冬から春になろうかという時期になり4


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「…んん?」
ホロの口からも声が漏れたが、何故か腑に落ちないような声だ。
「どうした…?」
気になったのでホロに声をかけるとホロはゆっくりとロレンスのものから口を離した。
唇に付いた汁を舌で舐めながらホロは確認するように言う。
「む…意外に…しょっぱいの」
「…やめるか?」
そうは言ったがホロがここでやめるとは思ってはいない。ただホロの性格ならこう言えば必ず食
いついてくる筈だ。
「たわけ!やめるわけないじゃろ」
思った通りの反応にロレンスは内心笑ってしまった。
「わっちはただ、しょっぱいと言っただけじゃ。なにも不味いとも嫌な味だともいってはおらぬ」
「じゃあ美味いのか」
ロレンスの問いにホロは顎に手をやり考えるふりをする。
「ふむ…そうじゃな。どちらかと言うと美味い方かの…」
「塩味で美味いものなんてそうそうあるもんじゃないな」
「…羊の干し肉かや…そう見えん事もないの」
ホロは夜店で食べ物を物色しているような顔でロレンスのものを左右にぶらぶらさせた。
「いくら美味そうだからって食い千切るなよ。まだ当分使うんだ。無くなったら困る」
「当たり前じゃ。わっちも困る」
そう言ってホロはあらためてロレンスのものを口に入れると、今度は口をゆっくりと前後に動か
し始めた。
どうしてお前が困るんだと訊くつもりだったが、そんな事がどうでもよくなるくらいの快感がロ
レンスを包む。
ホロは特に何もしていない、口を動かしてるだけだ。目を細めたホロが頬を赤く染めて自分のも
のを咥えているのを見ていると、より快感が倍増する気がしてロレンスはその姿から目を離せな
かった。
お互いが暫く無言でいたが、突然ホロが咥えるのをやめると気恥ずかしそうな顔でロレンスを睨
んできた。
「そんなじろじろと見るでない。…気になるじゃろ」
「しょうがないだろ。どうしたって見えてしまうんだ」
わざととぼけた返事をするとホロはむっとしたようだ。
「そうかや…それなら」
ホロは四つん這いのままで向きを変えると得意げに言う。
「くふふ、これなら見えんじゃろ」
そう言ってホロはまた咥えると、手を使わずに口だけで慰めだした。
ロレンスの腰に覆いかぶさるようにしながら両膝はロレンスの右側に揃える格好だ。
顔を動かすたびに亜麻色の髪が背中からはらりと落ちてロレンスの腹をくすぐりだすが、我慢で
きないほどでは無いのでロレンスは何も言わないでおいた。
せっかくホロが本腰を入れ出したのだ。余計な事を言ってまた中断されても困る。
ホロはたまに舌を絡めてくるが基本は咥えたままでの上下運動なので、気持ちはいいが圧倒的な
快感は当分来そうもない。
自分の手でする時のような何かに急き立てられるような荒々しさは無いが、なにか安心できる、
というか落ち着く感じがして心地いい。
ただ、完全にホロに任せた状態なのでロレンス自身は手持ち無沙汰だ。
ふと横を向くとホロの尻尾が目に入った。
揺れる尻尾を右手で退けるとホロの白く陶器のような尻と太腿が現れて、ホロの甘い匂いが漂い
だす。なにかが光ったように見えたので目を凝らして見ると、ホロの内腿に光るものが幾筋も垂
れていた。
ロレンスのものを慰めている内にホロも感じてしまったのだ。
甘い蜜は絶え間なく溢れてくるようでホロの内腿は光る筋が何本も走っている。
こんなものを見せられたら堪らない。ロレンスが思わずホロに手を伸ばし股の辺りを摩りだすと
ホロの身体が大きくくねりだした。
「んんっ!…うぅぅ…」
ホロは嫌がっているようにも見えるが構いはしなかった。濡れているホロの谷に軽く指をいれ前
後に滑らせるとその動きに合わせてホロの足が震えだす。
さらに激しくするとホロの口からくぐもった声が漏れだした。
なにか言ったようだがロレンスのものを咥えたままなのでよく聞こえない。
「んんっ…むぅ…ぷはっ…はっ、はっ…はぁ……これ、やめんかや…気が散るじゃろ」
堪らず口を離したホロは肩で息をしながらロレンスを窘めた。
「されるがままってのも、どうかと思ってな」
