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「Pain to Pain(後編)」(2010/11/27 (土) 18:41:01) の最新版変更点
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*Pain to Pain(後編) ◆HlLdWe.oBM
「すいません、あたしがあの時リングを破壊しておけば……」
「いまさら悔やんでも仕方ないよ。それにもうリングはスバルが破壊してくれたんでしょ。それならもうバクラの件はおしまい」
「うん、リインが死んで責任を感じるのは分かるけど……でも、とりあえずなのはもスバルも無事で良かったよ」
「それからスバル、ヴィヴィオを守ってくれてありがとう」
はやてによって吹き飛ばされたなのは、ユーノ、スバルら魔導師3名は運良く合流する事に成功していた。
もちろんスバルに背負われていたヴィヴィオも。
なのはとユーノと比べると防御力の劣るスバルがヴィヴィオを守ってもなお無事だった事に二人は密かに感心しているのだ。
「いえ、実はあたしとヴィヴィオが無事なのはこの子のおかげなんです」
そう言ってスバルが懐から取り出したのはひび割れた一枚のカード。
白地に赤の意匠が施されたそれはスバルのパートナーであるティアナのデバイス、クロスミラージュだった。
あの『妖艶なる紅旋風』の発動の瞬間、直撃を回避するためにスバルがとっさにデイパックに手を入れてつかんだ物がそれだった。
結果的にスバルのプロテクション+クロスミラージュの補助+リアクティブパージの三段構えのおかげでヴィヴィオへのダメージは極力軽減された。
しかしその代償として手持ち以外の道具はデイパックごと吹き飛ばされて、左手の添え木もどこかへ飛んでいってしまった。
だが何よりクロスミラージュは完全にその機能を破壊してしまった。
今は亡きリインの警告した通り、再びクロスミラージュが起動する日は来なくなってしまった。
教え子のデバイスの最期の活躍を聞いて、なのははティアナの事も思い出しつつ少し目頭が熱くなるのを感じていた。
「それにすいません。せっかく貰った回復アイテムが……」
スバルが指し示したのはヴィヴィオの腕に装着されている破損したデュエルディスクだった。
先程の騒動からヴィヴィオを守った衝撃は極力軽減されていたが、着地の際の地面との接触でディスクは壊れてしまった。
今までも幾度も乱暴な扱いを受けた事で蓄積していたガタがここ来て限界に来たのだ。
しかしだからと言って嘆いてばかりもいられない。
「それなら僕がヴィヴィオの回復は引き継ぐよ。それに他の皆を早く探した方がいい。特に――」
「――かがみだね」
こうしてなのは達3人は合流できたが、未だに他の仲間の行方は杳として不明だ。
だがそのうち天道とヴァッシュは自分達と同等以上の力を持っているので後回しにしても問題ないだろう。
ただヴァッシュはエンジェルアーム暴発の件が気掛かりではあるが。
そしてはやてとこなた、そしてかがみ。
はやては直前までかがみへの仇討ちに強い執念を見せたので、この混乱に乗じて目的を遂行しないか心配だ。
こなたは特別な力を持たない一般人ゆえに3人の防御の背後にいたとしても、どこまで効果があったのか確認は出来なかった。
かがみはその両方の意味で心配であり、それゆえに最も気掛かりな存在であった。
とりあえずヴィヴィオの治療はユーノに一任して、カードは回復の手段を持たないスバルが持つ事になった。
「レイジングハート、エリアサーチお願い」
『All right.』
まだ手放してから1日しか経っていないのにもう随分と久しぶりな気がする。
そんな感慨を抱きつつ長年の相棒を構えながらなのはは周囲一帯の探索に取り掛かった。
デスゲームの制限下でどこまで探れるか不安だったが、意外とすぐに反応があった。
ここからすぐ近くの地点に特別な力を持たない者が2人。
その条件に該当する参加者は泉こなたと柊かがみの2人だ。
幸先良い結果に頬を緩ます3人は急いで合流しようと2人がいる方向へ移動を開始した。
「嘘でしょ! ねえ目を開けてよ、こなた! 私、私、あんたに謝らないといけないのに! ねえ、こなた! こなた! こなた!」
だがそこで待ち受けていたのは、なのは達の努力を無下に嘲笑うかのような光景。
かがみを庇って頭部を紅い光線で貫かれて糸が切れたかのように倒れる泉こなたと、こなたを抱きかかえて叫ぶ柊かがみ。
あまりの光景に思わず3人ともその場で足を止めざるを得なかった。
そして時間が止まったかのように静止した空間を真っ先に破ったのは愛機の名を叫んで白き衣を纏った魔導師、高町なのは。
「レイジングハート!!!」
『Flash Move.』
ガンッ
間一髪だった。
こなたの死にショックを受けて無防備だった背中に振り下ろされようとしていたレイピア。
その斬撃はレイジングハートの障壁に阻まれていた。
なのはが視線を落とすと、ようやく自身に迫っていた危険を察したかがみがその襲撃者を見てハッと息を呑んでいた。
そしてかがみの無事を確認すると、なのはは自分の目の前にいるレイピアの持ち主に問いかけずにはいられなかった。
「なんでこんな事するの、はやてちゃん!」
なのはの視線の先にいる人物。
それは間違いなく親友の八神はやてに相違なかった。
先程あれだけかがみを許すように訴えていたにもかかわらず、はやてには少しの共感も得られなかったようだ。
だが同時にはやてとの口論を思い出すと、やはりという妙な納得感もあった。
「そんなの分かってるやろ。じゃあ、逆に聞くで。なんでこんな奴助けたりするんや!?」
「約束したんだ、例えはやてちゃんがかがみを殺そうとしても私はかがみの味方、絶対に守ってみせるからって!!」
それは約束。
今まで目を背けてきた自分の罪と初めて正面から向き合ったかがみ。
そのかがみが出した『みんなに謝りたい』という心からの答え。
そんなかがみが犯した罪をなのはは許す事は出来なくても、罪と向き合ったかがみを支えていきたいと思った。
それゆえに何にも代えがたい尊い誓いだった。
「そうか、どうしてもその阿保餓鬼を守るって言うんやな」
「うん、かがみは絶対に殺させないよ」
「……ふっ、今のなのはちゃんの顔、かなり怖いな。まるで悪魔みたいやで」
「悪魔で……いいよ。悪魔らしいやり方で、話を聞いてもらうから!!!」
▼ ▼ ▼
(はぁ、出来る事なら戦いたくなかったけど……もうこうなったら避けられへんな……)
はやての執念が天に通じたのか予想以上に早くかがみは見つかった。
しかも何かに気を取られているようでこちらにはまるで気付いていなかった。
だから今が好機だと踏んで『愛の紅雷』を発動したところ、御覧の有様だ。
確かに必殺の薔薇のニードルに貫かれた者は死んだ。
ただし目標だったかがみは死なずに生き残って、そのかがみを庇って躍り出た泉こなたが死んでしまった。
はやての位置からは死角になっていてこなたの姿は確認できなかったのが失敗の原因だった。
まさしく完全な事故だったが、意外とはやては冷静に状況を見ていた。
(……まあこの際ええわ。それに良い気味や。これで私の気持ちも少しは分かったやろ)
そんな事を考えていると、すぐそばで見慣れた光が目に入った。
こなたを殺した事によるボーナス支給品の転送だ。
先程外れだった事もあって期待はしていなかったが、今回は違った。
“ファウードの回復液”。
説明書きによればそれは体力や傷の治癒、さらに魔力も回復できるという優れ物で、今までの外れが全て帳消しになるかのような当たりだった。
あまりの出来過ぎ具合に驚きつつも、はやては迷わず水筒に入った液体を一気に飲み干した。
魔力はリボルバーナックルから抜いたカートリッジで多少補充していたが、体力や負傷は半壊した核鉄による回復では追い付かない。
先程怒りに任せて大規模な魔法を行使した事も少なからず身体への負担を大きくしていた。
だからこの支給品は今のはやてにとって喉から手が出るほどの当たり中の当たりなのだ。
結果は疑うまでもなかった。
回復液を一口飲むごとに身体のありとあらゆる負傷や疲労が解消されていくのが分かった。
そして空になった水筒を投げ捨てると同時に、憑神刀を構えたはやては泣き叫ぶかがみの下へ向かった。
今後こそ確実にかがみの息の根を止めるために。
だが結果は失敗に終わり、こうして親友との対決に至っている。
(それにしてもここでもなのはちゃんと対立する羽目になるとは、なんや因縁めいているな)
ふと思い出すのはここに連れて来られる直前の出来事。
オペレーションFINAL WARS実行のために怪獣を使い魔化させる事に不満を述べたなのはと自分は今のように激しく口論を交わしていた。
その時も今も口論に至った原因はほぼ同じ。
つまり自分が冷徹であるのに対して、なのはが優しすぎるのだ。
確かにその優しさには自分も仲間もずいぶん救われたものだ。
だがこのデスゲームでは優しいだけでは生き残れない。
最悪の場合、不用意に優しくすれば悪意ある者に付け込まれて破滅するだけだ。
こうなってしまった以上目の前のなのはを倒さない限りかがみ殺害は覚束ない。
(なのはちゃんには悪いけど、これで終わりや阿保餓鬼。私にはこの後やらなあかん事があるんや)
はやてには成し遂げなければならない目標がある。
元の世界に囚われたままの家族を取り戻すという尊い目標が。
だからこそこんなところで躓く訳にはいかなかった。
(そうや、なにがなんでもプレシアの技術を手に入れてみんなを……本当のみんなを取り返すんや……!)
