FFDQバトルロワイアル3rd資料編@wiki 334話


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第334話:サス―ン城にて


「何故だフリオニール!どうしてあんなことを…」
どこか大きい城の正面、剣を構えて向き合う二人のうち、一人がそう叫ぶ。
「どうして?どうしてか」
もう一人がオウム返しに言うと、構えの姿勢のまま声を上げて笑った。
「簡単な事だレオンハルト。マリアを返してもらうんだよ」
フリオニールのその言葉に、レオンハルトは反射的に「…何?」と問う事しか出来なかった。
「だから、本当に簡単な話だ。まず、他の参加者を全て殺す。」
「そして俺が最後の一人になった時に、あの魔女にマリアを返してもらう。単純明快だ」
「安心しろ。その時はお前も、ついでにミンウもリチャードも返してもらうから。あ、マティウスだけは別な」
惚けたような目でレオンハルトの混乱しきった顔を眺めながら、彼は一気にまくしたてた。

「そんな…そんな馬鹿馬鹿しいことを、本気で…?」
数歩、殴られでもしたように後ずさりながら、レオンハルト。
そんな彼に、フリオニールはまたしても叫んだ。
「馬鹿馬鹿しい!馬鹿馬鹿しいと来たか!!」
ラグナロクを片手でクルクルと回転させ、狂ったような笑い声を上げた後で、続けた。
「確かに今の俺は馬鹿かもな。
 どうもこのゲームが始まってから、俺は狂っちまったかもな。
 あのスミスとか言う飛竜に、いいように騙されて利用されてるだけなのかも…」
そこでフリオニールはふっと言葉を切ってうつむき、前日までのあの虚ろな光が眼に宿ったように見えた。
しかし、「だが」と顔を上げた瞬間、彼の目はまた狂気に満ちたものへと戻った。
「残念ながら俺は本気だ。俺を支えてる物と言ったらこれだけだからな」
「支えて…?」
「ああそうだ。
 スミスにこの話を持ちかけられた時、俺はそれまでずっとあった迷いが晴れるような気がした。
 それがただの嘘であれ、罠であれ、俺の頭にかかってた靄を晴らしてくれた事だけは確かだ。
 あいつの誘いのおかげで、俺はやっと目が覚めた」

そうしてまたも笑うフリオニールに、レオンハルトはもう我慢ならなかった。

気がついたときにはすでにフリオニールに肉薄し、満身の力が込もった剣を一閃させていた。
が、その一撃は名剣ラグナロクによって阻まれる。
「目を覚ませフリオニール!逃げてるだけじゃないか! お前は都合良く逃げてるだけじゃないか!!」
刃を交えて押し合いながら、レオンハルトが怒鳴る。
「そんなことは百も承知だ、兄弟!」
フリオニールも怒鳴り返すと、彼は素早く身を翻して一回転する。
力の生き場を失い、前につんのめるレオンハルトの背を、剣の柄で強打した。
が、レオンハルトもその一撃で地面に倒れこまず、手をつき、大きく倒立前転するかたちで体勢を立て直す。
暫く二人は黙って睨み合ったが、再び、同時に剣を構えた。

それから10分程、彼らはまったく互角の戦いを繰り広げた。
否、フリオニールが押していた。
レオンハルトとフリオニール。この二人は実力としては同等だが、
武器の性能の違いから差が生じた。
サリィが手がけた傑作、ラグナロクはレオンハルトのロングソードとは比べ物にならないほど強力だったし、
彼もその威力に強気になり、それに比例して攻撃により力が入っていったのだ。
このままでは不利だ。そう思ったレオンハルトは、一度バックステップで距離を保った。
その時だった。
すかさず肉薄しようとするフリオニールとレオンハルトの間に、一発の銃弾が打ちこまれた。
「!?」
二人は一瞬戦うことを忘れ、聞き慣れない轟音――銃声――に注意を向ける。
しかし次の瞬間、ふたたび銃声が辺りに響き、本格的な弾幕攻撃が彼らを襲った。
「ちっ!」
フリオニールは反射的に城壁の影に隠れ、レオンハルトも目についた木の陰に隠れる。
どうやら、城のどこかから、誰かが飛び道具で狙っているらしい。
「邪魔が入ったな…しかたがない、レオンハルト、お前は後回しだ!」
攻撃が一旦止んだ時、そう叫ぶ声が聞こえたと思うと、目の端にフリオニールが城の外へと駆けているのが見えた。
「待て!」
後を追おうとしても、先ほどの攻撃がまた繰り出され、身動きが取れない。
どうやら襲撃者は、自分の方に狙いを絞ったらしい。
「待て、待ってくれフリオニール!逃げるな!フリオニ―ル!!」
叫び声も空しく、彼の姿はすぐに見えなくなった。


「チッ」
サス―ン上の一室の窓に身を乗り出し、デールは舌打ちした。
逃げて行った方は城壁が邪魔になっていて、もうマシンガンで狙撃する事は出来ない。
代わりに木の陰に隠れた方に狙いが絞られたが、いかんせん弾があまり残っていない。
城の内装を見る限り、ここはアリアハンと文明のレベルは大差ないようだし、
それはもう一日、この銃の弾薬が補給できない事を意味する。
「まあいい。ジワジワと嬲って壊してやるまでだ…」
デールは独り呟くと、標的が隠れている木に狙いを付け直した。

【レオンハルト(負傷、大体は回復)
 所持品:消え去り草 ロングソード
 第一行動方針:攻撃から身を隠す 第ニ行動方針:フリオニールを止める 
 最終行動方針:ゲームの消滅】
【現在地:サス―ン城正面、木の陰】

【デール 所持品:マシンガン(残り弾数1/4)、アラームピアス(対人)、
 ひそひ草、アポカリプス+マテリア(かいふく) リフレクトリング
 第一行動方針:レオンハルトを殺す 第二行動方針:皆殺し(バーバラ[非透明]とヘンリー(一対一の状況で)が最優先)】
【現在位置:サスーン城内のどこか】

【フリオニール 所持品:ラグナロク
 第一行動方針:サス―ン城から離れる 最終行動方針:ゲームに勝ち、仲間を取り戻す】
【現在地:サス―ン城から南へ移動中】