「わっちがぬしに申し訳ないと思ってやっとるんじゃから、いらん事をするでない」
「そうか?」
そういいながらロレンスが指を滑らせ突起を押し潰すと、手の甲で口を拭っていたホロが「ふぅ
うっ!」と声をあげ身体を反らせる。
「こんなに濡れてるんだ、いらん事じゃない気がするがな」
「なっ…なにを」
「お前の気持ちは有難いが、俺もお前にしてやりたい」
ホロの蜜で濡れた手を顔に近づけるとホロの甘い香りが鼻腔をくすぐった。
「どうしてもお前が嫌だと言うなら、もうしないが…どうする」
ホロは下を向いて黙ってしまったが、ロレンスはホロが嫌がってるようには思えなかった。
ただ、こう言われると肯定も否定もしにくいものだ。
ホロは暫くそうしていたが、そのうちロレンスの顔をちらちら伺いだした。
ロレンスは、わざと掌を何度もひっくり返しては眺めてホロの視線に気づかない振りをする。
指の隙間から盗み見たホロの顔を見れば、どうして欲しいのかは一目瞭然だが、ロレンスからす
ればここははっきりと口で言って欲しい。
やがて安い作りのベッドが、きしきしと音を立てて揺れだした。
ホロが愚図るように尻を振り出したからだ。それでもロレンスが知らぬ顔をしていると、柔らか
い尻尾がぽすっとその顔に落ちてきた。
幾らなんでもここまでされれば気づかぬ訳にはいかない。苦笑しながら視界を覆い隠す亜麻色の
尻尾を退けると、ホロが潤んだ瞳でロレンスを睨んでいた。
「…ぬしは意地悪じゃ」
怒ったような言い方も、恐らく照れ臭いのを誤魔化すためだろう。
ロレンスは手にしている尻尾を左右に振りながらホロに訊いた。
「意地悪ついでに訊いておくが、お前も俺にして欲しい…だろ?」
ロレンスから視線を逸らすと、ホロは今にも消え入りそうな声で答える。
「…うん」
言ってから、それがどちらにも取れると気づいたのかホロはあらためて自分の気持ちを口にした。
「わっちはぬしにして欲しい。…さっきみたいな事をの…」
顔を焼けた鉄のように真っ赤にしながら言うと、ホロは真っ直ぐロレンスに目を据えた。
「悪いかや?」
「…全然悪くない」
「くふふ…それなら続きを始めるかや、ぬしよ」
物をねだる子供のようだったのが、掌を返すようにいつものホロに戻ったのを見てロレンスの顔
に苦笑ではない笑みが浮かぶ。
「続きってのはここからか?」
ロレンスが濡れたままの内腿に触れるとホロはむずがるように身体をくねらせた。
蜜をホロの肌に塗りこめるように掌を滑らせるが、肝心の場所にはわざと触れない。
「…ぬしが…こんなに、意地が…」
ロレンスの動きに合わせホロは腰を上下に振るが、ロレンスもその度に手を引っ込める。
とうとうホロが焦れたように声を絞りだした。
「…うぅ…ん、上」
「なんだって?」
「うっ…もう少し、上じゃ…」
それを聞いたロレンスの指がホロの股に触れるとホロは即座に喘ぎ声を上げだした。
「あぅうぅぅん、あっ、あん、あぁ」
ぷるぷると身体を震わせながら快感に身を任せるホロにロレンスは声をかける。
「ホロ…俺のも頼む」
言われてホロは自分のすべき事を思い出したようだ。上気したホロの横顔がこくりと頷いた。
細く柔らかい指が自分のものを掴んだのを感じると、ロレンスは咄嗟に思いついた事をホロに頼
んでみた。
「ホロ、手でしてくれないか」
「あ……手っ…こうかや?…うっ」
身をよじりながらもロレンスの望みに応えようと、ホロは握った手をぎごちなく上下に動かしだ
した。口も確かに気持ちよかったが、動きが遅かったので物足りなく感じていたロレンスは満足
げに息を吐く。
ホロほどではないがロレンスのものも濡れていたようで、ホロが手を動かす度に濡れた布を床に
落としたような音がする。それを誤魔化す為にロレンスはわざと音を立ててホロを弄った。
「はっ…はぁっ、うんっ…はあうぅ、ぬ、ぬしよ」
苦しげに聞こえるホロの声はまるで熱にうなされているようだ。
「うん?」
「わっ…わっちも、頼む」
口でしてくれ、という事か。手を休めてみればホロの左足が妙な動きをしていた。
膝を上げたり下ろしたりする仕草は、すぐにでもロレンスの顔を跨ぎたいホロの気持ちを如実に
表していた。
そわそわと動く可愛い耳と流れるような亜麻色の髪しか見えないが、きっと真っ赤な顔で恥ずか
