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Road to Reunion ◆9L.gxDzakI




 片翼の天使は思考する。
 最強最悪の破壊者は、今はその翼を内に秘め、思考の海へとその意識を落とす。
 幾度となく脳裏をよぎるのは、あの八神はやての顔だ。
 自分の目の前で死んだはずの娘。
 自分を庇って命を落としたはずの少女。
 故に、その存在は既にここにはなく。故に、その存在が己を揺るがすことはないと思われていた者。
 だが、あれは一体何なのだ。
 あの時転移した先にいた、あの八神はやての姿をした者は何なのだ。
 はやてを騙る偽者だろうか。変身魔法の存在を考えれば、ありえない話ではない。
 その姿となる理由もある。
 あの時あの場所にはシャマルがいたのだ。夜天の主の守護者を手なずけるならば、その主の姿になるのが手っ取り早い。
 もっとも、何故かつての敵であるクアットロまでいたのかは不明なのだが。
 ともあれその線を取るならば、あの場のはやては偽物であり、先ほど命を落としたはやてが本物となる。
(だが……)
 それで本当にいいのだろうか。
 その判断は本当に正しいものなのだろうか。
 どうしても、嫌な予感が拭い去れない。
 そもそも姿だけを見てみれば、後から会ったはやての方が、よほどオリジナルに近いのである。
 恐らく自分が機動六課で共に過ごしてきた彼女と、そう年齢も変わらないだろう。
 それにひきかえ先に会った方のはやては、自分の知る姿よりも10歳近く幼かった。
 どちらがより本物らしいかは、言うまでもない。
 しかし。
(それでも、あれは紛れもなくはやてだった)
 内面を見てみれば、どうだ。
 自分は後に会った方のはやてとは、未だ一言も言葉を交わしていない。よってこちらは今は考慮しないこととする。
 そうなると、先に会った方のはやてはどうだった。
 断言していい。
 確かに姿形こそ違っていたが、あれは間違いなく、「八神はやて」そのものだった。
 その穏やかな笑顔も。
 その独特な関西弁も。
 その己の道を突き進む意固地さも。
 何より、人の痛みや苦しみを悲しむことのできる、その優しき精神も。
 全てが自分の記憶の中にある、八神はやてのものだった。
 だから自分は狂ったのだ。
 紛れもなく本物である彼女の死によって。
 孤独に戦い続けた自分に、帰るべき場所を与えてくれた彼女の命が、永久に喪われたことによって。
 あれを偽物と言えるだろうか。まさしくあれこそが本物のはずだ。
 そもそもあのシグナムも、はやてに対して全く違和感なく、本物として接していたではないか。
 ならば、後から出会った方のはやてが偽者なのか。
 いいやそもそも、本当に偽物などいるのだろうか。
 この場に降り立ったどちらもが、全く同じ性質を持つ、本物の八神はやてなのではないか。
 あるいはそのどちらともが、オリジナルと同じ性質を与えられたコピー――どちらも偽物なのではないか。
 何が何だか分からない。
 何が正しいのか見当もつかない。
 濡れた額へと手を当て、微かに唸るような声を漏らす。
 ――は、と。
 次の瞬間、しかしセフィロスの両の瞳は、軽く見開かれていた。
「……ヴィータ」
 ぼそ、と呟く。
 そうだ。あの時自分は、自分よりもはやてを知っている人間と行動を共にしていたではないか。
 鉄槌の騎士、ヴィータ。
 闇の書の守護騎士ヴォルケンリッターの一角として、彼女と10年間連れ添った娘。
 思い出せ。あの時の光景を。彼女が示した反応を。
 あの時自分の腕から逃げ出したヴィータは、自分と全く同じ状況に立たされていたはずだ。
 死んだと思われていた女の目の前に、唐突に立たされていた自分と。
 ただ目の前の事実に驚愕し、思わず名前を叫んでいた自分と。
 あの時ヴィータは何をしていた。あの時主の前に立たされた騎士は、一体どんな反応を示していた。

