Shooting Bullet(後編)◆9L.gxDzakI
◆
ディエチは焦っていた。
目の前で繰り広げられる戦況に。
爆弾の直撃を受けても平然と立ち上がり、ルルーシュのギアスさえも通用しない相手に。
武器さえあれば、いつでも飛び出すつもりだった。
しかし、隙が見つからない。たった6発の銃弾では、あれに勝てるとは到底思えない。
否。恐らく勝ち目などないのだろう。少なくとも自分とルルーシュの2人だけでは。
一目その戦いぶりを見ただけで分かる。ナイブズの持つ圧倒的な実力と、自分のそれとの厳然とした格差が。
そしてある瞬間、遂にナイブズが移動を始める。
攻撃の手を緩め、ルルーシュに向かって歩き始める。
ようやく見つけた王者の隙。
次の瞬間、ディエチはカスールの引き金を引いていた。
爆音。凄まじい衝撃だ。
一瞬両手の感覚が麻痺する。さすがにこれだけのサイズを持った拳銃だ。その破壊力もかくやといったところ。
弾丸は過たず命中し、デイパックがアスファルトへと落ちる。
同時にディエチは、迷うことなく病院の外へと駆け出した。
先ほどナイブズに罠を仕掛ける際に、自分はしかとこの目でみた。
戦闘機人スナイパーの千里の目に、見間違いなどあるはずもない。
確かにあのデイパックの中には、あれが収められていたのだ。
豪快に両者の間に滑り込み、デイパックを強奪する。そして口を開き、そこから長大な布包みを取り出した。
冷たく、重い。すっかり慣れ親しんだ得物の感触。
あまりに特殊すぎる武器であるが故に、この会場には存在しないとばかり思っていた。
自分以外の誰にも使いこなせないが故に、誰にも支給されることはないと思っていた。
それが、今、ここにある。
戦闘機人ナンバーⅩ・ディエチの引き金――イノーメスカノン。
「ヘビィバレル」
IS――インヒューレント・スキル、発動。
足元に浮かび上がる、眩いテンプレート。魔導師の奇跡を思わせる、灼熱のごとき光輝。
イノーメスカノンの巨大な砲身へと、自身の攻撃エネルギーがチャージされていく。
「ディエチ……お前……」
ようやく状況を飲み込んだのか、ルルーシュがどうにかそれだけを呟いた。
「ルルーシュ。多分あたし達じゃこいつには勝てない。このまま逃げても戦っても、すぐに2人とも殺される……」
油断なく視線をナイブズへと向けたまま、背後のルルーシュへと言葉だけを飛ばす。
「……ここはあたしが引き受ける。だから、ルルーシュはその間に逃げて」
「なっ!?」
その言葉に、ルルーシュは瞠目した。
「ば……馬鹿を言うな! それでは、お前が……!」
要するにディエチはこう言っているのだ。
ルルーシュを生かすために、自分が足止めになって死ぬ、と。
そんなことはできるはずがない。外敵に対しては冷酷非情極まりないルルーシュだったが、元は優しい少年だ。
ひとたび仲間と認識した相手を、平然と切り捨てられるはずもなかった。
「ルルーシュは凄いよ。アンタの作戦は間違ってなかった。単にこいつが強すぎただけ……仕方がなかったんだ。
あたしはそんなに頭はよくない。ただ、引き金を引くことしかできない。
アンタの頭とあたしの腕……天秤にかけてみて、あたしはルルーシュに賭けてみることにした」
「家族を救うんじゃなかったのかッ!」
故に、ルルーシュは引き下がれない。
最愛の妹のために戦う彼であるからこそ、ディエチが姉のために戦う覚悟は痛いほど分かるから。
同じ道を歩む者がその道の妨げになることなど、決してあってはならないことだ。
ディエチが振り返る。
茶色い長髪を翻して。ルルーシュが綺麗だと言った髪を風に舞わせて。
「ルルーシュだって好きなんでしょ、タイプゼロのこと」
ふっ、と。
微かな笑みを、その口元に浮かべながら。
「っ……!」
「だからルルーシュは行って。タイプゼロを――スバル・ナカジマを守ってやって。
ついでに、チンク姉やクアットロを守ってくれれば……あたしの家族を守ってくれれば、あたしはそれでいいから」
言いながら、ディエチは再び視線を戻す。
眼前に構えるナイブズへと。
どこかぼんやりとした瞳を、鋭く油断なく引き締めながら。
ルルーシュは悟った。
もう無駄なのだと。これ以上言っても、この手の人間は決して引き下がったりしないのだと。
