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月蝕 ◆9L.gxDzakI




 ――俺には故郷がなかった。

 生まれてきたその瞬間から、俺には既に母がいなかった。
 同胞たるジェノバの話ではない。俺をその腹に孕み、産み落とした人間の母親の話だ。
 ライフストリームの叡智を受けた今でも、それが何者なのかは分からない。
 己が血族の使命はおろか、生きる術すらも知らぬ幼き日。
 既にその瞬間から、俺は母の愛を知らずに生きてきた。
 親代わりがいなかったわけではない。俺を育てた神羅カンパニーの中に、1人俺を可愛がった男がいた。
 ジェノバ・プロジェクト責任者、ガスト・ファミレス。
 かつてジェノバを古代種セトラと誤認し、後に真なる古代種エアリス・ゲインブールの父親となった男だ。
 今にしてみれば、あの男が俺に向けた寵愛も、俺がプロジェクトの産物であったが故のものかもしれない。
 ガストから見れば、決して自身との血縁はなくとも、自身の研究の末に産まれた子供であったのだろう。
 だが、奴がいなければ、俺は人間として生まれることができたはずだ。
 人間の仲間達と共に生きる道を選び、ジェノバの孤独に苛まれることもなかったはずだ。
 そのくせあの男は、この俺を生み出しておきながら、身勝手に尻尾を巻いたのだ。
 自分よりも遥かに劣る、凡庸な宝条に殺された。奴にはお似合いな結末だ。

 かつては俺にも、友と呼べる存在がいた。
 アンジール・ヒューレー、ジェネシス・ラプソードス。バノーラ村出身の、幼馴染の2人組だ。
 神羅お抱えの特殊部隊「ソルジャー」に所属していた、俺と同じクラス1st。
 実力も年齢も拮抗していたこともあり、打ち解けるにはさほど時間もかからなかった。
 2nd達の留守中にトレーニングルームに忍び込んでは、3人でよくふざけ合った。
 他人と積極的に関わろうともせず、常に孤独の中にあった俺が、唯一心を許した2人の仲間。
 だが、そんなささやかな幸福にも、破綻の時が訪れる。
 俺とは異なるジェノバ・プロジェクトの元に生まれたジェネシスが、自らの正体に気付いたのだ。
 ジェネシスは同族たるアンジールを連れて神羅を出奔。不完全体たる自身の救済を求め、俺達に反旗を翻した。
 ギリギリまでジェネシスを止めようとしていたアンジールも、後輩ザックス・フェアとの戦いで死亡。
 唯一の友は互いに俺の元を離れ、俺の心は再び孤独に閉ざされた。

 母を失い、親代わりを失い、親友までも失った。
 おおよそ考えられる全ての仲間を失った俺は、遂に人間社会そのものから、異物の烙印を刻まれる。
 5年前のニブルヘイム事件。「俺」にとっては、「私」への新生の日だ。
 遂に俺はその瞬間、自らの生まれを知ることになる。
 ジェノバの遺伝子を受け継ぎし、人とは異なる理の下に生まれた、人外の魔物。
 それが最強のソルジャーと謳われた、英雄セフィロスの正体だった。並の人間が敵わぬわけだ。
 頼れる者も、すがれる者もいなかった。いよいよ俺は、真なる意味で孤独へと堕ちた。
 あの時、ジェネシスやアンジールが俺と共に在ったならば。未だ名も知らぬ人間の母がいたならば。
 しかし、俺には何もない。あるのは空虚な名声のみ。
 轟々と渦巻く俺の心の冷たい闇が、より深きジェノバの暗黒へと溶ける道を選ぶのに、さほど時間はかからなかった。

 クラウド・ストライフという男がいた。
 アンジールの後輩たるザックスの、更に弟分に当たる男。
 初めは取るに足らない奴だった。おおよそ力も信念もない、気の弱いだけの未熟者。
 一体誰に予想できただろう。あの何の取り得もない餓鬼が、この俺を滅ぼす唯一の存在になるなどと。
 ジェノバの意志にも喰われかけた、愚かで脆弱なあの男は、やがて最強の戦士へと姿を変えた。
 星を支配せんとするこの俺と、星を守り抜かんとするクラウド。
 いつしか俺と奴は、ジェノバと人の双極となった。この俺の心を動かしうる、唯一無二の好敵手となった。
 何物であろうとも及ばない。何物であろうとも並べない。
 神羅も、アンジールも、ザックスも、ジェネシスも、あの男は超えられない。
 奴のみが俺を殺すことができる。奴のみが俺を滅ぼすことができる。
 いかなる愉悦であろうとも、あの男にはかなわない。
 クラウド。俺が捨てた英雄の名を継ぎ、人類の救い手となった男。
 俺を終わらせることのできる者。俺を超えることのできる者。
 故に、俺が全身全霊を持って戦い、この手で制すに値する者。