 ――『てめえ、覚悟しろ!!!』

 怒声だ。
 第一声がそれだった。
 声をかけるべき対象に、明らかな敵意と殺意を込め、憎しみと共に放たれた咆哮。
 守るべき主人の姿を前に、あろうことかあの時のヴィータは、怒声を返していたではないか。
 あまり詳しく思い出すことはできない。
 セフィロスはヴィータの声を聞いただけで、実際に自分の拘束から脱した彼女を見ていたわけではない。
 だがそれでも、あの時の第一声としては、これは明らかに異常だということは分かる。
 普通に考えてもみれば、これはクアットロにかけられたものと見なしてもいい。
 彼女は既にどこかであの眼鏡女と遭遇しており、取り逃がした末に再会した。ありえない話ではないだろう。
 これならはやて達を守るべく、クアットロへと襲い掛かったと考えれば全てが繋がる。
 だが、この仮説は成立しない。
 決定的な問題がある。
 この論理は仮定された時点で、既に大いなる矛盾をその中に抱えていたのだ。
 そしてそれは、同じ状況にあったセフィロスだからこそ分かること。
(気付けるわけがない)
 そもそもの第一段階が成り立たないのだ。
 同じようにはやてを見ていたセフィロスは、彼女を目撃した時点で、一瞬全ての思考を停止させている。
 シャマルやクアットロの存在など、後からようやく思い出したものだ。そういえば傍にいたな、と。
 ならば同じ状況に立たされたヴィータも、同じ心理状況に陥っていたはず。
 愛すべき主と瓜二つな姿をした女を前にして、他の連中が視界に入るはずがない。
 所詮第三者に過ぎないクアットロに、反応できるはずがない。
 つまり。
(敵意の対象はあのはやて……か)
 あの声ははやてへと向けられていた。
 今より以前に鉄槌の騎士が遭遇し、敵対者と判断し、あえなく取り逃がしたのは、クアットロではなくはやてだった。
 当然、それが本物の八神はやてだとしたら、そんなことはありえない。
 本物だとしたら、だ。
 であれば、やはりあのはやては偽物。
 ヴィータはそれを知っていた。
 だからこそ、自分の主を騙る不届き者に対し、あれほどの怒りを向けていた。
 これまでの情報を統計すれば、その可能性が最も高い。
 本物のはやてが幼児化していた理由はともかくとして、もう1人のはやてに対する疑問は、それで全て氷解する。
 これだけの材料が揃っているのだ。
 あれを偽物と断定し、憎むことは容易いだろう。
(だが……)
 しかし。
 それでも。
(この胸の苦しみは何だ)
 何故自分は苦しんでいる。
(あのはやてを偽物と切り捨てることを、こうも拒んでいる私は何だ)
 むき出しになった胸板を掴んだ。
 何故自分はあれを否定することを、こんなにも心苦しく思っている。
 脳裏に蘇るのは記憶。
 あの暖かな場所で過ごした日々の追憶。その中心にあるのはあいつの笑顔。
 何故だ。
 もう戻らないと誓ったはずだ。まだ未練が残されているというのか。
 あのはやては偽物なんだ。本物のはやてはもういないんだ。あの日常は二度と帰っては来ないんだ。
 なのに、なのに。
 何故そんなにあれを否定することを嫌がる。
 はやての姿を否定することが、はやてそのものを否定することに繋がるからか。
 痛く、苦しい。
 五体が粉々に張り裂けそうな苦痛。
 そんなにあの日々が恋しいか。
 人間でいられた日々が恋しいのか。
 「私」が「俺」でいられた場所が、そんなにも恋しいというのか。
 あの日々よりもなお遠き、ジェノバの宿命すらも知らなかった頃から、求めてやまぬ幸福な日々。
 富や名声こそなかったとしても、多くの仲間達に囲まれていた。
 いくつものぬくもりに支えられた。それだけで幸せだと思えた。
 はやてそのものを否定することは、その幸福すらも否定するということか。
 故に、自分はこうも苦しむのか。
 自分の中の人間が。「私」の中に残された「俺」が。
(……何にせよ……もう一度会わねば始まらない、か)
 未だ心を苛む思考を一旦打ち切り、ゆっくりとセフィロスはその身を起こす。
 先ほどまで左手で輝いていたカードは、既に光を失っていた。要するに、ひとまず効果を発揮し終えたということだろう。
 であれば、ここに留まる理由などなかった。
 会わなければ分からない。言葉を交わさなければ理解できない。
 奴がいかなる存在なのか。
 あのはやてが、「八神はやて」であると断定するに相応しい存在なのか。
 最後の決め手となるのは生きた情報だ。
 彼女自身を見定めなければ、否定も肯定も出来はしない。
 そう己へと言い聞かせ、セフィロスは民家の床を踏みしめる。
 答えを探すために。
 真実を確かめるために。


