作品別用語集 - アイマス・トータルウォー(二)



■アイマス・トータルウォー(用語/戦場/その他 篇)


§ 用語 §

MOD(モッド)<ゲーム>

 [英]modificationの略。ゲームの簡易拡張パックのこと。
 『トータルウォー』シリーズにおいて、ユーザーが、このMODを開発、調整を積極的に進めており、ゲームを販売している会社(公式)も、黙認する形で半ば公認化している。MODの中には公式パッチ顔負け(バグ修正、歴史考証、バランス調整等)のMODも多数出ている。
 とは言え、これらは、全てユーザーの産物。公式にサポートされているわけでも無いので、MODを当ててPCやゲームの調子が悪くなっても、それらは全て、ユーザーの自己責任であるので、扱いには注意が必要。  

 関連:バニラ

アマゾネス<歴史><種族><ゲーム>

 Amazones。誰しもが少なくとも名前だけなら聞いたことがあろう、女だけの戦士族。
 マイリストやコメント解説にもあるように、史実のアマゾネスは(こと男性に対して)かなり過激な存在である。
 一方で、有名な「(弓を引くために)右乳房を切り落としていた」という伝説は、近年では当時のギリシャ人がアマゾネス(の単数形アマゾーン)という名称を彼らなりに説明するために考え出した民間語源説であると考えられており、実際にアマゾネスがそうしていたというわけではないらしい。
 おっぱいは小さくても大きくても大事ですもんね。わかります。

 本作に登場した、真と共に活躍した「アマゾネス弓騎兵隊」は、ケントゥリオPの手によるオリジナルユニットであり、原作ゲーム中には存在しない。ただし、原作ゲーム中に「アマゾネス」というユニットは存在する。

アラエ騎兵集団<歴史><軍事><演出>

 Alae equi。千早が騎兵の可能性を追求する為に設立したスキピオ領各地から集めた騎兵のみで構成された特殊部隊。
 設立当初は千早直属、構成比はローマのエクイテス(騎士階級)の騎兵3に対し補助軍騎兵2。タタウィヌの戦い等で戦果を上げたものの消耗が激しく、未だ千早を満足させるに至っていない。

 原作ゲーム中では軍制改革イベントが起こるまでは「エクイテス」という名の軽騎兵ユニットがある。アラエ騎兵集団の主力もこれである。
 なお、ラテン語でアラエ(alae)は「翼」を意味するアラ(ala)の複数形、つまりアラは片翼でアラエは両翼である。史実でのアラは、元は会戦時に主力となる重装歩兵の翼に配置されたローマと同盟国の主に騎兵から成る補助部隊を指した言葉だが、やがて配置とは無関係に補助軍の騎兵隊を指すようにもなった。

イイ女<台詞>

 bona mulier。優れた性質を有する女の人。
 アムリウスはこの言葉をスキピオの謂う所の「英雄」のほぼ同義語として用いており、自分の春香にもスキピオの千早にもそれになり得る素質を認めている。

 なお本作では、英雄的な意味で謂う時は「“イイ女”」、それ以外の意味で(例えば、性的な意味で)謂う時は「良い女」と日本語表記を分けている。

 関連:英雄力と栄光

いおりんの○○マジ最高!!<台詞><コメント>

 Iorinculae ○○ vere maximus*1!!
 伊織議員が何かをする場合、それは即ち最高である。作中人物、視聴者を問わず、いおりんファンの熱烈な心の叫び。
 いおりん登場回は当然として、いおりんが裏で何かを行ったことが判明した場面にも必ず現れ、しばしば弾幕化する。
 元はある問題動画の中でいおりんがネット上で展開した「いおりんのMA*2マジ最高!!」という自讃工作。


ウルトラスーパー美少女元老議員<タグ>

 Ultra Super DECOra Virgo Senatorix。ローマが誇る美少女アイドル元老院議員水瀬伊織ちゃんのこと。
 いおりん登場回には必ず付くタグ。ニコマスにおいてタグはジャンル名、シリーズ名、作者名などの重要項目タグを除くとただの一口メモや一発ネタとして使われがちだが、このタグはタグ本来の標識機能をきっちり果たしている。さすがいおりん、タグでさえも優秀だ。