 ミッドチルダという世界があった。
 クラウドの剣が俺を裂き、輪廻の流れより弾き出した。その先にあったのがミッドの大地だ。
 魔晄都市ミッドガルにも似た名前。だが、その世界で俺を待つのは、あの冷たい街の孤独ではなかった。
 奴らは知らない。俺が英雄であったことも、俺が魔物の身体を持つことも。
 いいや、それを知ってもなお、奴らは俺を受け入れた。
 若きエース、高町なのはとフェイト・T・ハラオウン。それに付き従う4人の教え子達。
 真面目くさいのが気に食わないところだが、その胸に確固たる信念を抱いたクロノ・ハラオウン。
 血気盛んな鉄槌の騎士ヴィータ。世話焼きな湖の騎士シャマル。
 静かな闘志持つ剣の騎士シグナム。寡黙なる盾の守護獣ザフィーラ。
 そして4人の騎士を束ねる、機動六課部隊長――八神はやて。
 友が、できたと思った。
 ジェノバの使命へと目覚め、人と決別したあの日から初めて。
 永遠の孤独とばかり思っていた道を、共に歩む仲間ができた。黒き片翼を預ける場所ができた。
 故郷を持たなかった俺が、初めて、故郷と思えた穏やかな場所。
 皆が居場所を与えてくれた。
 何より、あの茶髪で訛りの強い、底抜けに明るい1人の娘が。

 故に、はやてを守り抜くと誓った。
 三度目に味わう死の瞬間を、初めて幸福で満たしてくれたあの娘を。
 ジェノバでなく、人として生きる場所を、手にするきっかけとなってくれた娘を。
 誰かを守りたいと願うのは、俺にとっても初めてのことだ。
 そうさせるだけのものを、はやては俺に与えてくれた。
 認めてしまえば、あいつは調子に乗るだろう。それはそれで腹が立つから、口に出すことはしない。
 それでも。
 胸に宿した想いに嘘はない。
 故に、彼女を守ることこそが。