 ウルトラマンメビウスことヒビノ・ミライが、この時E-3のマスを歩いていたのは、ほんの偶然と言ってもよかった。
 今から数時間前に、E-2以北の施設を調べると決めた彼が、何ゆえ東に立っていたのか。
 それを説明するためには、今より少々時間を遡らねばなるまい。

「……すれ違っちゃったか」
 ぽつり、と。
 無人の施設の中で、呟く。
 かがみを見失ってからしばらくの後、ミライは最初の目的地であるスーパーマーケットへとたどり着いていた。
 簡単に内部を探ってみたところ、店内に物色の跡が見られる。
 今ここに誰かが来ているのか、それとも既に出て行ってしまったのか。
 いずれにせよ、人がいた気配を感じ取り、より入念に調べてみたものの、どうやら後者だったらしい。
 今やこのスーパーは、人っ子一人いないもぬけの殻と化していた。
(漁った形跡が見られたのは、食料品売り場と、それから店員の制服置き場……か)
 しばし、ここまでに得られた情報を分析する。
 侵入者がここより持ち去ったと思われるものは、正確な量は分からないものの、いくつかのおにぎりと何らかの調味料。
 ここより持ち去ったと断定できるのは、ここの女性店員が身に着ける制服。
 ここで消費したと断定できるのは、食い散らかしが放置されていた弁当。
 他の食品にも触った跡は見られたが、特に量が減っていたようには見えなかった。
(制服を持っていったのは彼女だな)
 数時間前の戦闘を追想。
 二重人格――というより、邪悪な人格に取り憑かれた少女が、確かここの制服と同じものを着ていたはずだ。
 そういえばあの時、彼女はこのスーパーがある北側から攻めてきていた。
 であればやはり、あの少女もあの時の戦闘より前に、ここに立ち寄っていたということになる。
 となると、食糧の数々も彼女が持ち去ったのだろうか。
 答えは否。
 何となく、そうではないような気がする。
(だって、あの子も女の子だしなぁ……)
 違和感を訴えるのは弁当だ。
 床に放置されていたそれらの容器は、お世辞にも綺麗に食べられた跡とは言えない。
 もっと粗野な男が、それこそガツガツと食い荒らしたような。年頃の少女の食事跡ではないだろう。
 バクラとかいう人格が食べたのならばあり得るが、見たところ主導権は未だ少女本人にあるようだ。
 まさか食べ物を食べるために、わざわざ交代するとは思えない。
 となると、そこから導き出される結論は単純。
 少なくとももう1人、誰かがここに来ていたことになる。
 果たしてその何者かは、この殺し合いに乗っていたのだろうか。
(武器になりそうなものに手をつけてないとなると……積極的に殺し合うつもりはない?)
 実はここの魚売り場には、何故か巨大なカジキマグロが置かれていた。
 プレシアの意図を考えると、現地調達の武器として扱わせるためだろうか。まさか洒落のつもりではあるまい。
 それはともかく、ここにはそうした武器に使えそうな物の類も、ある程度は置かれている。
 にもかかわらず、それらには持ち去られた痕跡が一切ない。
 つまりここに来たものは、武器を使うつもりがない――相手を殺す意志がないと見ていいだろう。
 今更武器など補充せずとも、それこそ素手でも戦えるような超人が来た線もあるかもしれないが、これは多分除外していい。
 そもそもこうした施設を物色するのは、長期に渡って生き残る手段を手にするという目的があっての行動。
 既に生存が約束されている(と思っている)強者達は、わざわざこんな所で物を補充したりはしない。
 むしろ素早く他者を殺すことを優先するだろう。戦闘の跡がないということも、彼らが暴れていないという証拠。
(なら、合流できるに越したことはないけど……まだ近くにいるだろうか?)
 そこで、デイパックの口を開き、中から地図を取り出す。
 まず現在地たるスーパーに着目すると、その周囲へと視線を回した。
 ここから一番近い北側の施設は商店街。ベストなのは、その道のりの途中で、スーパーを出た人間と合流できること。
 そして、その可能性を高める最適のルートは。
「……大通りだな」
 地図上に刻まれた道筋を見つめながら、呟いた。
 見たところ、それら人が集まりそうな施設は、この大通りに面しているものが多いらしい。
 何より開けた場所なら見晴らしが利く。自分が見つかりやすいという欠点もあるが、誰かを見つけやすいという利点もある。
 そこで彼は、この大通りに沿って移動することを決定し、スーパーマーケットを後にした。

