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Last update 2008年03月16日

bred in the bone  著者:Monica



心の中に想像を渦巻かせることに疲れ始めてた。

毎日寝る前にかかってくるおやすみの電話。
どんなに遅くなっても
ヨウちゃんの声を聞くまであたしは眠れない。
今日はまだ電話がない。
それだけで不安で押しつぶされそうになる。

ヨウちゃんは、誰にでも優しい。
困った人がいたら助けずにはいられない。
それがとびきりの美女であろうと
よぼよぼのおじいちゃんであろうと
いつだって自分に出来る限りの事をする。

だからヨウちゃんの周りにはいつだって
ヨウちゃんを慕って人が集まる。
困るのは、そこに若い女の子が含まれてること。
後輩の男の子達に慕われてるヨウちゃんは好き。
でも、ヨウちゃんの事を好きな女の子にだって
ヨウちゃんは優しいから
泣かれたらほっとけないの知ってるから
あたしはいつだって不安と戦ってる。

いつか同情と愛情が交差してしまうんじゃないかって
びくびくしてる。
サークルの後輩のさやかちゃんは
ヨウちゃんの事が好き。
だけどヨウちゃんは気づかないフリしてる。
それがヨウちゃんの優しさ。
でも、さやかちゃんはそんなヨウちゃんの優しさに
つけこんでヨウちゃんを振り回してるってこと
どうして気づかないんだろう。

もしも、あたしがやめてって泣いたら
ヨウちゃんはどうするんだろう。
きっと板ばさみに苦しむ。

だからあたしは何も言えない。
いつも、誰かの事で心を痛めてるヨウちゃんだから
せめてあたしの前では癒してあげたい。
あたしだけはヨウちゃんの理解者でありたい。
それがあたしなりのヨウちゃんへの愛情だって思ってる。
それと同時にその誇りこそが、折れてしまいそうな
あたしの心を支えてるんだ。
あたし以上にヨウちゃんを理解して支えられる女なんて
絶対にいないんだから。

ヨウちゃんよりもあたしの方が3年長く生きてる。
いろいろな事を経験してきて落ち着いてるから
ヨウちゃんの周りの女の子にはない包容力で
ヨウちゃんを支えていける。
だからヨウちゃんだって、たくさんの誘惑を断ち切って
あたしを選んでくれてるんだ。

だけど、理解あるいい女を演じ続けながら
嫉妬心はめらめらとあたしを焼き尽くそうと
少しずつあたしの心を支配しつつある。

そんなジレンマを抱えながら
ヨウちゃんの帰りを待ってばかりの日々は
あたしを消耗していく。

美紀はそんなあたしにとって
都合のいい女友達の一人。
でも、他の女友達と違うのは
美紀には負けるって思ってるところ。

美紀はすごくキレイな女の子。
健康的で誰からも愛される笑顔を持っているのに
男をひきつけてやまないフェロモンが出てる。
正直に言えば、あたしだって結構モテてきたし
美人だといわれるし、自信は持ってるけど
それでも美紀には負けると素直に思える。
そう思わせるだけの魅力を外見だけじゃなくて
内面から、かもし出してる。
だけど、もしあたしが男だったら
絶対に彼女にはしたくない。
美紀はモテすぎるのだ。
いつだって男がほっとかないし
自由人の美紀は彼氏がいたって
気分で行きずりの男と寝たりするのをあたしは知ってる。
そういう部分であたしとは違う種類の女の子だから
きっとあたしは素直に負けを認められるんだと思う。

美人の女の子とそうじゃない女の子は
生き方が全然違う。

美人に生まれた方が人生の選択肢は多い。

よく、美人は性格が悪いと思ってる人がいるけど
実際には逆だと思う。
美人に生まれると恵まれて育つから
素直で純粋な人が多い。
でも、美人じゃない子はひがんだり嫉妬で
よけいに醜くなるものなんだ。
そんな風に簡単に男と寝たりする彼女だけど
純粋でまっすぐだからこそ誰も彼女を憎めない。