英雄<台詞>

 heros(男性)/heroina(女性)。才能・武勇に優れている者、偉業をなしとげる者、また、それをもって尊敬され、愛されている者。
 本作において、コルネリウスをはじめとしたスキピオ派が考える(望む)英雄(像)の定義は「スキピオ一門が市民の支持を得てローマの覇権を握るために必要な『力と栄光』を手に入れる者」のこと。
 ちなみに、上述の「スキピオの英雄」を最初に定義したのはいおりん(第四話)。後にコルネリウスはこれを認めている(第七話)。その後は、いおりんの言う通り陳腐であろうが説明するに十指に余る語数を要する概念がわずか二音節の単語で済む利便性からか、クイントゥスやプロデウスも同様に用いるようになっており(第十四話後編その一)、今やスキピオの中枢部での共通語となっている。


エピグラフ<演出>

 exordium (または epigraphe)。章頭辞・巻頭辞。本作では動画の冒頭に黒地に白文字で綴られる。
 その文は様々な書物から引用された一節の体裁をとるが、すべてケントゥリオPによる創作である。本当に古代の書物に記されまた民話に語り継がれてきたかのような趣のある言葉の列が美しく、語り尽くされない背景の存在感によって本編により深みを与えている。

 なお、エピグラフは古代ギリシャ語の「epigraphê」(碑銘)を語源としているものの、古代語では「章頭辞・巻頭辞」の意味はなく、近代語においてその意味が加わったが、そもそも著作の冒頭を引用文で飾る技巧自体が近代文学のものである。*3
 元来の「エピグラフ」はラテン語では「inscriptio」(インスクリプティオー)といい、墓石やコインなどに刻まれている短文を指す。特にローマ人は故人を記念して好んで墓石に銘を刻み、その内容は辞世の句や座右の銘、経歴や業績、手向けの言葉など至って自由で、中には
Balnea, vina, Venus corrumpunt corpora nostra. Sed vitam faciunt balnea, vina, Venus!
(風呂、酒、女は体の毒だが、命の源、風呂、酒、女!)
のようなふざけたものもある。ローマでは市壁内での死者の埋葬が禁じられていたため、墓所は自然と市壁外の街道沿いに建設されるようになっていたが、これらの多様な墓碑銘は街道通行者にとっても道中のちょっとした楽しみとなっていたと思われる。
 このように、墓の主の人となりを表すのに相応しい文句を刻んで墓を飾るが如く、著作をそれに相応しい引用文で飾るのが文芸におけるエピグラフである。

演説<歴史><軍事><ゲーム>

 contio。戦闘前に行なわれる演説。
 本作のスキピオ第一軍団ではクイントゥスが担当している。

 古代ローマ軍の指揮官は戦いの前に兵士の士気を高めるべく演説を行うことがあった。史実では共和政期には指揮官は選挙で選ばれた執政官であったためこれを得意とした者が多かったことだろう。
 原作ゲームでは、演説の内容は演説を担当する人物によって内容がかわり、また効果も変わってくる。勇敢な人物が演説を行なえば士気は高くなるが、臆病な人間が行なえばブーイングが飛び戦闘中に逃亡しやすくなる。

オリュンピア大祭<歴史><文化><台詞>

 Olympia。古代オリンピックのこと。
 知る人ぞ知る、古代の裸祭り。現在のオリンピックの原型となったもので、当時も4年毎に開催されていた。
 エウメネスが真の武勇を称えた際、何を思ったか、彼女に出場をすすめた。

 いいぞ、エロメネス。もっとやれ!
 なおオリュンピア祭はゼウスが男神であることから女人禁制であり、女性の出場は一部競技を除き制限されていた。しかし観戦まで許されていなかったかどうかは定かでは無い。
 一方これとは別に、女神ヘラに捧げる未婚女性だけの競技会も同じく4年毎に開催されていたことが知られている。
 用事思い出したんで、ちょっと古代ギリシャ行って来る

悲しいけど、これ戦争なのよね<タグ>

 Me paenitet, sed hoc est bellum.
 人類の歴史は悲劇や不条理に満ちている。平和な現代日本に住む我々の目から見れば尚更のこと。これを受け入れる覚悟の言葉。
 元はアニメ『機動戦士ガンダム』のスレッガー・ロウ中尉の台詞。

株価<コメント><タグ>

 pretium。人物評価のこと。
 当然物語の進展に従って上下し、「○○株が急騰」「○○株がストップ高」という風に用いられる(○○には人物名が入る)。株式市場にインパクトを与え続けるのがケントゥリオPの妙技でありこの作品の見どころの一つでもある。

カルタゴの亡霊<コメント><タグ>

 larva Punica。ケントゥリオPの動画はしばしば不具合によって画像が荒れノイズが入る。これを殺されたカルタゴ人の亡霊の仕業とするジョーク。
 しかし荒れる箇所はわざとやっているんじゃないかと思えるほど適切な所なので誰も気にしないどころかむしろ効果的な演出となっている。