▼ ▼ ▼
『ユーノ君、ヴィヴィオをお願いね』
『分かったよ、でもその代わり無茶はしないでほしい』
『……難しいなあ。善処してみる』
『うん、なのはならきっと上手くできるって信じているよ。それから僕たちは駅に避難しておく』
『……駅? うん、了解』
この制限下での念話は少し距離が開くと無理になってしまうが、これくらい近くだとなんとかできるようだ。
もちろん先程の念話はスバルにも聞こえるように調節されていたので内容は把握していたが、どうしても腑に落ちない点があった。
だから念話でのやり取りを終えた時を見計らってスバルはユーノに疑問を投げかけた。
「ユーノさん、なんで駅なんですか?」
「ああ、元々首輪はアジトで解析していたけど、見ての通りアジトの出入り口はさっきの騒動で崩落して中も無事かどうか分からないからね。
それでもここから北に行けば工場があるけど、ほら見てごらんよ」
「北って……え、あっちの方の空が赤い……!?」
「おそらく誰かが先回りして工場を破壊したんだろう」
いったい誰がそんな事を、という疑問の答えに対する回答は一つ。
おそらくキング辺りのデスゲーム打倒を良しとしない者の仕業に違いない。
「それに駅には残り人数が15人になったら……」
「それなら知っています。確かにもう15人切っていますからね」
「……もしかして、あの立札壊したのって」
「え、はい、あたしですけど……すいません、もしかして不味かったですか?」
「いや、いいんだ。それよりも早く移動しよう」
「あ、ユーノさん。何か結ぶ物ありませんか?」
「ん? ああ、浴衣の帯でよければ……はい、どうぞ」
「ありがとうございます。じゃあ私はかがみさんを連れて来ます」
左腕に巻く包帯代わりを手にしてスバルはかがみの方に足を向けた。
だが数歩も進まぬうちにその歩みは止まってしまった。
かがみはさっきからずっと変わらずこなたの遺体の前で蹲っていた。
それがどうしようもなくスバルを居たたまれない気持ちにさせる。
スバルもこなたの死に大きな衝撃を受けている。
だが今はのんびりと感傷に浸っていられる状況ではない。
なのはとはやては戦うに際して上空に飛んでいったが、すぐ近くでSランク同士の激戦が始まる事に変わりはない。
いくら制限が掛かっていてもこの周辺が無事である可能性はほぼ皆無。
それに未だに目覚めないヴィヴィオの容体も心配だ。
だから心を鬼にしてかがみに早く安全地帯への移動を促そうと近づいて、そこでかがみの手に銀色のグリップのようなものが握られている事に気付いた。
さらにいつのまにかかがみの腰にはグリップと同じく銀色のベルトが巻かれていた。
それを見た瞬間、スバルは嫌な予感がして思わず叫んでいた。
「まさか、かがみさん、ダメ――」
「変身」
――Standing By――
だがとっさの叫びも虚しくスバルの目の前でかがみはグリップをベルトの横に装着して無機質な電子音が再び鳴り響いた。
――Complete――
次の瞬間、紫白色のフォトンストリームがかがみの身体を包み込んでいた。
そして光が晴れた時、そこにはギリシャ文字のΔを模した仮面の戦士がいた。
それはまさしくかがみを狂気に走らせた元凶とも言うべき忌むべき仮面ライダー、デルタの姿だった。
「かがみさん、いったいどうして……まさか、こなたの――」
「ええ、その通りよ」
この状況でかがみが再び力を手にした理由。
思いつく理由は単純なものだった。
それが分かったからこそスバルはかがみの前に立ち塞がった。
「お願いスバル、そこを退いてちょうだい」
「ダメだよ、かがみさん! そんな事をしてもこなたは――」
「そんな事は分かっているわよ!!!!!」
「――ッ!?」
「でも、でも、無理なのよ。あのはやてと一緒で大切な親友を! 家族を! 目の前で殺されて、素直に許せるほど私は立派な人間じゃないのよ!」
「かがみさん、お願い。あたしの話を――」
「ごめん、無理。だってこれは理屈じゃないのよ……たぶん呪いなのかな……」
「呪い?」
「例えばさぁ、スバル。あんた今目の前で私がなのはを殺したら、どうする?」
「え、そ、そんな……」
「ほら、今一瞬私のこと許せないって思ったでしょ」
「そ、そんなこと……」
だがスバルは最後まで言葉を続けられずに、こちらを見つめるかがみから視線を外して顔を下に向けてしまった。
確かに一瞬かがみがなのはを殺す場面を想像して、かがみが言うような感情を抱いていたのは事実だ。
自分の中にそんな感情があった事に驚いたが、同時に似たような経験を体験していた事を思い出していた。
それはスカリエッティによる地上本部襲撃の時。
スバルは目の前でボロボロに傷つけられた姉のギンガを見て、我を忘れて暴走している。
頭が真っ白になってただ目の前の敵を同じようにボロボロにしてギンガの仇を取ろうとした。
だからそんな自分が果たして今のかがみを止められるのか迷ってしまったのだ。
「それが普通なのよ。でも、たぶんなのはやあんたはそのうち呪いに打ち勝てる奴なのよ、私とは違って強いから。
だけど私は違う、このままじゃ一生呪われたまま、だから――」
「だから八神部隊長を殺すの?」
「そうよ、今のあいつはつかさを殺した浅倉と一緒で、私にとってはどうしようもない悪人、だから私がこの手で――。
ごめんなさい……本当は私だって皆に許されたい……! 皆と一緒にいたい……!
でも、あいつだけは、こなたを殺したあいつだけは絶対許せない! あいつだけは私がこの手で……そうじゃないと私、私……。
だからあと一度だけ罪を犯すわ、そうしたらもう本当に罪は全部償う……だからお願いスバル……そこを退いてよ……」
かがみの言い分は痛いほどに分かった。
しかしだからと言ってここを退く訳にはいかない。
もしもここで退いてしまえばそれこそ本当にかがみは戻って来れないところに行ってしまう。
だからスバルは立ちはだかる事を止めなかった。
「それでも、かがみさんにこれ以上罪を重ねさせるわけにはいかないよ」
「そう、それならあんたを倒してでも私は行くわ」
「それなら私も全力全開でかがみさんを止めてみせる」
そう言い切るスバルの手に握られているのは腕時計――いや起動したその姿は槍、エリオのデバイスであるストラーダだった。
それを新たな添え木として浴衣の帯で左腕に巻きつけ終わった時には、憧れの隊長のものを模した白いバリアジャケットの構築は完了していた。
正直なところ左腕が満足に使えない今の自分の力で仮面ライダーの力を手にしたかがみを止められるか分からない。
だが自分の左手にはストラーダが、胸元には待機フォルムのレヴァンティンがある。
それだけで少し勇気づけられる気がした。
(だから、シグナム隊長、エリオ、力を貸して!!!)
▼ ▼ ▼
(……私の罪は、重いわね)
こなたが仇討ちを望まない事は百も承知だ。
こんなに手を血で汚した自分でさえ受け入れてくれた親友がさらに罪を重ねる事を望むはずない。
それは痛いほど分かっていた。
だが頭で理解していても、かがみにはどうしても譲れないものがあった。
(八神はやて、あんただけは絶対に許さない!!!)
▼ ▼ ▼
『そういうわけでユーノさん、あたしはかがみを止めてから行きます。あとヴァッシュさんと天道さんも探しておきます』
『うん、分かった。じゃあ駅で待っているよ』
こういうところは本当になのはと似ているなと、ユーノは先生と教え子の関係を垣間見た気がして微笑ましかった。
実のところ自分もこの場に残って後方支援をした方がいいのかもしれない。
だがなのはとスバルの両方に託されたヴィヴィオの回復がこの状況では優先されるだろう。
それにあの二人の戦いに手を加えるのは無粋だとなんとなく思えた。
だからもう後ろは振り返らずに駅の方角へと急ぐ事にした。
(二人とも信じているよ……)
▼ ▼ ▼
「あっちでいいんだな、ハイパーゼクター」
新たな騒動の中心から南に少し離れた場所。
そこに天道総司はいた。
『妖艶なる紅旋風』に巻き込まれた天道は不覚にもデイパックを失って気絶していた。
その天道を呼び覚ましたのは他でもなく現在先導役を務めているハイパーゼクターだった。
スバルのデイパックの中で近くに資格者がいると察知したハイパーゼクターは天道の元に馳せ参じていたのだ。
しかしハイパーゼクターはそれ単体だけではただの空飛ぶ銀色のカブトムシに過ぎない。
その真価が発揮されるのは仮面ライダーカブトが使ってこそ。
ハイパーゼクターの力で変身するカブトの第3形態、ハイパーフォーム。
そのポテンシャルはマスクドライダーの中で最強を誇り、時間移動さえ可能なその性能は並みの相手では太刀打ちできない。
だが天は微笑まなかった。
「また会ったな、天道総司」
「……アンジール・ヒューレー」
不意に横から聞こえる呼び声に思わず足を止める。
その声には聞き覚えがあった。
数時間前死力を尽くして戦い合った修羅に落ちた戦士、アンジール・ヒューレー。
キングと潰し合わせるように仕向けて以来、実に数時間ぶりの再会だった。
そして放送でどちらの名前も呼ばれず、アンジールにも目立った新しい傷がないという事はキングと手を組んだ可能性が高い。
「残念だったな、カブト。そうそうお前の思い通りにはいかなかったようだ」
「――ッ、そうか、最初からそれが狙いだったのか」
そして相も変わらず黒尽くめのゼロの格好に身を包むキングも当然のようにこの場に現れた。
その足元には先程まで先導役を務めていたハイパーゼクターの残骸が月の光を反射しながら転がっていた。
最初から二人の狙いはハイパーゼクターだったのだ。
おそらく何らかの方法でハイパーゼクターの脅威を知った二人が力を発揮される前に破壊しに来たというところだろう。
そうでなければわざわざ不意打ちの機会を捨ててまでアンジールが天道の注意を引きつけるために姿を現した理由がない。
「キング、いつまでその格好で茶番を続けるつもりだ。ゼロごっこは飽きたんじゃなかったのか」
「なんのことかな?」
「元々その仮面はC.C.が持っていた物だ。その仮面もマントも、どうせC.C.とペンウッドを殺して手に入れたものだろ」
もう正体がばれていると当人も分かっているはずなのに未だにゼロを演じるキング。
ここに来た当初シャーリーにゼロと誤解された天道にとっては複雑な心境だった。
しかもその衣装が一時でも行動を共にした仲間のものである事も天道の神経を少なからず逆撫でしていた。
「少々口煩いな。やはり君はここで――」
「待てゼロ、あいつの相手は俺がしよう。悪いがデイパックは預かっておいてくれ」
「……なるほど、いいだろう。見届けさせてもらうぞ、貴様の覚悟を」
こちらがデイパックを持っていない事を察したのか、条件を同じにしてアンジールはこちらに歩み寄ってきた。
正直なところここでアンジールと戦うのは得策ではない。
もし勝ったとしても次に控えているのは最強クラスのキングだ。
アンジールと戦った後で勝てるほど楽な相手ではない。
だがその一方でこの戦いを避ける訳にはいかなかった。
おそらくアンジールを説得するなら早い方がいい。
時間が経てばキングにそれだけ毒されて説得の余地はなくなる可能性が高い。
正直かなり厳しいが、それでも天道に諦める気は全くなかった。
「おばあちゃんが言っていた、“俺が望みさえすれば、運命は絶えず俺に味方する”ってな」
――HENSIN――
▼ ▼ ▼
カブトムシの仮面ライダーとカブトムシのアンデッド。
似て非なる者のやり取りを見ていたアンジールは密かに心中に渦巻くキングへの疑念を強めていた。
(どういうことだ……つまりこの格好は現地調達で揃えたのか……?
