作品別用語集 - GENUINE アイドルたちのジャンケン大会 外伝


GENUINE アイドルたちのジャンケン大会 外伝


 広島市民球場で行われたジャンケン大会の終了後、アイドル達と小鳥は、それぞれ、過去との決別や未来へ歩み出す決意を新たにする。
 とはいえ、その後の事務所の雰囲気は、一見、いつもの765プロと変わらないものだった。
 しかし、ただ一人、"真実"の一部を知ってしまったが故に悩み、その雰囲気にも馴染めず、相談せずに大会に出場したことを責める親友にも反発し、事務所を辞めようとするアイドルがいた。その彼女の名は、高槻やよい。
 彼女の本当の意図は?そして親友である伊織は、彼女にどのように相対するのか?


 弓削Pによる「アイドルたちのジャンケン大会」シリーズの、後日談の一つの位置づけにある作品。
 作者自らの解説(後書き)ニコニコ大百科の記事も是非ご覧下さい。


ジャンケンのルール

 アイドルたちのジャンケン大会にそったものとなる。
 特殊カードに関しては以下の通り。

+ 特殊カード
モノポライザー "独占者"
 伊織が使用。
 使用してから次に勝つまでの引き分けの数が、次の勝ち星に加算される。
 つまり、あいこの数だけ勝ち数が積もり、最終勝者がそれを独占する。
 また、引き分けが5つ続けば、自動的に使用者側の勝利となる。

ペインテドブラック "黒塗り"
 やよいが使用。
 使用した次の勝負に限り、あいこは使用者の勝利とみなす。
 勝つか負けるか。獲るか獲られるか。曖昧な結果は相手の敗北の色に塗り潰す。
 自チーム勝利数が相手より多い場合、又は、自チームが必ず勝ちかあいこになる場合には使えない。

登場人物及び特殊能力

 本作では、シリーズで初めてプロデューサーが登場する。
 なお、スタンド名は、作者後書きで紹介されているものと同じですが、別名の方は、スタンド名と作中での能力描写から推定した(中二病に感染した筆者たちによる)この記事独自のものです。

松永英明
+ 松永英明
 765プロのプロデューサーのひとり。
 食事はワリカンで。食事代でアイドルから借金をする。

横山憲武
+ 横山憲武
 765プロのプロデューサーのひとり。
 無茶振りに応えたらもの凄いノリに。

伊織
+ 伊織の能力
 伊織に勝とうとする意志を持つものは、例外なく伊織の前にひれ伏す。思考誘導により、無意識に敗北へと誘う性質のものと思われる。
 彼女の能力は"生まれつき"だったため代償を伴っておらず、また、使用時の精神消耗も無い。
 勝つ意志、闘う意志のないものを無理に従わせることはできず、無理に弱者を虐げてしまえば、その力は失われる。
 しかし、もし暴走したときは・・?
 作者によるスタンド名:ノブレスオブリージュ "高貴なる責務"

亜美真美
+ 亜美真美の能力
 彼女達は、やよいと組んで試合に出たことがある―ゆきまこ戦の時は真美だった―。
 しかし、"力"の所持も、また感知能力も、持っているのかどうかは不明。
 小鳥さんのオールドギャグに反応できることは、彼女たちの年齢を考えれば"特殊な能力"だろうか。

千早
+ 千早の能力
 集中力が極限まで高まるその時、彼女の視点は天に昇りて地上を見渡す。
 隠されたものまでも見通す"力"の有り様は、正に空を舞い獲物を狙う孤高の猛禽。
 しかし、見る必要が無いものまで見えてしまう諸刃の剣でもあり、心の強さも要求される。
 作者によるスタンド名:エルコンドルパサー "飛翔する神鷹"

 そして、やおいおりは正義らしい。

律子
+ 律子の能力
 かつて"力"の所有者であったが、事故により五感と共に喪失した。
 リハビリによって"力"以外の感覚はほぼ回復したが、視覚だけは、現在も痛手を被ったままである。
 しかし、"力"に関する知見やその使い方に関する知識の量は、未だに右に出る物はいない。

 ついでに、小鳥さん並みの腐女子特性持ち。

美希
+ 美希の能力
 人間の五感や思考論理とは全く別種の、超常的な知覚能力により、対象の心の動きを検知し行動内容を視覚化する。
 彼女の能力も後天的で、何らかの事情で律子より引き継がれたもの。代償は"記憶"の喪失である。
 しかし、無意識で発揮してしまったり、"意識の遮断"を意識された人物の心を読めなくなるなど、"力"を使いこなせているとは言い難い。
 そのため、春香に「律子さんの足下にも及ばない」と指摘される。
 作者によるスタンド名:シックスセンス "天啓の閃き" (動画中では"第六感")

 ちなみに、お前、誘拐されてたんじゃなかったんかいというツッコミは、するだけ無駄である。

雪歩
+ 雪歩の能力
 ドリルに例えられるその"力"は、二つ持っている。
 どんな強固な心の壁も、感情の揺らぎで生じた小孔から、業で抉り穿いて押し広げ、相手の心の声を聴く。
 これは集中力を要し、常に張り巡らせておける類のものでもなく、二人以上同時も無理。
 しかし、その強力な"力"も、やよいに上手く作用できなかったようだが、その理由は?

