※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

Hayate the combat commander(前編) ◆7pf62HiyTE




『それじゃあ、あなた達の活躍を期待しているわ。』

高笑いと共に悪趣味な放送が終わった。
八神はやては図書館のベンチにてその放送を聞いていた。

「13人か……」

はやては放送の内容を思い返す。放送で伝えられた内容は、

禁止エリアの連絡
放送までの死亡者の発表
蘇生実演付のご褒美の話

以上である。はやてはまず死亡者について考える。放送では13人の死者が伝えられたがその内6人ははやての知る人物であった。

六課の一員であるエリオとティアナ
六課の後見人でフェイトの兄で友人でもあるクロノ
JS事件で敵対したが逮捕され更生したはずのディエチ
10年来の友人であるなのは

そして……はやてにとって大事な家族であるはずの「シグナム」……

そう、仲間や家族を一度に6人も失ったのだ……だが、彼女は悲しむ事も怒りを見せる事もしない。
何故か……彼女にとって助けるべきは『本当の家族』だけだからだ。
その為、それ以外の参加者などその目的の為の戦力以外の何ものでもない。今、放送で呼ばれた「シグナム」であってもだ。

本来であるならばシグナム達守護騎士は妖星ゴラスの媒介となっていてこの場に呼ばれている事など有り得ない。
だが、現実にはヴィータとシグナムがこの場にいる……はやてはこれを異なる世界もしくは時間軸から呼び出されているものと考えていた。
しかし、はやては彼女達を自分の家族だとは考えはしない。それは、今なおゴラスの中で苦しんでいる本物の彼女達に対する裏切りだからだ。
だからこそ、今「シグナム」が死んだとしても戦力が失われた程度の事でしかない。

「……それにしてもシグナムやなのはちゃんまで殺されるとはなぁ……」

シグナムとなのはの実力ははやて自身よく知っている。仮に自分同様デバイスを没収されていたとしてもそう簡単にやられるとは考えてはいなかった。
だが、現実には既に2人は死んでいる……これはこの殺し合いの過酷さをよく現している事を意味している。

「それにクロノ君にディエチもか……ん、ちょっと待て……」

ここではやては思案する。シグナムやヴィータ、なのはがこの場にいることは別に良い。自分と同じ六課メンバーなのだからこの場にいても不思議はない。
クロノに関しても不思議は無いだろう、彼は六課の後見人であるしフェイトの義兄でもあるからいた所でも不思議はない。
だが、ディエチはどうだろうか?彼女は自分達の関係者とは言え、JS事件で敵対していた程度の関係でしかない。何故彼女までが呼ばれているのか?
自分達と関係が少しでもある人物が呼ばれている……確かにその可能性はあるが、先程呼ばれた放送では知らない人物が7人もいた。
単純に自分達の関係者が呼ばれているわけではないのでは?はやてはそう考えた。
と、ここまで考えたはやてはある事を思い出す。

「そういや、誰が参加しとるのか確認しとらんかったな……名簿とかってあったかな……」

そう、はやてはここに来るまでの間に一度も名簿を確認してはいなかった。
最初に支給品を確認した時は首輪を解除出来そうな道具や武器を探す事に集中していた為に名簿や地図の存在には思い至らなかったし、
その後は役立たずの少年キングに振り回されヴィータと戦ったり、地上本部を調べたりしていた為全くその事は考えなかった。
単純にヴィータがいたから勝手に他の守護騎士や六課のみんながいると考えていたのである。

「ああ、これや」

と、はやては2枚の紙を出した。片方は地図、もう片方は名簿である。名簿の中身を見て今一度彼女は驚愕した。

「やられたなぁ……」

名簿にははやての予想通りシャマルやザフィーラといった守護騎士やスバルやキャロといった六課の仲間達の名前があった。
他にもJS事件で敵対したクアットロやチンク、それにゼストの名前もあったのだ。
それだけではない、自分となのは、フェイトに至っては2つずつ存在していたのだ。

「完全にミスやな……」

はやては今まで名簿を見ていなかったという失敗を悔やんだ。キングに振り回されていたことも原因の1つではあったが、そもそもキングに会う前の段階で確認する事はできたはずだっだ。
そう、これは誰がどう見てもはやてのミスでありそれははやて自身も感じてはいた。
だが、失敗をいつまでも悔やむつもりはない。重要なのはそこからどうするかなのだ。そして、名簿を見た時点である事実を改めて再確認する事が出来たのだ。