このまま自分が駄々をこねては、その間に2人ともお陀仏だ。それこそ、ディエチの意志が無駄になってしまう。
今の自分は邪魔なのだ。ここにいても、ディエチのためにならないのだ。
「この……馬鹿がっ!」
苦々しげに吐き捨てながら、ルルーシュは立ち上がる。
そして踵を返すと、漆黒のマントをはためかせながら、可能な限りの全速力で逃走した。
――絶対に死ぬな。
それだけは、口が裂けても言えなかった。
「頼んだよ、ルルーシュ」
短く、小さく。誰にも聞き取れないような声量で、ディエチが呟いた。
「逃がすと思――」
「――させると思う?」
追撃の刃。ルルーシュに向けて放たれた、ナイブズの左腕から伸びる凶刃。
ディエチの瞳が、静かにそれを見据えていた。
ロックオンは一瞬で済む。もう何度も続けてきた作業だ。この程度の数、見切ることなど造作もない。
ごう、と。
再びカスールの銃声が鳴り響く。
断続的に上がる轟音。エンジェル・アームの刃目掛けての連射。
ランチェスター大聖堂の銀十字より生み出された特注弾頭が、それら全てを逃すことなく撃ち落としていた。
片手での連射はさすがにきつい。右手がイノーメスカノンを握っている以上、カスールは左手だけで撃たねばならなかった。
手首から先が吹き飛びそうになる。それでもこの手を緩めてなるものか。ルルーシュは自分の希望なのだから。
「チッ……」
舌打ちと共に、ナイブズがディエチを睨みつける。
一方のディエチは、未だ熱を持った銀色の拳銃を放り捨てた。既に残弾ゼロ。全て使い切った空砲だ。
そして両手で巨大な銃身を握り締め、構える。
収束されるエネルギー。王者へと向けられる極太の銃口。
ディエチの専用装備・イノーメスカノンには、一応実弾の類も装填されてはいた。もしものための予備弾だ。
だが、このくろがねの巨砲は、そんな不細工なパチンコ玉を撃つための装備ではない。
IS・ヘビィバレルが生み出す破壊計数を解放する、ディエチのためだけの大砲なのだ。
「ファイア」
短く告げる。
瞬間、解き放たれたのは膨大な熱量だ。
空気を焦がしながら、歪めながら、熔かしながら。
あの高町なのはの砲撃にすら匹敵する莫大なエネルギーが、ナイブズ目掛けて一挙に襲い掛かった。
暴力的なまでの奔流。背後の病院の壁が、大音量と共に粉々に破砕される。
ナイブズが選択したのは回避。
もちろんこの大破壊をもってしても、かの殺生丸の最大奥義・蒼龍破には未だ劣る。
しかしこの破壊力は、にわか仕込みの防壁で防ぎきれるものでは到底なかった。あのナイブズに逃げを選らばせたのだ。
「人間以外との戦いがお望みだったら、あたしが相手になる」
再装填を開始しながら、ディエチがナイブズへと告げた。
「ジェイル・スカリエッティ製戦闘機人――ナンバーズのⅩ、ディエチ」
自らの名を。
恐らく、自分はこの男に勝つことはできないだろう。
狙撃手の戦闘は、すなわちアウトレンジからの射撃で相手を撃破することだ。
あれだけの攻撃速度を誇る敵を相手にするには、現状はあまりにも距離が近づきすぎている。
イノーメスカノンのチャージ時間を考えれば、これだけの破壊力があったとしても、相手の方が勝率は遥かに高い。
だが、それがどうした。
自分はただのスナイパーじゃない。戦闘機人のスナイパーだ。
天才ジェイル・スカリエッティが開発した、最高の傑作なのだ。
人を超えるために生み出された、機械の身体を持った超人兵士なのだ。
生まれながらにして、戦うことを義務付けられた生粋の戦士なのだ。
それがそんじょそこらの狙撃手のように、無様に一瞬で叩きのめされてどうする。
ルルーシュが逃げ切るまでの時間は十二分に稼げる。そうでなければ、自分は父や姉妹の顔に泥を塗ることになる。
ナイブズが異能者だというのならば、自分達ナンバーズも立派な異能集団だ。
今さらお前などに驚いてなどいられない。身じろいでなどいられない。
弾丸は弾丸らしく、弾丸の役目を果たすまで。
お前は自分が止める。そして、ルルーシュを生かしてみせる。
「いくよ」
静かに、確かに。
これが自分の最期の戦いであると確信し。
ディエチが開戦を宣言した。
目の前で繰り広げられる戦況に。
爆弾の直撃を受けても平然と立ち上がり、ルルーシュのギアスさえも通用しない相手に。