もしやゼロの中身は俺の知っている奴で正体を隠すために仮面とマントを……ふっ、だが今は――)
時と共に深まるキングへの疑念をひとまず頭の片隅に追いやって、アンジールは目の前の敵に目を向ける。
天道総司。
同じデスゲームの参加者ではあるが、出会ったのはほんの数時間前。
あの時の決着はミライの横槍で結局有耶無耶に終わってしまった。
だからこれはその時の続き。
そして今度こそ決着が付いた時こそ――。
「決着を付けようか、天道総司」
▼ ▼ ▼
(さ~て、どっちが勝つかなあ。んー、コンディションはカブトの方が良さそうだけど、もし変身が解ければアンジールの勝利は確定。
五分五分かなぁ、いやーハイパーゼクターあらかじめ壊しておいて正解だったね)
この会場で持ち主である天道総司を除いて、唯一ハイパーゼクターの脅威を把握していたのがキングだ。
『CROSS-NANOHA』で特に天道について念入りに調べていたおかげで、天道を発見した時すぐに近くを飛行しているハイパーゼクターの存在にも気づけた。
正直なところ時間移動は自分同様制限されている可能性が高いが、どっちにしろ自分と同じ事ができるのは気に食わなかった。
それにあれほどの強化アイテムを破壊されたと知った時の天道の顔も是非とも拝んでみたかった。
だからアンジールと打ち合わせて天道の注意が逸れた時を見計らって、ハイパーゼクターを捕獲して爆砕牙で滅多刺しにしてやった。
結果的に天道の反応は大して面白くなかったが、成り行き上始まったカブトVSアンジールは新たな楽しみとしては十分だった。
(そういえばさっきの紅い竜巻みたいなのはなんだったんだろう。あとで確認しておかなくちゃ)
▼ ▼ ▼
(ほう、天道とアンジールが対決で、キングは高みの見物か……さてどうするかな……。
あっちはあっちで、ヴァッシュとこなたが死亡、さらになのはとはやてが、スバルとかがみが激突。
そしてユーノとヴィヴィオは南東へ避難か……)
これまでの一部始終を目にしていた冷徹なアンデッド、金居。
銃声を頼りに着いてみれば、そこはすでに混乱の坩堝。
金居が手を下すまでもなくアジトに集った参加者たちは分裂していた。
それを隠れて観察していた金居はあまりの展開に笑いを堪えるので必死だった。
(やはりキングが高みの見物なのは後々の事を考えると厄介だな。どうにかして戦場に引きずり出して消耗してくれれば、こちらも楽なんだがな)
▼ ▼ ▼
「はやてちゃん、絶対にかがみはやらせないから!!!」
「ごめんな。私にだって譲れへんものがあるんよ!!!」
【2日目 黎明】
【現在地 C-9】
【高町なのは@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】疲労(小)、魔力消費(小)、はやてへの強い怒り、バリアジャケット展開中
【装備】とがめの着物(上着無し)@小話メドレー、すずかのヘアバンド@魔法少女リリカルなのは、レイジングハート・エクセリオン(6/6)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ケリュケイオン(待機モード)@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【道具】支給品一式×2、グラーフアイゼン(0/3)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ホテル従業員の制服
【思考】
基本:誰も犠牲にせず極力多数の仲間と脱出する。
1.かがみを守るために全力全開ではやてを止める。
2.駅でユーノ達と合流する。
3.出来れば片翼の男(アンジール)と話をしたいが……。
4.極力全ての戦えない人を保護して仲間を集める。
【備考】
※キングは最悪の相手だと判断しています。また金居に関しても危険人物である可能性を考えています。
※はやて(StS)に疑念を抱いています。きちんとお話して確認したいと考えています。
※放送の異変から主催側に何かが起こりプレシアが退場した可能性を考えています。
【八神はやて(StS)@魔法少女リリカルなのはFINAL WARS】
【状態】健康、複雑な感情、スマートブレイン社への興味、胸に裂傷痕、かがみへの強い怒り、騎士甲冑展開中
【装備】憑神刀(マハ)@.hack//Lightning、夜天の書@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ジュエルシード(魔力残量0)@魔法少女リリカルなのは、ヘルメスドライブ(破損自己修復中で使用不可/核鉄状態)@なのは×錬金、カートリッジ×3@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【道具】なし
【思考】
基本:プレシアの持っている技術を手に入れる。
1.なのはを倒して、かがみに引導を渡す。
2.手に入れた駒は切り捨てるまでは二度と手放さない。
3.キングの危険性を伝えて皆で排除する。自分が再会したならば確実に殺す。
4.以上の道のりを邪魔する者は排除する。
5.ヴィータの遺言に従い、ヴィヴィオを保護する?
6.金居は警戒しておくものの、キング対策として利用したい。
【備考】
※この会場内の守護騎士に心の底から優しくするのは自分の本当の家族に対する裏切りだと思っています。
※キングはプレシアから殺し合いを促進させる役割を与えられていると考えています(同時に携帯にも何かあると思っています)。
▼ ▼ ▼
「かがみさん、絶対に止めてみせます!!!」
「私は、絶対にあいつだけは許さない!!!」
【2日目 黎明】
【現在地 C-9 森の中】
【スバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】バリアジャケット展開中、疲労(小)、魔力消費(小)、全身ダメージ(小)、左腕骨折(処置済み/ストラーダを浴衣の帯で巻きつけて添え木にしている)、悲しみとそれ以上の決意
【装備】ジェットエッジ@魔法少女リリカルなのはStrikerS、レヴァンティン(待機フォルム、0/3)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ストラーダ(3/3)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、スバルの指環@コードギアス 反目のスバル、クロスミラージュ(破損)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、治療の神 ディアン・ケト@リリカル遊戯王GX
【道具】なし
【思考】
基本:殺し合いを止める。できる限り相手を殺さない。
1.これ以上かがみに罪を重ねさせないために全力全開で止める。
2.かがみと一緒に罪を背負う。
3.ヴァッシュと天道を探して、駅でユーノ達と合流する。
【備考】
※金居を警戒しています。
※アンジールが味方かどうか判断しかねています。
【柊かがみ@なの☆すた】
【状態】疲労(小)、全身ダメージ(小)、両手首と両太腿に切断痕、腹部に刺傷痕、つかさとこなたの死への悲しみ、サイドポニー、はやてへの強い怒り、デルタに変身中
【装備】とがめの着物(上着のみ)@小話メドレー、デルタギア一式@魔法少女リリカルなのは マスカレード
【道具】なし
【思考】
基本:出来るなら、生きていきたい。
1.スバルを倒して、はやてを殺す。
2.1が叶えば、みんなに身を委ねる。
【備考】
※一部の参加者やそれに関する知識が消されています(たびかさなる心身に対するショックで思い出す可能性があります)。
※デルタギアを装着した事により電気を放つ能力を得ました。
※第4回放送を聞き逃しました。その為、放送の異変に気付いていません。
※耐性ができたせいか今のところデルタによる精神汚染の影響はありません。
▼ ▼ ▼
「ヴィヴィオ、もう少しの辛抱だからね」
「…………ぅ………ぁ」
【2日目 黎明】
【現在地 D-8北東部 森の中】
【ユーノ・スクライア@L change the world after story】
【状態】全身に擦り傷、疲労(小)、魔力消費(中)、強い決意
【装備】バルディッシュ・アサルト(スタンバイフォーム、4/6)@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【道具】支給品一式、ガオーブレス(ウィルナイフ無し)@フェレットゾンダー出現!、双眼鏡@仮面ライダーリリカル龍騎、ブレンヒルトの絵@なのは×終わクロ、浴衣(帯びなし)、セロハンテープ、分解済みの首輪(矢車)、首輪について考えた書類
【思考】
基本:なのはの支えになる。ジュエルシードを回収する。フィールドを覆う結界の破壊。プレシアを止める。
1.駅で待機しつつ、ヴィヴィオの治療を行う。
2.ジュエルシード、夜天の書、レリックの探索。
3.本格的な首輪の解除は状況が整うまで待つ。
4.ここから脱出したらブレンヒルトの手伝いをする。
【ヴィヴィオ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】気絶中、リンカーコア消失、疲労(大/回復中)、肉体内部にダメージ(大/回復中)、血塗れ
【装備】フェルの衣装
【道具】なし
【思考】
基本:?????