 なおノイズが入る際、画面が短く激しく明滅するのと似た状況が起きることがある。人によっては吐き気や胸焼け等、気分不良を起こす原因となる場合もあるので、視聴の際には注意が必要。タグが入っていた場合は、大抵、ノイズが現れる時間も一緒に記してあるので、それを目安に、マバタキをする、画面から距離を置く等をすれば、症状緩和、もしくは回避出来るかもしれない。

 I.T.Wを見る際は、部屋を明るくして、画面から離れて見て下さいね。プロデューサーさん!

さようなら農場、こんにちは軍団幹部<タグ>

 Vale ager, salve praefecte!
 出世の回避を華麗に失敗して絶望の淵に立たされたアラエ騎兵集団の暫定指揮官の心象風景を視聴者が描写した言葉。

 類語:出世したくないでござる
 関連:出世トリアリィに行く

死亡フラグ<演出><台詞>

 a morte notari。物語中で死ぬ人物のお決まりの行動パターン。これに該当する言動を行った者は高確率で死ぬ。
 例えば「この戦争が終わったら」に類する句で始まる仮定条件文による発言は典型的な死亡フラグである。*4
 本作では第十三話前編にて、スキピオ第一軍団のBが決戦を前に自ら死亡フラグを立ててみせるフリをして、緊張に心を乱すAを落ち着かせた。

 なお、Aの言う通り、死亡フラグは遙か古代から存在する。以下は、カエサル『内乱記』に見えるクラスティヌスというカエサル軍の百人隊長によるもの(ローマ公用暦 紀元前48年8月9日、パルサルスの戦いにて):
‘... unum hoc proelium superest ... nos nostram libertatem recuperabimus.’
(「…この戦いが終わったら…我々は我々の自由を取り戻すだろう。」)
  ↓
In eo proelio ... interfectus est etiam fortissime pugnans Crastinus ...
(この戦闘で…クラスティヌスも…壮絶な戦死を遂げた)
 勿論、実際には当のクラスティヌスもこれを記録したカエサルもこれを死亡フラグとしては認識していなかっただろうが(ただし文筆家としても天才だったカエサルはこういうのが効果的な演出になると知っていた可能性はある)。

出世<文化><台詞>

 promotio。功を立てて高い地位や身分を得ること。
 出世するとローマで繰り広げられているそれはもう恐ろしい権力闘争に巻き込まれて暗殺されてしまうので、アラエ騎兵集団の暫定指揮官は出世を全力でお断りしようとしている。


上司<文化>

 superior。部下いじめに定評がある。作品の内外で百人隊長はその被害者。
 ケントゥリオPにはげましのお便りを送ろう!

 関連:ピルムバリスタ

スキピオの苗木<台詞><タグ>

 Surculus Scipionis。千早のこと。
 人を木に喩え、若い人材の成長を期待するのである。目指すはローマの大樹である。
 この隠喩を最初に用いたのはコルネリウスだという。クイントゥスは度々この隠喩を用いており、やがてこの言葉は伊織やプロデウスなどスキピオの中枢部で共有されることとなる。しかし千早本人は自分がこう言われているのを知らない。

 関連:英雄力と栄光萌え禿

スパァルゥタァ!!<台詞><タグ>

 Spaarrtaa!!
 スパルタのファランクスが敵に激突するときの吶喊。
 将軍の第一声に続いて全スパルタ兵が声を揃えて発する。敵ばかりでなく味方のアマゾネスのお姉さん方も身震いする大喝である。
 元は映画『300』でスパルタのレオニダス王がペルシャ帝国の使者を井戸に蹴り落とすシーンで言い放った「THIS IS SPARTA!!」という台詞。映画のTVCMでもおなじみになった。

タカギウス<コメント><タグ>

 Tacagius。ご存知、765プロの高木社長のこと。古代ローマっぽく訛ってみました、という感じ。
 同様の趣旨で春香がHalcaと書かれることがある。こちらはアイマスMADにおいて春香版人力Vocaloidを表すHalcaloidという言葉に由来している。

タグロック<タグ>

 appendiculam figere。ニコニコ動画のタグを固定する機能の事。動画投稿者のみ可能。
 こと、ケントゥリオPはタグロックに定評がある。それもそのはず、Pのblog上で曰く:
タグですか?
腰痛Pも言ったようにネタタグはお宝だからだー!
 ということなので、タグ枠が空いていたら、ネタバレに注意しつつ面白いタグを投稿してみよう。