武器さえあれば、いつでも飛び出すつもりだった。
しかし、隙が見つからない。たった6発の銃弾では、あれに勝てるとは到底思えない。
否。恐らく勝ち目などないのだろう。少なくとも自分とルルーシュの2人だけでは。
一目その戦いぶりを見ただけで分かる。ナイブズの持つ圧倒的な実力と、自分のそれとの厳然とした格差が。
そしてある瞬間、遂にナイブズが移動を始める。
攻撃の手を緩め、ルルーシュに向かって歩き始める。
ようやく見つけた王者の隙。
次の瞬間、ディエチはカスールの引き金を引いていた。
爆音。凄まじい衝撃だ。
一瞬両手の感覚が麻痺する。さすがにこれだけのサイズを持った拳銃だ。その破壊力もかくやといったところ。
弾丸は過たず命中し、デイパックがアスファルトへと落ちる。
同時にディエチは、迷うことなく病院の外へと駆け出した。
先ほどナイブズに罠を仕掛ける際に、自分はしかとこの目でみた。
戦闘機人スナイパーの千里の目に、見間違いなどあるはずもない。
確かにあのデイパックの中には、あれが収められていたのだ。
豪快に両者の間に滑り込み、デイパックを強奪する。そして口を開き、そこから長大な布包みを取り出した。
冷たく、重い。すっかり慣れ親しんだ得物の感触。
あまりに特殊すぎる武器であるが故に、この会場には存在しないとばかり思っていた。
自分以外の誰にも使いこなせないが故に、誰にも支給されることはないと思っていた。
それが、今、ここにある。
戦闘機人ナンバーⅩ・ディエチの引き金――イノーメスカノン。
「ヘビィバレル」
IS――インヒューレント・スキル、発動。
足元に浮かび上がる、眩いテンプレート。魔導師の奇跡を思わせる、灼熱のごとき光輝。
イノーメスカノンの巨大な砲身へと、自身の攻撃エネルギーがチャージされていく。
「ディエチ……お前……」
ようやく状況を飲み込んだのか、ルルーシュがどうにかそれだけを呟いた。
「ルルーシュ。多分あたし達じゃこいつには勝てない。このまま逃げても戦っても、すぐに2人とも殺される……」
油断なく視線をナイブズへと向けたまま、背後のルルーシュへと言葉だけを飛ばす。
「……ここはあたしが引き受ける。だから、ルルーシュはその間に逃げて」
「なっ!?」
その言葉に、ルルーシュは瞠目した。
「ば……馬鹿を言うな! それでは、お前が……!」
要するにディエチはこう言っているのだ。
ルルーシュを生かすために、自分が足止めになって死ぬ、と。
そんなことはできるはずがない。外敵に対しては冷酷非情極まりないルルーシュだったが、元は優しい少年だ。
ひとたび仲間と認識した相手を、平然と切り捨てられるはずもなかった。
「ルルーシュは凄いよ。アンタの作戦は間違ってなかった。単にこいつが強すぎただけ……仕方がなかったんだ。
あたしはそんなに頭はよくない。ただ、引き金を引くことしかできない。
アンタの頭とあたしの腕……天秤にかけてみて、あたしはルルーシュに賭けてみることにした」
「家族を救うんじゃなかったのかッ!」
故に、ルルーシュは引き下がれない。
最愛の妹のために戦う彼であるからこそ、ディエチが姉のために戦う覚悟は痛いほど分かるから。
同じ道を歩む者がその道の妨げになることなど、決してあってはならないことだ。
ディエチが振り返る。
茶色い長髪を翻して。ルルーシュが綺麗だと言った髪を風に舞わせて。
「ルルーシュだって好きなんでしょ、タイプゼロのこと」
ふっ、と。
微かな笑みを、その口元に浮かべながら。
「っ……!」
「だからルルーシュは行って。タイプゼロを――スバル・ナカジマを守ってやって。
ついでに、チンク姉やクアットロを守ってくれれば……あたしの家族を守ってくれれば、あたしはそれでいいから」
言いながら、ディエチは再び視線を戻す。
眼前に構えるナイブズへと。
どこかぼんやりとした瞳を、鋭く油断なく引き締めながら。
ルルーシュは悟った。
もう無駄なのだと。これ以上言っても、この手の人間は決して引き下がったりしないのだと。
このまま自分が駄々をこねては、その間に2人ともお陀仏だ。それこそ、ディエチの意志が無駄になってしまう。
今の自分は邪魔なのだ。ここにいても、ディエチのためにならないのだ。
