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一人分の陽だまりに 僕らは居る ◆vXe1ViVgVI




◆ ◇ ◆ ◇



 終わった、と迫る刃を前にヴァッシュは思いを巡らせた。
 この地獄のような人生にようやく終焉が訪れる。
 待ち望んでいた訳ではない。でも、もう限界だった。
 人々を助けくて、でもこんな身体で、クロノが死んで、なのはが死んで、ナイブズが死んで、フェイトを殺して――……。
 それでも前へ進みたくて、でも前へ進めば進ほど、全てを傷付けてしまう。
 もう、限界だった。
 救いたい命、救えない命、殺してしまった命、殺してしまう命。
 果てなく続く苦悩と絶望の輪廻。
 だが、それもこれで終わる。眼前の剣士が終わらせてくれる。
 ヴァッシュは、刃が届くまでの刹那の時を瞼を閉じ、安らかな頬笑みを持って待ち構える。
 ただ一つ、新庄の安否だけを気掛かりにして、一世紀半もの永きを渡り歩いた人外は死を待ち迎え、




斬。



 ―――痛みというには余りに甘美な感覚が身体を駆け巡った。
 即死というわけではないが、死へと辿り着くには大した時間も掛からないだろう。少なくとも今までの地獄の時からすれば、ほんの一瞬だ。
 ああ、やっと解放される。
 そんな思考を浮かべながら、ヴァッシュはある光景を見る事となった。
 その光景とは自分に向かって精一杯腕を伸ばす実兄の姿。
 この殺し合いの場で死んでしまった同胞。
 そして自分に地獄と称する事すら生温い、絶望の半日を味あわせた張本人。
 いや、それだけではない。
 人類があの砂の惑星で死と隣り合わせの生活を送らざるを得なくなった原因も、
 砂の惑星で同胞達が疲弊の限りを尽くして稼働をし続けざるを得なくなった原因も、
 自分達を育て、様々な事を教えてくれた女性が死んだ原因も、
 全てが全てこの男だ。
 何故、そのお前が自分に向けて手を伸ばす。
 まるで掴んでくれと言わんばかりに、手を伸ばしている。
 無理だ。
 自分には出来ない。
 あの砂の惑星での記憶が、ロストジュライでの記憶が、この殺し合いの中での記憶が、お前を否定する。
 唯一の同胞であり、兄であるお前との共存を拒み続ける。
 ヴァッシュは必死の形相で手を伸ばす兄の姿から顔を逸らし、背中を向けた。
 共に歩んでいた筈の道。何故唯一の同種達は、決して交わる事のない道へと別々に歩んでしまったのか。
 今となっては誰にも分かる筈がない。
 ただ兄のせいで無限に続く過酷な人生を送った弟は、最後の最後その手を取り合おうとはしなかった。そして、弟は兄と正反対の方向へと歩み始めようと一歩踏み出し、そこで―――


 ―――ある女性の姿を思い出した。



◆ ◇ ◆ ◇





 あの時、彼女は何と言ったのだろう。



 震動と轟音にかき消された言葉―――



◆ ◇ ◆ ◇



 わずか一度の交錯により決した勝負。
 時間にしては五秒にも満たない程の超々短期決戦。
 それでもアンジールは脳髄が麻痺する程の重厚な疲労を感じていた。
 勝機はなかった。皆無といっても過言ではない。
 ただあの男の必死の抵抗があったからこそ、勝利できた。
 そうでなければ接近する事すら不可能であったろう。

「……お前のおかげだ、ヴァッシュ」

 アンジールの足元にはヴァッシュ・ザ・スタンピードが倒れていた。
 渾身の斬撃によりその身体から夥しい量の血液を流し、倒れ伏す。
 ただヴァッシュは―――死んでいなかった。
 勿論、常人であればその出血量は致死。だが、プラント自立種の人間離れした耐久力がその命を繋ぎ止めた。
 生存の代償として払われたのは、その左腕。
 倒れるヴァッシュの直ぐ傍らには、肩部から切り離された彼の左腕が転がっていた。
 全ての原因であるその左腕が、転がっていた。

「俺は戦い続ける事しかできない……闘争以外にあいつ等を守る術が見付からない……だから―――頼む」

 例えるならばアンジールは剣。
 触れる物全てを斬り裂き、斬り裂く事で家族の害なす存在を減らし、家族を守ろうとする。
 それもまた一つの守護の手段。善悪の是非はあれど、対象の守護という点では間違いとは決して言えない。