力と栄光<台詞>

 virtus et gloria。
 それは全てである。それは進むべき路、目指すべき光である。
 形あるものではないが、何よりも尊いものである。

 クイントゥスは、これを手に入れた者は何者をも従わせることができると説き、千早と春香は、別れの際にこの言葉を互いに贈り合った。

 この「virtus et gloria」は、史実においては古くはキケロー『ミロー弁護』(紀元前52年)やタキトゥス『年代記』(ある保守派の元老院議員の演説中の言葉(紀元48年)として)などに見られる言葉である。しかしその後のキリスト教の展開に従い彼らの神の名の下に用いられることが多くなってしまった(ケントゥリオPは非キリスト教文脈の中でこの言葉を作中人物に言わせた初めての日本人かもしれないよ!)。また「virtus」は広く「徳」を表す言葉であるため発言者によって具体的な意味は千差万別であるので、より直接的に「力(パワー、権力や武力)」を表す「vis」に置き換えることもできよう。「vis et gloria」もまたタキトゥス『年代記』(パルティア王ウォロゲセスの言葉(紀元62年)として)に見られる。

 余談ではあるが、映画『グラディエーター』において、これと類義の言葉「strength and honor」*5が、マキシマスら将兵が(まこちんの「ダーン!」と同様に)出陣前に拳を合わせ互いを奮起する際に使用されている。このように力と栄誉を結びつけるのは、史実、フィクションを問わず、政治家、将兵を初めとした権力に(様々な意味で)通じる人々の間では意外とポピュラーな発想でもあったりする*6

 大事なことなので、長く書きましたよ。


茶<歴史><文化><食>

 thea(茶葉)/theana potio(茶抽出液)。緑茶のこと。
 え?お茶なんて、この時代、この世界に存在するわけないって?
 いいんですぅ!雪ぽは特別なんですぅーっ!
 文句あるなら、ボミルカルに斬られちゃってください。

 ケントゥリオPのBlogで公表された裏設定:
シルクロード経由で雪歩の一族が(趣味で)お茶の木を持ち込み、初めは一族だけが楽しむ為だけのモノだったが、徐々にカルタゴ(主に上流階級中心)に広まり、今は一族が栽培できるか試行錯誤中。ハスドルバルが金になるかもと思い、命じたみたいな。でも、カルタゴの風土からして難しそう。

っていう設定を今、思いついた。よし、これでいこう。
で、百人隊長が好きなのはどこかで飲む機会があったんでしょう。(投げた

デコ<コメント>

 ①frons。額、おでこ。特に、皆のアイドル、水瀬伊織ちゃんのキュートなおでこのこと。

 ②Fronto。キュートなおでこを有する、ローマが誇る美少女アイドル元老院議員水瀬伊織ちゃんのこと。
 通常、親しみを込めて「デコちゃん」(Frontula)という。

 はぁ…いおりんのおでこにキスしたい。


トリアリィに行く<歴史><文化><台詞>

 rem ad triarios venisse。「今大ピーンチ!」の意味の諺。
 ローマ軍の陣は若年兵の第一戦列ハスタティ、主力の第二戦列プリンキペス、古参兵の第三戦列トリアリィから成っていた。ハスタティもプリンキペスも破られ、最終戦列のトリアリィを投入せざるを得ない厳しい戦況からの比喩。
 故郷で家族に囲まれてささやかな農場を経営する平穏な田舎暮らしを望むもその有能さによって不可避的に出世街道を驀進してしまうアラエ騎兵集団の暫定司令官が自らの置かれた状況をこう解釈した。

 この台詞の「行く」は「至る」として訳されるべきだろうけども、ちょっと調べた限りでは動詞にvenisse「至れり」を用いている例が古代のテクストからは見つからなかった(近世以降のにはよく出てくる)。
 とりあえずこの諺のソースとしてよく引用されるリーウィウス『ローマ建国史』(紀元前25年頃)ではredisse「帰せり」が用いられている:
Si apud principes quoque haud satis prospere esset pugnatum a prima acie ad triarios se sensim referebant; inde rem ad triarios redisse, cum laboratur, proverbio increbruit.
(プリンキペスでも戦線を保ちきれない場合には徐々にトリアリィと交代する。「事はトリアリィに帰せり」が難局で用いられる諺になった所以である。)