「この……馬鹿がっ!」
苦々しげに吐き捨てながら、ルルーシュは立ち上がる。
そして踵を返すと、漆黒のマントをはためかせながら、可能な限りの全速力で逃走した。
――絶対に死ぬな。
それだけは、口が裂けても言えなかった。
「頼んだよ、ルルーシュ」
短く、小さく。誰にも聞き取れないような声量で、ディエチが呟いた。
「逃がすと思――」
「――させると思う?」
追撃の刃。ルルーシュに向けて放たれた、ナイブズの左腕から伸びる凶刃。
ディエチの瞳が、静かにそれを見据えていた。
ロックオンは一瞬で済む。もう何度も続けてきた作業だ。この程度の数、見切ることなど造作もない。
ごう、と。
再びカスールの銃声が鳴り響く。
断続的に上がる轟音。エンジェル・アームの刃目掛けての連射。
ランチェスター大聖堂の銀十字より生み出された特注弾頭が、それら全てを逃すことなく撃ち落としていた。
片手での連射はさすがにきつい。右手がイノーメスカノンを握っている以上、カスールは左手だけで撃たねばならなかった。
手首から先が吹き飛びそうになる。それでもこの手を緩めてなるものか。ルルーシュは自分の希望なのだから。
「チッ……」
舌打ちと共に、ナイブズがディエチを睨みつける。
一方のディエチは、未だ熱を持った銀色の拳銃を放り捨てた。既に残弾ゼロ。全て使い切った空砲だ。
そして両手で巨大な銃身を握り締め、構える。
収束されるエネルギー。王者へと向けられる極太の銃口。
ディエチの専用装備・イノーメスカノンには、一応実弾の類も装填されてはいた。もしものための予備弾だ。
だが、このくろがねの巨砲は、そんな不細工なパチンコ玉を撃つための装備ではない。
IS・ヘビィバレルが生み出す破壊計数を解放する、ディエチのためだけの大砲なのだ。
「ファイア」
短く告げる。
瞬間、解き放たれたのは膨大な熱量だ。
空気を焦がしながら、歪めながら、熔かしながら。
あの高町なのはの砲撃にすら匹敵する莫大なエネルギーが、ナイブズ目掛けて一挙に襲い掛かった。
暴力的なまでの奔流。背後の病院の壁が、大音量と共に粉々に破砕される。
ナイブズが選択したのは回避。
もちろんこの大破壊をもってしても、かの殺生丸の最大奥義・蒼龍破には未だ劣る。
しかしこの破壊力は、にわか仕込みの防壁で防ぎきれるものでは到底なかった。あのナイブズに逃げを選らばせたのだ。
「人間以外との戦いがお望みだったら、あたしが相手になる」
再装填を開始しながら、ディエチがナイブズへと告げた。
「ジェイル・スカリエッティ製戦闘機人――ナンバーズのⅩ、ディエチ」
自らの名を。
恐らく、自分はこの男に勝つことはできないだろう。
狙撃手の戦闘は、すなわちアウトレンジからの射撃で相手を撃破することだ。
あれだけの攻撃速度を誇る敵を相手にするには、現状はあまりにも距離が近づきすぎている。
イノーメスカノンのチャージ時間を考えれば、これだけの破壊力があったとしても、相手の方が勝率は遥かに高い。
だが、それがどうした。
自分はただのスナイパーじゃない。戦闘機人のスナイパーだ。
天才ジェイル・スカリエッティが開発した、最高の傑作なのだ。
人を超えるために生み出された、機械の身体を持った超人兵士なのだ。
生まれながらにして、戦うことを義務付けられた生粋の戦士なのだ。
それがそんじょそこらの狙撃手のように、無様に一瞬で叩きのめされてどうする。
ルルーシュが逃げ切るまでの時間は十二分に稼げる。そうでなければ、自分は父や姉妹の顔に泥を塗ることになる。
ナイブズが異能者だというのならば、自分達ナンバーズも立派な異能集団だ。
今さらお前などに驚いてなどいられない。身じろいでなどいられない。
弾丸は弾丸らしく、弾丸の役目を果たすまで。
お前は自分が止める。そして、ルルーシュを生かしてみせる。
「いくよ」
静かに、確かに。
これが自分の最期の戦いであると確信し。
ディエチが開戦を宣言した。
【1日目 早朝】
【現在地 H-6 病院前】
【現在地 H-6 病院前】
【ディエチ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状況】左手に痺れ