1.ママ……。
【備考】
※浅倉威は矢車想(名前は知らない)から自分を守ったヒーローだと思っています。
※矢車とエネル(名前は知らない)を危険視しています。キングは天道総司を助ける善人だと考えています。
※ゼロはルルーシュではなく天道だと考えています。
▼ ▼ ▼
「さあ――」
「――始めようか」
【2日目 黎明】
【現在地 D-9 森の中】
【天道総司@魔法少女リリカルなのは マスカレード】
【状態】疲労(小)、全身にダメージ(小)、カブトに変身中
【装備】ライダーベルト(カブト)&カブトゼクター@魔法少女リリカルなのは マスカレード
【道具】なし
【思考】
基本:出来る限り全ての命を救い、帰還する。
1.アンジールとキングを倒す。
2.なんとかして皆と合流して全員をまとめる。
【備考】
※放送の異変から主催側に何かが起こりプレシアが退場した可能性を考えています。
【アンジール・ヒューレー@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使】
【状態】疲労(小)、深い悲しみと罪悪感、脇腹・右腕・左腕に中程度の切り傷、全身に小程度の切り傷、願いを遂行せんとする強い使命感、キングへの疑念、主催陣(キング含む)に対する怒り
【装備】リベリオン@Devil never Strikers、チンクの眼帯
【道具】なし
【思考】
基本:最後の一人になって亡き妹達の願い(妹達の復活)を叶える。
1.天道との決着を付ける。
2.参加者の殲滅。
3.ヴァッシュの事が微かに気掛かり(殺す事には変わりない)。
4.キングが主催者側の人間でなかった事が断定出来た場合は殺す。
5.主催者達を許すつもりはない。
【備考】
※ナンバーズが違う世界から来ているとは思っていません。もし態度に不審な点があればプレシアによる記憶操作だと思っています。
※オットーが放送を読み上げた事から主催者側にナンバーズの命が握られている可能性を考えています。
▼ ▼ ▼
「さて、どっちが勝つかな~どっちが勝つかな~」
(さて、どうやって引きずり出すかな)
【2日目 黎明】
【現在地 D-9 森の中】
【キング@魔法少女リリカルなのは マスカレード】
【状態】健康
【装備】ゼロの仮面@コードギアス 反目のスバル、ゼロの衣装(予備)@【ナイトメア・オブ・リリカル】白き魔女と黒き魔法と魔法少女たち、キングの携帯電話@魔法少女リリカルなのは マスカレード
【道具】支給品一式、おにぎり×10、ハンドグレネード×4@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ラウズカード(ハートの1、3~10)、ボーナス支給品(未確認)、ギルモンとアグモンと天道とクロノとアンジールのデイパック(道具①②③④⑤)
【道具①】支給品一式、RPG-7+各種弾頭(照明弾2/スモーク弾2)@ACE COMBAT04 THE OPERATION LYRICAL、トランシーバー×2@オリジナル
【道具②】支給品一式、菓子セット@L change the world after story
【道具③】支給品一式、『SEAL―封印―』『CONTRACT―契約―』@仮面ライダーリリカル龍騎、爆砕牙@魔法妖怪リリカル殺生丸
【道具④】支給品一式、いにしえの秘薬(空)@魔法少女リリカルなのはSTS OF HUNTER
【道具⑤】支給品一式、フリードリヒ@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【思考】
基本:この戦いを全て無茶苦茶にする。
1.カブトとアンジールの対決を高みの見物。
2.先程の紅い旋風が何か調べる。
3.他の参加者にもゲームを持ちかけてみたり、騙して手駒にするのもいいかも?
4.『魔人ゼロ』を演じてみる(そろそろ飽きてきた)。
【備考】
※キングの携帯電話には『相川始がカリスに変身する瞬間の動画』『八神はやて(StS)がギルモンを刺殺する瞬間の画像』『高町なのはと天道総司の偽装死体の画像』『C.C.とシェルビー・M・ペンウッドが死ぬ瞬間の画像』が記録されています。
※全参加者の性格と大まかな戦闘スタイルを把握しています。特に天道総司を念入りに調べています。
※十分だけ放送の時間が遅れた事に気付き、疑問を抱いています。
【金居@魔法少女リリカルなのは マスカレード】
【状況】健康、ゼロ(キング)への警戒
【装備】バベルのハンマー@仮面ライダークウガA’s ~おかえり~
【道具】支給品一式、トランプ@なの魂、砂糖1kg×5、イカリクラッシャー@魔法少女リリカルなのはSTS OF HUNTER、首輪(アグモン、アーカード)、正宗@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使、デザートイーグル(4/7)@オリジナル、Lとザフィーラとエネルのデイパック(道具①②③)
【道具①】支給品一式、首輪探知機(電源が切れたため使用不能)@オリジナル、ガムテープ@オリジナル、ラウズカード(ハートのJ、Q、K、クラブのK)@魔法少女リリカルなのは マスカレード、レリック(刻印ナンバーⅥ、幻術魔法で花に偽装中)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、首輪(シグナム)、首輪の考察に関するメモ
【道具②】支給品一式、ランダム支給品(ザフィーラ:1~3)、マッハキャリバー@魔法少女リリカルなのはStrikerS、かいふくのマテリア@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使
【道具③】支給品一式、顔写真一覧表@オリジナル、ジェネシスの剣@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使、クレイモア地雷×3@リリカル・パニック
【思考】
基本:プレシアの殺害。
1.キングをどうにかして戦場に引きずり出す。
2.プレシアの要件通りスカリエッティのアジトに集まった参加者を排除するor仲違いさせる(無理はしない方向で)。
3.基本的に集団内に潜んで参加者を利用or攪乱する。強力な参加者には集団をぶつけて消耗を図る(状況次第では自らも戦う)。
4.利用できるものは利用して、邪魔者は排除する。
【備考】
※放送の遅れから主催側で内乱、最悪プレシアが退場した可能性を考えています。
▼ ▼ ▼
草木も眠る丑三つ刻、それぞれの戦いの幕が今切って落とされた。
&color(red){【ヴァッシュ・ザ・スタンピード@リリカルTRIGUNA's 死亡確認】}
&color(red){【泉こなた@なの☆すた 死亡確認】}
&color(red){【リインフォースⅡ@魔法少女リリカルなのはFINAL WARS 消滅確認】}
&color(red){【バクラ@キャロが千年リングを手に入れたようです 消滅確認】}
&color(red){【アギト@魔法少女リリカルなのはStrikerS 消滅確認】}
【全体備考】
※以下のものがC-9スカリエッティのアジト付近に放置されています。
・ヴァッシュの死体(ダンテの赤コートとアイボリー(5/10)を装備、首と胴体が分離)
・こなたの死体(涼宮ハル○の制服(カチューシャ+腕章付き)を着用)
・コルト・ガバメント(4/7)@魔法少女リリカルなのは 闇の王女、トライアクセラー@仮面ライダークウガA’s ~おかえり~、S&W M500(5/5)@ゲッターロボ昴、デジヴァイスic@デジモン・ザ・リリカルS&F、ゼストの槍@魔法少女リリカルなのはStrikerS、虚空ノ双牙@魔法少女リリカルなのはsts//音が聞こえる、リボルバーナックル(右手用、0/6)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、投げナイフ(9/10)@リリカル・パニック、黒のナイフ@LYLICAL THAN BLACK、ラウズカード(ジョーカー、ハートの2)@魔法少女リリカルなのは マスカレード、首輪×3(ルルーシュ、シャーリー、セフィロス)、ライディングボード@魔法少女リリカルなのはStrikerS、パーフェクトゼクター@魔法少女リリカルなのは マスカレード、録音機@なのは×終わクロ、ファウードの回復液(空)@その他69、デルタギアケース@魔法少女リリカルなのは マスカレード、スティンガー×5@魔法少女リリカルなのはStrikerS
※はやて、ヴィータ、こなた、スバル、かがみ、始、天道のデイパック及び上記以外の中身は『妖艶なる紅旋風』で破損しました。
【リボルバーナックル(右手用)@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
八神はやて(StS)に支給されたボーナス支給品。
スバルが右手に装着している「非人格式・拳装着型アームドデバイス」(リボルバー式カートリッジシステム付き、装弾数は6発)。
それなりに重量がある。
【ファウードの回復液@その他69】
八神はやて(StS)に支給されたボーナス支給品。
魔導巨兵ファウード内蔵された機関が生成する液体。
これに浸ったり摂取したりする事で心の力(≒魔力)や体力、怪我を癒す事ができる。
|Back:[[Pain to Pain(前編)]]|時系列順で読む|Next:[[解ける謎!!(前編)]]|
|~|投下順で読む|Next:[[解ける謎!!(前編)]]|
|~|高町なのは(StS)|Next:[[分かたれたインテルメッツォ]]|
|~|八神はやて(StS)|Next:[[分かたれたインテルメッツォ]]|
|~|&color(red){ヴァッシュ・ザ・スタンピード}|&color(red){GAME OVER}|
|~|スバル・ナカジマ|Next:[[戻らないD/スバル・ナカジマ]]|