 もう一つは、ドリルで相手の心に自分の意志を伝える能力。こちらは対象を限定せず、何度でも使用可能。
 作者によるスタンド名:スノーエンデバー "雪上の開拓者"

 ついでに、やっぱり腐女子特性持ち。

+ 真の能力
 相手の表情や動作の中に、無意識に現れる僅かな挙動の変化も見逃さずに、その意志を読み取る。
 その洞察力は、相手の思考の"癖"にまで及び、その様は密林に潜みて獲物の動きをじっくり観察する虎の如し。
 しかし、その強力な"力"も、やよいには上手く作用できなかったが、その理由は?
 作者によるスタンド名:サイレントハンター "静かなる狩人"

 日常生活の中でも、物事を"抜け目無く見ている"のは当然か。

春香
+ 春香の能力
 右手と左手で別々に触れた、手のひら程度の大きさの物同士を、瞬時に入れ替えてしまう。
 十分な休息を取らない限り、連続で行使できるのは3回まで。
 また、それは後天的な能力で、その代償は"平衡感覚"の喪失。
 作者によるスタンド名:ツインターボ "先駆ける偶像"

 なんとなくずっこけたところもあるが、本質的には自立している精神を持つ女性。

あずさ
+ あずさの能力
 強力な二種類の"力"を持っているが故に、余命短い生涯を送ることになるかと思われたが、手術により回復したようだ。
 但し、今は"力"の使用を極力避けるようにしている模様。

 一つは、あずさへの"力"の干渉を完全排除し、その使用者の意識を焼き切る"力"である。
 その発現は、通常の場合よりも遅かったが、彼女の生まれつきのものである。
 滅多に行わないが、防御から攻撃に転じること、すなわち積極的に他者の意識を飛ばしてしまうことも可能。 
 作者によるスタンド名:エレクトロキューショニスト "電撃の制裁者"

 もう一つは、5分程度先まで予想される未来を視て、その結果を変更できる"力"である。
 これは後天的なものであり、彼女は"力"の代償として"方向感覚"を失った。
 作者によるスタンド名:タイムパラドックス "時間の逆理"

やよい
+ やよいの能力
 健気。かわいい。癒し系。やよいはまだ中一で、厨二病感染者ではない。
 と思われたが、伊織の「庇護」から独立したいという気持ちも強く、過度の干渉にも気付き反発することになる。
 そして、自立を目指して伊織に内緒でジャンケン大会に出場し、下馬評を大きく覆しゆきまこを破って優勝してしまう。
 果たしてその能力の正体は?

+ やよいの真の能力
 彼女の能力は、自らの記憶の改竄である。従って、彼女の行動後に彼女の意識を読んでも、意味が無いということになる。
 その能力は先天的なものであり、子供らしい願いを叶えることが難しい環境下で、辛い記憶を楽しいものに変えようとして発現したものらしい。
 そして、彼女自身も、能力を行使した記憶そのものが無いことになる・・・
 作者によるスタンド名:ジェニュイン "無垢なる願い"

屋台の親父
+ 彼の能力
 本名:香田 晋一。
 遠慮しすぎてラーメンを食べようとしないやよいに対して"力"を発動しようとする。
 それは、自らの辛い人生と同じ轍を踏ませたくない想いから来ている・・・のかもしれない。
 作者によるスタンド名:アイドリームドアドリーム "夢破れ人"

関連用語

廻らない寿司
+ 廻らない寿司
 小さい頃に話として聞いたことはある、いわゆる都市伝説。あるいは夢物語。
 横山Pにより、天海春香、菊地真は廻らない寿司が実在することを確認した。
※萩原雪歩は、一声かければ家で作ってもらえるため、存在を知っている。