【装備】イノーメスカノン@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ブリタニア軍特派のインカム@コードギアス 反目のスバル
【道具】支給品一式×2、ハイパーゼクター@魔法少女リリカルなのは マスカレード、百円ライター
【思考】
基本:ナンバーズの仲間を救うために、命を捨ててでもルルーシュを生かす
1.少しでも長くナイブズを足止めする
2.絶対クアットロ達を……スバルを守ってね、ルルーシュ……
【備考】
・ゆりかご攻防戦直後からの参戦です。未だ更生プログラムの話は持ちかけられていません。
・クアットロとがJS事件の最中から来ていることに気付いていません。
【状況】左手に痺れ
【装備】イノーメスカノン@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ブリタニア軍特派のインカム@コードギアス 反目のスバル
【道具】支給品一式×2、ハイパーゼクター@魔法少女リリカルなのは マスカレード、百円ライター
【思考】
基本:ナンバーズの仲間を救うために、命を捨ててでもルルーシュを生かす
1.少しでも長くナイブズを足止めする
2.絶対クアットロ達を……スバルを守ってね、ルルーシュ……
【備考】
・ゆりかご攻防戦直後からの参戦です。未だ更生プログラムの話は持ちかけられていません。
・クアットロとがJS事件の最中から来ていることに気付いていません。
【ミリオンズ・ナイブズ@リリカルTRIGUNA's】
【状態】疲労(大)、黒髪化三割 、全身打撲(小)、右腕壊死
【装備】なし
【道具】支給品一式、デュランダル@魔法少女リリカルなのはA's、首輪(高町なのは)
【思考】
基本:出会った参加者を殺す。誰が相手でも油断はしない。
1.中心部へ向かい人を探す。
2.まずは目の前のディエチを殺す
3.ヴォルケンズ、ヴァッシュは殺さない。
4.制限を解きたい。
【備考】
・エンジェル・アームの制限に気付きました。
・高出力のエンジェル・アームを使うと黒髪化が進行し、多大な疲労に襲われます。
・黒髪化に気付いていません。また、黒髪化による疲労も制限によるものだと考えています。
・はやてとヴォルケンズ達が別世界から来ている事に気付いていません。
・この場に於いてナイフを探すことは諦めました。
【状態】疲労(大)、黒髪化三割 、全身打撲(小)、右腕壊死
【装備】なし
【道具】支給品一式、デュランダル@魔法少女リリカルなのはA's、首輪(高町なのは)
【思考】
基本:出会った参加者を殺す。誰が相手でも油断はしない。
1.中心部へ向かい人を探す。
2.まずは目の前のディエチを殺す
3.ヴォルケンズ、ヴァッシュは殺さない。
4.制限を解きたい。
【備考】
・エンジェル・アームの制限に気付きました。
・高出力のエンジェル・アームを使うと黒髪化が進行し、多大な疲労に襲われます。
・黒髪化に気付いていません。また、黒髪化による疲労も制限によるものだと考えています。
・はやてとヴォルケンズ達が別世界から来ている事に気付いていません。
・この場に於いてナイフを探すことは諦めました。
【共通の備考】
※病院1階の柱の約半数に、ルルーシュの作った火炎瓶が設置されました。導火線に点火することで爆発します
※病院前に、以下の物が放置されています。
・.454カスール カスタムオートマチック(0/6)@NANOSING
・ルルーシュ・ランペルージの右腕
※病院1階の柱の約半数に、ルルーシュの作った火炎瓶が設置されました。導火線に点火することで爆発します
※病院前に、以下の物が放置されています。
・.454カスール カスタムオートマチック(0/6)@NANOSING
・ルルーシュ・ランペルージの右腕
ふらふら、ふらふらと。
力なく、ルルーシュは歩き続けていた。
失われた右腕からくる失血感がひどい。ギアスによる消耗も身体を苛む。ディエチへの罪悪感も精神をすり減らす。
もはやいつ限界が来てもおかしくない、精根尽き果てたみじめな姿。
幾度となく足を取られそうになりながら、それでも彼は必死に歩を進めていた。
腕をなくしてしまった。
ナイブズに斬り落とされてしまった右腕は、もう二度と戻ってこない。