しげにねだっているかと思うとロレンスは笑いながら頷いた。
「任せろ」
言った途端に顔を跨いでくるかと思ったが、意外にもホロは何度か躊躇う素振りをしだした。
どうした、と訊くのもいいがお互いする事は決まっているのだ。
ロレンスはホロが跨ぎやすいようにと、自分から頭をホロの足に近づけた。
「ほら、足」
「…ん」
ホロが僅かに上げた足を持ち上げるとロレンスは自らホロの股の下に潜り込む。
するとホロがおずおずと腰を下ろしながらロレンスのものを擦りだした。
股間から広がる快感にしばし浸ってからロレンスはホロの股に口をつける。
濡れて光る谷はもちろんの事、その周りや先が少し尖ってきた突起を丹念に舐めだすと、ホロは身
体と息を震わせた。
ホロの身体を支えていた左肘が力尽きたように曲がってしまうとホロの顔がロレンスの腹にぺたり
とくっついてしまったが、それでもホロはロレンスのものを離さず手を動かし続ける。
腹をくすぐるホロの荒い息を感じながらロレンスはさらに舌に力を入れる。強引に谷の中に舌を捻
じ込んだり舌で突起を転がすと喘ぎ声はより激しくなった。
何度も谷と突起を往復しても次から次へと蜜が溢れてくる。それをロレンスは指で伸ばしだした。
谷に沿ってそのまま指を上に持っていき、いつもは柔らかく形のいい尻に隠されている筈の場所に
触れてしまうとホロの身体がびくんと跳ねた。
「こ、これ!そんなところは、あっ!あぁあ…あぅぅん」
ロレンスの指がその上を何度も擦るとホロはびっくりしたようだが、次第に大人しくなり新たな快
感を愉しみだす。そのためか、ロレンスのものは握られてはいたが手は止まっていた。
さっきからずっと動かしっぱなしなのでいい加減疲れたのかもしれない。
「ホロ、もう少し前に…」
「……ぅん」
なんとか返事のような声を出すとホロはのろのろと前に這い出した。
そんなホロの膝を手で押し広げると火照っているのかうっすらと桃色に染まった丸い尻が尻尾と一
緒にロレンスの目の前に降りてくる。両手で尻を広げ、いきなり顔を入れ舌を這わせた。
「ああっ!ぁうぅぅん…」
ホロの身体が腰を残して崩れ落ちたが、その時ロレンスのものに顔が触れた。
途端にものが反応するのを感じたのでロレンスは顔を横に向けてホロに言う。
「ホロ…」
これだけで察したのか、ホロはその場でロレンスのものを手を使わず咥えてくれた。
「んっ…んっ…んっ…うぅ、んん」
意外な速さで顔を動かすホロの口からは湿った音とくぐもった声が漏れだした。
負けずとばかりにロレンスもホロに舌を伸ばす。
ホロがロレンスのものを咥えると、背の違いからロレンスの顔とホロの尻の位置がずれてしまった
が、そこはロレンスが首を伸ばすのとホロが先端だけを咥える事でその問題を解消させた。
とはいっても何もお互いに声に出して決めたわけでなく、何となくそう収まったのだから不思議な
ものだ。
「ぬっ、ぬしっ…前も…」
口から離したロレンスのものを手で掴んでから恥ずかしげに懇願する。
ロレンスが尻に顔を埋めながら言われた通りに指で前を弄りだすとホロはすぐに喘ぎだした。
催促するようにロレンスが腰を僅かに動かすと、ホロが思い出したようにロレンスのものを咥えだ
し、柔らかな舌を尖らせて先端を擦りだした。
かなり気持ちいいが、ちょっと首がだるくなってきたのと、無意識だろうがホロの尻尾がロレンス
の頭を叩き続けているのも気になるので、そろそろ終わらせたいのも本音ではある。
自分勝手だとは思ったがホロも疲れてきただろうと決めつけたロレンスは尻を責めるのを止め、よ
り早く終わるように指示をだした。
「手も、一緒に動かしてくれ」
ホロはすぐに手を動かした。ロレンスの汁で濡れているのか、先端を咥えた唇と手が当たる度に水
気を含んだ音が部屋に響く。
ロレンスはロレンスでホロの股を摩りだした。指を三本揃えてそこらじゅうを撫で回した後、人差
し指と薬指で突起を挟むように摘んで皮を剥く。それだけでもホロはかなり感じたようだが、さら
に中指で現れた朱色の芽を抉るとホロの腰が逃げるように上に跳ねた。
だが舌で責めているならともかく指からは逃れられる訳も無く、中途半端に膝を伸ばしたホロの足