 しかしこの指揮官はこのままではトリアリィをも突破されてしまうのは明らか。さらには追い撃ちのタグロック。どうする。どうなる。


ハゲ<コメント>

 Calvus。クイントゥスあるいはコルネリウスのこと。
 クイントゥスもコルネリウスも初登場にしてこの称号を与えられ、また多くの者が遺伝を確信した。コルネリウスのハゲは年齢に因るものであるといい、コルネリウスが息子の頭を「悲しい」とからかうとクイントゥスは「気に入っている」と反論した。この二つ名はやはり若くしてこれをモノにしたクイントゥスのものであるべきであろう。史実ではカエサルもハゲだったので気にすることはないぞ兄上。
 なお、元老院にコルネリウスといおりんというスキピオ派トップの二人が揃って現れた時には外野のそこかしこから「眩しい」という声が聞こえた。ハゲやデコとの関係は不明であるが、人々が彼らの頭上に燦然と輝く栄光を見出していただろうことは想像に難くない。


破城槌<歴史><軍事>

 aries。鐘撞の要領で門や壁を破壊する攻城用の車両。『三國志』等で言う所の衝車。
 古代ローマ軍の破城槌は丸太の先端に付いている青銅の塊が牡羊頭を象っていたので「牡羊」を意味するアリエス(aries)の名で呼ばれていた。ありすえではない。

 余談だが、現実でのローマ軍への降伏のタイミングにはルールがあり、それはこの破城槌が門を叩くまで、であった。

 関連:バリスタ

蜂蜜<歴史><文化><食>

 mel。ミツバチがその巣に集めた甘味物。古代の重要な甘味料。
 アラエ騎兵集団の暫定指揮官の大好物で、常に小壺に入れて携行し(蜂蜜は特濃糖溶液であり水分活性が非常に低くほとんどのカビや細菌が繁殖できないので非常に日保ちが良い)、休憩時にはいつも水に溶いて飲んでいる。彼は亡き祖父からその滋養強壮効果を訓わったといい、若干の公私混同を伴った動機に因ってこれを軍内に公的に広めることを企んでいる。

 この用時溶解の用法による蜂蜜水は、大プリニウス『博物誌』(紀元後77年頃)に滋養強壮・消炎解熱・通便などの効能のあるものとして記されている。また用時溶解でなく発酵させてから飲んだり油に入れて飲んだり乳に入れて飲んだり古酒に入れて飲んだり塗布したりして実効力はともかくとして様々な薬効を得ようとしていたらしい。
 現在でも蜂蜜は滋養強壮を目的に使用され、生薬として日本薬局方にも収載されている。

 なお、既にこの時代に「マイ・ハニー」の原型となった表現「meum mel」が存在している(例えばプラウトゥス『カルタゴ人』(紀元前189年頃))。*7

 \大好きハニー♪/

バニラ<ゲーム>

 またはヴァニラ。vanilla。ゲームにMODを当てていない、素の状態のこと。
 ヴァニラ アイス(plane vanilla → vanilla)という発想。つまり、MODはアイスにのっけるトッピングであると考えれば面白いかもしれない。*8

 関連:MOD

バリスタ<歴史><軍事><コメント>

 ballista。古代~中世のヨーロッパで運用された大型の弩砲。
 岩石塊や矢などを弾として撃ち出す。白兵戦の支援および、攻城戦、その際の防衛に使用された。

 の、はずなんですが…

 コメントにおけるバリスタは、ケントゥリオPの続編製作に立ち塞がる上司や、とあるおっぱい紳士に打ち込み、殲滅するためのものです。

 「Ballista! Go your way!!
 「Go my way!!!


ヒゲ<コメント>

 Barbatus。ガイウスのこと。
 いおりんがガイウスをあからさまに嫌っているのはその濃いヒゲのせいだという噂が立っている。

 ちなみに史実では、ローマ最初の理髪師は紀元前300年にプブリウス・ティティニウス・メナという人がシチリアから連れてきた人(残念ながら肝心の理髪師の名前は不明)でそれまでローマ人はヒゲ伸ばしっぱなしだったとか、毎日のヒゲ剃りという習慣を始めた最初のローマ人は小スキピオ(カルタゴをこの世から消し去ったあの人;紀元前185年~紀元前129年)だったということを、ワッロー(紀元前116年~紀元前27年)の研究(散佚)を引きつつ大プリニウスが『博物誌』(紀元後77年頃)に記している。