 ――今の俺の、すべて。


 八神はやてとセフィロスがいたビルは、それほど高いものでもなかった。
 せいぜい地上5階程度。割合小さなオフィスビル。
 その最上階の一室に、2人は姿を隠していた。
 正確には、1人。気絶しているセフィロスの意思は、その行動には関与していない。
 結果的に彼も隠れる形になったというだけで、実質自ら隠れたのは、はやて1人というわけだ。
(どうして、私はこんなに駄目なんやろ)
 手近な窓から顔を覗かせながら、はやては内心でぽつりと呟く。
 自分が情けなくて仕方なかった。少し前までは、悔しさと申し訳なさのあまり、ぼろぼろ涙を零していた。
 殺し合いを止めること。誰にも悲しい思いをさせないこと。
 かつてリインフォースを喪った、自分のような思いは誰にもさせない。
 この銀髪の男に言い放ち、息を引き取ったシグナムに誓った決意。手にした憑神刀(マハ)はその証。
 その、つもりだった。
 だが、蓋を開けてみればどうだ。
 一体自分に何ができた。
 そもそもシグナムの死にしても、自分を庇ったが故の結末。
 いいやそもそもそれ以前に、彼女ともっと早く出会えていれば、1人の少女の命を救うこともできた。
 そして今はセフィロスすらも、自分を守るために戦って、こんなにぼろぼろになっている。
 自分はそんなセフィロスを、守ることすらもできなかったというのに。
 戦う力がないわけではなかった。魔力だけは有り余るほどにある。シグナムへの想いの下に目覚めた武器もある。
 それでも、自分はこんなにも、弱い。
 誰も守れず、誰も救えず。
 誰かの影に隠れてばかり、誰かを傷付けてばかり。
(夜天の主、失格かもしれへんな……)
 こんな自分が一体どうして、その名を名乗ることができよう。
 守護騎士達の命を背負う役割を、どうして果たすことができよう。
 シグナムを死なせてしまったというのに。その他多くの人々も、守ることができなかったのに。
 八神はやての胸を彩るのは、絶望。
 夜天に浮かぶ月すらも、照らすことは叶わぬ漆黒の闇。
 最強の天使が心のよりべとした、あの明るくも優しき笑顔は、もはや二度と浮かぶことはないとさえ思えた。
(……?)
 と、不意にはやての視線が、ある一点を捉える。
 すっかり上りきった太陽の光を受けた、眼下に広がるアスファルトの道。
 そこに1つ、動く人影があった。
 筋骨隆々とした肉体を持った、20代後半ほどの男。その手に握り締めるはピストル。
 武器を持っているということは、殺し合いに乗った人なのだろうか。いや、単に襲撃を警戒しているだけとも見える。
 事実、黒髪をオールバックにした頭は、絶えず左右へと振られていた。
 それもよく見れば、微妙にその角度は上向きになっているような――
「!」
 反射的に、顔を引っ込めた。
 窓の下の壁へともたれ、その場にへたり込む。
 どっと冷や汗をかいた。心臓がばくばくと脈打った。
(危なかったぁ……)
 とっさのところで意図を察したはやては、内心で安堵の声を漏らす。
 要するに今の男、ビルにいるであろう人影を探っていたのだ。
 幸いにも、目線は合っていない。こちらを捕捉されたわけではない。これがもう少し遅かったら、一体どうなっていたことか。
「……っ……」
 と、同時に耳を突く声。
 低い男の唸り声に、はやての身体がびくりと震える。
 先ほど周囲を伺っていた、あの男の姿が脳裏に浮かぶ。
 だが、その認識はすぐに間違いだと分かった。今この部屋で聞こえた声には、聞き覚えがあったから。
 見ると、セフィロスの銀糸が揺れている。ゆっくりと、セフィロスの瞼が開かれる。
「セフィロスさん!」
 満身創痍のパートナーの覚醒と見るや否や、はやては男の元へと駆け寄っていた。
「……ここはどこだ」
「セフィロスさんが連れてきてくれたビルの、一番上の階です」
 きょろきょろ周囲を探るセフィロスへと、はやてが説明する。
 セフィロスの反応も当然だ。無我夢中でビルの屋上までたどり着いたと思ったら、次の瞬間には室内にいたのだから。
 ここが地上何階か、ということまでは、まだ調べてはいないらしい。
 しかし、窓の外の風景を見れば、さほど高いビルではないということは理解できた。
「……ほんまにごめんなさい、セフィロスさん……」
 ぽつり、と。
 俯きながら呟くはやての表情には、いつもの力は見られない。
 後悔、自責、自己嫌悪。ありとあらゆる感情に、押しつぶされた沈痛な面持ち。
「私のわがままのせいで、こんなにぼろぼろになって……私も、ただ見とるだけで、何もできなくて……」
 この状況を作ったのは自分の責任だ。
 呻きにも似た、消え入るようなセフィロスの声が、その全てを物語っている。
 赤きコートの魔人・アーカードとの戦いによって、極限まで酷使されたずたぼろの身体。
 殴打を受けたことによる外傷も、過剰に魔力を消耗したことによる衰弱も、全てがセフィロスの身体を蝕んでいる。
 自分のわがままに付き合わせたせいで。そのくせ自分が何もしなかったせいで。
 この冷たくも、どこか不器用な優しさを垣間見せる青年は、こんなにも傷ついてしまったのだ。
「……お前のせいじゃない」
「でもっ!」
「お前が望むことと、俺の望むことが一致しただけだ……互いに望んでいるのならば、それはわがままとは言わない」
 故に、この状況は自業自得だと。
 ただ自分に、あの戦いを制するだけの力量がなかったせいだと。
 蚊の鳴くような声で、セフィロスが言った。
「……セフィロスさん……」
 それきり、はやては沈黙する。
 それでも彼女の顔色に、光が戻ったわけではない。
 ああは言われたが、それで納得できる話ではない。
 重苦しい沈黙が、ビルの一室を包み込む。明かりすらつかぬ薄暗さもまた、その空気を助長させていた。
「……それは?」
 静寂を切り裂く、セフィロスの声。
 その青く輝く双眸は、はやての方を向いてはいなかった。彼女もまたそれに気付き、視線の方へと首を向ける。
 見れば、そう遠くない背後に、転がっている物があった。あまりにも小さすぎて、今まで気付かなかったらしい。
 摘み上げてみると、それが小さな巾着袋であることが分かる。
 袋が袋だけで放置されているはずがない。袋とは何かを入れるためのものだ。
 口を開き、中身を取り出す。入っていたのは、緑色の豆が2粒きり。
「豆?」
「俺には薬草の類にも見えるがな」
 怪訝そうな表情を浮かべるはやてに対し、冷静にセフィロスが呟いた。
 彼ら2人がこれまで見てきた支給品は、武器として使える憑神刀やストラーダ、移動手段のバイクを動かすトライアクセラーなど。
 要するにその全てが、この殺し合いにおいて、何らかの役に立つものだったのである。
 実際にはただの結婚指輪や激辛カレーなど、まるで使えないハズレ支給品もあったのだが、そんなことは知る由もなかった。
 ならばこの豆にも、何らかの意味があってもおかしくない。
 そして、そうした食料品の用法として真っ先に浮かぶのは、身体に何らかの作用を及ぼす、漢方薬のようなもの。
「せやったら……これ食べたら、セフィロスさんも少しは楽になるんかな?」
「どうだかな。気休めにしかならないかもしれんが――」