 そうした結果、本来ならばかすりもしなかったであろう、E-3へと移動していたのだ。

 そしてこの判断が、同時にミライの運命をも大きく変えていたのは、皮肉としか言い様がない。

「……ん?」
 最初に感じたのは気配だった。
 何者かが近くにいる。自分のいるこのエリアの、それもそう距離の離れていない場所に誰かがいる。
 それはぼんやりとではあったが、確かに他者の存在を訴えていた。
 地球人を大きく凌駕した力を持つ、戦士ウルトラマンであるが故の感性か。
 あるいは疲弊しきった今だからこそ、周囲の気配に敏感になっているのかもしれない。
 ともあれ、そのまま無視するわけにもいかなかった。周囲をぐるりと見回し、気配の持ち主を探る。
 そして、いた。
 発見したのだ。
 視界の右側の片隅に、小さく映りこんだ銀髪を。
 銀色の髪を持った人間とは、まだここでは遭遇していない。何者なのかは定かではない。
 すなわちそれは、敵か味方か分からないということ。絶対に無視できない存在だということだ。
 疲れきった身体に鞭を打ち、人影の方へと駆け寄っていく。
 程なくして遭遇したのは、1人の長身の男だった。
 自分の外見年齢よりも、10歳前後は上だろうか。銀色の髪を腰まで伸ばし、ロングコートと共に風にたなびかせている。
 妖しく輝く両の瞳と、美形と言っていい端整な顔立ちは、一種妖艶な魅力を演出していた。
 東から来ていることを考えると、スーパーからやって来た人間ではないらしい。
 というか、そうだとしたらむしろ、困る。こんな美形があんな食べ方をしていたと考えたくはない。
 だが、その思考も掻き消える。
(何なんだ? この人は……)
 肌に感じるのは危険な気配。
 男は自分の存在など、まるで目に入っていないかのように、ただふらふらと歩み寄ってくる。
 誰かに呼ばれているかのように。何かに引きずられているかのように。
 油断はできない。
 この男の放つ雰囲気は、正直言って異常だ。
 ただの人間でありながら、大怪獣にも匹敵する危険な存在感。それも巨大なウルトラマンの姿ではなく、人の姿で味わうそれだ。
 まるであの時襲い掛かってきた、あの赤いコートの男のようだ。
 似ても似つかぬ態度だというのに、どうしてもあのクロノの仇を連想してしまう。
 それほどまでに、異質。
「すいません、そこの人!」
 幽鬼のごとき男へと、ミライは声をかけていた。
 返事はない。焦点すらもこちらに合わない。未だ気付いていないとでもいうのか。
 何にせよ、気付いてもらわないことには始まらない。素通りさせるわけにはいかない。
「僕はヒビノ・ミライです! 貴方は殺し合いに乗っているんですか!?」
 より大きく声を張り上げ、問いかけた。ここまで来ると、まるで怒鳴っているかのようだ。
 それでようやく、男の顔が持ち上げられる。視線がミライの方へと向かう。
「邪魔をするな。私は八神はやてに会いに行く」
 返ってきたのはうわ言のような声だった。
 距離にして、既に5メートルほど。ほとんど至近距離と言っていい。
 それでもなお、男は歩みを止めようとしない。返事をしながらも、着実に足を進めている。
「はやてちゃん?」
 そして、その名前はミライにも聞き覚えがあった。
 確かあの時ヴィータが言っていた、守るべき人の名前だったはずだ。
 どうやらこの人は彼女を知っているらしい。移動中ということは、その場所も知っているのだろうか。
 であれば、詳しく話を聞かなければならない。
 話を聞いた限りでは、彼女は殺し合いを生き延びられる人間ではないようだ。
 何としても、自分の手で保護する必要がある。それが、彼女と約束を交わした自分の責任だ。
 あの時ヴィータは約束してくれたのだから。
 殺し合いに乗った奴としか、戦わないと誓ってくれたのだから。
 ならば自分も、彼女のために動くべきだ。
「八神はやてちゃんを知っているんですか!?」
 言いながら、ミライが男の元へと駆け寄る。
 肩で息をしているような体力だ。答えを焦るのも無理もなかった。
 あるいは肉体的ではなく、精神的な焦りだったのかもしれない。
 これ以上犠牲を出すわけにはいかない。ここは決して甘い戦場ではないのだ。
 多くの殺し屋のいるこの場所で、何もできずに震えている人々を、一刻も早く救わなければならない。
 そこに、恐らくは保護すべき対象であろう人間を、知っているという男が現れた。わらにもすがる思い、というやつだ。
 あるいは油断があったのかもしれない。
 見たところ悪い人間ではないヴィータが、あれほどまでに慕ったはやての知り合いだ。
 彼女も同じく悪い人間ではないのだろう。そのはやてと同行している人間が、無闇に人を殺すことはしないはずだ、と。
 それらのうちのいずれか、もしくは全てが影響し、彼の行動を早まらせた。
 そのままゼロ距離にまで接近し、鉄色のアーマーで覆われた肩を掴む。
「答えてください!」
 そして、その焦りが――彼の運命を決定づけていた。
「貴方は――」
 ミライの口は、その先の言葉を発することはなかった。