「あいつ等を、守ってやってくれ」

 しかし、守護の手段はそれだけでは無い。
 手段はもう一つ、存在する。
 攻撃的な剣の守護とは対となる、言うなれば盾の守護。
 剣も、槍も、銃弾も……有象無象の区別なく、その身が朽ち果てるまで全てを守る盾。
 常に守護対象の側に佇み、いざとなれば身を挺してでも護りきる。
 それが、盾の守護。

「俺は戦い続ける。あいつ等を守る為に」

 アンジールがヴァッシュを殺害しなかった理由は一つ、ヴァッシュを信頼したからだ。
 絶望に潰される瀬戸際でさえ、他人を救おうと動き続けたその強靭な意志。
 こいつなら、この男になら、彼女等を任せられる。
 そう思ったから、アンジールはヴァッシュを殺害せず、寸前で太刀筋を曲げ彼に巣くう諸悪の根源を切り離した。
 この男なら必ず復活せしめると信じていたからこそ、アンジールはヴァッシュを殺さないですませた。
 その荒療治でヴァッシュの暴走が阻止できるという確信など無かったにも関わらず、アンジールは微細な可能性を信じて、賭けた。
 アンジールの選択が正しかったのか、答えはまだ出ていない。
 それでもアンジールはヴァッシュに背を向け、歩き始めていた。
 白銀の拳銃を一つ、その場に置いてアンジールは前へと進む。
 この男なら立ち上がる―――そう信じて、アンジールは再び死闘の場を後にした。



【1日目 夕方】
【現在地 I-2】
【アンジール・ヒューレー@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使】
【状態】疲労大、脇腹、右腕、左腕に中程度の切り傷、全身に小程度の切り傷、セフィロスへの殺意、深い悲しみと罪悪感、焦り
【装備】バスターソード@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使、チンクの眼帯
【道具】支給品一式×2、レイジングハート・エクセリオン@魔法少女リリカルなのはStrikerS、グラーフアイゼン@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【思考】
 基本:チンクとクアットロを守る。
 1.チンクとクアットロ以外の全てを殺す。特にセフィロスは最優先。
 2.イフリートを召喚した奴には必ず借りを返す。
 3.ヴァッシュと再び出会ったら……
 4.いざという時は協力するしかないのか……?
【備考】
※ナンバーズが違う世界から来ているとは思っていません。もし態度に不審な点があればプレシアによる記憶操作だと思っています。。
※レイジングハートは参加者の言動に違和感を覚えています。
※グラーフアイゼンははやて(A's)の姿に違和感を覚えています。
※『月村すずかの友人』のメールを確認しました。一応内容は読んだ程度です。



◆ ◇ ◆ ◇



 その時、スバル・ナカジマと泉こなたの二人はF―8に位置する草原を歩いていた。
 先導するはスバル・ナカジマ。油断なく周囲に視線を飛ばし、慎重に安全を確認しながら一歩一歩を進めていく。
 そんなスバルの直ぐ後方には泉こなた。彼女もまた周囲に視線をやり、彼女なりの警戒をしながら、歩いている。
 目的地であるホテル・アグスタには、もう視認できる距離にまで接近している。
 この様子ならば、警戒を飛ばしながらの緩慢な行進であっても、放送までにホテル・アグスタへと到着できるだろう。
 そう考えながら、スバルは思わず安堵の息を零し掛け、そして自制するかのように頬を軽く叩いた。
 まだホテル・アグスタに到着した訳ではないのだ。一瞬の油断が死に直結する可能性だって大いに有り得る。
 安堵するのは、せめてアグスタに到着して内部の安全を確認してからだ。
 気を、引き締めろ。
 油断を、するな。

「……ねぇスバル。あれ、なんだろ……」

 と、スバルが警戒心を再燃させたその時、後ろを歩いているこなたが唐突に、呆然とした口調で言葉を吐いた。
 唐突な言葉に反応したスバルが後方へと振り返ると、そこには目を見開き、ポカンとだらしなく開口するこなたの姿。
 その視線は平常より上の箇所―――つまりは空を見詰めたまま、固定されていた。
 尋常ならざるこなたの様子に、スバルもその視線を追い、空を見る。
 そして、同様に、動きを止めた。