はぶるぶると震え始めた。
ロレンスが執拗に芽を弄り続けるとホロは我慢できないのか、口を離したかと思うと今までに無い
ほどの大きさで喘ぎ声を上げた。
「ああっ! ああぁんんっ、あっ、あうぅっ」
その声は思わずロレンスが周りを気にするほどだったが、当のホロはそんな事なぞ気にもせず腰を
くねらせながら声を上げ続ける。
「ぬっ、ぬしよ! あっ!あうっ!いっ、いいぃぃっ!」
ロレンスは指で芽を抉るのを止め、代わりに二本の指で摘み直して捻るように引っ張った。
「──ああっ!!!」
膝をぴんと伸ばしてロレンスから与えられる快感をすべて口から吐き出すように叫んだホロは、僅
かな間その姿勢のまま固まっていたが、やがて身震いするようにぴくっ、ぴくっ、と身体を揺らせ
始めた。しかしそれも長くは続かず膝が曲がり始めたかと思うと、ホロの身体は横にどさりと倒れ
てしまう。さっきまでロレンスの頭を叩いていた尻尾は、ぴん、と伸びたまま主と一緒に倒れてお
り、まるで目に見えない棒に括り付けられているようだ。
男と違って何も出してはいないが、ホロが終わりまでいったことはロレンスにも分かる。
初めてでそこまでホロを満足させられたのだ。よくやったと言うべきだろうが、ロレンス自身は子
種が出るところまでいってない。
ちりちりと音が聞こえるくらい熱を持った自分のものが、あと少し擦るだけで子種を出す事は経験
で分かっていたが、息も荒く余韻に浸るホロを見ると声をかけ難い。
どうしたものかと迷っていると、ホロが息を整えながら呟いた。
「……まかしんす」
ゆっくりと身体を起こしたホロは上気した顔で頷く。
身体を支える白い腕が少し震えて見えたので大丈夫かと声をかけようとしたが、ホロはそんな心配
をよそにそのままロレンスの横に四つん這いになった。
「…ぬしはまだ子種を出しておらんじゃろう」
ロレンスのものを一瞥したホロは、ロレンスが黙って頷くのを見てにこりと笑った。
「ぬしを満足させる…わっちが自分で言ったことじゃ」
ホロはロレンスの足を開かせ、その両足の間に身体を移すとぺたんと腰を下ろした。
「…見られると恥かしいんじゃなかったか」
「また変なところを弄られては、かなわんからの」
恥ずかしげに顔を朱に染めたホロは、硬く反り返ったロレンスのものを優しく握るとゆっくりと手を
動かしだした。
なんとなく違和感を感じるのは、恐らく手の向きのせいだろう。
自分でする時とは反対の握りだ。だからといって駄目な訳でなく気持ちいい事には変わりは無い。
むしろ、潤んだ瞳で自分のものを愛しげに握るホロの顔を正面から見る事で、何か今までに無い興奮
をロレンスは感じていた。
ただ、少しロレンスのものが乾きだしていたのでホロの手の動きに滑らかさが足りない気がする。
「ホロ…口でも頼む」
小首を傾げながら手を上下に動かしていたホロは、こくりと頷くと身を屈めてロレンスのものを優し
く咥えこんだ。
すぼめられた唇が一気に根元のほうまで行くが、真ん中あたりで止まってしまう。
悲観するほど小さくもないが人に自慢するほど大きくはない、そんなロレンスのものでも魚やパンと
は勝手が違うようで、ホロの小さな口には収まりきらないようだった。
ホロは溜息のように息を吐くとロレンスのものを口から出す。そして軽く手の甲で口を拭うとロレン
スのものを舌で舐め始めた。
ぶらつかないように根元をしっかりと握っている手の辺りから先端までを何度も舌で往復させると、
今度は少し余っている皮の皺を伸ばすように指で引っ張りながらその部分に舌を這わせる。
少し色が変わっているそこが、いつもよりも敏感になっている事に驚いていると、さらにその上にある
傘の裏側を、ホロは舌を尖らせてから丹念に舐めだした。
ロレンスのものと自分の顔を巧みに傾けつつ全周を舐めてから一気に先端を口に咥える。
手を動かしている時は口を休め、手が疲れたら口を前後に動かす。
亜麻色の髪を優雅に揺らせながら常にロレンスのものに刺激を与え続けるホロにロレンスは愛しさを
感じないわけがなく、知らないうちにホロの頭を優しく撫でている自分に気付いた。
ホロも満更ではないようで上目遣いにロレンスを見る目は嬉しそうに見える。