「――随分と手ひどくやられたな、セフィロス」



 新たな声があった。
 セフィロスの言葉を遮る、新たな第三者の声が。
 反射的に、両者の視線がそちらへと向かう。
 はやてにとっては、聞き覚えのない未知なる声の。セフィロスにとっては、幾度となく聞かされた覚えのある声の。
 その声の主たる、黒髪の男の方へと。
 鋼のごとく鍛え上げられた右手が、銀色の銃口を構えていた。


 当てもなく彷徨っていたアンジール・ヒューレーが、八神はやての姿を見つけたのは、ほんの偶然だった。
 守り抜くと誓ったはずだった、12人の家族の1人――ナンバーズ・ディエチの死。
 一度は信じた、もう1人の赤コートの男――ヴァッシュ・ザ・スタンピードの裏切り。
 それらがもたらす怒りと悲しみの最中、全ての敵を薙ぎ払うことを誓った剣士。
 屈強なる鋼鉄の胸板の下で、轟々と渦巻く激情と共に、獲物を探していた最中のことだった。
 道の左右に立ち並ぶビルを見ていた時、ふと、視界の隅で、茶色い何かが動いたのである。
 気付いた時には、それは既に姿を消していた。目線が合う前に、その茶色い頭は引っ込んでいた。
 気のせいかもしれない。だが、他に人の気配もない。であれば、確かめておくに越したことはない。
 ビル自体もそう高くなかったこともあり、アンジールはその中へと、足を踏み入れていた。
 そして最上階へと上り、人の声のする方へと向かっていった結果が、この状況だ。
「……何故生きている、アンジール」
 探していた茶髪は、何やら奇妙な剣を持っているだけの幼い娘だったが、もう片方が大当たりだった。
 漆黒のコートを身に纏いし、銀の長髪を持った秀麗なる剣士――セフィロス。
 かつての親友にして、最大の敵。他ならぬアンジール自身が、最も警戒していた存在が、ここにいる。
 しかも、その身には無数の傷が刻まれており、無様に床に座り込んでいた。
 何ゆえ彼がここまでぼろぼろになっていたのかは知らないが、抹殺するのならば、チャンスは今をおいて他になかった。
「当然だろう。放送で名前を呼ばれていなかったのだからな」
 微かに驚いたような表情を見せたセフィロスへと、言い放つ。
「お前は俺が殺したはずだ」
「殺した……? 確かに一度死んでいるが、お前に殺された覚えはないぞ」
 返ってきた鋭い視線。同時にかけられた、要領を得ない言葉に言い返す。
 傍らの娘が、一瞬、ぎょっとしたような表情を浮かべた。
 見覚えはないが、どうやらセフィロスの仲間らしい。自分達以外には心を開かなかったあいつにしては、珍しいこともあるものだ。
「……まぁいい」
 言いながら、アンジールは銃身を握る手へと力を込め直した。
 殺した、というのがどうにも気になるが、特に気にするほどのことではないだろう。
 何故なら、どうせセフィロスから答えは得られないからだ。死人に口なし、と言うくらいなのだから。
「俺を殺す気なんだな」
 視線の先では、セフィロスの青い瞳がこちらを睨んでいる。
 そう、この目だ。
 ソルジャーの中でも、最強と謳われた英雄の目。相手を視殺せんとするほどの、切っ先のごとき鋭利な眼光。
 身体は砕け散る寸前となろうとも、その殺意には全く衰えがない。常人であれば視線だけで呑み込まれる、圧倒的なプレッシャー。
「分かりきっているだろう。お前は俺の家族を傷付けた。俺達の敵となる道を選んだ。なら、勢いこうならざるを得ない」
「そんな! そんなんあかん!」
 刹那、あの茶髪の少女の声が割って入った。
 戦闘機人の妹達よりも、更に幼い印象を受ける娘だ。一番外見年齢の低いチンクと、さほど変わらないのではないのだろうか。
 こんな娘さえも撃たねばならないのか。一瞬、言い知れぬ感慨が湧き上がる。
 だが、仕方のないことだ。これ以上、ディエチのような犠牲を出さないためには、全ての芽は摘み取らなければならない。
「セフィロスさんと貴方に、何があったのかは知りません……でもっ! 
 だからって、こんな殺し合いに乗ってええはずがないやないですか! そんなん、その家族の人かて喜びません!」
「確かに、正論だな」
 それはあのヴァッシュも言っていた。
 家族を救うために、他者の命を奪う。そんな犠牲の上に生かされても、その人は決して喜びはしないと。
「だが、俺もあの子らも兵士(ソルジャー)だ。人を殺すことには……とっくに、慣れきってしまったんだよ」
 故に、同じ言葉で返す。
 今更そんなことを気にしていられるような、そんな身分ではないのだと。
 戦いのみを生業としてきた自分には、他の手段など思いつかない。
「さらばだ、セフィロス」
 かちり、と。
 アイボリーの引き金が、ゆっくりと引き絞られた。