「な、なんなんだろ……」

 そこにいたのは、暁の空を飛行する人間の姿。
 いや、スバル達が驚愕している理由はその人間が空を飛んでいるから、という訳ではない。
 魔導師であるスバルからすれば、人が飛行している光景など殆ど日常茶飯事と言っても良い。
 常人であるこなたも、スバル達から得た情報やこの場で経験した様々な奇想天外により、人一人飛んでいようと驚愕に至る事はないだろう。
 驚愕の理由は、もっと他の所にあった。

「天使、かな……?」
「ま、まさかぁ……」

 こなたの発言に頬をひきつらせながらも、スバルはその正体を読み取れずにいた。
 空を飛ぶ人間の両肩に生えた、数メートルは有ろうかという巨大な双翼。
 それを上下に揺らし、優雅に空を舞うその姿はまさに神話で出て来る天使のように見える。
 あれは明らかに魔法を使用しての飛行ではない。自身の翼で物理的な作用を生み出しての飛行。
 人間である限り、有り得ることのない飛行法だ。

「あれ? あの天使さん、もしかして」
「ホテル・アグスタに……?」

 その天使のような飛行物体は、スバル達の目の前で高度を下げていき、遂には遠くに聳えるホテル・アグスタのその屋上へと消えていった。
 数秒ばかり天使が消えていったアグスタを見詰めたスバルとこなたは、首を回し顔を見合わせる。

「……どうしよっか」
「……どうしよう」

 顔を見合わせたまま二人は互いに問い掛ける。
 あの天使のような飛行体は何だったのか。
 参加者だとすれば殺し合いに乗っているのか、乗っていないのか。
 自分達は接触を図るべきなのか、否か。
 様々な疑念が二人の間に浮かび上がり、漂い続ける。
 このような場面でこそ、最適な判断を下してくれるであろう少年は、もういない。
 自分達だけで考えねばならないのだ。
 二人は草原に立ち尽くし、遠方にて悠々と聳えるホテルの姿へ視線を移し、見詰め続ける。

【1日目 夕方】
【現在地 F-8 東部】
【スバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】全身ダメージ小、左腕骨折(処置済み)、ワイシャツ姿、質量兵器に対する不安、若干の不安と決意
【装備】添え木に使えそうな棒(左腕に包帯で固定)、ジェットエッジ@魔法少女リリカルなのはStrikerS、
【道具】支給品一式(一食分消費)、スバルの指環@コードギアス 反目のスバル、救急道具、炭化したチンクの左腕、
    ハイパーゼクター@魔法少女リリカルなのは マスカレード、チンクの名簿(内容はせめて哀しみとともに参照)、
    クロスミラージュ(破損)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、首輪×2(ルルーシュ、シャーリー)
【思考】
 基本:殺し合いを止める。できる限り相手を殺さない。
 0.なんだったろ、さっきのは……
 1.ホテル・アグスタへ向かう、道中での警戒は決して怠らない。
 2.1の後、スカリエッティのアジトへ向かう。
 3.六課のメンバーとの合流とつかさの保護。しかし自分やこなたの知る彼女達かどうかについては若干の疑問。
 4.準備が整ったらゆりかごに向かいヴィヴィオを救出する。
 5.こなたを守る(こなたには絶対に戦闘をさせない)。
 6.かがみを止める。
 7.状況次第だが、駅の車庫の中身の確保の事も考えておく。
 8.もしも仲間が殺し合いに乗っていたとしたら……。
【備考】
※参加者達が異なる時間軸から呼び出されている可能性に気付きました。
※仲間(特にキャロやフェイト)がご褒美に乗って殺し合いに乗るかもしれないと思っています。
※自分に割り振られた調査エリアを調べ終えました。何かを見つけたか否かは後続の書き手さんにお任せします。
※アーカード(名前は知らない)を警戒しています。
※万丈目とヴァッシュが殺し合いに乗っていると思っています。
※アンジールが味方かどうか判断しかねています。
※千年リングの中に、バクラの人格が存在している事に気付きました。また、かがみが殺し合いに乗ったのはバクラに唆されたためだと思っています。但し、殺し合いの過酷な環境及び並行世界の話も要因としてあると考えています。
※アニメイトを焼きヴィヴィオを浚ったのはルーテシアかキャロの可能性が高く、浚ったヴィヴィオを利用してゆりかごを起動させようとしていると考えています。
※15人以下になれば開ける事の出来る駅の車庫の存在を把握しました。
※クロスミラージュが修復可能かは後続の書き手さんにお任せします。
※こなたの記憶が操作されている事を知りました。下手に思い出せばこなたの首輪が爆破される可能性があると考えています。