美紀とクラブに出かければ
あたしたちの周りには男が群れをなす。
話しかけるタイミングを狙ってる男達が
あたしと美紀を取り囲む。
そしてそういう気分転換が
あたしの疑心暗鬼になってギスギスした心を溶かしてくれる。
ヨウちゃんばっかりモテるわけじゃない。
あたしだってモテるんだから。

昨日の夜は結局電話が無かった。
朝起きておはようとだけメールした。
すぐに返事が返ってきた。

 --おはよう。さやかちゃんの事、後輩だから手は出さないって決めてたけど、
昨夜は楽しかったよ。また二人きりで会いたい。--

一瞬で全てを悟った。
まるで鈍器で頭を殴られたみたいなめまいがした。
寝ぼけているのかと思って、もう一度確認する。
やっぱりメールはヨウちゃんからだ。
寝ぼけているのはあたしではなくヨウちゃんだ。

自分の心臓の鼓動だけしか聞こえなくなる。
手が震えて着信履歴を見るボタンさえまともに押せなくて
携帯を思い切り床に投げつける。
こんなの、冷静になれるわけがない。

すぐにひろって電話をかける。
やっぱり手が震えてうまく握れない。
やっとの思いで電話を掛ける。
すぐに青ざめた声のヨウちゃんが出た。

怒鳴り散らして罵りたいのに
何を言っていいのかさえ
言葉を忘れてしまったように
お互いに無言で
泣きじゃくるあたしの鼻をすする音だけが
唯一電話をつなげてた。
やっと出た言葉は

「・・どういう・・こと?」

まぬけなあたしの質問に
ヨウちゃんは
「・・・ごめん」って
もっとまぬけだよ、ヨウちゃん。

ふつふつと怒りがこみ上げて
あたしはやっと言いたい事をぶちまけた。

あんたなんか八方美人の偽善者だ!
本当に大事なものを大事にしない大ばか者だ!
大嫌い!死ねばいい!
あたしは信じてたんだよ!?
大好きだったんだよ!?
そういうもの全部ぜんぶぶちこわしたんだ!

もう、最期は自分でも何を叫んでるのか
わからないまま罵り続けて

あんたなんか死ねばいい!
って電話を切った。

もっとかっこよくバイバイしたかった。
あたしらしくにっこり笑ってやりたかった。
でも、そんなにあたしも人間出来てないって思い知った。

だって、大好きだったんだよ。
あの陽に灼けた笑顔や大きな手も
厚い胸板もサッカーで鍛えられた太ももも
全部大好きだった。
大好きだったんだよ、ヨウちゃん。
ひどいよ。

惨めで情けなくて悔しくて
プライドとか愛情とか
全部砕け散った。

美紀はそんなあたしの状況を聞いて
すぐに飛んできてくれた。

「よし、遊びに行こう!次の男、捜しに行こう!」

こんな時、気の置けない女友達の存在に心から感謝する。
うんとドレスアップして馴染みのクラブへ繰り出す。
フロアに出れば、ほら、あたしと美紀が一番目立ってる。
バーでテキーラショットを3杯あおる。
普段そんなに飲まないあたしは酔いたい気分も手伝って
すっかり出来上がってしまった。
美紀も付き合って異常なまでのハイテンションで
最新のヒットチューンが流れるフロアで二人で踊り続ける

誰かれかまわずに絡んでは腰をくねらせてこすりつける
男の脚の間に太ももを滑りこませて
踊りながらぐりぐりと股間を刺激する
反対の脚を腰に絡み付けて抱きつくように踊る
その男の後ろから美紀が自慢の大きなおっぱいを
背中に押し付け男の胸板に手を這わせる
美女二人に挟まれて男がその気になって
調子に乗り出したらゲームはおしまい。