 轟。

 鳴り響く銃声。鼻を突く火薬の臭い。
 ソルジャーらしくない銃器で葬るのが、かつての親友相手の餞にしては、無粋であったかもしれない。
「せめてバスターソードでもあれば、な」
 衝撃に。恐らく、心臓を狙う痛覚に。
 瞳を大きく見開いたセフィロスへと、呟いた。

 ――おかしい。

 不意にアンジールを、奇妙な違和感が襲った。
 何故セフィロスは倒れない。
 何故座り込んだ姿勢のまま、微動だにせずにそこにいる。
 否、そもそも奴の目は何を見ている。
 瞠目する奴の視線は、明らかに自分には向けられていない。
 銃弾に撃ち抜かれたというのに、一体何を見る必要がある。
 いいや、何故見るという動作を続けられる。
 とっくに奴は絶命しているのに。
 視界の中には既に、真紅の鮮血が舞っているというのに。

 いや。

 違う。

 これはセフィロスの血ではない。
 セフィロスには弾丸が当たってはいない。
 この血は――



「――はやてっ!」



 悲痛な叫びが、轟いた。


 いたた……
 今まで当たったことなんてあらへんかったけど、やっぱり鉄砲玉って、当たると痛いんやなぁ。
 って、当たった経験があったら、生きとるはずもないか。

「……何故だ……何故、こんな馬鹿な真似をしたっ!」

 あ……セフィロスさんの声や。
 なんや、冷たそうに振舞っとっても、やっぱり私のこと、心配してくれとったんやな。
 いっつも落ち着いとったセフィロスさんのこんな声、初めて聞いたわ。

「へへ……ごめんな、セフィロスさん……これしか、思いつかへんかった」

 ほんまにごめんな、セフィロスさん。
 でもこれ以上、誰の役にも立てずにおるっちゅうんは、どうしても嫌やったんよ。
 おっきな理想だけ言って、何もかも他のみんなに頼りっきりで。
 それでシグナムも死んでもうたし、セフィロスさんかて、そんなぼろぼろになってもうた。
 みんなが私のため私のため言うて、危ないことして傷ついて。そんなん、もう見たくなかったんよ。
 せやから、セフィロスさんが今、その人に撃たれるっちゅう時に、咄嗟に身体が動いとった。
 ……ほんま、駄目駄目やなぁ、私。
 何だかんだ言って、結局自分が悲しゅうなりたくなかったから、セフィロスさん庇ったようなもんやないの。
 ……まぁ、ええか……セフィロスさん、死なへんかったしね。

「セフィロス、さん……ちゃんと、生き残ってよ……? 大事な人……管理局に、おるんやろ……?」

 それの人がどんな人かっちゅうのは、もう少しだけ聞きたかったんやけどなぁ。
 仮面被ってるみたいなポーカーフェイスのセフィロスさんを振り向かせるような人なんて、ちょっと嫉妬してまうやないの。
 きっと、すっごくええ人なんやろうな。
 セフィロスさんは、ちょっとだけ迷惑そうにもしとったけど、何だかんだで大事に思っとったみたいやしな。

「……死ぬな……」

 ……ああ、にしても痛いなぁ。
 心臓、当たっとるかもしれんなぁ。
 ……このまま……死んでまうんやろうなぁ。

「はやて……死ぬなァッ!」

 ごめんな、シグナム。ヴィータも、シャマルも、ザフィーラも。なのはちゃんやフェイトちゃんも。
 セフィロスさんも、本当にごめんな。
 私、もうあかんみたいなんよ。
 私なりに精一杯頑張ったつもりやったんやけど、特に何もでけへんかった。
 みんなと一緒に生き残って、みんなで元の世界に戻って、またみんなで一緒に笑いあいたかったんやけど……私は、ここでリタイアや。

「……えへへ……」

 せかやら、せめてみんなは生きて。
 私の分まで、みんなみんな生き残って。
 私はもう、その中にはいられへんけど、ずっと見てるから。
 みんなのこと、ずっとずっと、見守ってるから。
 天国とか極楽とか、そんなもんはないかもしれへんけど、な。