そしてルルーシュにとってのその事実は、あの黒の騎士団を失ってしまったも同然だった。
英雄ゼロはもういない。絶対のカリスマは崩壊した。右腕にハンデを抱えた男になど、誰一人としてついては来まい。
もうルルーシュには、黒の騎士団を率いて戦うことはできはしないだろう。
ナナリーのために優しい世界を作ってやることは、叶わぬ夢と消えてしまった。
さながらルルーシュは、絶望の奈落へと叩き落とされたも同然だった。
こんな時、脳裏に浮かんでくるのはいつも同じ顔だ。
ショートカットの青い髪。エメラルドのように澄んだ瞳。屈託なく笑いかけてくる笑顔。
「――丈……すか……聞こ……ま……っ!?」
不意に、微かに鼓膜を打つ声がした。
意識には既に霞がかかり、それが誰のものかはよく聞き取れない。若い少女の声にも聞こえるような気がする。
やがて身体に伝わってくる、何者かの体温。声の主が自分に触れたのだろう。
ほとんど何も見えない目に、ぼんやりとその人間の顔が映る。
青い髪に、緑の瞳。額にははちまきを巻いている。身に纏うのは白い装束だ。
ああ、そうだった。
自分はこの声を知っている。この顔を、この姿を知っている。
今自分を抱き止めたこの少女こそ、自分が捜し求めていた、
「……ス……バ……ル――」
力なく、ルルーシュは歩き続けていた。
失われた右腕からくる失血感がひどい。ギアスによる消耗も身体を苛む。ディエチへの罪悪感も精神をすり減らす。
もはやいつ限界が来てもおかしくない、精根尽き果てたみじめな姿。
幾度となく足を取られそうになりながら、それでも彼は必死に歩を進めていた。
腕をなくしてしまった。
ナイブズに斬り落とされてしまった右腕は、もう二度と戻ってこない。
そしてルルーシュにとってのその事実は、あの黒の騎士団を失ってしまったも同然だった。
英雄ゼロはもういない。絶対のカリスマは崩壊した。右腕にハンデを抱えた男になど、誰一人としてついては来まい。
もうルルーシュには、黒の騎士団を率いて戦うことはできはしないだろう。
ナナリーのために優しい世界を作ってやることは、叶わぬ夢と消えてしまった。
さながらルルーシュは、絶望の奈落へと叩き落とされたも同然だった。
こんな時、脳裏に浮かんでくるのはいつも同じ顔だ。
ショートカットの青い髪。エメラルドのように澄んだ瞳。屈託なく笑いかけてくる笑顔。
「――丈……すか……聞こ……ま……っ!?」
不意に、微かに鼓膜を打つ声がした。
意識には既に霞がかかり、それが誰のものかはよく聞き取れない。若い少女の声にも聞こえるような気がする。
やがて身体に伝わってくる、何者かの体温。声の主が自分に触れたのだろう。
ほとんど何も見えない目に、ぼんやりとその人間の顔が映る。
青い髪に、緑の瞳。額にははちまきを巻いている。身に纏うのは白い装束だ。
ああ、そうだった。
自分はこの声を知っている。この顔を、この姿を知っている。
今自分を抱き止めたこの少女こそ、自分が捜し求めていた、
「……ス……バ……ル――」
◆
「少し落ち着いたみたいだね」
ルルーシュの寝顔を覗き込みながら、泉こなたが言った。
ここはG-7に聳え立つ巨大なタワー――デュエルアカデミアの保健室だ。
白いベッドにルルーシュの身体を横たえ、今は安静にさせている。
さすがは保健室と銘打っているだけあり、医薬品や救急箱は完備されていた。応急処置には十分事足りる。
未だに顔中に脂汗が浮かんではいるものの、先ほどに比べれば、ルルーシュも随分と呼吸が落ち着いていた。
「うん」
ベッドの横で、椅子に腰掛けたスバル・ナカジマが答える。
額にはトレードマークのはちまきがなかった。純白の布は、あの時ルルーシュの右腕を止血するために使っていたのだ。
すっかり短くなった右腕の先端は、赤黒く変色したはちまきで覆われている。
「この人の持ち物だけど……薬がたくさん入ってたよ」
言いながら、こなたが両手に抱えているのはルルーシュのデイパックだ。
開かれた鞄からは、大量の薬品の瓶が出てきている。中には救急箱や、メスなども入っていた。
「きっとこの人、病院から来たんだよ」
「逃げてきたのかな……?」
「多分」
こなたの問いかけに、スバルが答えた。