|~|柊かがみ|Next:[[戻らないD/スバル・ナカジマ]]|
|~|&color(red){泉こなた}|&color(red){GAME OVER}|
|~|ユーノ・スクライア|Next:[[]]|
|~|ヴィヴィオ|Next:[[]]|
|~|天道総司|Next:[[解ける謎!!(前編)]]|
|~|アンジール・ヒューレー|Next:[[解ける謎!!(前編)]]|
|~|キング|Next:[[解ける謎!!(前編)]]|
|~|金居|Next:[[解ける謎!!(前編)]]|
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*Pain to Pain(後編) ◆HlLdWe.oBM
「すいません、あたしがあの時リングを破壊しておけば……」
「いまさら悔やんでも仕方ないよ。それにもうリングはスバルが破壊してくれたんでしょ。それならもうバクラの件はおしまい」
「うん、リインが死んで責任を感じるのは分かるけど……でも、とりあえずなのはもスバルも無事で良かったよ」
「それからスバル、ヴィヴィオを守ってくれてありがとう」
はやてによって吹き飛ばされたなのは、ユーノ、スバルら魔導師3名は運良く合流する事に成功していた。
もちろんスバルに背負われていたヴィヴィオも。
なのはとユーノと比べると防御力の劣るスバルがヴィヴィオを守ってもなお無事だった事に二人は密かに感心しているのだ。
「いえ、実はあたしとヴィヴィオが無事なのはこの子のおかげなんです」
そう言ってスバルが懐から取り出したのはひび割れた一枚のカード。
白地に赤の意匠が施されたそれはスバルのパートナーであるティアナのデバイス、クロスミラージュだった。
あの『妖艶なる紅旋風』の発動の瞬間、直撃を回避するためにスバルがとっさにデイパックに手を入れてつかんだ物がそれだった。
結果的にスバルのプロテクション+クロスミラージュの補助+リアクティブパージの三段構えのおかげでヴィヴィオへのダメージは極力軽減された。
しかしその代償として手持ち以外の道具はデイパックごと吹き飛ばされて、左手の添え木もどこかへ飛んでいってしまった。
だが何よりクロスミラージュは完全にその機能を破壊してしまった。
今は亡きリインの警告した通り、再びクロスミラージュが起動する日は来なくなってしまった。
教え子のデバイスの最期の活躍を聞いて、なのははティアナの事も思い出しつつ少し目頭が熱くなるのを感じていた。
「それにすいません。せっかく貰った回復アイテムが……」
スバルが指し示したのはヴィヴィオの腕に装着されている破損したデュエルディスクだった。
先程の騒動からヴィヴィオを守った衝撃は極力軽減されていたが、着地の際の地面との接触でディスクは壊れてしまった。
今までも幾度も乱暴な扱いを受けた事で蓄積していたガタがここ来て限界に来たのだ。
しかしだからと言って嘆いてばかりもいられない。
「それなら僕がヴィヴィオの回復は引き継ぐよ。それに他の皆を早く探した方がいい。特に――」
「――かがみだね」
こうしてなのは達3人は合流できたが、未だに他の仲間の行方は杳として不明だ。
だがそのうち天道とヴァッシュは自分達と同等以上の力を持っているので後回しにしても問題ないだろう。
ただヴァッシュはエンジェルアーム暴発の件が気掛かりではあるが。
そしてはやてとこなた、そしてかがみ。
はやては直前までかがみへの仇討ちに強い執念を見せたので、この混乱に乗じて目的を遂行しないか心配だ。
こなたは特別な力を持たない一般人ゆえに3人の防御の背後にいたとしても、どこまで効果があったのか確認は出来なかった。
かがみはその両方の意味で心配であり、それゆえに最も気掛かりな存在であった。
とりあえずヴィヴィオの治療はユーノに一任して、カードは回復の手段を持たないスバルが持つ事になった。
「レイジングハート、エリアサーチお願い」
『All right.』
まだ手放してから1日しか経っていないのにもう随分と久しぶりな気がする。
そんな感慨を抱きつつ長年の相棒を構えながらなのはは周囲一帯の探索に取り掛かった。
デスゲームの制限下でどこまで探れるか不安だったが、意外とすぐに反応があった。
ここからすぐ近くの地点に特別な力を持たない者が2人。
その条件に該当する参加者は泉こなたと柊かがみの2人だ。
幸先良い結果に頬を緩ます3人は急いで合流しようと2人がいる方向へ移動を開始した。
「嘘でしょ! ねえ目を開けてよ、こなた! 私、私、あんたに謝らないといけないのに! ねえ、こなた! こなた! こなた!」
だがそこで待ち受けていたのは、なのは達の努力を無下に嘲笑うかのような光景。
かがみを庇って頭部を紅い光線で貫かれて糸が切れたかのように倒れる泉こなたと、こなたを抱きかかえて叫ぶ柊かがみ。
あまりの光景に思わず3人ともその場で足を止めざるを得なかった。
そして時間が止まったかのように静止した空間を真っ先に破ったのは愛機の名を叫んで白き衣を纏った魔導師、高町なのは。
「レイジングハート!!!」
『Flash Move.』
ガンッ
間一髪だった。
こなたの死にショックを受けて無防備だった背中に振り下ろされようとしていたレイピア。
その斬撃はレイジングハートの障壁に阻まれていた。
なのはが視線を落とすと、ようやく自身に迫っていた危険を察したかがみがその襲撃者を見てハッと息を呑んでいた。
そしてかがみの無事を確認すると、なのはは自分の目の前にいるレイピアの持ち主に問いかけずにはいられなかった。
「なんでこんな事するの、はやてちゃん!」
なのはの視線の先にいる人物。
それは間違いなく親友の八神はやてに相違なかった。
先程あれだけかがみを許すように訴えていたにもかかわらず、はやてには少しの共感も得られなかったようだ。
だが同時にはやてとの口論を思い出すと、やはりという妙な納得感もあった。
「そんなの分かってるやろ。じゃあ、逆に聞くで。なんでこんな奴助けたりするんや!?」
「約束したんだ、例えはやてちゃんがかがみを殺そうとしても私はかがみの味方、絶対に守ってみせるからって!!」
それは約束。
今まで目を背けてきた自分の罪と初めて正面から向き合ったかがみ。
そのかがみが出した『みんなに謝りたい』という心からの答え。
そんなかがみが犯した罪をなのはは許す事は出来なくても、罪と向き合ったかがみを支えていきたいと思った。
それゆえに何にも代えがたい尊い誓いだった。
「そうか、どうしてもその阿保餓鬼を守るって言うんやな」
「うん、かがみは絶対に殺させないよ」
「……ふっ、今のなのはちゃんの顔、かなり怖いな。まるで悪魔みたいやで」
「悪魔で……いいよ。悪魔らしいやり方で、話を聞いてもらうから!!!」
▼ ▼ ▼
(はぁ、出来る事なら戦いたくなかったけど……もうこうなったら避けられへんな……)
はやての執念が天に通じたのか予想以上に早くかがみは見つかった。
しかも何かに気を取られているようでこちらにはまるで気付いていなかった。
だから今が好機だと踏んで『愛の紅雷』を発動したところ、御覧の有様だ。
確かに必殺の薔薇のニードルに貫かれた者は死んだ。
ただし目標だったかがみは死なずに生き残って、そのかがみを庇って躍り出た泉こなたが死んでしまった。
はやての位置からは死角になっていてこなたの姿は確認できなかったのが失敗の原因だった。
まさしく完全な事故だったが、意外とはやては冷静に状況を見ていた。
(……まあこの際ええわ。それに良い気味や。これで私の気持ちも少しは分かったやろ)
そんな事を考えていると、すぐそばで見慣れた光が目に入った。
こなたを殺した事によるボーナス支給品の転送だ。
先程外れだった事もあって期待はしていなかったが、今回は違った。
“ファウードの回復液”。
説明書きによればそれは体力や傷の治癒、さらに魔力も回復できるという優れ物で、今までの外れが全て帳消しになるかのような当たりだった。
あまりの出来過ぎ具合に驚きつつも、はやては迷わず水筒に入った液体を一気に飲み干した。
魔力はリボルバーナックルから抜いたカートリッジで多少補充していたが、体力や負傷は半壊した核鉄による回復では追い付かない。
先程怒りに任せて大規模な魔法を行使した事も少なからず身体への負担を大きくしていた。
だからこの支給品は今のはやてにとって喉から手が出るほどの当たり中の当たりなのだ。
結果は疑うまでもなかった。
回復液を一口飲むごとに身体のありとあらゆる負傷や疲労が解消されていくのが分かった。
そして空になった水筒を投げ捨てると同時に、憑神刀を構えたはやては泣き叫ぶかがみの下へ向かった。
今後こそ確実にかがみの息の根を止めるために。
だが結果は失敗に終わり、こうして親友との対決に至っている。
(それにしてもここでもなのはちゃんと対立する羽目になるとは、なんや因縁めいているな)
ふと思い出すのはここに連れて来られる直前の出来事。
オペレーションFINAL WARS実行のために怪獣を使い魔化させる事に不満を述べたなのはと自分は今のように激しく口論を交わしていた。
その時も今も口論に至った原因はほぼ同じ。
つまり自分が冷徹であるのに対して、なのはが優しすぎるのだ。
確かにその優しさには自分も仲間もずいぶん救われたものだ。
だがこのデスゲームでは優しいだけでは生き残れない。
最悪の場合、不用意に優しくすれば悪意ある者に付け込まれて破滅するだけだ。
こうなってしまった以上目の前のなのはを倒さない限りかがみ殺害は覚束ない。
(なのはちゃんには悪いけど、これで終わりや阿保餓鬼。私にはこの後やらなあかん事があるんや)
はやてには成し遂げなければならない目標がある。
元の世界に囚われたままの家族を取り戻すという尊い目標が。
だからこそこんなところで躓く訳にはいかなかった。
(そうや、なにがなんでもプレシアの技術を手に入れてみんなを……本当のみんなを取り返すんや……!)
