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**コスPa!ノベルズ 白虎編
奈菜が朱雀の方の妹弟子となった、すぐあとの話。
頂点を目指す1回生、相生音子。
「私が、一番よ。一番で、なきゃ……!」
五行のことを調べる、音子。
「見た限りなら……白虎の方が、一番強いのよ。なら、私は、白虎に勝つわ!」
だが白虎の方、出雲操は音子の挑戦を、断る。
「強い強いと評判の白虎の方に挑戦してくれるって言うんじゃないか、せめて受けておやりよ」
「──イヤ」
「なんでだい?」
「──関わり合い、持ちたくない。誰とも」
うるさくつきまとう音子。無視作戦をとる操。
そんなにしつこくては気を損ねて当然だと、諫めにかかる奈菜。
「余計なお世話よ!」
「白虎の方にも、お考えがあっての事よ!」
「どんな事よ!?」
「え……ええと?」
で、操の素性を探ろうと、帰宅する操をつける音子。
『通行証』で転移するその瞬間。
「ちょっと待ったーっ!」
「──!?」
しがみつくことで、ついてきてしまう。
操の自宅。私立高校のグラウンドが見える、高台。
グラウンドから聞こえる、学生たちの声。見える、学生たちの姿。
それをみとめて、溜息をつく、操。
「羨ましいんですか? あなたほどの実力の持ち主が? 魔力もない、彼らのことが?」
「──うん」
「どうして?」
「──魔力がなければ。こんな魔力がなければ、私は、ああやって」
「……『ああやって』?」
「──私は、肉体強化の魔法を、止めることが出来ない」
「え?」
「──強い。魔力も、体力も。でも、陸上は──こんなの、ずるい」
「いいじゃないですか、勝てるんだったら」
「──そうじゃない。勝ちたいんじゃない」
「わかんないです。まるで宇宙人です、白虎の方は。理解不能です」
ごくごく普通の一般家庭、出雲家。
晩ご飯をごちそうになり、お風呂を借りて、なぜか泊まることになってしまう、音子。
「おかしい……こんな展開は想定外なんだけど」
だが、操の部屋にDVDプレイヤーがあることに気がついて、持っていたアニメDVDをばんばん操に見せ始めてしまう、音子(布教活動?)
結果、寝不足のまま、夜が明ける。
朝日の中、うとうとしながら、学校に向かう、二人。
「お。いきなりお泊まりだったのかい?」
「──うん」
「一睡もせずにしっぽりと、かい? お熱いやねェ」
「不潔ですよっ朱雀の方っ!」
そして、その日の、昼休み。
奈菜から、操の伝言が告げられる。
「勝負、受けるって。ルールは任せるそうよ」
「じゃあ……鬼ごっこよ」
「は?」
「魔力勝負、体力勝負の戦闘だったらあっちが有利。でも、鬼ごっこは」
「鬼ごっこは……?」
「宇宙人との決戦にもってこいだわ!」
一週間後、操と音子の勝負が始まる。
逃げる操を、音子が捕まえたら、勝ち。音子が音を上げたら、負け。制限時間、なし。
待ち伏せ、鳥もち弾、罠……一週間の間、音子は姑息な仕掛けに大半を費やしていた。
「あ、あれ狡くないです?」
「奈菜は若いねェ。ルールじゃ、なに使っても反則じゃないだろ?」
「そりゃそうですけど、普通こう言うのって、魔法で」
「魔法、使いたくないんだろうねェ、あの……エビ頭は」
「はぁ?」
日没のため、時間切れ。翌日放課後、再び再開される、鬼ごっこ。
7日間、続く。
水上庭園。
もうじき、日が沈む。
「もういい加減……種も仕掛けも罠も尽きました……あとは……」
「──体力勝負なら──私が負けない。判っているでしょう」
「いいえっ、最後の勝利のカギは、勇気ですっ!」
岸辺に立つ操に、突撃する音子。よけても、よけても。
そして。
足を滑らせて、湖に、落ちる、音子。
体力を使い果たして、もがくことすら出来ない。
「──!」
飛び込み、助けようとする操。
そして。
魔力で湖を割り、助け出した瞬間。
「つーかまえた」
「──!?」
「あ、アリなんですか、あれっ!?」
「そりゃあ、ルールに決めてなかったんだから。アリなんだろうねェ」
「なんか……卑怯すぎですよ」
「でも、あれが最善手、さね。どちらにとってもさ」
「……は?」
「魔法なしで、勝ちましたよ。魔力があるとかないとか、関係ないじゃないですか」
「──」
「魔法なしでも、あなたに勝とうと思えば勝てるんです、この私は。だから、白虎の方……操さま。物欲しそうに遠くを見るの、止めてください。勝負、しましょうよ」
「──うん」
翌日、湖を割った勢いで水上庭園を破壊した反省文を書いた後、操と音子は、契りを結ぶこととなる。
- というわけで。こんな話を書くことが出来たらなぁと。 -- 椎出啓 (2005-10-02 23:22:39)
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**コスPa!ノベルズ 白虎編
奈菜が朱雀の方の妹弟子となった、すぐあとの話。