「間違いない……参加者の殆どは違う世界から連れてこられているな……」

そう、はやてはヴィータと遭遇していた時点で少なくとも守護騎士は並行世界から連れてこられている事はわかっていたが、
他の六課の仲間達に関してはそこまでは考えていなかった。
だが、名簿とこれまでの情報から他の参加者もそうである事を確信したのである。

その理由は2つ。

1つ目は2つあるなのは、フェイト、はやての名前……参加者によってはミスプリント、偽物、クローンと様々な可能性を考えていただろう。
だが既に何人かはこれを異なる世界及び時間軸から呼び出されていると判断している。
そしてはやてもまた並行世界から呼び出されているものだと考えたのだ。

2つ目は守護騎士達、クアットロ、チンク、ディエチ、ゼストの存在である。
本来であればヴィータ達守護騎士達がこの場に存在するはずがないのは前述の通りだ。
更に言えばゼストに至ってはJS事件で死亡している。当然この場にいるはずがない。
そしてクアットロ達スカリエッティの戦闘機人もまた本来であれば対ゴジラ決戦兵器への改造中のはずなのでこの場にいることはありえないのだ。
実の所、先程ディエチの名前を聞いて違和感を覚えたのはこの理由からだったのだ。
彼女達存在するはずのない者が存在している……並行世界から呼び出されているのだとはやては判断した。

と、ここまでの話から自分の知り合いの内11人が自分のいた世界とは違う並行世界から呼ばれている事になるが、
そうなると他の仲間達も怪しいものである。もう1人のなのはやフェイト、それにスバル達が自分と同じ世界から呼び出されているとは限らない。
つまりそれは彼女達はゴジラを知らない世界から連れてこられた可能性がある事を意味している。
そして、それは自分の知り合い以外にも適応されるだろう。そう、キングも自分の知らない並行世界から呼び出されている可能性があるのだ。そうであるならゴジラを知らない理由も説明が付く。
もっとも、キングについては最初に考えた通り何処かの管理外世界から連れてこられたという可能性もあるので何とも言えない話ではあるが。

さて、以上の事から参加者の多くが並行世界から連れてこられていると考えたが、だからといってはやての行動方針が変わるという事はない。むしろかえって固まったと言えよう。
そう、自分達の知り合いですら違う世界からの出身ならば遠慮をする事はない。例え家族であっても、十年来の友人であっても、部下であっても関係はない。
自分の世界にいる『本物の家族』を救う為に利用させてもらう、その為に誰が何人犠牲になろうとも関係ない。はやてはそう考えたのである。

はやては放送で呼ばれた者の印を名簿に付け、プレシアの放送を思い出す。
思い出す内容はプレシアの言ったご褒美の話である。
プレシアは最後の1人になった者には望みを叶えると言ったのだ。
そしてわざわざ最初の犠牲となったアリサを復活させるというパフォーマンスをした上で死者蘇生も出来る事を示した上で。だが、

「そんな言葉には乗らん……」

はやてはその言葉に乗るつもりはなかった。
勿論、言葉通り最後の1人となればゴジラを消し去り守護騎士達を助ける事もできるという可能性はあるだろう。
だが、はやてにはプレシアの言動にある種の違和感を覚えていた。

まず、ご褒美の話を持ち出したタイミングである。
プレシアにしてみればご褒美の話は殺し合いをさせる上で絶好の餌になる。
殺し合いが目的ならばそれを話さない理由は全くない。
だが、ご褒美の話が出たのは一番最初の説明ではなく最初の放送……それも、禁止エリアと死亡者の発表が終わった後だ。
このタイミングであれば聞き逃す可能性だって高い。知り合いが呼ばれたショックで頭に入ってこない可能性があるからだ。
何故このタイミングでの発表なのか?忘れていたのであればあまりにもお粗末な話であろう。
そしてもう1つはわざわざアリサ復活の実演部分は音声だけではなく映像まで出したという点である。
蘇生出来るという証拠を示したのだろうが、これではさも「(本当は出来ないけど)私は蘇生させる力を持っています」と示している様にも見える。
さらに、わざわざ蘇生したはずのアリサの首輪を再度爆発させた点である。
一応プレシアは止めようとしても無駄だという事を説明したのであろうが、よくよく考えてみれば蘇生させた時に首輪まで再生しているのも奇妙な話である。
以上の点がはやてには引っ掛かったのである。