 関連:ハゲデコ

ピルム<歴史><軍事><コメント>

 pilum。複数形はピラ(pila)。古代ローマ軍の重装歩兵が使用していたことで有名な投槍。
 元は北イタリアのガリア人と戦っていたエトルリア人が発明したと言われており、ガリア人の主装備である盾を失なわせるのに有効な武器であった。戦い中で運用戦術と共に、精錬された武器であり、時代が進むにつれ、穂先が曲がりやすくなる等、様々な改良が施されていった。
 あるいは第二話後編のコメント解説を参照:
古代ローマ軍が使用した近距離投擲用の重い投げ槍。
先端の鉄は軟らかく加工されており、敵が盾で防いでも折れ曲がり
重みで盾を掲げなくしたり、抜いて投げ返すことをできなくするようにしていた。

 バリスタと同様、コメントにおいて、スケコマシとあるおっぱい紳士、上司に打ち込むために使用される。
 はい、押さないでくださーい。ピルムは一人、2本までですよーっ。

 関連:バリスタ
 禁句:ローマン・チハヤ街道
 参考サイト:Roman Numsimatic Gallery/Roman Military Equipment(海外サイト:main page

不毛な争い<タグ><コメント>

 sterilis dissentio。禿げ同士、喧嘩しても毛は生えないよ。DNAです。って古代ローマの諺だよって小鳥さんが言ってた。

 関連:ハゲ萌え禿

平民<タグ><コメント>

 plebs。「へいみん」と読む。決して、「平(たい)らな民(たみ)」などと読んではいけない。


 …くっ。


マイリスにちょっとした解説あり<タグ>

 Parvii commentarii in mea tabula sunt.
 マイリスト、ニコニコ動画におけるブックマーク、所謂、お気に入りリストであるが、動画を製作する人たちの間では、自作品を纏めて公開する役目も担っており、ケントゥリオPも例にもれず纏めている。
 それに加えて、ケントゥリオPのマイリストは、当時の時代背景、人物像、勢力及びゲームの補足がわかりやすく解説されており、各話に必ず「マイリスにちょっとした解説あり」か「マイリストにちょっとした解説はまだ無いよ」のタグがつくほどである。(それだけ、楽しみにしている人が多い)
 これで一つ賢くなれるよ!

 最近ではマイリストも字数制限があり、そのせいで解説が不十分だと感じているようである。
 いいぞもっとやれ!

メッセージウィンドウ<演出>

 nuntia fenestra。台詞や擬音などのメッセージが表示される窓。
 初めはごくシンプルなものであったが、第七話で太い枠が付く一度目の大進化を果たし、第一五話前編で「I.T.W」の文字が背景にデザインされる二度目の大進化を果たした。視聴者の「メッセージウィンドウに高級感を」という要望に応え、文質彬彬たるべく調整が続けられている。

萌え禿<コメント>

 Moe Calvus。スキピオ第一軍団長クイントゥスのこと。
 はじめは自分の軍団の指揮権を奪われているからか新参者の千早にきつく当たる。
 が、実はその態度は彼なりの色々とまだ未熟な千早に対する気遣いと教えによるものであった。
 それに気づいたときに多数の視聴者がその不器用な優しさに悶え、彼に付けたあだ名。

 類語:禿デレ
 関連:スキピオの苗木ハゲ不毛な争い

もはやドラマ、いや映画<タグ>

 Jam fabula televisifica, non, fabula cinematographica.*9
 アイマス・トータルウォーが織り成す、重厚なドラマに魅入られた人たちなら、おそらく一度は口にするであろう言葉。
 第十一話辺りから、タグとして定着しつつあり、視聴者はケントゥリオPが紡ぐ物語にコメントも忘れて見入っている。

 類語:もはやドラマ、いや映(ry

ローマン・チハヤ街道<コメント>

 Via Romana Tihajana。
 第六話後編のコメント解説より:
街道自体はどこの国にもありました。
しかし、ローマの街道が今なお語り継がれるのは、ローマが街道を「道」ではなく「システム」にしたからです。
メンテナンスは勿論、宿や代え馬、天候その他の情報も然りです。
さらに、ローマ人は橋やトンネルを使うことで極力人や馬の負担を少なくしました。
これこそが、高低差を極限まで減らしたローマン・チハヤ街道で(ry
 (解説者の安否不明)