▼ ▼ ▼
『ユーノ君、ヴィヴィオをお願いね』
『分かったよ、でもその代わり無茶はしないでほしい』
『……難しいなあ。善処してみる』
『うん、なのはならきっと上手くできるって信じているよ。それから僕たちは駅に避難しておく』
『……駅? うん、了解』
この制限下での念話は少し距離が開くと無理になってしまうが、これくらい近くだとなんとかできるようだ。
もちろん先程の念話はスバルにも聞こえるように調節されていたので内容は把握していたが、どうしても腑に落ちない点があった。
だから念話でのやり取りを終えた時を見計らってスバルはユーノに疑問を投げかけた。
「ユーノさん、なんで駅なんですか?」
「ああ、元々首輪はアジトで解析していたけど、見ての通りアジトの出入り口はさっきの騒動で崩落して中も無事かどうか分からないからね。
それでもここから北に行けば工場があるけど、ほら見てごらんよ」
「北って……え、あっちの方の空が赤い……!?」
「おそらく誰かが先回りして工場を破壊したんだろう」
いったい誰がそんな事を、という疑問の答えに対する回答は一つ。
おそらくキング辺りのデスゲーム打倒を良しとしない者の仕業に違いない。
「それに駅には残り人数が15人になったら……」
「それなら知っています。確かにもう15人切っていますからね」
「……もしかして、あの立札壊したのって」
「え、はい、あたしですけど……すいません、もしかして不味かったですか?」
「いや、いいんだ。それよりも早く移動しよう」
「あ、ユーノさん。何か結ぶ物ありませんか?」
「ん? ああ、浴衣の帯でよければ……はい、どうぞ」
「ありがとうございます。じゃあ私はかがみさんを連れて来ます」
左腕に巻く包帯代わりを手にしてスバルはかがみの方に足を向けた。
だが数歩も進まぬうちにその歩みは止まってしまった。
かがみはさっきからずっと変わらずこなたの遺体の前で蹲っていた。
それがどうしようもなくスバルを居たたまれない気持ちにさせる。
スバルもこなたの死に大きな衝撃を受けている。
だが今はのんびりと感傷に浸っていられる状況ではない。
なのはとはやては戦うに際して上空に飛んでいったが、すぐ近くでSランク同士の激戦が始まる事に変わりはない。
いくら制限が掛かっていてもこの周辺が無事である可能性はほぼ皆無。
それに未だに目覚めないヴィヴィオの容体も心配だ。
だから心を鬼にしてかがみに早く安全地帯への移動を促そうと近づいて、そこでかがみの手に銀色のグリップのようなものが握られている事に気付いた。
さらにいつのまにかかがみの腰にはグリップと同じく銀色のベルトが巻かれていた。
それを見た瞬間、スバルは嫌な予感がして思わず叫んでいた。
「まさか、かがみさん、ダメ――」
「変身」
――Standing By――
だがとっさの叫びも虚しくスバルの目の前でかがみはグリップをベルトの横に装着して無機質な電子音が再び鳴り響いた。
――Complete――
次の瞬間、紫白色のフォトンストリームがかがみの身体を包み込んでいた。
そして光が晴れた時、そこにはギリシャ文字のΔを模した仮面の戦士がいた。
それはまさしくかがみを狂気に走らせた元凶とも言うべき忌むべき仮面ライダー、デルタの姿だった。
「かがみさん、いったいどうして……まさか、こなたの――」
「ええ、その通りよ」
この状況でかがみが再び力を手にした理由。
思いつく理由は単純なものだった。
それが分かったからこそスバルはかがみの前に立ち塞がった。
「お願いスバル、そこを退いてちょうだい」
「ダメだよ、かがみさん! そんな事をしてもこなたは――」
「そんな事は分かっているわよ!!!!!」
「――ッ!?」
「でも、でも、無理なのよ。あのはやてと一緒で大切な親友を! 家族を! 目の前で殺されて、素直に許せるほど私は立派な人間じゃないのよ!」
「かがみさん、お願い。あたしの話を――」
「ごめん、無理。だってこれは理屈じゃないのよ……たぶん呪いなのかな……」
「呪い?」
「例えばさぁ、スバル。あんた今目の前で私がなのはを殺したら、どうする?」
「え、そ、そんな……」
「ほら、今一瞬私のこと許せないって思ったでしょ」
「そ、そんなこと……」
だがスバルは最後まで言葉を続けられずに、こちらを見つめるかがみから視線を外して顔を下に向けてしまった。
確かに一瞬かがみがなのはを殺す場面を想像して、かがみが言うような感情を抱いていたのは事実だ。
自分の中にそんな感情があった事に驚いたが、同時に似たような経験を体験していた事を思い出していた。
それはスカリエッティによる地上本部襲撃の時。
スバルは目の前でボロボロに傷つけられた姉のギンガを見て、我を忘れて暴走している。
頭が真っ白になってただ目の前の敵を同じようにボロボロにしてギンガの仇を取ろうとした。
だからそんな自分が果たして今のかがみを止められるのか迷ってしまったのだ。
「それが普通なのよ。でも、たぶんなのはやあんたはそのうち呪いに打ち勝てる奴なのよ、私とは違って強いから。
だけど私は違う、このままじゃ一生呪われたまま、だから――」
「だから八神部隊長を殺すの?」
「そうよ、今のあいつはつかさを殺した浅倉と一緒で、私にとってはどうしようもない悪人、だから私がこの手で――。
ごめんなさい……本当は私だって皆に許されたい……! 皆と一緒にいたい……!
でも、あいつだけは、こなたを殺したあいつだけは絶対許せない! あいつだけは私がこの手で……そうじゃないと私、私……。
だからあと一度だけ罪を犯すわ、そうしたらもう本当に罪は全部償う……だからお願いスバル……そこを退いてよ……」
かがみの言い分は痛いほどに分かった。
しかしだからと言ってここを退く訳にはいかない。
もしもここで退いてしまえばそれこそ本当にかがみは戻って来れないところに行ってしまう。
だからスバルは立ちはだかる事を止めなかった。
「それでも、かがみさんにこれ以上罪を重ねさせるわけにはいかないよ」
「そう、それならあんたを倒してでも私は行くわ」
「それなら私も全力全開でかがみさんを止めてみせる」
そう言い切るスバルの手に握られているのは腕時計――いや起動したその姿は槍、エリオのデバイスであるストラーダだった。
それを新たな添え木として浴衣の帯で左腕に巻きつけ終わった時には、憧れの隊長のものを模した白いバリアジャケットの構築は完了していた。
正直なところ左腕が満足に使えない今の自分の力で仮面ライダーの力を手にしたかがみを止められるか分からない。
だが自分の左手にはストラーダが、胸元には待機フォルムのレヴァンティンがある。
それだけで少し勇気づけられる気がした。
(だから、シグナム隊長、エリオ、力を貸して!!!)
▼ ▼ ▼
(……私の罪は、重いわね)
こなたが仇討ちを望まない事は百も承知だ。
こんなに手を血で汚した自分でさえ受け入れてくれた親友がさらに罪を重ねる事を望むはずない。
それは痛いほど分かっていた。
だが頭で理解していても、かがみにはどうしても譲れないものがあった。
(八神はやて、あんただけは絶対に許さない!!!)
▼ ▼ ▼
『そういうわけでユーノさん、あたしはかがみを止めてから行きます。あとヴァッシュさんと天道さんも探しておきます』
『うん、分かった。じゃあ駅で待っているよ』
こういうところは本当になのはと似ているなと、ユーノは先生と教え子の関係を垣間見た気がして微笑ましかった。
実のところ自分もこの場に残って後方支援をした方がいいのかもしれない。
だがなのはとスバルの両方に託されたヴィヴィオの回復がこの状況では優先されるだろう。
それにあの二人の戦いに手を加えるのは無粋だとなんとなく思えた。
だからもう後ろは振り返らずに駅の方角へと急ぐ事にした。
(二人とも信じているよ……)
▼ ▼ ▼
「あっちでいいんだな、ハイパーゼクター」
新たな騒動の中心から南に少し離れた場所。
そこに天道総司はいた。
『妖艶なる紅旋風』に巻き込まれた天道は不覚にもデイパックを失って気絶していた。
その天道を呼び覚ましたのは他でもなく現在先導役を務めているハイパーゼクターだった。
スバルのデイパックの中で近くに資格者がいると察知したハイパーゼクターは天道の元に馳せ参じていたのだ。
しかしハイパーゼクターはそれ単体だけではただの空飛ぶ銀色のカブトムシに過ぎない。
その真価が発揮されるのは仮面ライダーカブトが使ってこそ。
ハイパーゼクターの力で変身するカブトの第3形態、ハイパーフォーム。
そのポテンシャルはマスクドライダーの中で最強を誇り、時間移動さえ可能なその性能は並みの相手では太刀打ちできない。
だが天は微笑まなかった。
「また会ったな、天道総司」
「……アンジール・ヒューレー」
不意に横から聞こえる呼び声に思わず足を止める。
その声には聞き覚えがあった。
数時間前死力を尽くして戦い合った修羅に落ちた戦士、アンジール・ヒューレー。
キングと潰し合わせるように仕向けて以来、実に数時間ぶりの再会だった。
そして放送でどちらの名前も呼ばれず、アンジールにも目立った新しい傷がないという事はキングと手を組んだ可能性が高い。
「残念だったな、カブト。そうそうお前の思い通りにはいかなかったようだ」
「――ッ、そうか、最初からそれが狙いだったのか」
そして相も変わらず黒尽くめのゼロの格好に身を包むキングも当然のようにこの場に現れた。
その足元には先程まで先導役を務めていたハイパーゼクターの残骸が月の光を反射しながら転がっていた。
最初から二人の狙いはハイパーゼクターだったのだ。
おそらく何らかの方法でハイパーゼクターの脅威を知った二人が力を発揮される前に破壊しに来たというところだろう。
そうでなければわざわざ不意打ちの機会を捨ててまでアンジールが天道の注意を引きつけるために姿を現した理由がない。
「キング、いつまでその格好で茶番を続けるつもりだ。ゼロごっこは飽きたんじゃなかったのか」
「なんのことかな?」
「元々その仮面はC.C.が持っていた物だ。その仮面もマントも、どうせC.C.とペンウッドを殺して手に入れたものだろ」
もう正体がばれていると当人も分かっているはずなのに未だにゼロを演じるキング。
ここに来た当初シャーリーにゼロと誤解された天道にとっては複雑な心境だった。
しかもその衣装が一時でも行動を共にした仲間のものである事も天道の神経を少なからず逆撫でしていた。
「少々口煩いな。やはり君はここで――」
「待てゼロ、あいつの相手は俺がしよう。悪いがデイパックは預かっておいてくれ」
「……なるほど、いいだろう。見届けさせてもらうぞ、貴様の覚悟を」
こちらがデイパックを持っていない事を察したのか、条件を同じにしてアンジールはこちらに歩み寄ってきた。
正直なところここでアンジールと戦うのは得策ではない。
もし勝ったとしても次に控えているのは最強クラスのキングだ。
アンジールと戦った後で勝てるほど楽な相手ではない。
だがその一方でこの戦いを避ける訳にはいかなかった。
おそらくアンジールを説得するなら早い方がいい。
時間が経てばキングにそれだけ毒されて説得の余地はなくなる可能性が高い。
正直かなり厳しいが、それでも天道に諦める気は全くなかった。
「おばあちゃんが言っていた、“俺が望みさえすれば、運命は絶えず俺に味方する”ってな」
――HENSIN――
▼ ▼ ▼
カブトムシの仮面ライダーとカブトムシのアンデッド。
似て非なる者のやり取りを見ていたアンジールは密かに心中に渦巻くキングへの疑念を強めていた。
(どういうことだ……つまりこの格好は現地調達で揃えたのか……?