「そもそも本当に蘇生なんてできるんかな……?」

そしてはやては根本的な疑問に行き当たる。蘇生は本当に可能なのかという問題である。
確かに実演して見せてそれを証明しているようには見えるがそれにしては奇妙な話である。
そもそもプレシアはアリシア復活の為にアルハザードへ渡ろうとしてPT事件を起こしたのだ。
もし蘇生させる技術が手に入ったのならさっさとアリシアを蘇生させて平和に暮らせば良い。
こんなアホみたいな殺し合いなど行う必要なんて全くない。はやてはそう考えていた。

「という事は蘇生出来るという話は嘘なんかな……」

はやてはアリサ蘇生の件については嘘だと結論づけた。
では自分達が見た映像は何か……恐らく簡単なトリックだろうとはやては考えた。
要するに復活したように見せる事ができれば良いのだ。
映像では一瞬光った直後に蘇生したアリサの姿が現れた。
つまり、その瞬間で死体のアリサと生きているアリサを入れ替えればよい。
アリサが2人いる件については自分達が2人参加させられている事と並行世界の事から考えても別段有り得ない話では無いだろう。

さて、並行世界の件に気が付き、観察眼に長けている者がこれを見ればすぐに見破る事が出来るだろう。
だが、ここで実演のタイミングが重要となってくる。
実演を行ったのは一番最初の説明でもなく、放送の最初でもなく、死亡者発表の後だったのだ。
このタイミングでは落ち着いて聞くことなど出来なくなる。大体、禁止エリア発表の時には

『最初に死者を教えたら禁止エリアを聞き逃して間違って死ぬバカがいるかもしれないものね。』

という気遣いになっているかどうかわからない気遣いで聞き逃さないように配慮してくれたはずなのに、
死者蘇生という聞かせるべき話は聞き逃しかねないタイミングで話している。これは明らかに不自然だ。
ならば、ご褒美の話はあまり真剣に聞かれては困るということなのだろう。

さて、では実際にこのタイミングで話されたらどうなるだろう?
恐らく知り合いが死亡した事でショックを受けているはずだ。そんなタイミングで蘇生する映像を見せられたら冷静な判断が出来ずそれを信じてしまってもおかしくはない。
そして少し冷静になりそうなタイミングで再爆破……再びショックを受けて冷静さなど失ってしまうだろう。
ちなみに知り合いが死亡してショックを受けないような人間の場合は、そもそも蘇生させようなんて考えないのでその部分を考える必要がないだろう。
そう、あくまでも参加者には自分には死者を蘇生させる事が出来ると印象づけさせ、実際は出来ないという事を悟らせてはいけないのだ。

「わざわざそんな手間をかけてまでそれを伝えるっちゅうことは……その言葉に乗って殺し合いをする人を増やす為やろな……」

はやては見破られるリスクを犯してまで蘇生実演を行った理由を、殺し合いを激化させる為だと考えた。
死者を蘇生出来るのであれば、今まで殺し合いに乗っていない人間も平気で殺し合いに参加するようになるからだ。
だが、はやてはさらにその先まで思案を広げる。

「そもそもなんでプレシアはそこまで殺し合いに拘るんかな……」

言うまでもなくプレシアの目的はアリシアの復活である。
PT事件の一件から管理局への復讐目的という線も考えたが、よくよく考えてみればその可能性は低いだろう。
そもそも自分や守護騎士はPT事件には直接関わっていないし、ナンバーズに至っては復讐されるいわれなど無いはずなのだ。
更に言えば復讐目的であればリンディ・ハラオウン等のPT事件関係者が呼ばれていなければおかしいはずなのに彼女達はこの場にはいない。
つまり、復讐が第一目的というわけではないことを意味している。無論、ある程度の人選として復讐も視野に入れているだろうがそれ自体が目的ではないだろう。