【泉こなた@なの☆すた】
【状態】健康
【装備】涼宮ハル○の制服(カチューシャ+腕章付き)、リインフォースⅡ(疲労中)@魔法少女リリカルなのはFINAL WARS
【道具】支給品一式、投げナイフ(9/10)@リリカル・パニック、バスターブレイダー@リリカル遊戯王GX、レッド・デーモンズ・ドラゴン@遊戯王5D's ―LYRICAL KING―、救急箱
【思考】
 基本:かがみん達と『明日』を迎える為、自分の出来る事をする。
 0.天使……?
 1.スバルやリイン達の足を引っ張らない。
 2.かがみんやつかさが心配、これ以上間違いを起こさないで欲しい。
 3.おばさん(プレシア)……アリシアちゃんを生き返らせたいんじゃなくてアリシアちゃんがいた頃に戻りたいんじゃないの?
【備考】
※参加者に関するこなたのオタク知識が消されています。ただし何らかのきっかけで思い出すかもしれません。
※いくつかオタク知識が消されているという事実に気が付きました。また、下手に思い出せば首輪を爆破される可能性があると考えています。
※かがみ達が自分を知らない可能性に気が付きましたが、彼女達も変わらない友達だと考える事にしました。
※ルルーシュの世界に関する情報を知りました。
※この場所には様々なアニメやマンガ等に出てくる様な世界の人物や物が集まっていると考えています。
※地図に載っていない施設が存在する事を確信しました。
※PT事件の概要をリインから聞きました。
※自分に割り振られた調査エリアを調べ終えました。何かを見つけたか否かは後続の書き手さんにお任せします。
※アーカードとエネル(共に名前は知らない)、浅倉、キングを警戒しています(特にアーカードには二度と会いたくないと思っています)。
※ヴィヴィオ及びクラールヴィントからヴィヴィオとの合流までの経緯を聞きました。矢車(名前は知らない)と天道についての評価は保留にしています。
【リインフォースⅡ:思考】
 基本:スバル達と協力し、この殺し合いから脱出する。
 1.周辺を警戒しいざとなったらすぐに対応する。
 2.はやて(StS)や他の世界の守護騎士達と合流したい。殺し合いに乗っているならそれを止める。
【備考】
※自分の力が制限されている事に気付きました。
※ヴィヴィオ及びクラールヴィントからヴィヴィオとの合流までの経緯を聞きました。


【チーム:黒の騎士団】
【共通思考】
 基本:このゲームから脱出する。
 1.首輪解除の手段とハイパーゼクターを使用するためのベルトを探す。
 2.首輪を機動六課、地上本部、スカリエッティのアジト等で解析する。
 3.それぞれの仲間と合流する。
 4.ゆりかごの起動を阻止しヴィヴィオを救出する。
【備考】
※それぞれが違う世界の出身であると気付きました。また異なる時間軸から連れて来られている可能性に気付いています。
※デュエルモンスターズのカードが武器として扱える事に気付きました。
※デュエルアカデミアにて情報交換を行いました。内容は守りたいもの本文参照。
※「月村すずかの友人」からのメールを読みました。送り主はフェイトかはやてのどちらかだと思っています。
※チーム内で、以下の共通見解が生まれました。
 要救助者:万丈目、明日香、つかさ、ヴィヴィオ/(万丈目は注意の必要あり)
 合流すべき戦力:なのは、フェイト、はやて、キャロ、ヴィータ、シャマル、ユーノ、クアットロ、アンジール、ルーテシア、C.C./(フェイト、はやて、キャロ、ヴィータ、シャマル、クアットロ、アンジール、ルーテシアには注意の必要あり)
 危険人物:赤いコートとサングラスの男(=アーカード)、金髪で右腕が腐った男(=ナイブズ)、炎の巨人を操る参加者(=ルーテシアorキャロ?)、ヴァッシュ、かがみ、半裸の男(=エネル)、浅倉
 判断保留:キング、天道、スーツの男(=矢車)
 以上の見解がそれぞれの名簿(スバル、こなた)に各々が分かるような形で書き込まれています。
※アニメイトを襲いヴィヴィオを浚った人物がゆりかごを起動させようとしていると考えています。