自分の手でする時とは違うのか、もうすぐ出そうだった子種も少し落ち着いてしまった感じだ。
子種が出るまで手を休める事なく、必死に自分のものを擦るのとは勝手が違う。
「…ぬしよ、まだ出んかや?」
口を離してから、ほんの少しだが疲れを含んだ声でホロが訊いてきた。
慣れない事もあって疲れるのも当然だろう。
「もう少しだ…手だけでいいからもっと早く動かしてくれないか」
「…うん」
ホロが握りなおした手を前よりも早く、大きく動かし始めるとロレンスのものもそれに呼応するよう
に力が満ちていく気がする。
先端から出だした汁がホロの指を濡らし始めると、あの湿った音がまた部屋に響きだした。
勢いあまって指が傘の部分にぶつかる度に、腰を引いてしまいたくなる刺激がくる。
もうすぐだ。一瞬、子種でお互いに汚れる事を心配してしまったが、一度高まってくるともうどうにも
ならなかった。
「…ホロっ…もうっ…」
そう言われたホロは何故かロレンスのものを咥え、さらに手を激しく動かしだした。
もう子種が出るというのに咥えたホロに驚いたが、限界まで高まった快感に逆らえるわけがなかった。
「─────っ!!」
今までにない、驚くほどの快感がロレンスを襲った。その快感はホロのように口から出そうになるが、
何とかそれは歯を食いしばることで耐える。
その代わり快感は口ではなくロレンスのものからほとばしった。
どくっ、どくっ、とこれでもかと言わんばかりに先端から放出されるそれを、手を止め、息すらも止め
てホロは目を閉じて受けとめる。
ロレンスの腰に鈍痛が走った。まるでつったような痛み。
知らないうちに腰が浮いていたのにロレンスは気付く。
静かに腰を下ろすとホロの頭も一緒についてくる。どうやら口を離せないようだ。
「…大丈夫か」
ホロはロレンスの問いにものを咥えたまま小さく頷いてから、唇をすぼめたままゆっくりと口の中の子
種を零さぬよう慎重にロレンスのものを抜きはじめた。
唇が先端に触れるとロレンスは思わず腰を引いてしまう。
出した後のここは、随分敏感になっているからだ。それを知ってか知らずか、ホロは咎めるようにロレ
ンスを睨むと一気にロレンスのものを口から抜いた。
ホロが口を指で押さえながら何か言いたそうな顔をしたので、ロレンスは上体を起こしホロと向かい合
う。もう一度大丈夫かと訊こうとすると、ホロはまた身を屈めロレンスのものに舌を伸ばした。
完全に出し切ってなかったようで、子種が丸く膨らむように滲んでいるのをホロは舌で器用に舐めとっ
てくれた。
「ホロ、大丈夫か」
顔を上げたホロはさっきと同じように指で口を押さえて頷く。
「…その…出してもいいんだぞ」
ホロは口を押さえたまま顔を横に振る。
ロレンスは勿論、子種を舐めた事すらない。だが、自分で出したものを見る限りは決して美味しそうに
は見えないし、舌の肥えたホロだったら尚更だと思のだが、そんなホロが吐き出すのを嫌がっているの
にちょっと驚いた。
目尻を僅かに濡らしたホロはロレンスに一瞬視線を当てた後、顔を真上に向け喉を反らせ目を閉じる。
すぐにホロの白い喉が動いた。ホロがロレンスの子種を飲んだのだ。
目を閉じた顔をしかめながら口をもごもごさせたホロは、それから何度か唾を飲み込むような仕草をし
た。おそらく口の中を自分なりに綺麗にしたのだろう。
口を押さえていた指を軽く舐めて綺麗にするとホロはようやく顔をロレンスに向けた。
「……苦い」
その顔は意外にもしかめっ面などではなく、恥ずかしさと嬉しさが交じり合った顔。
見ようによっては自分のした事を褒めて貰いたい子供の顔にも見えた。
ホロのそんな顔を見るのは初めてだな。そんな事を思いながらロレンスはホロの顔を両手で引き寄せる。
「…ありがとな」
「これ、まだ…ん…」
唇を塞がれたホロは逃げるような抵抗をほんの少ししていたが、すぐに諦めたように大人しくなるとロ
レンスの舌におずおずと舌を絡ませてきた。
やがてロレンスが口を離すと名残惜しげにその唇を見詰めながらホロが囁いた。
「…まだ苦かったじゃろ?」
「いや…お前の味しかしなかった」
「ぬしは優しいの」
「俺は意地悪、じゃなかったのか?」
ホロはくふふ、と笑うと指でロレンスの胸をぐりぐりと突きだす。