では、何故殺し合いなのだろうか?
単純にある程度の命が欲しいのであればすぐにでも参加者全員の首輪を爆破すればいい。少なくても既に機会はあったはずなのだ。
だが、現実にプレシアの手によって爆破されたのは説明の時のアリサだけである。
そして、御丁寧に放送では禁止エリアに間違って入らない様に配慮までしてくれたのだ。
つまり、首輪の爆破による死亡をプレシアは望んでいないということである。
言い方を変えれば殺し合いによる死をプレシアは望んでいるのだ。

以上の事を纏めるとこうなる。
アリシア復活の為には単純な死ではなく、殺し合いの死が必要である。だからプレシアは殺し合いを行っている。

さて、並行世界に干渉出来るのであれば並行世界から生きているアリシア連れて来るなり、向こうの世界のプレシアになりかわるなりすればいいだろうと考える人はいるだろう。
だが、はやてはその可能性については全く考えていない。そう、ここにいるはやてはプレシアがそれを行わない理由を理解出来るのだ。
なぜなら、並行世界のアリシアはこの殺し合いを行っているプレシアの『本当の娘』ではないからだ。
そう、それははやてにとって、この場にいるヴィータ達ははやての『本当の家族』ではないのと全く同じ理屈なのだ。
だからこそ、はやてはプレシアの目的をある程度読む事が出来たのであろう。とはいえ、それと殺し合いに乗るかどうかは全く別問題ではあるが。

さて、これまでの話から少なくとも現状ではプレシアは蘇生技術を持っていないという事になる。この事からある可能性が考えられる。
恐らくプレシアはアルハザードに到達し超越した技術を手に入れた事は間違いない。
だが、技術の全てを使いこなしているわけではないのだとはやては考えた。
つまり……プレシアは全知全能では無いという事だ。

「そうなると……本当に全部を1人でやっているのかどうかも怪しいものやな……」

そしてはやてはこの推測からプレシアには「協力者」がいる可能性を考えた。
全ての技術を扱いきれないのであれば。当然、他にもプレシアにも持て余すような技術が出てくる。
キングの話に出てきた仮面ライダーやライダーシステムの話もその1つであろう。
もしプレシア自身にも扱いきれない物が存在するならばそれはこの殺し合いそのものを破壊しかねないだろう。
つまり、それらを扱う為の「協力者」の存在は必要という事だ。

さらに、参加者の人選についても同じ事がいえる。
参加者にPT事件関係者がいる事については別に良い、だが、幾ら何でも自分達や六課メンバーの殆どが参加しているのは妙な話ではないだろうか?
その一方でPT事件関係者で参加していない者がいたり、ナンバーズに至っては3人しか参加していなかったりという不自然さもある。
つまり、人選に関わった人物が他にもいるということだろう。特に闇の書事件やJS事件の関係者の中にも……。

「何人か心当たりはあるけどな……」

はやては「協力者」が誰かを考える……ギル・グレアム、リーゼロッテ、リーゼアリア、レジアス・ゲイズ、オーリス・ゲイズ、ジェイル・スカリエッティ、ナンバーズetc
自分の世界の彼らが協力しなかったとしても、プレシアが並行世界に干渉できるのであれば並行世界の彼らが協力してもなんら不思議はない。
そして彼らが協力しているならばこの人選にもある程度説明が付けられる。

「そもそもプレシア1人で私ら全員を監視するなんて無茶やしな」

そう、確かに自分達は首輪で逆らわないようにされているし、下手に逆らえば爆破される事は間違いない。
そして恐らくは自分達の言動は首輪による盗聴や何処かからの盗撮で逐一チェックされているだろう。
だが、60人いる参加者全ての動向をたった1人でチェック出来るだろうか?
まず不可能だ。プレシアが本当に万能ならともかく、そうでないならそれは無理だろう。
更に言えば、全く休息無しにチェックをし続けるのも無茶だろうし、そんな状態が続けば殺し合いの進行そのものにも支障が出る。
つまり、殺し合いを滞りなく進行させる為にもある程度の協力者は絶対に必要なのだ。
現状では「協力者」の姿が見えないが、殺し合いが進めば姿を見せる事になるだろう。
何より、プレシア自身が行ったパフォーマンスでそれを実証してしまったのだから……。

ともかく、この殺し合いが単独によるものでなければ付け入る隙は出てくる。
組織というものがそう簡単に上手くいかない事は自分自身の経験で良く判っているからだ。
故にそれは自分達にとってチャンスと呼べるものとなるだろう。

