

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