誰から逃げてきたのか。それは言うまでもない。この人はこんなに傷ついているのだから。
自分達が目指していた病院には、確実に殺し合いに乗った人がいる。それもアーカードのような腕の立つ殺人者が。
さて、これからどうするか。このまま馬鹿正直に病院に向かっては、こなたを危険に晒してしまうかもしれない。
かといって、誰かを殺すかも知れない人間を見過ごすわけにはいかない。
難しい判断だ。こういう時、冷静な相棒・ティアナがいないことが悔やまれる。
ともあれ、それはルルーシュが目覚めてからでいいだろう。彼がこのままでは、行動を起こすことはできないのだから。
気になるといえば、ルルーシュのこともそうだ。
ベッドの中で眠る、名前も顔も知らない少年。年齢は多分、自分よりも1つか2つ上といったところだろう。
満身創痍のルルーシュは、スバルの名前を呼んでいた。
消え入るような小さな声だったが、自分の名前を聞き間違えるはずもない。
この人は確かに、自分のことを知っていたのだ。自分はこの人のことを知らないというのに。
(……どうして、あたしの名前を知ってたんだろう……)
眠る少年の横顔を、スバルはじっと見つめ続けていた。
ルルーシュの寝顔を覗き込みながら、泉こなたが言った。
ここはG-7に聳え立つ巨大なタワー――デュエルアカデミアの保健室だ。
白いベッドにルルーシュの身体を横たえ、今は安静にさせている。
さすがは保健室と銘打っているだけあり、医薬品や救急箱は完備されていた。応急処置には十分事足りる。
未だに顔中に脂汗が浮かんではいるものの、先ほどに比べれば、ルルーシュも随分と呼吸が落ち着いていた。
「うん」
ベッドの横で、椅子に腰掛けたスバル・ナカジマが答える。
額にはトレードマークのはちまきがなかった。純白の布は、あの時ルルーシュの右腕を止血するために使っていたのだ。
すっかり短くなった右腕の先端は、赤黒く変色したはちまきで覆われている。
「この人の持ち物だけど……薬がたくさん入ってたよ」
言いながら、こなたが両手に抱えているのはルルーシュのデイパックだ。
開かれた鞄からは、大量の薬品の瓶が出てきている。中には救急箱や、メスなども入っていた。
「きっとこの人、病院から来たんだよ」
「逃げてきたのかな……?」
「多分」
こなたの問いかけに、スバルが答えた。
誰から逃げてきたのか。それは言うまでもない。この人はこんなに傷ついているのだから。
自分達が目指していた病院には、確実に殺し合いに乗った人がいる。それもアーカードのような腕の立つ殺人者が。
さて、これからどうするか。このまま馬鹿正直に病院に向かっては、こなたを危険に晒してしまうかもしれない。
かといって、誰かを殺すかも知れない人間を見過ごすわけにはいかない。
難しい判断だ。こういう時、冷静な相棒・ティアナがいないことが悔やまれる。
ともあれ、それはルルーシュが目覚めてからでいいだろう。彼がこのままでは、行動を起こすことはできないのだから。
気になるといえば、ルルーシュのこともそうだ。
ベッドの中で眠る、名前も顔も知らない少年。年齢は多分、自分よりも1つか2つ上といったところだろう。
満身創痍のルルーシュは、スバルの名前を呼んでいた。
消え入るような小さな声だったが、自分の名前を聞き間違えるはずもない。
この人は確かに、自分のことを知っていたのだ。自分はこの人のことを知らないというのに。
(……どうして、あたしの名前を知ってたんだろう……)
眠る少年の横顔を、スバルはじっと見つめ続けていた。
【1日目 早朝】
【現在地 G-7 デュエルアカデミア(保健室)】
【現在地 G-7 デュエルアカデミア(保健室)】
【スバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】健康
【装備】レギオンのアサルトライフル(100/100)@アンリミテッド・エンドライン、バリアジャケット(はちまきなし)
【道具】支給品一式、スバルの指環@コードギアス 反目のスバル
【思考】
基本 殺し合いを止める、できる限り相手を殺さない
1.こなたを守る。こなたには絶対に戦闘をさせない
2.ルルーシュ(名前は知らない)が目覚めるまで待つ
3.この人……どうしてあたしの名前を……?