二人でさっと離れて女二人で絡んで踊る
それ以上は近づかせない。
挑発的に次のターゲットを二人で見つめながら
美紀のきゅっと上がったヒップをパチンとたたいて笑う。
美紀はあたしを壁に押し付け
あたしの体を上から下へと撫でまわしながら絡みつくように
リズムに合わせてからだを揺らす。
長い髪がしなやかに揺れてその合間から覗かせる瞳は
ぞくっとするほど美しかった。
あたしの手を取り、
彼女の体のラインを強調させるようになぞらせる。
その動きがあまりにもエロティックで
たぶんお互いに少しヘンな気持ちになってたんだと思う。
踊りつかれて抱き合いながら
へろへろと角に置かれたソファへとなだれ込むと
不意に美紀のやわらかい舌があたしの唇をこじ開けて入ってきた。

失恋のショックや酔っ払って思考を失ったあたしはただ
やわらかくて気持ちいいなぁとぼんやりされるがままになってた。
こんな風に乱れるなんて久しぶりの事だった。
ある程度大人になって分別を身につけてたはずだった。
でも、今夜くらいは自暴自棄になってもいいじゃないかって
心置きなく乱れてみようって思ってたほんのはずみだった。

美紀と舌を絡めあいながらお互いの体をまさぐりあう
男のそれと違う華奢で柔らかい肢体は
あたしの中に眠っていた官能を呼び覚ます。
ううん、きっとそれだけじゃない。
傷ついたあたし、かわいそうなあたしこそが
きっと官能への最高のスパイス
自暴自棄な被虐願望がセクシャリティを開放するのかもしれない。
人目も気にせずあたしと美紀は絡み合った。

周りの人たちの視線も気にならなかった。
いや、実際にはその羨望に満ちた視線さえも
あたし達の気分を盛り上げるエキストラになってた。
あたしたちはレズビアンじゃない。
それをいやらしい目で見つめる男の視線があって
初めてその行為は意味を成してたのだと思う。

自棄になって見知らぬ男と一夜を共にするよりも
美紀とこうして官能に身を任せる事の方が
まだ救われてたかもしれない。

だけど、美紀にとっては成り行きなんかじゃなかった。
「ずっと、こうしたかった。」
耳元でささやかれたその言葉は
美紀にとっては、あたしとは違う思いで
こうしている事を意味していた。

その言葉は少なからずあたしを動揺させた。
でも、大好きな美紀を傷つけたくなくて
動揺を隠しながら、少しだけ酔いの覚めた頭で
その真意を汲み取ろうとした。

美紀は立ち上がるとあたしの手を引いて
トイレへと向かった。

あたしが冷静に考える事を恐れるように
急ぎ足でトイレの鍵を閉め洗面台に座らせる。
酔いと踊り疲れてふらふらのあたしの脚は
されるがままに素直に座るしかなく
あたしの思考回路は、色々な出来事でパンパンで
まともに判断できるような状態じゃなかった。

美紀はゆっくりと舌で半開きのあたしの唇の輪郭をなぞり
丁寧にあたしの舌を絡めとる。
女の子の舌ってこんなにも柔らかいものだったんだ。
ふわふわとして解けてしまいそう。

胸の谷間が強調されたドレスの胸元の隙間から
細い冷えた指先が敏感になった突起物を容易に探り当てる。

あたしはびっくりして小さく悲鳴を上げる

「美紀、ダメ・・・」

拒否させないようにまた唇をふさがれる。
その間も美紀の指先はあたしのあわだつ肌の上を滑る。
知らない間にブラジャーのフックが外されてる。
毎日外しているのだから
ヨウちゃんのようにもたついたりしないのは
当然かもしれない。
ヨウちゃんはブラジャーを外すのが下手だから。

あらわにされた胸に向かって
耳から美紀の柔らかい舌が這うようにあたしの汗ばんだ首元を
舐め取っていく。
もう、あたしには抵抗する余力なんかなかった。
ううん、もうこのまま、快楽におぼれてしまいたかった。
胸元の一番敏感なそこへじらしながら美紀の唇が近づいていく。
とうとう、たどりついたと思ったら
小さな痛みが電気のように全身を走る。

