セピア色の春



花風薫る季節
馳せるは遠き日に
置き去りし薄褐色の春

零れ落ちた涙は
蒼く萌ゆる大地に
跡形も無く

纏わる花びら
無意識に掴みたる
手に残るは
桜色に微笑む
君の欠片





最終更新:2009年04月10日 10:15