 かつ、かつ、かつ、と。
 アスファルトを叩く靴音と共に。
 さながらかつてのコピー達が、彼の元を目指したかのように。
 片翼の天使は歩みを進める。八神はやてのいる場所へと。
 何の手がかりもないというのに。ただ川下にいるかもしれないという推論だけで。
 恐ろしく正確な道のりで、着実に南西へと向かっている。
 何か強烈な呪いのような、禍々しい力でも作用しているかのような錯覚さえ。
 その手に既にデュエルディスクはない。鬱陶しい円盤は外されている。
 代わりに握られているのは憑神刀(マハ)の切っ先。
 鮮血に濡れた紫の刃だ。
 そして、今や銀色のディスクは、1人の男と共にあった。

 カードのセットされたデュエルディスクと共に、ヒビノ・ミライが倒れていた。

【1日目 昼(放送直前)】

【現在地 E-3 大通りの近く】
【セフィロス@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使】
【状態】疲労(中)、魔力消費大、全身にダメージ(小)、全身ずぶ濡れ、ジェノバ覚醒(ジェノバとしての思考)、困惑
【装備】憑神刀(マハ)@.hack//Lightning
【道具】支給品一式×2、トライアクセラー@仮面ライダークウガA’s ~おかえり~、
    正宗@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使
【思考】
 基本:全ての参加者を皆殺しにする。
 1.はやて(StS)に会い、彼女の正体を見極める
 2.今はまだアンジールは殺さない。ぎりぎりまで生かし、最高の痛みと苦しみを味わわせる。
 3.アーカード、仮面ライダーの娘(=柊かがみ)、アレックスは優先的に殺す。
【備考】
※身体にかかった制限を把握しました。
※アレックス(殺し合いには乗っていないと判断)が制限を受けている事を把握しました。
※参加者同士の記憶の食い違いがある事は把握していますが、特に気にしていません。
※トライアクセラーで起動するバイク(ビートチェイサー2000@仮面ライダークウガA’s ~おかえり~)は
 立体駐車場に埋もれていると思っていますが、運転はできないので無理に探すつもりはありません。
※「仮面ライダーリリカル龍騎」における仮面ライダーの情報を得ました。
※デスゲームと仮面ライダーの殺し合いに関係があるのではないかと思っています。
※アーカードの弱点が心臓である事を見破りました。
※ヴィータははやて(StS)を偽物のはやてと見なしている可能性が高いと思っています。
※遊戯王カードを使い捨てのアイテムだと思っています。デュエルディスクを捨てたのはそのためです。