「初めて……名前で、呼んでくれた……ね……」

 ごめんな。思ったより、ずっと早くなってしもた。





 今、そっちにいくよ――リインフォース。





【八神はやて@仮面ライダーリリカル龍騎 死亡】


 ことり、と
 力の抜けた手が、音を立てて床に落ちる。
 剣の姿を保てなくなった憑神刀が、床を滑って自分の足元へと転がる。
 はやての小さな身体が事切れる様を、セフィロスは呆然と見つめていた。
 一瞬のことだった。
 アンジールが引き金を引くとほぼ同時に、突然はやてが、自分と彼の間に立ちはだかったのだ。
 セフィロスを貫くはずだった鉛弾は、彼に一切の傷をつけることなく終わった。
 だが、一方でその弾丸が、はやての命を奪ったのだ。
 何が「何もできなくて」だ。
 何もできなかったのは自分の方だ。
 自分が弱かったためにこんな体たらくを晒し、肝心のところで、はやてを守ることができなかった。
 はやては逝った。あの雪の日の時と、同じ言葉を最期に遺して。
「……違う……違うんだ……」
 アンジールにすらも聞こえない声で、セフィロスは呟いていた。
 大事な人は、お前だった。
 俺が再会を誓ったのは、八神はやてだったんだ。
 そして姿形は微妙に違っても、お前もまた、紛れもない八神はやてだった。
 喪いたくなかったのはお前だった。
 それも喪われてしまったんだ。
 セフィロスの胸中を、黒々とした闇が覆っていく。
 ジェノバの真実を知った時すらも、遥かに上回る絶望。
 セフィロスはこれまで、大切な人間を失ってばかりだった。
 実の母を。親代わりを。親友を。
 だが、それらは全て、自分の預かり知らぬところで、知らぬ間に消えていった人達ばかり。
 大切な人間を、目の前で失うことは、彼にとっては初めての経験だった。セフィロスらしからぬ狼狽はその結果だ。
 ――何故はやては死んだ。
 闇が形を変えていく。
 何故死ななければならなかった。
 決まっている。殺されたからだ。
 他ならぬアンジールの手によって殺されたからだ。
 それだけではない。はやてを傷付けたのはこいつだけではない。
 アレックスとかいう男も、仮面ライダーとかいう奴も、アーカードとかいう化け物も。
 この場の全てが、よってたかってはやてを傷付けたのだ。
 憎い。
 はやてに比べれば、何ら心を引かなかった連中が、今はとてつもなく憎い。
 アンジールが。アレックスが。仮面ライダーが。アーカードが。プレシアが。まだ見ぬ全ての人間達が。
 憎くて憎くてたまらない。
 お前達がはやてを傷付けた。
 お前達がはやてを殺した。
 お前達がまた――俺から大切なものを奪ったのだ。

「……ぅおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお―――ッ!!!!!」


「一体何だ……何が起こった……!?」
 頬を伝う嫌な汗を感じながら、誰へともなくアンジールが呟いた。
 自分の銃口の前に、突然立ちはだかった少女。
 放たれた弾丸は止まるはずなく、当然彼女へと命中する。死亡は免れない致命傷。
 それが引き起こしたセフィロスの動揺は、彼を知る自分からすれば、到底信じられるものではなかった。
 元々孤独を感じている奴ではあったが、人が死んであれほどまでに取り乱すなどとは、思いもよらなかった。
 そして今、絶叫を上げるセフィロスを包む光がある。
 さながら太陽を直視させられているかのような、とてつもないまでの眩い極光。
 戦闘機人技術を応用した身体は、絶えず絶大な魔力反応を感知している。
 刹那、光が晴れた。
 立っていたのはセフィロスだ。
 携えていたのは、あの紫色の奇妙な剣だ。
 茶髪の少女が持っていた、薔薇の意匠を持った刺突剣。いかなる武具でも比肩し得ぬ、神話の光輝に満ちた宝具。
 その剣が、今、セフィロスの左手に握り締められている。
「お前が殺したんだ」
 怒り狂う阿修羅の図だった。
 全身が粟立つのを感じた。
 向けられるのは極大の殺意。
 動けない。あらゆる修羅場を潜り抜けた、クラス1stのアンジールが。
 これほどの殺気、今までに体感したことはない。あのセフィロスにしても、この全身より滲み出るオーラは異常だ。
 かつてない異形の気配に当てられ、アンジールは戦慄する。
「お前が、俺のはやてを殺したんだ」
 一体こいつに何があったのだ。
 自分が死んでいた間に、何がこいつを変えたのだ。

 “愛の紅雷”!