今の口付けでは本当に苦さを感じなかったロレンスだが、実際に子種を飲んだホロはまだ口の中に苦さが
残っているのかもしれない。確か机の上の水差しに水がまだ残っていた筈だ。
「待ってろ。今、水を持ってきてやる」
そう言って立ち上がりベッドを降りると、ロレンスの背中越しにホロの声が聞こえた。
「なんじゃ、上等な酒ぐらい飲ませんかや」
「…晩飯の時に散々飲んだだろ。寝る前は水で十分だ」
寝る前のいつものやり取りすらもこんな時では心地いい。ロレンスからは見えないが、ホロが笑っている
のは口調で分かった。
「俺も飲みたいんだ。全部飲むなよ」
ロレンスは緩んでくる頬を手で押さえながらコップに残っている水を全部注いだ。



机の上に立てた獣脂のろうそくは随分短くなってはいたが、いまだこの部屋に光と暖かさを与え続けてい
た。辺鄙な村の宿とはいえ、見た目はともかく部屋の作りはしっかりしたものらしい。
その証拠にろうそくの火に揺らぎがないし、暖房を使っているわけでも無いのに部屋はろうそくのおかげ
でそれなりに暖かい。
ベッドの端に座ったまま横に視線を滑らせると胡坐をかいたホロの白い足が見えた。
その上に横たわる亜麻色の尻尾を素通りしホロの横顔に視線をとめる。
元々綺麗な顔立ちなのだが横から見るとその美しさが一層際立って見える。
尻尾を指で鋤いているだけなのに、その横顔はずっと一緒に旅してきたロレンスすら見とれてしまうほど
だった。
ロレンスは不思議に思う。笑ったり、甘えたり、拗ねたりするホロは可愛いのに、何故こんな時のホロは
綺麗に、しかも少し大人びて見えるのだろう。
可愛さと綺麗は別物なのか。
膝に寝かせた幼子の髪を撫でる母親にも見えるホロを、ロレンスはきっと穴があくほど見ていていたのだ
ろう。ホロは尻尾を鋤く指を止めると、下を向いたまま呆れたように溜息をついた。
「…で? ちっとは反省したのかや?」
「……さっきから反省してると言ってるだろ」
ロレンスもつい溜息が出そうになったが、何とかそれを飲み込んだ。
これで三回目のやり取り。どうやらホロの機嫌は、まだ傾いたままのようだ。
「反省しとるようには見えんのじゃがな」
見えないのはホロが尻尾しか見てないからだと思ったが、それを言うとさらに機嫌が悪くなるのは確実な
のでロレンスは黙っておく。
俯いたホロの横顔から尻尾に視線を移して見れば、確かにホロに悪い事をしたとは思う。
恐らくロレンスがホロの蜜で汚れた手で尻尾を触ったのが原因だろう。
ロレンスに延々と説教を垂れながら、食んだり、手櫛を入れたりして尻尾を整えていたホロのおかげで多
少は元に戻ってはいたが、それまでは見るも無残な状態だったのだ。
どれくらいかと言うと、水を飲み終えたホロが一息ついていつものように尻尾に手をやった途端、口をあ
んぐりと開けその場で固まってしまったぐらいだ。
あの、まるでそこらの納屋に転がってるくたびれた箒のようだった尻尾を、よくここまで綺麗にしたもの
だ。そんな気持ちが顔に出ていたのか、いつの間にかロレンスを見ていたホロが片眉をひくつかせた。
「全く、誰のせいじゃと思うとるんじゃ」
「悪かった。心から反省してる」
軽く頭を下げて態度で示すと、ホロの機嫌も少しはよくなったようだ。
「…まだまだ言いたりぬが、あまりぬしを責めてもかわいそうじゃしの…勘弁してやるかや」
ホロは口元を綻ばせると、まだ完全には元に戻ってない尻尾の撥ねた毛を愛しげに撫でた。
こんな時のホロは可愛いとも綺麗とも違う、何とも言えない顔になる。
ホロが決して他人には見せない顔だ。なんと表現したらいいのだろうか。
柔らかい。暖かい。優しげな。
ロレンスはそんなホロの傍にこれからもいたいと思う。好きなのだから当然な気持ちではある。
だが実際にはかなり無理な話だ。
ホロは年を取らない。いつまでも娘のままだ。そんなホロといつまでも一緒に過ごせるわけがない。
ロレンスの夢は、いつか自分の店を持つこと。時が経ちロレンスが年相応に老けていく横で、いつまでも
若いホロは嫌でも目に付く。
このまま行商人として町を渡り歩いても、それは同じことだろう。一度でも妙な噂が立ってしまえばそれ