もしやゼロの中身は俺の知っている奴で正体を隠すために仮面とマントを……ふっ、だが今は――)
時と共に深まるキングへの疑念をひとまず頭の片隅に追いやって、アンジールは目の前の敵に目を向ける。
天道総司。
同じデスゲームの参加者ではあるが、出会ったのはほんの数時間前。
あの時の決着はミライの横槍で結局有耶無耶に終わってしまった。
だからこれはその時の続き。
そして今度こそ決着が付いた時こそ――。
「決着を付けようか、天道総司」
▼ ▼ ▼
(さ~て、どっちが勝つかなあ。んー、コンディションはカブトの方が良さそうだけど、もし変身が解ければアンジールの勝利は確定。
五分五分かなぁ、いやーハイパーゼクターあらかじめ壊しておいて正解だったね)
この会場で持ち主である天道総司を除いて、唯一ハイパーゼクターの脅威を把握していたのがキングだ。
『CROSS-NANOHA』で特に天道について念入りに調べていたおかげで、天道を発見した時すぐに近くを飛行しているハイパーゼクターの存在にも気づけた。
正直なところ時間移動は自分同様制限されている可能性が高いが、どっちにしろ自分と同じ事ができるのは気に食わなかった。
それにあれほどの強化アイテムを破壊されたと知った時の天道の顔も是非とも拝んでみたかった。
だからアンジールと打ち合わせて天道の注意が逸れた時を見計らって、ハイパーゼクターを捕獲して爆砕牙で滅多刺しにしてやった。
結果的に天道の反応は大して面白くなかったが、成り行き上始まったカブトVSアンジールは新たな楽しみとしては十分だった。
(そういえばさっきの紅い竜巻みたいなのはなんだったんだろう。あとで確認しておかなくちゃ)
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(ほう、天道とアンジールが対決で、キングは高みの見物か……さてどうするかな……。
あっちはあっちで、ヴァッシュとこなたが死亡、さらになのはとはやてが、スバルとかがみが激突。
そしてユーノとヴィヴィオは南東へ避難か……)
これまでの一部始終を目にしていた冷徹なアンデッド、金居。
銃声を頼りに着いてみれば、そこはすでに混乱の坩堝。
金居が手を下すまでもなくアジトに集った参加者たちは分裂していた。
それを隠れて観察していた金居はあまりの展開に笑いを堪えるので必死だった。
(やはりキングが高みの見物なのは後々の事を考えると厄介だな。どうにかして戦場に引きずり出して消耗してくれれば、こちらも楽なんだがな)
▼ ▼ ▼
「はやてちゃん、絶対にかがみはやらせないから!!!」
「ごめんな。私にだって譲れへんものがあるんよ!!!」
【2日目 黎明】
【現在地 C-9】
【高町なのは@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】疲労(小)、魔力消費(小)、はやてへの強い怒り、バリアジャケット展開中
【装備】とがめの着物(上着無し)@小話メドレー、すずかのヘアバンド@魔法少女リリカルなのは、レイジングハート・エクセリオン(6/6)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ケリュケイオン(待機モード)@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【道具】支給品一式×2、グラーフアイゼン(0/3)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ホテル従業員の制服
【思考】
基本:誰も犠牲にせず極力多数の仲間と脱出する。
1.かがみを守るために全力全開ではやてを止める。
2.駅でユーノ達と合流する。
3.出来れば片翼の男(アンジール)と話をしたいが……。
4.極力全ての戦えない人を保護して仲間を集める。
【備考】
※キングは最悪の相手だと判断しています。また金居に関しても危険人物である可能性を考えています。
※はやて(StS)に疑念を抱いています。きちんとお話して確認したいと考えています。
※放送の異変から主催側に何かが起こりプレシアが退場した可能性を考えています。
【八神はやて(StS)@魔法少女リリカルなのはFINAL WARS】
【状態】健康、複雑な感情、スマートブレイン社への興味、胸に裂傷痕、かがみへの強い怒り、騎士甲冑展開中
【装備】憑神刀(マハ)@.hack//Lightning、夜天の書@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ジュエルシード(魔力残量0)@魔法少女リリカルなのは、ヘルメスドライブ(破損自己修復中で使用不可/核鉄状態)@なのは×錬金、カートリッジ×3@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【道具】なし
【思考】
基本:プレシアの持っている技術を手に入れる。
1.なのはを倒して、かがみに引導を渡す。
2.手に入れた駒は切り捨てるまでは二度と手放さない。
3.キングの危険性を伝えて皆で排除する。自分が再会したならば確実に殺す。
4.以上の道のりを邪魔する者は排除する。
5.ヴィータの遺言に従い、ヴィヴィオを保護する?
6.金居は警戒しておくものの、キング対策として利用したい。
【備考】
※この会場内の守護騎士に心の底から優しくするのは自分の本当の家族に対する裏切りだと思っています。
※キングはプレシアから殺し合いを促進させる役割を与えられていると考えています(同時に携帯にも何かあると思っています)。
▼ ▼ ▼
「かがみさん、絶対に止めてみせます!!!」
「私は、絶対にあいつだけは許さない!!!」
【2日目 黎明】
【現在地 C-9 森の中】
【スバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】バリアジャケット展開中、疲労(小)、魔力消費(小)、全身ダメージ(小)、左腕骨折(処置済み/ストラーダを浴衣の帯で巻きつけて添え木にしている)、悲しみとそれ以上の決意
【装備】ジェットエッジ@魔法少女リリカルなのはStrikerS、レヴァンティン(待機フォルム、0/3)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ストラーダ(3/3)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、スバルの指環@コードギアス 反目のスバル、クロスミラージュ(破損)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、治療の神 ディアン・ケト@リリカル遊戯王GX
【道具】なし
【思考】
基本:殺し合いを止める。できる限り相手を殺さない。
1.これ以上かがみに罪を重ねさせないために全力全開で止める。
2.かがみと一緒に罪を背負う。
3.ヴァッシュと天道を探して、駅でユーノ達と合流する。
【備考】
※金居を警戒しています。
※アンジールが味方かどうか判断しかねています。
【柊かがみ@なの☆すた】
【状態】疲労(小)、全身ダメージ(小)、両手首と両太腿に切断痕、腹部に刺傷痕、つかさとこなたの死への悲しみ、サイドポニー、はやてへの強い怒り、デルタに変身中
【装備】とがめの着物(上着のみ)@小話メドレー、デルタギア一式@魔法少女リリカルなのは マスカレード
【道具】なし
【思考】
基本:出来るなら、生きていきたい。
1.スバルを倒して、はやてを殺す。
2.1が叶えば、みんなに身を委ねる。
【備考】
※一部の参加者やそれに関する知識が消されています(たびかさなる心身に対するショックで思い出す可能性があります)。
※デルタギアを装着した事により電気を放つ能力を得ました。
※第4回放送を聞き逃しました。その為、放送の異変に気付いていません。
※耐性ができたせいか今のところデルタによる精神汚染の影響はありません。
▼ ▼ ▼
「ヴィヴィオ、もう少しの辛抱だからね」
「…………ぅ………ぁ」
【2日目 黎明】
【現在地 D-8北東部 森の中】
【ユーノ・スクライア@L change the world after story】
【状態】全身に擦り傷、疲労(小)、魔力消費(中)、強い決意
【装備】バルディッシュ・アサルト(スタンバイフォーム、4/6)@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【道具】支給品一式、ガオーブレス(ウィルナイフ無し)@フェレットゾンダー出現!、双眼鏡@仮面ライダーリリカル龍騎、ブレンヒルトの絵@なのは×終わクロ、浴衣(帯びなし)、セロハンテープ、分解済みの首輪(矢車)、首輪について考えた書類
【思考】
基本:なのはの支えになる。ジュエルシードを回収する。フィールドを覆う結界の破壊。プレシアを止める。
1.駅で待機しつつ、ヴィヴィオの治療を行う。
2.ジュエルシード、夜天の書、レリックの探索。
3.本格的な首輪の解除は状況が整うまで待つ。
4.ここから脱出したらブレンヒルトの手伝いをする。
【ヴィヴィオ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】気絶中、リンカーコア消失、疲労(大/回復中)、肉体内部にダメージ(大/回復中)、血塗れ
【装備】フェルの衣装
【道具】なし
【思考】
基本:?????
