日本拳法道連盟 豊前福光派古術連盟 風門館 古術:相伝のこと

古術:相伝のこと(2006-10-26)

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私は、先代から、古術相伝にあたって現代武道を一通り三段ずつは取るように言われたが、なかなか実現できなかった。大体、三段と簡単に言うが、受験勉強も有り、仕事も多忙な中で、そうそう取れるわけもない。私は、普段はごく普通の社会人生活を送っているわけであるから、結局は実現できなかった。

私の取得した段位は、剣道初段、沖縄小林流初段、合気会初段、八光流柔術三段、日本拳法道四段、と、ここまでだった。柔道や相撲に至っては、全くやらずじまいに終わった。後々、万が一古術を継承しようとする者が現れたときのために、ここに先代からの言伝えなども書いておくので参考にして欲しい。

なぜ、現代武道と併修させようとしたかというと、古術の場合は専用の道場もなく、手習いも講習会形式だったからだと思う。先代も武道で飯を食っていたわけではなく、得物五法、素手五法、合わせて十法の手数を短時間で習得するには、普段は現代武道で稽古をして武的身体能力を高め、武的な基礎を学んでおく方が覚えが早かったからだろう。

私の代で「真剣手合い十人取り」も絶え、他武道十五段の相伝資格も実現できないまま、十六代を継承してしまったが、自分の代では出来なかった分、伝統へのこだわりもある。

現在は形稽古のみで、手合(手形のこと)を残すことさえ難儀なことなのだが、この伝承だけは言伝えしておきたい。相伝に当たっては、元々そのくらいのレベルが必要であったと言うことである。

残念ながら、私の代で相当にレベルを落としてしまったが、私としてはこれが精一杯というところであった。

最近、私は、この古芸を武芸として残すのが無理なら、せめて、一つの伝統文化として残したい、と思うようになってきてはいるが、それでもこだわりはある。だから、せめて相伝に当たっての伝承などは、文章として残しておきたい、と考えている。(館長)