を引っくり返す証拠を出すことができないロレンスにとっては、商人としてやっていけなくなる。
そう、現実は厳しいのだ。ロレンスは心の中で溜息をつく。
大体、ホロが一緒にいてくれるのかもすら分からない状況ではこんな事を考えても仕方がない。
ロレンスはホロの顔から尻尾に視線を移す。
自分はホロの事が好きだ。だが、ホロの気持ちはどうなのだろうか。
何故、俺に抱いてもらおうと思ったのか。
ホロは見栄だと言う。だがそれだけではないとも言った。
その理由が好きだから、というのはロレンスの自惚れだろうか。
女というものは、嫌いな男に自ら身を任せることはしないものだ。もちろん、止むを得ない事情があれば
別だが、ホロと自分の間ではそんな事情は見当たらない。
ホロは誇り高き賢狼だ。そんなホロが好きでもないのに唇や肌を重ねるなんてまず考えられないし、まし
てや進んで子種を口にするに至っては自分の事が好きだとしか思えないが、絶対にそうだとも言い切れな
い。
ホロ自身がその事について何も言わないからだ。ロレンスの想いに対しては素直に嬉しいとは答えてくれ
たが、ホロがロレンスをどう想っているのかははっきりとは言っていない。
ホロの今までの態度や表情を見れば、ホロは自分の事が好きに決まっている。
では何故、ホロは言ってくれないのか。
尻尾を撫でる細い指を目で追いながらロレンスはもしかしたら、と思いつく。
ホロは自分の想いを言わないことで、いずれ訪れる別れに備えているのかもしれない、と。
賢いホロだってこのまま二人で旅を続ける事が無理だという事は分かっている筈だ。
自分のせいでロレンスの夢が叶えられなくなるのが辛いのか。それとも、お互いが想いを伝えあってしま
えば、別れは絶望的に辛くなる。その辛さを和らげる為にわざとロレンスに言わないのだろうか。
必ずくる別れの時にホロは、ロレンスの事を好きでも何でもなかった、一緒に旅をしたのも只の気まぐれ
だった、だから自分は悲しくない、ロレンスにも今までの事は忘れて一人前の商人になれと言うつもりな
のかもしれない。
その時、なんて答えればいいのだろう。どんな顔をすればいいのだろう。ホロに何をしてやれるのだろう。
そんなつまらない、本当につまらない考えからホロの声が現実にと引き戻した。
「…何を考えとる」
「あ…いや……櫛は使わないのか? と思ってな…」
何を考えていたかなんて言えないので咄嗟に誤魔化すと、ホロは笑った顔を左右に振る。
「こんなに毛が固まっておったら、櫛なぞ通るわけなかろう。食んで柔らかくして、指で解して、それか
らじゃ」
出来の悪い弟子に教えるように言った後、ホロは微笑んだまま溜息をついた。
「……で?ほんとはどうなんじゃ?」
「何が?」
「わっちの尻尾のことなんか考えておらんじゃろうが」
何故か少し困ったような顔で言うホロを見て、ロレンスは暫く悩んだが、ついに覚悟を決めた。
ホロの顔を見据え、出来るだけ真剣な顔で言う。
「ホロ……お前の気持ちが聞きたい」
ホロの顔から笑みが消えた。だが、もう後戻りは出来ない。
「俺はお前が好きだ……だが、お前は…俺の事をどう想っているんだ?」
ホロは何も言わないし、ぴくりとも動かない。視線すらも動かさず、ただずっと尻尾を見詰めていた。
風の音も聞こえぬ静寂の中、お互い口を開かずどれくらい経ったのだろうか。ホロは突然立ち上がるとロ
レンスに言った。
「……もう寝るかや」
ホロは驚くロレンスに背を向けると、さらに言葉を続けた。
「わっちは疲れた…ぬしも疲れたじゃろう。ぐっすり寝て明日に備えんとな」
「ホロ…お前」
ばさっ、とホロの尻尾がロレンスの顔を優しく叩く。まるで黙っておれというように。
腰に手を置いて振り返ったホロは、背中越しにロレンスの顔を見て呆れたように笑った。
「…全く…なんて情けない顔をしとるんじゃ。そんな顔ではどんな商談でも向こうから断ってくるじゃろ
うよ」
ロレンスが何も言えずに黙っていると、ホロはもう一度尻尾でロレンスの顔を叩いた。
「わっちはもう寝る…明日から色々と忙しくなるからの。ぬしも寝るがよい」
こんな時なのにロレンスはホロの台詞に疑問を持った。明日から忙しくなるとはどういうことなのか。