◆ ◇ ◆ ◇



 ホテルの屋上に降り立った天使は正面の地平線に落ちる陽光を見詰め、ボンヤリと思考を垂れ流していた。
 目を覚ました時、既にあの剣士の姿はなかった。
 その身体から落下したのであろう血液が転々と、剣士へと続く道を形成していたが、追い掛ける気にはなれなかった。
 彼と自分とは相容れぬ道を選択していた。出会ったその時は互いの武器を、信念を掲げて戦わねばならない。
 だが、彼はあの地獄の時から自分を解放してくれた恩人だ。
 戦わない、という訳ではない。ただあの時、あの一回だけは見逃したかった。
 礼という訳ではない、借りを返したという訳ではない、ただあの瞬間だけは彼と戦闘する事は出来なかった。
 だから、彼と正反対の方角へと羽を広げた。
 眼前を埋め尽くす大量の青色へと、飛んだ。

「次に会えたら、今度こそ止めるよ。俺の全身全霊を賭けて」

 天使―――いや、ヴァッシュ・ザ・スタンピードは大きな決意を紡ぎ出しながら、心中で片翼の剣士へと感謝の念を飛ばす。
 一度目の離別の際、彼の元へと置いていった拳銃を、自身の力が宿る右手と―――先程の戦闘で斬り落とされた筈の『左手』とで握り締めながら、ヴァッシュは殺し合いの会場を見下ろしていた。

「本当に、ありがとう……!」

 覚醒時その『左腕』は、大量の血液と砂埃にまみれながらヴァッシュの傍らにて転がっていた。
 ヴァッシュはそのみすぼらしい姿を見詰め、数秒の逡巡の後に拾い上げた。
 そして、プラントの力を使用して、復元。
 自身の左肩の断面と転がる左腕とを繋ぎ合わせ、プラントの『持ってくる力』を利用して無理矢理に。
 あれ程別れたいと思っていた全ての根源を、片翼の剣士と自身とが死力を尽くして切り離した全ての根源を、ヴァッシュは自らの意志で復活させた。
 アンジールが見れば、気が狂ったかと思われても仕方のない所業。
 だが、それでもヴァッシュは行使した。
 それが、それこそが彼女の望んだ道だと知っていたから。
 誰もが誰も、共存できる世界。それこそが彼女の望んだ未来だから―――ヴァッシュは試みた。
 奴と、人間を憎みその存在を許容しない男との、共存を。
 死して尚、人間を憎悪するその存在との共存を。
 その結果は―――今現在、彼が体現している。


「クロノ、なのは……フェイト、そしてお前の分まで……」


 赤やけの空を前に人間台風は復活を遂げる。

 両の腕には白銀の拳銃を、

 右の腕には全てを消し去る天使の砲台を、

 左の腕には全てを切り裂く天使の砲台を、


 三つの銃を抱きながら、彼等はいた。



 一人分のひだまりの中に―――彼等はいた。


【1日目 夕方】
【現在地 F-9 ホテル・アグスタ・屋上】
【ヴァッシュ・ザ・スタンピード@リリカルTRIGUNA's】
【状態】疲労(大)、融合、黒髪化八割
【装備】ダンテの赤コート@魔法少女リリカルなのはStylish 、アイボリー(6/10)@Devil never strikers
【道具】なし
【思考】
 基本:殺し合いを止める。誰も殺さないし殺させない。
 0.さて、どうしようか
 1.殺し合いを止めつつ、仲間を探す。新庄と再会したい
 2.首輪の解除方法を探す。
 3.アーカード、ティアナを警戒。
 4.アンジールと再び出会ったら……
【備考】
※第八話終了後からの参戦です。
※制限に気付いていません。
※なのは達が別世界から連れて来られている事を知りません。
※ティアナの事を吸血鬼だと思っています。
※ナイブズの記憶を把握しました。またジュライの記憶も取り戻しました。
※エリアの端と端が繋がっている事に気が付いていません。
※暴走現象は止まりました



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投下順で読む Next:貴重な貴重なサービスシーン・なのはロワ出張編
アンジール・ヒューレー Next:Aの残光/強襲ソルジャー
ヴァッシュ・ザ・スタンピード Next:波紋 - a divine messenger of the two.
スバル・ナカジマ Next:突っ走る女
泉こなた Next:突っ走る女






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