無題4


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「駄目だ…俺には…俺には出来ない…」
誰もが寝静まった深夜、宿の一室にロレンスの押し殺した声が漏れる。
「なんじゃ、不器用なオスじゃの。わっちが教えたとおりにすればいいだけ…」
「駄目なんだ…たたないんだよ…ホロ…」
言いかけたホロの声を遮ってロレンスが諦めの乗った声をあげると、ホロが熱のこもった声を荒げる。
「わ…わっちが、あんなにあんなに手をとってまで教えてやったのに、出来ぬの一言で済ませるつもりかや!」
「わかった、もう一度、もう一度だ」
ロレンスが気合を込めて手を伸ばすのを見てホロも身を乗り出して声を掛ける。
「そう、優しく優しく指を添えるんじゃ…どんな商品よりも繊細な商品を扱うように、の…」
(全く、本当に不器用なオスじゃの…)
まるでホロの心の嘆きが聞こえたかのように、次の瞬間ロレンスはがっくりとうなだれて呟いた。
「駄目だ…た、たたない…」



ロレンスの射抜くような視線の先で、ゆで卵がころんと転がった。

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