「……くっ」
 呻きと共に、男が己が身体をよじる。
 一瞬飛んでいた意識が、痛みと共に覚醒。
 血に染まり始めたアスファルトの上で、倒れたミライの身体が蠢く。
「油断したな……」
 己の軽率な行動を呪った。
 救いを急ぎすぎたが故に、答えを急ぎすぎてしまった。自分の決意を仇としてしまったのだ。
 もしも攻撃されたとしても、紙一重ぐらいでならかわせると思っていたのだが、どうやら目測が甘かったらしい。
 あのアーカードの攻撃よりも、奴の攻撃はリーチが長く、スピードもわずかに速かった。
 その結果、首を飛ばされることは免れたものの、胸元を勢いよく切り裂かれてしまった。
 そも、肉体の疲労を言い訳にし、行動を早めたのもよくなかったのだ。
 本当に身体を労わるつもりがあるのなら、あそこでそんなギャンブルに出ず、距離を置く安全策を取るべきだったではないか。
 何にせよ、おかげで分かったことがある。
 どうやらあの男、八神はやてとは友好的な関係にあるわけではないらしい。
 少なくとも、ミライ自身が思い描くはやて像と親しい関係にあるのなら、無差別な殺戮を犯すはずがない。
 であれば、そんな人物がはやてを求める理由は1つ。
(……はやてちゃんが危ない!)
 あの男は彼女を殺そうとしている。
 恐らく取り逃がしでもしたのだろう。その彼女を、再び殺すべく行動しているに違いない。
 そんなことは絶対にさせるか。
 自分のミスは自分で取り戻す。
 疲労と痛みに悲鳴を上げる身体に鞭を打ち、ぐっと己が身体を起こす。
「メビ……ウス……ッ!」
 普段よりも苦しげな声でも。
 突き上げる拳が弱々しくても。
 正義と平和の戦士ウルトラマンは、決して戦場から逃げることはしない。
 全身を包む眩い光。
 ∞を描く極光の中、現れるのは銀色の戦士。
 ウルトラマンメビウス、その三回目の変身だ。
 人間の姿よりも遥かに強靭となった肉体で、痛みを押し殺しながら大地を蹴る。
 これなら傷を負った身体でも、ある程度のスピードは覚悟できるはずだ。
 3分間の制約や変身制限を考えると、あまり効率のいい使い方ではないかもしれない。
 それでも、目の前で消えかけている命を、見逃すことなど出来はしない。
「待っていてくれ……はやてちゃん……!」
 決意の込められた声と共に、ウルトラマンは駆け抜ける。
 西の方へと消えていった、あの銀髪の男の背中を追って。
 奇しくもセフィロスの影を追いかけた、金色の髪の剣士のように。

 1人の女を求める天使。
 1人の天使を追う英雄。
 ここに再現されたリユニオンの構図。

 果て無き道は、未だ続く。


【1日目 昼(放送直前)】

【現在地 E-3 大通りの近く】
【ヒビノ・ミライ@ウルトラマンメビウス×魔法少女リリカルなのは】
【状態】疲労(中)、胸に切り傷(そこそこの重傷)、強い決意、メビウス変身中
【装備】メビウスブレス@ウルトラマンメビウス×魔法少女リリカルなのは
【道具】基本支給品一式、『コンファインベント』@仮面ライダーリリカル龍騎、
    『おジャマイエロー』&『おジャマブラック』&『おジャマグリーン』@リリカル遊戯王GX
【思考】
 基本:仲間と力を合わせて殺し合いを止める。
 1.銀髪の男(=セフィロス)からはやてを守る。
 2.一刻も早く他の参加者と合流して、殺し合いを止める策を考える。
 3.助けを求める全ての参加者を助ける。
 4.1が解決した後は大通り沿いに北に向かい、商店街などの人が集まりそうな施設を巡る。
 5.なのは、フェイト、ユーノ、はやて、キャロと合流したい。
 6.ヴィータが心配。
 7.メビウスに変身出来なかった理由を確かめたい。
 8.アグモンを襲った大男(弁慶)と赤いコートの男(アーカード)を警戒。
 9.紫髪の少女(かがみ)を乗っ取った敵(バクラ)や、その他の未知の敵たちを警戒。
 10.自分の為に他の人間の命を奪う者達(主にマーダー)に対する怒り。
【備考】
 ※メビウスブレスは没収不可だったので、その分、ランダム支給品から引かれています。
 ※制限に気付いてません。
 ※デジタルワールドについて説明を受けましたが、説明したのがアグモンなので完璧には理解していません。
 ※参加者は異なる並行世界及び異なる時間軸から連れて来られた可能性がある事に気付きました。
 ※支給品の中にカードがある事に気付いていません。
 ※スーパーにかがみが来ていたことに気付きました。
  また、少なくとももう1人立ち寄っており、その人間が殺し合いに乗っている可能性は低いと思っています。
 ※彼が倒れていたすぐ近くに、デュエルディスク@リリカル遊戯王GX、
  治療の神 ディアン・ケト(ディスクにセットした状態)@リリカル遊戯王GXが放置されています。
  また、ミライはその存在に気付いていません。



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