 関連:平民
 要注意:ピルムバリスタ


§ 戦場 §

アイマス:トータルウォーにおける、著名な戦場とその経過

§§ シチリア出征 §§

シラクサ攻め

リリュバエウムの戦い


§§ ギリシア戦線 §§

  • ローマ三氏族のひとつブルトゥス家が受け持つ戦線。強力なギリシア同盟の前に、ローマ側の旗色は悪く、この戦場でブルトゥス家は後継者全てを失っている。

アポロニアの戦い

+ 詳細
 ローマ先遣隊を壊走させ、追撃中のエウメネス率いるスパルタ兵とローマ軍本隊であるブルトゥス軍第三軍団が国境線付近で衝突した戦いである。実のところ国境線付近では、ローマとギリシア同盟の戦闘が頻発しており、一つの戦いを指して、これを示すわけではない。(日本で言う川中島の戦いのようなもの)
 ローマ側の悪夢であり、ギリシア同盟側の大勝利とも呼べる戦いが、アポロニアより南東へ数十キロの国境線付近で起きた事から、その他及び付近ので行われた戦闘も称して、アポロニアの戦いと呼ばれる。
  • 布陣
 上述したように、この戦闘は先遣隊を壊走させ、追撃中のスパルタ兵団をローマ・ブルトゥス第三軍が迎え撃つ形で開始された。
 両軍の戦力*10は以下の通り。
  • ローマ(ブルトゥス第三軍)
  • 重装歩兵:約2600
  • 騎兵:約300

  • ギリシア同盟(スパルタ兵団)
  • 重装歩兵(Hoplite:ホプリタイ):801
  • 騎兵(アマゾネス弓騎兵隊):208
 である。
 ローマ側はギリシア側と比して実に3倍近い兵力(主力たる歩兵部隊は4倍以上)であり、騎兵の数でも勝っていた。なおかつ、ギリシア兵(スパルタ兵)は先にローマの先遣隊と衝突しているため、ある程度、消耗していると考えられ、ローマ側の勝利に終わると思われた。
  • 戦闘経過
 戦闘開始と同時にローマ軍の重装歩兵はその数に任せ、敵を圧倒するべく前進を開始。同じくギリシアの重装歩兵(ホプリタイ)も、セオリー通り斜線陣を組み前進を開始する。一方でギリシア側は騎兵を素早く展開、ローマ騎兵に突撃。数でこそ勝っていたローマ騎兵隊ではあるが、ギリシア側と比べ、その質は大変低く、運用方法にギリシア(正確にはアマゾネスではあるが)と大きな開きがあったため、ローマ騎兵は脆くも壊走する。
 これにより、ギリシアはローマの機動兵力によりファランクスの後背を突かれる恐れが無くなり、ローマ騎兵の壊走を見たエウメネスは、直ちに歩兵の前進、攻撃を指示する。

 衝突後、互角の戦いを繰り広げていた両歩兵部隊であるが、数に勝るローマ歩兵部隊は、一部を散開させ、ギリシア歩兵部隊の右翼を切り離しに成功。さらにローマ軍はギリシア・ファランクスの背後を突かせるべく、またギリシア右翼左翼騎兵部隊の抑えとして数部隊を衝突中の戦列両側から迂回させる。

 しかし、これが裏目に出る事となる。迂回中、進行中の部隊は主力戦列と全く連携が切り離された状態であり、孤立していると言ってもいい状況であった。
 これを見抜いたギリシア右翼騎兵部隊は直ちに突撃、迂回中のローマ歩兵部隊を壊走させる。一方、左翼騎兵部隊は抑えとして前進中のローマ歩兵部隊の隙間を掻い潜り、ローマ側の左翼戦列の背後へ突撃を開始する。
 これが決め手となり、ローマ軍の左翼は壊走をはじめ、ここにアポロニアの戦いの勝利が決定する。
 先述したように、この戦いのみを指してアポロニアの戦いというわけでは無い。この大敗の後もローマ・ブルトゥス家は絶え間なく戦力を送り続け、国境線は両軍の血と死体で埋められていくこととなる。
  • 研究
 これまでの歴史家によれば、この戦いはローマ側の迂闊であったと評されていた。
 事実、戦闘が行われた場所は緩やかな傾斜をもちながらも、開けた土地であり、大部隊を擁するローマ側に適した土地で、数の上でも地の面でもローマ側の有利には揺るぎは無い。
 しかし、近年の研究よってローマ側の迂闊さよりも、数々の不利さを打ち破ったギリシア側の用兵術に評価が高まっており、特に騎兵と歩兵の連携術、騎兵の運用方法に注目が集まっている。
  • 補足
 「ホプリタイ:hoplite:ὁπλίτης*11とは…古代ギリシア式の重装歩兵。古代ローマ式の重装歩兵(scutum:体全体を覆う長方形の盾gladius:両刃の剣pilum:投槍を装備し、大隊規模としてもよいマニプルスを基盤に戦う。これをレギオン:legionという。)とは違い、木に牛革を重ねた青銅の盾と槍を用い、ファランクスを組んで戦う。歴史的にギリシア文化圏においては小型の盾が用いられ、敗走の際に盾を捨てることは不名誉とされた。
 余談ではあるが、このギリシア式重装備歩兵:Hopliteに古代マケドニアは改良加え、胸に盾を装備し、5~6mの長槍:sarissaを両手で用いて戦う独自の重装歩兵を生み出している。加えてマケドニアは一般的なファランクスを見直し、重厚なマケドニア式ファランクスを編み出している。