「痛っ!」

「痛かった?ごめんね。でも、他の人の事考えてたお仕置き。」
そういって見上げてにやりとする美紀は
ぞくっとするほどいやらしい目をしていた。

女の子はするどい。
「うん、ごめん。今は忘れる。」

美紀の冷たかった指先はいつの間にか熱を帯びて
あたしの一番熱くなった所をなぞっても
あたしの背筋を逆立てたのは決して
冷たさからじゃなかった。

もう美紀の動きにじらしなんてなかった。
あたしが没頭してしまうように
計算済みだといわんばかりに
的確にあたしの一番気持ちのいいところを
探り当てて決して離さない。

「美紀、そんなにしたらイっちゃうよ。ねぇ。」

「いいよ、気持ちよくさせたいのよ。だって、ずっとこうしたかったんだもの。」

頭の中が真っ白になっていく。
もうすぐイクのが解る。
あぁ、イクっ
その瞬間、ふと美紀が手を止める。

あたしは快楽からほうり投げ出され
途端に心細くなって美紀にしがみつく

「やっぱりまだダメ。言ったでしょ?ずっとこうしたかったって。ねぇ。もっとさせて」
美紀はいたずらに微笑みあたしの中からあふれ出したそれを
見せびらかすように指に撫で付けて舌で舐め取った。

「おいしい。もっと舐めたい。いい?」

もう、あたしは美紀の掌の上にいた。
美紀の望む言葉以外何がいえただろう。
あたしは美紀に与えられた役に殉じるしかなくなり
操り人形のように、目を細めてうなずく。

上り詰める直前までいたあたしは
美紀の柔らかい舌でさらに高みへと導かれ、すぐに果てた。
高みから降りる直前に細い指が2本あたしの中に進入してきて
あたしの内側の一番敏感なところを巧みに突き刺す。
あぁ、でも足りない。何かが足りないの。

「美紀、ねぇ、帰ろう。横になりたい。」
荒い息で懇願する
「いいよ、その代わり、帰っても続きをさせて。」

あたしはまだ冷静になれずに
うんうんとうなずいてTAXIで家へと向かう。

部屋のドアの前にヨウちゃんが立ってた。

「ヨウちゃん・・。」

「何しにきたの?いまさらどの面さげて会いにこれるわけ?」
美紀があたしの代わりに怒りをあらわに声を荒立てる。

「いいの!美紀。ごめん、今日は帰って!あたし、ヨウちゃんと話したい。」

その時の美紀の顔をきっとずっとあたしは忘れない。
大事な親友を失った瞬間だった。
友情に甘えて美紀の気持ちを知った後なのに
ひどい事を言ってしまった。
傷つけた。
泣きそうな美紀の顔はやっぱりきれいで
あたしはやっぱり美紀が好きだと思ったけど
それは恋じゃないこと解ってて
美紀を追いかけてあげる事は出来なかった。
なにより、あたしの中は
会いにきてくれたヨウちゃんへの想いでいっぱいで
それどころじゃなかったんだ。

ヨウちゃんは、何も言い訳しなかった。
黙ってうなだれるようにひざをつき、ゆっくりと土下座した。

あたしは、ヨウちゃんの前にしゃがんで抱きしめた。
一日中、本当はヨウちゃんの事、待ってた。
来てくれたら、許すつもりだった。
でも、あたしも何も言わなかった。
ただただ涙が止まらなかった。

嗚咽を繰り返しながらヨウちゃんの首にしがみついた。
折れそうに力強く抱きしめられても
精一杯の力で抱き返した。

二人で抱き合って部屋になだれ込んだ。
あたしは泣きながら小さな声で叫んだ。

「他の女なんか抱かないで。あたしだけ抱いてよ」

ヨウちゃんは無言であたしを乱暴に押し倒して
タバコの煙がしみこんだ薄っぺらい生地のドレスを
剥ぎ取ってあたしの中に挿入ってきた。

惨めな思いで被虐的に熱したあたしの体は
美紀によって愛撫され
あたしをずたずたにした張本人のソレによって満たされる。
何度も激しく衝かれながら
足りなかったのはこれだったのだと気付いた。




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