脅迫状
+ 脅迫状
 誘拐被害者によるすごい脅迫状。 要求は伊織を指定場所に連れてくることであるが、
 どこに連れてくるのかが記されていない。

試合経過詳細

+ 試合経過

戦目 やよい 伊織 備考
G C P 先攻 Set 勝数 勝者 勝数 Set 先攻 G C P
0 6 6 3 0 - 0 4 4 7
1 5 6 3 G 0 0 G 3 4 7 "独占者"の使用宣言
2 5 5 3 C 0 0 C 3 3 7
3 4 5 3 G 0 3 P 3 3 6 "独占者"の効果により3ポイント加算
4 4 4 3 C 1 3 P 3 3 5
5 4 3 3 C 2 3 P 3 3 4
6 4 2 3 C 2 3 C 3 2 4
7 4 2 2 P 2 4 C 3 1 4
8 4 1 2 C 2 5 G 2 1 4 "黒塗り"の使用宣言するも勝負とは無関係となる
注:「勝者」欄の>は左側が勝利、<は右側が勝利、=は「あいこ」を意味する。

1~2戦目
 初手から伊織が"独占者"の使用宣言、及び"力"の発動を行う。
 いつもと違って「本当に勝ちたい」やよいは、その"力"に苦もなく従わせさせられてしまい、伊織が意図する「あいこ」のカードを出すことになる。

3戦目
 とある事情で、場の雰囲気が一旦崩れるが、伊織とやよいの勝負への気持ちは変化しない。
 そして、悩んだやよいは、伊織の先出しの後に場に3枚のカードを出す。
 しかし、伊織のブラフよって、やよいがGCP一枚づつ出していること、そして、それぞれどのカードがどの種類なのか把握している事もばれてしまう。

 が、ここでやよいが"力"を発動し、その後にカードをセットする。
 美希によれば、それは伊織の意図に従ったもの(P)を出そうとしていていたはずだが、実際にセットされたのはGだった。
 すなわち、やよいは『勝とうという意志は持ち続けていた』にも関わらず『伊織の意図に反して敗れるカードを出した』形になった。

 この前後の真や雪歩の反応は、美希の能力に疑いは持っていなかったし、やよいの"癖"からもPを出す意図が読み取れたが、やよいに何か別の感情もあること――恐らくはセットしたカードが分かっていない不安――を見抜いたものである。
 また、美希の言葉――やよいが勘違いしてたんじゃないかな――は『結果として』正鵠を射ていたものだったが、この時はそこまで確信できるものでは無かった。

4戦目
 以後三戦は、やよいの先出しとなる。つまり、ブラフに相当弱いやよいにとって相当不利な戦いが続く。
 案の定、伊織は所持数がもっとも多いカード(P)を出す三味線を弾き、やよいの表情を窺って――完璧にGのセットを確信し――Pをセットする。

 しかし、やよいがセットしたのはCだった。先の表情は演技だったのか、それとも否か、強気な言葉とは裏腹に伊織は混乱に陥る。

5戦目
 やよいの先出しの後、伊織は"力"を発揮する。
 それは、「勝利するために」出したはずのカードを出していないと思わせることで不安を煽り、そこで現れる"癖"を読み取ろうとしたのである。
 その結果、伊織はやよいがGがセットしたと確信。美希も真もそれぞれの能力でそれを確信する中、伊織はPをセットする。

 しかし、やよいがセットしたのはまたもCだった。明らかに、やよいはGを出すつもりでCを出していると考えられる。
 観客達は、自分達の能力を組み合わせて、やよいの能力の実態を探ることにする。

6戦目
 やよいの先出しの前後にかけて、美希はやよいの意識を読み続ける。そして、異常なことが発生していることに気付く。

 実は、5戦目が始まる前から、伊織は"力"を発揮し続けていた。それは「勝とうとしている」やよいに「Cを出させる」狙いだった。
 一方、やよいの先出し後にブラフを咬まし、「やよいはGを出したと思っている」ことを知る。

 その結果から、伊織もやよいの能力を――やよいの性格からその能力が相手を騙す性質のものではあり得ないことから――正確に知ることになる。
 ここで伊織が(引き分ける)Cを出したのは、その優しさの故か、それともまだやよいの本当の気持ちに気付いていない故か・・・

7~8戦目
 以後、伊織の先攻ではあるが、恐らくは彼女はその能力を使っていない、平手の勝負となっている。

 7戦目で伊織は、やよいが彼女の性格から、伊織の残り枚数が最も少ないCを伊織が出して来ないと考えてPを出してくると予想し、Cを先出しでセットし、実際の勝負もその通りとなる。
 8戦目では、やよいは"黒塗り"の使用宣言で勝つ確率を2/3に上げて臨むものの、やはり伊織にその考え――伊織が所持枚数が最も多いPを出すだろうと予想しCを出す――を読み切られ、Gをセットされて試合終了となった。

 その直後、お互いの想いが溢れ、そして伊織の"力"の暴走が始まってしまうかに見えたが、春香の機転で呼んでいたあずさの現場到着、そして彼女の能力により、伊織とやよいは気を失い、幸いにも事なきを得た。


  • GENUINE その4が来ましたねー -- 名無しさん (2009-11-26 11:27:22)
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最終更新:2009年12月10日 00:29
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