4.アーカード(名前は知らない)を警戒
5.六課のメンバーと合流
【備考】
・こなたを小学生ぐらいの子だと思っています。
・質量兵器を使うことに不安を抱いています。
【状態】健康
【装備】レギオンのアサルトライフル(100/100)@アンリミテッド・エンドライン、バリアジャケット(はちまきなし)
【道具】支給品一式、スバルの指環@コードギアス 反目のスバル
【思考】
基本 殺し合いを止める、できる限り相手を殺さない
1.こなたを守る。こなたには絶対に戦闘をさせない
2.ルルーシュ(名前は知らない)が目覚めるまで待つ
3.この人……どうしてあたしの名前を……?
4.アーカード(名前は知らない)を警戒
5.六課のメンバーと合流
【備考】
・こなたを小学生ぐらいの子だと思っています。
・質量兵器を使うことに不安を抱いています。
【ルルーシュ・ランペルージ@コードギアス 反目のスバル】
【状況】気絶、左腕に裂傷、右腕欠損、疲労(大)、ディエチへの罪悪感
【装備】洞爺湖@なの魂、ブリタニア軍特派のインカム@コードギアス 反目のスバル、スバルのはちまき
【道具】支給品一式、小タル爆弾×2@魔法少女リリカルなのはSTS OF HUNTER、インテグラのライター@NANOSING、
救急箱、医薬品一式、メス×3、医療用鋏、ガムテープ、紐、おにぎり×3、ペットボトルの水、火炎瓶×5
【思考】
基本:守りたい者を生き残らせるべく、他の参加者を殺す
1.………(気絶)
2.スバル……
3.シャーリー、カレン、C.C.、クアットロ、チンクと合流したい
4.ゲーム終了時にはプレシアに報復する
【備考】
・ギアスに何らかの制限がかかっている可能性に気付きました。また、ギアスのオンオフは可能になっています。
・ギアスの発動には、左目の強烈な痛みと脱力感が伴います。
・プラント自立種にはギアスが効かないことが確認されました。
・スバルがStS本編から来ていることに気付いていません。
・シャーリーが父の死を聞いた直後から来ていることに気付いていません。
・救出する人間の優先順位を、スバル>シャーリー>C.C.>カレンと無意識にランク付けしています。
・ブリタニア軍特派のインカムはディエチからもらった物です。
【状況】気絶、左腕に裂傷、右腕欠損、疲労(大)、ディエチへの罪悪感
【装備】洞爺湖@なの魂、ブリタニア軍特派のインカム@コードギアス 反目のスバル、スバルのはちまき
【道具】支給品一式、小タル爆弾×2@魔法少女リリカルなのはSTS OF HUNTER、インテグラのライター@NANOSING、
救急箱、医薬品一式、メス×3、医療用鋏、ガムテープ、紐、おにぎり×3、ペットボトルの水、火炎瓶×5
【思考】
基本:守りたい者を生き残らせるべく、他の参加者を殺す
1.………(気絶)
2.スバル……
3.シャーリー、カレン、C.C.、クアットロ、チンクと合流したい
4.ゲーム終了時にはプレシアに報復する
【備考】
・ギアスに何らかの制限がかかっている可能性に気付きました。また、ギアスのオンオフは可能になっています。
・ギアスの発動には、左目の強烈な痛みと脱力感が伴います。
・プラント自立種にはギアスが効かないことが確認されました。
・スバルがStS本編から来ていることに気付いていません。
・シャーリーが父の死を聞いた直後から来ていることに気付いていません。
・救出する人間の優先順位を、スバル>シャーリー>C.C.>カレンと無意識にランク付けしています。
・ブリタニア軍特派のインカムはディエチからもらった物です。
【泉こなた@なの☆すた】
【状態】健康
【装備】レヴァンティン
【道具】支給品一式、投げナイフ(9/10)@リリカル・パニック、バスターブレイダー@リリカル遊戯王GX、ランダム支給品0~1
【思考】
基本 かがみんやつかさ、なのは達に会いたい
1.アーカード(名前は知らない)を警戒
2.ルルーシュ(名前は知らない)が目覚めるまで待つ
【備考】
・参加者に関するこなたのオタク知識が消されています。ただし何らかのきっかけで思い出すかもしれません。
【状態】健康
【装備】レヴァンティン
【道具】支給品一式、投げナイフ(9/10)@リリカル・パニック、バスターブレイダー@リリカル遊戯王GX、ランダム支給品0~1
【思考】
基本 かがみんやつかさ、なのは達に会いたい
1.アーカード(名前は知らない)を警戒
2.ルルーシュ(名前は知らない)が目覚めるまで待つ
【備考】
・参加者に関するこなたのオタク知識が消されています。ただし何らかのきっかけで思い出すかもしれません。
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