§§ ポエニ戦争 §§

タタウィヌの戦い

+ 詳細
  • 工事中です。しばらくお待ちください(by 百人長)
  • 俺…この工事が終わったら… (by 兵士B)
  • だー!!もう、やめい!!!(by 兵士A)
  • やれやれ。どうせ聞くなら伊織議員からの罵声を浴びるほど聞きたいものだな(by 伊織派兵士) 




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  • 英雄を目指しているのはスキピオの千早だけではないはず。また、既にひとつの単語として幅広い定義をもつ言葉を、ただ一つの、作中における、千早だけの定義にしばるにはいかがなものかと思い――と、いうより説明文として個人的に違和感があったので。加筆 -- 名無しさん (2008-07-01 23:01:09)
  • 「デコ=水瀬伊織」であるならば、「いおりんのデコマジ最高!! =いおりんのいおりんマジ最高!!」となるので、呼称(「デコ=水瀬伊織」)であると定義しなけれ(そういう用法「も」あるとのみ記しておけ)ば、いおりんのおでこにキスしたいしやよいのフレンクルーラーをもさもさしたい -- 名無しさん (2008-07-06 09:45:24)
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最終更新:2009年11月20日 21:03
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*1 「○○」に入る名詞が男性単数の時は「maximus」、女性単数の時は「maxima」、中性単数の時は「maximum」、男性複数の時は「maximi」、女性複数の時は「maximae」、中性複数の時は「maxima」。

*2 CD『THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 08』、コロムビアミュージックエンタテインメントより定価2300円で大好評発売中!

*3 Gérard GenetteによるとJean de La Bruyère『Caractères』(1688年)が最初である。

*4 『アイドルマスター』と同じくバンダイナムコゲームスから発売されている『エースコンバット・ゼロ』に登場する若いパイロット、パトリック・ジェームズ・ベケット少尉は、わずか10秒の間にフラグ立てからフラグ回収までの全過程を完了するという偉業を達成した。

*5 日本語字幕においては「力と名誉」。軍人であるマキシマスらに相応しい率直で具体的な文句である(軍人の「virtue」たる「strength」、より実際的な「glory」たる「honor」と。尤も、字幕に許される長さでそれぞれの差異を表すのは難しい)。しかしこれは、英語にはほとんどキリスト教用語として入ってきた「virtus」や「gloria」に由来する言葉を用いた場合に(『グラディエーター』の舞台はまだキリスト教に染まっていない時期のローマであるにも関わらず)匂ってしまうキリスト教臭を避けるために製作スタッフが試みた結果と見なすことができるかもしれない。

*6 権力志向。一種のジンクス。Good luck。強い信念、信条等、意味はその場、その時、人によって様々

*7 英語での「マイ・ハニー」の初出はフランス語のロマンス詩『Guillaume de Palerme(パレルモのギョーム)』(紀元後1200年頃)の英語翻訳版『William of Palerne(パレルモのウィリアム)』(紀元後1350年頃)中の「mi hony」(昔の英語なので今の英語とは綴りが違う)。「まあ、美希ちゃんは、ラテン語からフランス語を経て英語、そして日本語へ、2100年以上の時を越えて伝えられてきた言葉を使っているんですね。愛する人への呼びかけが時空を越えて伝わってくるなんて、ロマンチックですね、プロデューサーさん。」

*8 英語においてこの発想に基づく用法は19世紀中葉からあり、かなり歴史の長いスラングである。

*9 さすがに古典ラテン語では表せない言葉があるので近代ラテン語の語彙を借りた。

*10 game内の数字であるので、実際の戦力としては大体、10倍に換算した数字が妥当。

*11 コメント解説より-「ホプロン:hoplonは防具全般を指し示す言葉」であり、それからhopliteという言葉が派生した。