「どうやら反撃の糸口が見えてきたようやな……」

はやての顔に笑みが零れていた。ここ数時間思うように行動出来ず苛立っていたが、今自分のいる場所が幼少時に利用していた場所という懐かしさもあり平静さを取り戻していたのだ。
そして、役立たずな協力者キングもいなくなった事で冷静に思案する事ができたのである。
勿論、現状ではこれだけでどうにかできるとは思ってはいないが、これが大きな進歩であるのは間違いないだろう。

続いてはやては禁止エリアの確認をする。禁止エリアとなったB-1、D-3、H-4を地図に記しそれを見つめる。

「施設を避けているな」

真っ先に思った事は禁止エリアに施設が無い事である。

「私が主催者やったら人が集まりそうな所を早めに禁止エリアにするけどな……例えば病院とか地上本部とかな」

この場に置いて参加者はどう行動するだろうか?恐らく薬等の確保の為に病院へ向かったり、自分達の拠点である六課隊舎や地上本部へ向かうはずだろう。
そしてそこを対主催の拠点とするだろうと……そうであるなら殺し合いを望むプレシアとしてはそこを早めに禁止エリアにして移動を余儀なくさせた方が都合が良いはずだ。
しかし、実際は拠点となりそうな施設は禁止エリアとなっていない。

「禁止エリアは適当に決めたのか……いや、それはないな」

ランダムで決めた可能性は無いだろうと考えた。ランダムで決めたのであれば1つ位施設があるエリアを選んだ方が自然だし、エリア端の海や密林を選んでもおかしくはない。
だが、禁止エリアとなった場所は施設に隣接するエリアや通り道となりそうなエリアである。
つまり、作為的に禁止エリアを選んだという事になる。

「だとしたら……施設に誘導するつもりなんかな」

はやては逆に施設に人を集めるつもりで禁止エリアを選んだのであろうと考えた。
ここではやてはキングと共に地上本部を調べた時の事を思い出す。
見つかったのは参加者を分散させる罠である転移魔法の魔法陣だけだったが、確かに地上本部には隠されている仕掛けはあった。
となれば、他の施設に何か仕掛けがあるというのはあながち的外れな話では無いだろう。それが例え罠の可能性があってもだ。

「となると、ここにも何かある可能性はあるか……」

そして、今いる図書館にも何か仕掛けがある可能性があると考えたのだ。
とはいえ、たった1人で調べるには広すぎる場所であるので、ひとまずそれは保留にして支給品の再確認をする。
今現在はやては2つのデイパックを所持している。1つは自身のデイパックでもう1つはキングのデイパックである。
確認を済ませた後、はやてはキングのデイパックの中身を全て自分のデイパックに移し、キングのデイパックも折り畳み自身のデイパックに入れる。

これはデイパックを2つ持っていると思わせない為である。
何故か?それはデイパックを複数所持しているという事は誰かからもらったか奪ったかのどちらかである。
普通に考えて他人に自分のデイパックをあげるのはまず有り得ない話である。何故ならそんな事をすれば自身が危険にさらされるからだ。
勿論、死に際に渡したという可能性もあるが、常識的には次に述べる可能性の方が自然だろう。
それは他の参加者を襲うか殺す事でその者のデイパックを奪ったという線である。
つまり、デイパックを2つ持っているという事はそれだけで殺し合いに乗っているという証明になりかねないのだ。
キングのデイパックはキング本人がはやてにあげたものであるが、そんな話を信用するバカがいるだろうか?まず有り得ない。
その為余計な嫌疑を避けるべく、キングのデイパックを自身のデイパックにしまったのだ。処分しないのは何かに使う機会があるかもしれないと考えたからだ。



Back:牙を持つカード 時系列順で読む Next:Hayate the combat commander(後編)
Back:牙を持つカード 投下順で読む
Back:パンドラの箱は王の手に 八神はやて(StS)






| 新しいページ | 編集 | 差分 | 編集履歴 | ページ名変更 | アップロード | 検索 | ページ一覧 | タグ | RSS | ご利用ガイド | 管理者に問合せ |
@wiki - 無料レンタルウィキサービス | プライバシーポリシー