FFDQバトルロワイアル3rd資料編@wiki 243話


※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

第243話:報復者と裁く者


戦いはとっくに終わり、人気の無くなった村にやってきたアルスとシド。バーバラも背負われている。
本来は村の近くで野宿をするはずだったが、怪我をしているバーバラを外でそのまま寝かせておくよりは
屋内で休息させた方がいいと考えたためである。
バーバラを背負っているのは当然シド。アルスは案内役を務めている。
「ここがレーベ村ってところか」
「ひとまずここで休息を取ろう。宿屋が無事ならそこにしたんだが…」
宿屋はすっかり焼け落ちており、煙が立ち上っている。
「仕方がない、適当な民家を探そう」


大釜で何かがぐつぐつと煮込まれている。そのまわりには、乾いた粉や、液体の入った紫の小ビンが並べられている。
どれも、毒薬、睡眠薬といった類のものだ。
イクサスは村に入り、研究所を持つ大きな家を見つけた。
一通りの器具やデータがそろっていたので、彼はすぐに薬を作り始めた。
根や葉をすりつぶし、そのまま乾燥させたり、水に溶かしたりして、粉末、液体とバリエーションをそろえておいた。
もちろん、成分を分析しておくのも忘れない。万が一誤飲したとき、対処できるようにしておかなくてはいけない。
ラリホー草は分析できた。これを飲んでも眠らなくなる、そんな薬も作れるだろう。
一方、飛竜草は成分は分かったものの、強力すぎてすぐに解毒剤が作れるようなものではない。
特毒消し草とやらも持ってくるべきだった。いや、その他の、放置してきた草も使い方によっては有効かもしれない。
冷静になって考えてみると、惜しいことをしたと思う。
取りに戻ろうか、と思ったとき、窓から、二つの人影が見えるのに気付いた。


「この家、誰か中にいるみてぇだな」
「ああ、殺気は感じないけれど、僕らを警戒しているみたいだ。どうする、シド。交渉してみるか?」
シドはうなずく。
アルスがノックをして、扉の向こうの相手に話しかける。
「扉を開けて欲しい。怪我人がいるんだ」
中の人間の反応はない。
「俺たちに争う気はねぇ。ここで休ませてくれねぇか?」
二人は武器を置き、話しかけるが、やはり反応は無い。
「まぁ、この状況じゃ仕方ねぇな。別の場所、探すか」
諦めて、彼らが立ち去ろうとした時、ギィーと音がして、扉が開いた。


イクサスは、外の二人の様子をうかがっていた。多少冷静になったとはいえ、まだまだ他人に対する不信感は強く残っている。
鍵穴から覗いてみると、黒髪の男が扉の前にいるのが見えた。どうも、持っている盾のデザインが怖い。入れてくれと言っているようだ。
もう少し、様子を見ていると、今度は金髪の中年が扉の前に立っていた。
確かに、人を背負っている。武器をおいて話しかけてくる。嘘を付いているようには思えないが、やはり万が一ということもある。
このまま無視することにした。
「まぁ、この状況じゃ仕方ねぇな。別の場所、探すか」
どうやら向こうは諦めたようだ。後ろを向いて、男たちは去っていこうとする。
と、背負われた女の後ろ姿が見覚えのあったものだと気付く。
確か、村はずれで手当てをしてやった女のはず。足には、確かに包帯も巻かれている。
あの無防備な女にとどめをささず、わざわざ助けようとしている。少なくともこっちが襲われることはないはず。
むしろ、安全なのではないか。あの4人は絶対に殺さなければならない。正直疲れている。休みたい。
それに、あの薬草セットは魅力的だ。イクサスは、カギを開け、扉を開いた。

家の中で、シドとイクサスが色々と会話をしている。バーバラは二階のベッドで寝ており、アルスは外で見張り中だ。
本当はアルスも屋内に入ろうとしたのだが、バーバラがアルスを見ればパニックを起こすのは間違いないので、
少なくとも彼女が目覚めるまでは中に入れさせてもらえないのである。


「へぇ、坊主がこの嬢ちゃんを助けたのかい」
「本当は助けたくはなかったさ。でも、ラグナとリチャードがどうしても助けてやれって…」
「ちょっと待て。そのリチャードとラグナっつうのは誰なんだ?」
イクサスは名簿を開く。ところどころ、汚されている。そして彼が指さした写真には赤い線が引かれていた。
イクサスがこれまでに起きたことを話す。
リチャードのこと、ラグナ達のこと、オーブのこと、スミスのこと、
そしてカウボーイハットの男のこと、赤い羽根帽子の男のこと、スコールとマッシュのこと。
いつの間にか、イクサスの目から涙がこぼれ落ちていた。
「すまねぇ。悪りぃことを聞いちまったな」
「いいんだ、俺は絶対みんなの仇を取るんだ」

「…もう一つ聞いていいか?お前の仇って奴ぁどいつなんだ?」
イクサスはシドの名簿を取り出す。示した人物は、みなイクサスの名簿では汚されていた人間であった。
「やっぱりな…」
羽帽子の男が先ほどの道化師の男の言った特徴と一致する。それに、他にも彼の言うクソ野郎が何人もいるのが分かった。
「坊主、お前が危険を冒す必要はねぇ。そのクソッタレ野郎共は俺たちが成敗してやっからよ」

だが、彼らの中に、殺意を持っている者は、すでに一人もいないのであった。

【イクサス(軽度の人間不信)
 所持品:加速装置、ドラゴンオーブ、シルバートレイ、ねこの手ラケット、拡声器、紫の小ビン(飛竜草)、ラリホー草
 (飛竜草は粉末と液体、ラリホー草は粉末状態)
 第一行動方針:毒薬作り 第二行動方針:ギルダー・アーヴァイン・スコール・マッシュを殺す/生き残る】
【バーバラ(両足負傷、気絶) 所持品:ひそひ草、他に様々な種類の草たくさん(説明書付き) エアナイフ
 第一行動方針:? 第二行動方針:エドガー達と合流/ゲーム脱出】
【シド 所持品:ビーナスゴスペル+マテリア(スピード) ロープ
 第一行動方針:朝まで待機
 第二行動方針:イクサスの言う4人を探し、PKを減らす 最終行動方針:ゲームの破壊】
【現在位置:レーベ村の魔法の玉があった老人の家】
【備考:食料多】

【アルス 所持品:ドラゴンテイル ドラゴンシールド 番傘 ダーツの矢(いくつか)
 第一行動方針:見張り 最終行動方針:仲間と共にゲームを抜ける】
【現在位置:レーベの村の老人の家の外】