「ぐあああぁぁぁぁっ!」
 返答は、四肢を襲う強烈な激痛だった。
 セフィロスの剣の切っ先が動き、虚空に真紅が顕現。
 花開いた赤き薔薇が、一斉に殺意の矢を放ったのだ。
 さながら幾千万の剣先が、豪雨となって降り注いだかのような。
 浮遊砲台の苛烈な弾丸を浴びせられ、今度はアンジールが無様に倒れ伏す。
 全く反応できなかった。波濤のごとく押し寄せるプレッシャーが、五体全てを拘束していた。
 眼前のセフィロスは、何やら床から巾着袋のようなものを拾い上げる。
 それを開き、中から豆のような何かを取り出すと、そのまま口に含んだ。
 かり、という音。
 刹那、セフィロスの傷がみるみるうちに癒えていく。
 あれほどまでに身体を苛んでいた外傷が、今ではほとんどかすり傷とすら変わりない。
 完全復活。そう表現してもよかった。
 瞬時に英気を取り戻したセフィロスが、アンジールの目の前に立ちふさがっていた。
 あの目を見ろ。遥か高みより己を見下ろす、妖しき魔晄の瞳を見ろ。
 ミッドガルの民のため、剣を振るう英雄の目からは程遠い。
 さながら破滅の歌を奏でる、恐怖と混乱を引き連れた魔王の目だ。
 これは人間の目ではない。モンスターですらも格が違う。
 セフィロスの口元は――笑っていた。
 その微笑の、何と冷たく残忍なことよ。眼下に広がる屍達を、鼻先で笑い踏みにじる顔。
 涼しい笑みだった。その形はかつてと変わりはなかった。だがそれが発する気配は明らかに違う。
「ククク……バスターソードが欲しいか? アンジール」
 物陰に落ちていた何かを、空いていた右手が拾い上げる。
 今までセフィロスの陰に隠れていたそれは、紛れもなく自身の愛剣――バスターソード。
 あいつに支給されていたのか。そんなことを思う余裕すら、既にアンジールにはありはしなかった。
 あらゆる思考は意識から抜け落ち、ただ歩み寄るセフィロスの姿を、食い入るように見つめるのみ。
「が……あああぁぁぁぁぁーッ!」
 ずぶり。
 肉を貫かれる、嫌な音を聞いた。
 幅広の大剣の一撃が、アンジールの腹をぶち抜いたのだ。
 引き抜かれる、重厚な鋼の刃。噴き上がる鮮血が、誇りの剣を真紅へと染めていく。
 返り血の一滴を頬に浴びながらも、なおもセフィロスの残忍な笑みは消えなかった。
 がん、と音を立て、血塗れの剣を床に突き刺す。ついでにアンジールの手元へと、もう1つの豆を放り捨てる。
「追って来い、アンジール」
 言いながら、セフィロスが踵を返した。
 銀色の髪をたなびかせ、漆黒のコートを翻し。少女の亡骸を抱きかかえ、最強のソルジャーが背を向ける。
「お前はただでは殺してやらん。お前にあだなす全てを斬り、全てに苛まれ、痛みと絶望の中で果てるがいい」
 かつ、かつ、かつ、と。
 無慈悲なブーツの音が、遠ざかっていった。
 後に残されたのは、血だまりに横たわるアンジールのみ。
 腹部に刻み込まれた傷は、間違いなく致命傷だ。だが、この豆の力をもってすれば、死に至ることはなくなるだろう。
 要するにアンジールは、命を拾われたのだ。
 かつては同じクラス1stに属していたセフィロスに、明らかに格下として扱われた。
 自尊心を傷付けられたアンジールの目が、セフィロスの消えた入り口を睨む。
 奴の殺意は本物だ。もう奴を止められる者はいない。
 その目に映る何もかもを、有象無象の区別なく、慈悲なく容赦なく斬り捨てるだろう。
 残る2人の、大切な妹達さえも。
 許しはしない。
 そんなことは自分がさせない。自分をここで生かしたことを、いずれ後悔させてやる。
 奴は自分の獲物だ。
「……セェェフィロオオオォォォォ―――スッ!!!」
 惨劇の海の中、1人のソルジャーが絶叫した。


【1日目 朝】
【現在地 F-5 ビルの中】
【アンジール・ヒューレー@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使】
【状態】腹部貫通(致命傷。仙豆で治癒できる程度です) 、頭部打撲(小)、右脚と左肩に銃創、セフィロスへの殺意
【装備】アイボリー(6/10)@Devil never strikers
【道具】支給品一式、レイジングハート・エクセリオン@魔法少女リリカルなのはStrikerS、仙豆@ドラゴンボールZクロス(仮)、
    バスターソード@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【思考】
 基本:妹達(クアットロ、チンク)を守る。
 1.妹達以外の全てを殺す。特にセフィロスは最優先。
 2.チンクを保護するためにも、スカリエッティのアジトを目指す。
 3.ヴァッシュ、アンデルセンには必ず借りを返す。
【備考】
 ※第七話終了~第八話、からの参戦です。
 ※ナンバーズが違う世界から来ているとは思っていません。
  もし態度に不審な点があればプレシアによる記憶操作だと思っています。
 ※制限に気が付きました。
 ※ヴァッシュ達に騙されたと思っています。
 ※現在地周辺に、はやてのデイパック(基本支給品)が落ちています。