朝早く宿を発つわけでもないし、いつもホロは起こすまで寝ているのだから忙しいなんて事はない筈だ。
「…何が忙しいんだ?」
言ってからロレンスは気づいた。もしかして遠まわしな別れの言葉なのかと。
だが、ホロの返事は違っていた。
「ぬしはほんとに分かっとらんの……ぬしのせいじゃろうが」
ホロは尻尾をロレンスの顔の前で左右に振った。なるほど、多少は綺麗になったとはいえ尻尾の毛はとこ
ろどころ跳ねている。しかし、尻尾の手入れならいつもやっていることだ。なにも明日から急に忙しくな
る理由ではない。
そんな疑問が顔に出たのだろう。そんなロレンスを見たホロは呆れたような顔をしていたが、顔が少しず
つ赤らんできたかと思うとその顔は、何故か恥ずかしげな表情になった。
「……わっちは明日から忙しい。何故かと言うとじゃな…自分の可愛い尻尾の手入れの他に…」
そこまで言うとホロはわざとらしく大きく溜息をついた。
「…ぬしの尻尾の面倒も見んとならんからの…」
小さいが、はっきりとした声で言うとホロはロレンスから顔を逸らした。
ロレンスは頭の中が真っ白になったのが自分でも分かった。さっきと違う意味で何も言えない。
口を半開きにしたロレンスが見つめる間にホロの白い身体がみるみる朱に染まっていく。
「ホロ…」
何とか口から出すことが出来た言葉にホロは向こうを向いたまま頷いた。
「…わっちはぬしの尻尾の面倒を、これからもずっとしてやりたい…これで勘弁してくりゃれ」
ホロは飽くまでもロレンスに好きだとは言わないが、ロレンスは十分すぎるほど満足した。
今の言葉はロレンスの事を好きだと言ったも同然だからだ。
「……寝る」
そう言うとホロはベッドに上がりロレンスに背中を向けると、赤い身体を隠すようにシーツにくるまった。
ロレンスが感慨深げにそのシーツを見つめているとホロのくぐもった声が聞こえた。
「何をしとる、背中が寒いじゃろ。ちゃっちゃとこっちにこんか」
ホロの背中がシーツから出ているようには見えないので、ロレンスは緩んでくる頬を手で抑えながら
言ってやる。
「そうは見えないがな。尻尾があるんだ、俺よりかよっぽど暖かいだろう」
「たわけ。尻尾を抱いていても暖かいのは前だけじゃ」
ホロはシーツから出した顔をロレンスに向けると、とびっきりの甘えた顔で囁くように言う。
「だから…背中はぬしが暖めてくりゃれ?」
「…喜んで」
きっとホロも分かっている。この先、二人の関係がどうなるのか。
分かっていながらもこっちを選んだのだ。楽しい事ばかりではなく、辛い事も山のようにあるだろう。だが
それでもホロは一緒にいる事を望んだ。だからロレンスも何も言わない。いずれ自分の夢とホロを天秤に掛
ける事になるかもしれないが、せめてその時まではホロとの時間を大切に過ごしたいと心に誓った。
ロレンスがベッドに上がるといつの間にかこっちを向いたホロがシーツを捲って待ち構えていた。
「俺が暖めるのは背中じゃなかったのか」
ホロの横に身体を並べながらそう言うと、ホロは口を尖らせた。
「どうせ暖めてくれるんなら、こっちが良いに決まっとる」
そういうとホロはロレンスの頬を両手で挟むと短く唇を重ねた。
「…いいじゃろう?」
「いいに決まってるさ」
嬉しそうに微笑むホロをロレンスは強く抱きしめる。お返しにホロもロレンスを抱きしめてきたが、ロレン
スの背中にまわした腕はすぐに糸が切れたようにずり落ちてしまった。
気がつけばロレンスの腕の中でホロは寝息を立てている。
本当に今日は疲れたのだろう。ロレンスはホロを起こさぬよう頭の下になっていた腕をそっと抜いた。
さすがに一晩中、腕枕はきつい。
そういえば、ろうそくを消してない事に気づいたが、いまさら消しにいくのはやめておく。
ろうそくも勿体無いが、それよりもホロの傍を離れるほうが勿体無い。
そんな考えでは商人失格かな、とは思ったがこんな時ぐらいいいだろうと思い直してロレンスは目を閉じた。
ホロの寝息がまるで子守唄のようにロレンスの身体に染みこんでくるのを、心地よく感じながらロレンスは
今までにないくらい、安らかに眠りについた。

──了──


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