1.ママ……。
【備考】
※浅倉威は矢車想(名前は知らない)から自分を守ったヒーローだと思っています。
※矢車とエネル(名前は知らない)を危険視しています。キングは天道総司を助ける善人だと考えています。
※ゼロはルルーシュではなく天道だと考えています。
▼ ▼ ▼
「さあ――」
「――始めようか」
【2日目 黎明】
【現在地 D-9 森の中】
【天道総司@魔法少女リリカルなのは マスカレード】
【状態】疲労(小)、全身にダメージ(小)、カブトに変身中
【装備】ライダーベルト(カブト)&カブトゼクター@魔法少女リリカルなのは マスカレード
【道具】なし
【思考】
基本:出来る限り全ての命を救い、帰還する。
1.アンジールとキングを倒す。
2.なんとかして皆と合流して全員をまとめる。
【備考】
※放送の異変から主催側に何かが起こりプレシアが退場した可能性を考えています。
【アンジール・ヒューレー@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使】
【状態】疲労(小)、深い悲しみと罪悪感、脇腹・右腕・左腕に中程度の切り傷、全身に小程度の切り傷、願いを遂行せんとする強い使命感、キングへの疑念、主催陣(キング含む)に対する怒り
【装備】リベリオン@Devil never Strikers、チンクの眼帯
【道具】なし
【思考】
基本:最後の一人になって亡き妹達の願い(妹達の復活)を叶える。
1.天道との決着を付ける。
2.参加者の殲滅。
3.ヴァッシュの事が微かに気掛かり(殺す事には変わりない)。
4.キングが主催者側の人間でなかった事が断定出来た場合は殺す。
5.主催者達を許すつもりはない。
【備考】
※ナンバーズが違う世界から来ているとは思っていません。もし態度に不審な点があればプレシアによる記憶操作だと思っています。
※オットーが放送を読み上げた事から主催者側にナンバーズの命が握られている可能性を考えています。
▼ ▼ ▼
「さて、どっちが勝つかな~どっちが勝つかな~」
(さて、どうやって引きずり出すかな)
【2日目 黎明】
【現在地 D-9 森の中】
【キング@魔法少女リリカルなのは マスカレード】
【状態】健康
【装備】ゼロの仮面@コードギアス 反目のスバル、ゼロの衣装(予備)@【ナイトメア・オブ・リリカル】白き魔女と黒き魔法と魔法少女たち、キングの携帯電話@魔法少女リリカルなのは マスカレード
【道具】支給品一式、おにぎり×10、ハンドグレネード×4@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ラウズカード(ハートの1、3~10)、ボーナス支給品(未確認)、ギルモンとアグモンと天道とクロノとアンジールのデイパック(道具①②③④⑤)
【道具①】支給品一式、RPG-7+各種弾頭(照明弾2/スモーク弾2)@ACE COMBAT04 THE OPERATION LYRICAL、トランシーバー×2@オリジナル
【道具②】支給品一式、菓子セット@L change the world after story
【道具③】支給品一式、『SEAL―封印―』『CONTRACT―契約―』@仮面ライダーリリカル龍騎、爆砕牙@魔法妖怪リリカル殺生丸
【道具④】支給品一式、いにしえの秘薬(空)@魔法少女リリカルなのはSTS OF HUNTER
【道具⑤】支給品一式、フリードリヒ@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【思考】
基本:この戦いを全て無茶苦茶にする。
1.カブトとアンジールの対決を高みの見物。
2.先程の紅い旋風が何か調べる。
3.他の参加者にもゲームを持ちかけてみたり、騙して手駒にするのもいいかも?
4.『魔人ゼロ』を演じてみる(そろそろ飽きてきた)。
【備考】
※キングの携帯電話には『相川始がカリスに変身する瞬間の動画』『八神はやて(StS)がギルモンを刺殺する瞬間の画像』『高町なのはと天道総司の偽装死体の画像』『C.C.とシェルビー・M・ペンウッドが死ぬ瞬間の画像』が記録されています。
※全参加者の性格と大まかな戦闘スタイルを把握しています。特に天道総司を念入りに調べています。
※十分だけ放送の時間が遅れた事に気付き、疑問を抱いています。
【金居@魔法少女リリカルなのは マスカレード】
【状況】健康、ゼロ(キング)への警戒
【装備】バベルのハンマー@仮面ライダークウガA’s ~おかえり~
【道具】支給品一式、トランプ@なの魂、砂糖1kg×5、イカリクラッシャー@魔法少女リリカルなのはSTS OF HUNTER、首輪(アグモン、アーカード)、正宗@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使、デザートイーグル(4/7)@オリジナル、Lとザフィーラとエネルのデイパック(道具①②③)
【道具①】支給品一式、首輪探知機(電源が切れたため使用不能)@オリジナル、ガムテープ@オリジナル、ラウズカード(ハートのJ、Q、K、クラブのK)@魔法少女リリカルなのは マスカレード、レリック(刻印ナンバーⅥ、幻術魔法で花に偽装中)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、首輪(シグナム)、首輪の考察に関するメモ
【道具②】支給品一式、ランダム支給品(ザフィーラ:1~3)、マッハキャリバー@魔法少女リリカルなのはStrikerS、かいふくのマテリア@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使
【道具③】支給品一式、顔写真一覧表@オリジナル、ジェネシスの剣@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使、クレイモア地雷×3@リリカル・パニック
【思考】
基本:プレシアの殺害。
1.キングをどうにかして戦場に引きずり出す。
2.プレシアの要件通りスカリエッティのアジトに集まった参加者を排除するor仲違いさせる(無理はしない方向で)。
3.基本的に集団内に潜んで参加者を利用or攪乱する。強力な参加者には集団をぶつけて消耗を図る(状況次第では自らも戦う)。
4.利用できるものは利用して、邪魔者は排除する。
【備考】
※放送の遅れから主催側で内乱、最悪プレシアが退場した可能性を考えています。
▼ ▼ ▼
草木も眠る丑三つ刻、それぞれの戦いの幕が今切って落とされた。
&color(red){【ヴァッシュ・ザ・スタンピード@リリカルTRIGUNA's 死亡確認】}
&color(red){【泉こなた@なの☆すた 死亡確認】}
&color(red){【リインフォースⅡ@魔法少女リリカルなのはFINAL WARS 消滅確認】}
&color(red){【バクラ@キャロが千年リングを手に入れたようです 消滅確認】}
&color(red){【アギト@魔法少女リリカルなのはStrikerS 消滅確認】}
【全体備考】
※以下のものがC-9スカリエッティのアジト付近に放置されています。
・ヴァッシュの死体(ダンテの赤コートとアイボリー(5/10)を装備、首と胴体が分離)
・こなたの死体(涼宮ハル○の制服(カチューシャ+腕章付き)を着用)
・コルト・ガバメント(4/7)@魔法少女リリカルなのは 闇の王女、トライアクセラー@仮面ライダークウガA’s ~おかえり~、S&W M500(5/5)@ゲッターロボ昴、デジヴァイスic@デジモン・ザ・リリカルS&F、ゼストの槍@魔法少女リリカルなのはStrikerS、虚空ノ双牙@魔法少女リリカルなのはsts//音が聞こえる、リボルバーナックル(右手用、0/6)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、投げナイフ(9/10)@リリカル・パニック、黒のナイフ@LYLICAL THAN BLACK、ラウズカード(ジョーカー、ハートの2)@魔法少女リリカルなのは マスカレード、首輪×3(ルルーシュ、シャーリー、セフィロス)、ライディングボード@魔法少女リリカルなのはStrikerS、パーフェクトゼクター@魔法少女リリカルなのは マスカレード、録音機@なのは×終わクロ、ファウードの回復液(空)@その他69、デルタギアケース@魔法少女リリカルなのは マスカレード、スティンガー×5@魔法少女リリカルなのはStrikerS
※はやて、ヴィータ、こなた、スバル、かがみ、始、天道のデイパック及び上記以外の中身は『妖艶なる紅旋風』で破損しました。
【リボルバーナックル(右手用)@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
八神はやて(StS)に支給されたボーナス支給品。
スバルが右手に装着している「非人格式・拳装着型アームドデバイス」(リボルバー式カートリッジシステム付き、装弾数は6発)。
それなりに重量がある。
【ファウードの回復液@その他69】
八神はやて(StS)に支給されたボーナス支給品。
魔導巨兵ファウード内蔵された機関が生成する液体。
これに浸ったり摂取したりする事で心の力(≒魔力)や体力、怪我を癒す事ができる。
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|~|&color(red){ヴァッシュ・ザ・スタンピード}|&color(red){GAME OVER}|
|~|スバル・ナカジマ|Next:[[戻らないD/スバル・ナカジマ]]|
|~|柊かがみ|Next:[[戻らないD/スバル・ナカジマ]]|
|~|&color(red){泉こなた}|&color(red){GAME OVER}|
|~|ユーノ・スクライア|Next:[[S少年の事件簿/殺人犯、八神はやて]]|
|~|ヴィヴィオ|Next:[[S少年の事件簿/殺人犯、八神はやて]]|
|~|天道総司|Next:[[解ける謎!!(前編)]]|
|~|アンジール・ヒューレー|Next:[[解ける謎!!(前編)]]|
|~|キング|Next:[[解ける謎!!(前編)]]|
|~|金居|Next:[[解ける謎!!(前編)]]|
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