 ビルの屋上。
 先刻、はやてを抱えたセフィロスが、決死の逃避の末に舞い降りた場所。
 しかし今、その手に抱えたはやての身体に、既に命の温もりはない。
 鉛弾に潰された心臓は、決して鼓動を続けることはない。
 はやては死んだ。
 セフィロスが最も大切に思い、守り抜くと誓った少女の命は、今日この場所で奪われたのだ。
 こみ上げてくるのは憎悪。
 胸の中にぽっかりと空いた、八神はやてを象りし虚(うろ)。その暗黒より湧き出す憎悪が、全てを殺せと語りかける。
 彼女を殺したのは人間達だ。この殺し合いに集められた人間達だ。
 奴らは性懲りもなく、またお前の大切な存在を奪ったのだ。
 奴らは憎むべき星の人間達と、同じ存在となったのだ。
 殺せ。殺せ。殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ。
 ただの1人の生きた痕跡も残さず、全てをことごとく殺しつくせ。
 左手に握られた憑神刀の切っ先が、誘惑するかのごとき妖艶な輝きを放つ。
 かつてははやての手にあった刃。はやての死に呼応し覚醒した巫器(アバター)。
 救済のために目覚めたはやての武器は、今セフィロスの意志のもと、復讐のために再起動している。
 はやてが見れば嘆くだろう。はやてが知れば怒るだろう。
 自分はそんなことのために、セフィロスの命を救ったのではない、と。
 しかし、もうはやては見ることも、知ることすらもできないのだ。死人に意志など残されていないのだ。
「――さぁクラウド、私は剣を手に取ったぞ」
 天を仰ぎ、呟く。
 セフィロスの胸中に残された、最後の存在へと向けて。
 自らの呼び名は、「俺」ではなかった。既にセフィロスは人間ではなかった。
 侵略者の使命のままに、全人類を蹂躙するジェノバへと、その思考のベクトルを変異させたのだ。
「お前は今ここにいない。お前以外に私を消せる者などいない。それでもなお、私の手から人を守るというのなら」
 ばさり、と。
 羽音と共に、顕現。
 右肩より現れし漆黒の片翼が、天に向かって羽ばたいた。
「私を止めてみるがいい。止められるものならば、止めてみせろ」
 静かに。
 片翼の天使が、冷酷な笑みと共に微笑んでいた。

 八神はやてはもういない。セフィロスの心はここにない。
 夜天の空を照らす月は、夜より黒き死の闇に飲まれた。
 銀月のごとき剣士の心は、ジェノバの暗黒へと沈んでいった。
 終わりなき月蝕。
 2つの月は、闇へと消えた。
 後にはただ、終末を謳う、美しくも狂おしき、心無い天使が舞い踊るのみ。
 心せよ。全ての愚かで矮小なる命よ。
 狂える天使の鉄槌が、下される時が来た。

 ――今こそ片翼の天使は、月なき夜天の空に舞う。


【1日目 朝】
【現在地 F-5上空】
【セフィロス@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使】
【状態】顔面・腹部に小規模の傷、ジェノバ覚醒、片翼で飛行中
【装備】憑神刀(マハ)@.hack//Lightning
【道具】支給品一式×3、トライアクセラー@仮面ライダークウガA’s ~おかえり~、ランダム支給品0~4個
【思考】
 基本:全ての参加者をを皆殺しにする
 1.はやての死体を埋葬する
 2.アンジールは、今はまだ殺さない。ぎりぎりまで生かし、最高の痛みと苦しみを味わわせる。
 3.アーカード、仮面ライダーの娘(=かがみ)、アレックスは優先的に殺す
【備考】
 ※身体にかかった制限を把握しました
 ※アレックスが制限を受けていることを把握しました。また、アレックスはゲームにのってないと判断しました 
 ※参加者同士の記憶の食い違いがあることは把握していますが、特に気にしていません
 ※トライアクセラーで起動するバイク(ビートチェイサー2000@仮面ライダークウガA’s ~おかえり~)は、立体駐車場に埋もれていると思っています。
  とはいえ、運転はできないので、無理に探すつもりはありません。
 ※「リリカル龍騎」における仮面ライダーの情報を得ました
 ※デスゲームと仮面ライダーの殺し合いに関係があるのではないかと思っています
 ※全ての思考を「ジェノバとしての思考」に切り替えました。
 ※憑神刀のリミッターは外れました。
 ※はやて(A's)の死体を抱きかかえています。



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