頂点を目指す1回生、相生音子。
「私が、一番よ。一番で、なきゃ……!」
五行のことを調べる、音子。
「見た限りなら……白虎の方が、一番強いのよ。なら、私は、白虎に勝つわ!」
だが白虎の方、出雲操は音子の挑戦を、断る。
「強い強いと評判の白虎の方に挑戦してくれるって言うんじゃないか、せめて受けておやりよ」
「──イヤ」
「なんでだい?」
「──関わり合い、持ちたくない。誰とも」
うるさくつきまとう音子。無視作戦をとる操。
そんなにしつこくては気を損ねて当然だと、諫めにかかる奈菜。
「余計なお世話よ!」
「白虎の方にも、お考えがあっての事よ!」
「どんな事よ!?」
「え……ええと?」
で、操の素性を探ろうと、帰宅する操をつける音子。
『通行証』で転移するその瞬間。
「ちょっと待ったーっ!」
「──!?」
しがみつくことで、ついてきてしまう。
操の自宅。私立高校のグラウンドが見える、高台。
グラウンドから聞こえる、学生たちの声。見える、学生たちの姿。
それをみとめて、溜息をつく、操。
「羨ましいんですか? あなたほどの実力の持ち主が? 魔力もない、彼らのことが?」
「──うん」
「どうして?」
「──魔力がなければ。こんな魔力がなければ、私は、ああやって」
「……『ああやって』?」
「──私は、肉体強化の魔法を、止めることが出来ない」
「え?」
「──強い。魔力も、体力も。でも、陸上は──こんなの、ずるい」
「いいじゃないですか、勝てるんだったら」
「──そうじゃない。勝ちたいんじゃない」
「わかんないです。まるで宇宙人です、白虎の方は。理解不能です」
ごくごく普通の一般家庭、出雲家。
晩ご飯をごちそうになり、お風呂を借りて、なぜか泊まることになってしまう、音子。
「おかしい……こんな展開は想定外なんだけど」
だが、操の部屋にDVDプレイヤーがあることに気がついて、持っていたアニメDVDをばんばん操に見せ始めてしまう、音子(布教活動?)
結果、寝不足のまま、夜が明ける。
朝日の中、うとうとしながら、学校に向かう、二人。
「お。いきなりお泊まりだったのかい?」
「──うん」
「一睡もせずにしっぽりと、かい? お熱いやねェ」
「不潔ですよっ朱雀の方っ!」
そして、その日の、昼休み。
奈菜から、操の伝言が告げられる。
「勝負、受けるって。ルールは任せるそうよ」
「じゃあ……鬼ごっこよ」
「は?」
「魔力勝負、体力勝負の戦闘だったらあっちが有利。でも、鬼ごっこは」
「鬼ごっこは……?」
「宇宙人との決戦にもってこいだわ!」
一週間後、操と音子の勝負が始まる。
逃げる操を、音子が捕まえたら、勝ち。音子が音を上げたら、負け。制限時間、24時間。
ところが、風紀委員会の横やり。
「下校時間以降の活動は、認められません!」
「むー」
じゃあ、と、一日3時間を、八日間、ということに変更。捕まった時点で、あるいはあきらめた時点で、決着。開始から3時間経ったら、翌日に持ち越し。
そして、開始。操は走る。『全力』ではないが、かなり速く。
一方。待ち伏せ、鳥もち弾、罠……一週間の間、音子は姑息な仕掛けに大半を費やしていた。
「あ、あれ狡くないです?」
「奈菜は若いねェ。ルールじゃ、なに使っても反則じゃないだろ?」
「そりゃそうですけど、普通こう言うのって、魔法で」
「魔法、使いたくないんだろうねェ、あの……エビ頭は」
「はぁ?」
日没のため、時間切れ。翌日放課後、再び再開される、鬼ごっこ。
7日間、続く。
水上庭園。
もうじき、日が沈む。
「もういい加減……種も仕掛けも罠も尽きました……あとは……」
「──体力勝負なら──私が負けない。判っているでしょう」
「いいえっ、最後の勝利のカギは、勇気ですっ!」
岸辺に立つ操に、突撃する音子。よけても、よけても。
そして。
足を滑らせて、湖に、落ちる、音子。
体力を使い果たして、もがくことすら出来ない。
「──!」
飛び込み、助けようとする操。
そして。
魔力で湖を割り、助け出した瞬間。
「つーかまえた」
「──!?」
「あ、アリなんですか、あれっ!?」
「そりゃあ、ルールに決めてなかったんだから。アリなんだろうねェ」
「なんか……卑怯すぎですよ」
「でも、あれが最善手、さね。どちらにとってもさ」
「……は?」
「魔法なしで、勝ちましたよ。魔力があるとかないとか、関係ないじゃないですか」
「──」
「魔法なしでも、あなたに勝とうと思えば勝てるんです、この私は。だから、白虎の方……操さま。物欲しそうに遠くを見るの、止めてください。勝負、しましょうよ」
「──うん」
翌日、湖を割った勢いで水上庭園を破壊した反省文を書いた後、操と音子は、契りを結ぶこととなる。
- というわけで。こんな話を書くことが出来たらなぁと。 -- 椎出啓 (2005-10-02 23:22:39)
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